POINT ●上部から見た破砕室 テクノ ボッ クス 初 号 機 はマレーシアで 活 躍 中 0 3 内側には歯板(コーンケーブ) が取り付けられている。 主軸が偏心運動 することによって、 岩石を細かく 砕きます 歯板は消耗品です。 耗品です。 メンテナンス時は、 ンス時は、 上部フレームを取 ーム ムを ムを取 換作業を 作業を を り外し、交換作業を ます す 行います 「ZIコーン」が最も活躍しているのが世界最大級のダイヤモ ンド産出地域である南部アフリカ。既に14台が導入され、現 在も商談の問い合わせが続いている。 ダイヤモンドを含むキンバーライトという鉱石は、 水分を含 むとスリップが生じて破砕処理が進まず、生産量が著しく低 下することがある。 これを防ぐために、 長年の経験に基づく特 殊な歯板設計技術を採用。さまざまな種類の試験を通じて、 各鉱山毎に適した歯板形状のカスタマイズ設計を行っている。 ている。 このような丁寧な設計対応と、 「ダイヤモンドを砕かない」 ない」 特 殊歯板設計技術で、 絶大な信頼が寄せられている。 ここに 技!! 技 さまざまな 現場のニーズに 応えられる私たちの 破砕技術は、世界でも 認められています マントル&コーンケーブ クラッシャ性能を決定する最重要部分。 上部フレーム側の歯板(コーンケーブ) と偏 心回転する主軸側の歯板 (マントル) で構成 される空間を“破砕室” と呼び、この破砕室 に投入された岩石が噛み込まれ、圧縮・せん 断・曲げ荷重を受けながら、少しずつ砕かれ、 下方へ移動、要求される製品サイズとなっ て排出されます。その製品サイズは破砕室 最下端のスキマ (出口間隙) の大きさを変え ることで調整可能です。 破砕 1000∼2400mm 2400mm 直径1000∼2400mm 直径1000 直径 ●下部フレーム ●横軸 モータの動力を伝達 自社製の特 殊歯板 解 説 株式会社アーステクニカ 技術部破砕技術課 あき まさ メー ト ル 単 位 の 岩 石 を ミリ 単 位 まで 砕 く 川崎重工グループの破砕・粉砕機メーカーで、 国内トップシェアを誇るのがアーステクニ 年から海外市場向 2 0 1 2 カ。 破砕処理するためのさまざまな製品を持 Z I つが、 その中でも け 戦 略 機 種 と し て 市 場 投 入 さ れ た﹁ ︵ゼットアイ︶ コーンクラッシャ﹂ は、 昨今の 業界トレンドである高効率化 ︵小型・大出力・ 大処理量︶ に対応、 破砕条件の厳しい海外鉱 山等でも評価を得ているヒットモデルだ。 採石場や鉱山では、 メートル単位の岩石をミ 1 種類の ﹁クラッシャ﹂が活躍しており、投入さ ㎝ 程度まで砕く 1 20 こ が 古賀章将 リ単位まで砕いている。 そこではさまざまな 20 1 m 程度の岩を コーンはこのうち、 Z I 30 ∼ 3 2 れる原料サイズによって使い分けられる。 3 次破砕機、 ∼ ㎝ 程度を ㎝ 程度迄砕く 2 次・ 次破砕機。 2 次・ 次破砕機として使用される。 市 場に投 入 されてから 、 台 以 上 を 受 注・ 納 入 している が 、その全てが 海 外 向 け 。特 主軸を上下させて出口 間隙を調整したり、万一、 処理困難物が投入され た 場 合 の 安 全 装 置とし て機能します。 に南部アフリカ地 域のダイヤモンド鉱 山 ↓ ●油圧シリンダ 20 ﹁ ダ イ ヤ モンド を 砕 か ない﹂ 破 砕 技 術 と 歯 板 形 状の 工夫で生産能力向上 ギアによって動力を主軸に伝達する二重滑り軸 受構造のスリーブ。内側の滑り軸受は“偏心” し ており、主軸は傾斜した状態で挿入されている。 ↓ から圧 倒 的 な 信 頼 を 得ている 。 術 ﹂だ 。ダ イ ヤモンド 原 石 はキンバーラ イ その秘 密は﹁ ダイヤモンドを砕かない技 トと呼 ばれる岩 石 中に存 在し、 これを砕く こ と で ダ イ ヤ モン ド 原 石 を 取 り 出 す こ と ができ る 。し かし その 過 程において 、岩 石 と一緒にダイヤモンド 原 石 を 砕いてしまう と 商 品 価 値 が 下 が る 。この 矛 盾 す る 要 求 に応えているのが﹁ZIコーン﹂なのだ。 ケーブ︶。歯板表面に常に浅い溝が形成され その秘 密 は 特 殊 な 歯 板︵マントル&コーン 込まれており、 この歯 板 上の溝 が岩 石から るよう 、高マンガン鋼 鋳 鋼の中に軟 鋼 が鋳 ダイヤモンド原石を可能な限り無傷で解放 率を高め、生 産 性 向 上のために開 発された するのに一役買っている ︵図1︶。元来、破砕効 技術だが、破砕試験を通じて、ダイヤモンド 解放に最適と判明、 これに応用した。 ま た 、どのよ う な 歯 板 形 状にすれ ば 、最 も 効 率 的 に 要 求 サ イ ズ が 得 ら れ る か は 、長 年 の 知 見 が 発 揮 さ れ る ブ ラック ボックス Kawasaki News 176 マントル (主軸側歯板) %程度向上させた。 25 軟鋼 11 20 の 部 分 だ 。破 砕 試 験 を 通 じて 歯 板 形 状 を 鉱石 ∼ (上部フレーム側歯板) 鉱石中の ダイヤモンド原石 ●スパイラルベベル ギア&ピニオン 工 夫 し た 結 果 、従 来 機 と 比 較 し て 生 産 能 コーンケーブ 偏心運動でできた間隙から 砕かれた岩石が排出される ●偏心スリーブ 力を 図1 モータ さまざまな物性を持つ岩石を効率 良く破砕処理するためのクラッシャ 用歯板は、自社鋳鋼工場で製造さ れる。アーステクニカの鋳鋼工場は、 国内最大級の耐摩耗鋳鋼工場。 「ZIコーン」 の特殊歯板も、自社の 高い鋳鋼製造技術によって実現し ている。 アイ ●上部フレーム ダイヤモンド 鉱 山を支 える 特殊歯板設計技術 コーンク ラッシャ 主軸には歯板(マントル) が取り付けられている。 上側は上部フレームの球面軸 受 、下 側 は 偏 心 スリーブ 部 の 滑り軸 受によって 支えられて いる。 初号機はマレーシアで活躍中 ゼッ ト Z I ●主軸 高効率旋動式破砕機 ここから岩石を 投入します 「ZIコーン」の初号機は、マレーシアサラワク州の採石場 において、 マレーシア国内インフラ整備用骨材生産設備の 主機として活躍中。 Kawasaki News 176 10
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