福井市庁舎別館耐震改修事業プロポーザル 要求水準書 平成26年11月 福井市 財政部 施設活用推進室 目次 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 基本事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1 要求水準書の位置付け 2 業務の概要 3 業務期限 建物の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1 敷地条件 2 施設概要 3 耐震診断の結果等 技術的要求水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 1 設計要件 2 施工条件 3 耐震性能の目標値 4 認定・評価・申請等 5 建築非構造部材・建築設備の耐震化工事 6 指定工事 Ⅳ 経済性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 Ⅴ 地域貢献 Ⅵ 環境対策等 Ⅶ その他の留意事項 Ⅷ 添付資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 Ⅰ 基本事項 1 要求水準書の位置付け 福井市庁舎別館耐震改修事業要求水準書(以下「本書」という。)は、福井市庁舎 別館耐震改修事業(以下「本事業」という。)において、提案者に求める技術提案の 前提条件であるとともに、技術提案の審査における評価対象となるものであり、本 事業を実施する者として選定された者(以下「契約候補者」という。 )が遵守しなけ ればならない要求水準等を取りまとめたものである。 提案者は本書に規定されている事項(以下「要求水準」という。)を満たす限りにお いて、自由に提案を行うことができるものとする。 (注意事項) 技術提案の審査時点において要求水準を満たさない提案については失格となる。 2 業務の概要 (1)設計業務等 契約候補者は、本書の規定に基づき、次に示す設計業務等を行うものとする。 ①現地調査 ②に示す設計の実施にあたり、必要となる敷地、建物に関する調査 ②設計業務 (2)に示す工事の実施にあたり、施工方法、仕様など工事内容の概略を定める 設計及び工事内容の詳細を定める設計 (2)改修工事 契約候補者は、本書の規定に基づき、次の工事を行うものとする。 ①耐震改修工事 福井市庁舎別館(以下、「別館」という。)の耐震改修工事 ②耐震改修に関連する工事 ①の耐震改修に関連する工事 ③指定工事 Ⅲの6で指定する工事 3 業務期限 業務期限は契約日以降、平成30年3月20日以前で事業者が技術提案により提示 した期日までとする。 - 1 - Ⅱ 建物の現状 1 敷地条件 所在地 :福井市大手3丁目10番1号 敷地面積 :6,265.84㎡ 地域地区等:商業地域、防火地域 2 施設概要 (1)耐震改修の対象とする建物の概要 ①別館 構造:鉄筋コンクリート造 階数・面積:地下1階、地上6階・塔屋2階、延床面積6,060㎡ 竣工:昭和37年(1962年) 構造耐震指標(Is値) :0.16 コア抜き試験・耐震診断実施年:平成17年度 中性化試験:平成25年度 (2)(1)に接続している建物の概要 ①渡り廊下1(本館-別館間) 構造:鉄骨造 階数・面積:地上4階、延床面積192㎡ 竣工:昭和50年(1975年) 構造耐震指標(Is値) :0.28 ②渡り廊下2(別館-大手駐車場間) 構造:鉄骨造 階数・面積:地上3階、延床面積13㎡ 竣工:平成5年(1993年) (3)(2)に接続している建物の概要 ①本館 構造:鉄骨鉄筋コンクリート造(B1F・1F・中2階) 、 鉄骨造(2F~PH2F) 鉄筋コンクリート造(B2F・B1F以上のコア廻り) 階数・面積:地下2階、地上9階・塔屋3階、延床面積18,746㎡ 竣工:昭和50年(1975年) 構造耐震指標(Is値) :0.78 ②大手駐車場 (棟番号1) 構造:鉄骨造 階数・面積:地上2階、延床面積626㎡ 竣工:昭和52年(1977年) - 2 - (棟番号2) 構造:鉄骨造 階数・面積:地上3階、延床面積2,375㎡ 竣工:昭和52年(1977年) (棟番号3) 構造:鉄骨造 階数・面積:地上6階、延床面積5,374㎡ 竣工:平成5年(1993年) 3 耐震診断の結果等 別館の耐震診断結果等を下記に示す。また、渡り廊下1についても参考までに併記 する。 (1)使用材料 ①コンクリート 普通コンクリート 診断時に採用したコンクリート強度:Fc=17.6(N/㎜2) (但し地下階のコンクリートコア抜き強度の調査結果は15.3(N/㎜2)) (参考) 当初設計基準強度:Fc=180(kg/cm2) ②鉄筋 柱・梁主筋:異形棒鋼 [SR235. SD295 相当] 柱・梁せん断補強筋、壁筋、スラブ筋:丸鋼 [SR235 相当] (2)診断結果 ①別館(鉄筋コンクリート造) 階 X方向 Y方向 Is 値 CTU・SD F値 Is CTU・SD F値 5 0.52 0.69 0.8 0.20 0.26 0.8 4 0.38 0.51 0.8 0.16 0.22 0.8 3 0.34 0.45 0.8 0.17 0.22 0.8 2 0.31 0.41 0.8 0.17 0.22 0.8 M2 0.27 0.36 0.8 0.20 0.26 0.8 1 0.47 0.49 1.0 0.30 0.32 1.0 M2階から5階はF値=0.8 の第2種構造要素で Is 値が決定されている。 (※市庁舎別館 耐震診断報告書(平成17年11月)より) - 3 - ②渡り廊下1(鉄骨造) X方向 Y方向 階 Is q F値(決定要因) Is q 4 0.88 2.70 1.3(梁継手) 0.85 2.60 1.3(梁継手) 3 0.51 1.58 1.3(梁継手) 0.61 1.88 1.3(梁継手) 2 0.82 1.84 1.8(梁継手) 0.77 1.74 1.8(梁継手) 1 0.30 0.92 1.3(浮上り) 0.28 0.86 1.3(浮上り) (※市庁舎渡り廊下 F値(決定要因) 耐震診断報告書(平成17年11月)より) (3)基礎形式 別館:杭基礎 300φ(RC杭、杭耐力25t/本、杭長3m・12m) 渡り廊下:杭基礎 350φ(高強度PC杭、杭耐力60t/本、杭長30m) Ⅲ 技術的要求水準 1 設計要件 (1)建物の特性把握と基本的考え方 提案に当たっては、居ながら工事によって、工事中や改修後の業務や周辺環境 への影響を最小限に抑えつつ、耐震補強と併せて大規模改修を実施して長寿命化 を図るため、当要求水準書及び現地調査等により、建物の特性を把握し、当該建 築物の耐震安全性の確保はもとより、工事中の執務環境の確保、補強後の施設機 能、使い勝手、工期、耐久性、維持管理、補強後の美観に配慮すること。 設計の際には、さらに詳細な調査を実施して設計を行うこと。 (2)耐震改修工事に係る工法 耐震、制震、免震技術に基づいた補強工法等の特定はしないものとする。 (3)現状機能、使い勝手の維持 ①改修後も現状の執務室や市民が利用する各室、各スペースの機能が維持される 計画とする。 ②耐震補強部材の設置等を行う場合は、可能な限り執務室等のスペースが減少し ないよう計画する。 ③改修の執務室への影響は、現状の各室のレイアウト変更を最小限となるように し、間仕切りについては将来的なレイアウト変更の手間が最小限になるようパ ーティション等による計画とする。 ④可能な限り、執務室等の採光や通風に配慮した計画とする。 ⑤渡り廊下1及び2については、改修後も通行できるような計画とする。 ⑥外部、内部とも、耐震改修工事によって可能な限り現況の歩行者動線、車両動 線が確保される構造、仕上に配慮した計画とする。 - 4 - (4)耐久性、維持管理 ①耐久性が高く、維持管理しやすい改修設計とする。 ②工事後の維持・管理計画(ランニングコストを含む)を作成することとし、提 案においては、その概要を示すとともに、その概算額を明示すること。 (5)美観、周辺への影響 ①既存建物(敷地内の別館以外の建物も含む)のデザインとの調和に配慮し、庁 舎建築に相応しいものとする。 ②周辺環境及び建物と調和したものとする。 (6)耐震改修に関連する工事 ①耐震改修に関連する工事は、原則として現状の仕様、性能と同等以上の ものに復旧し、現状の仕様、性能が現行法に照らし合わせて不適格な場合は、 法令に適合したものにする。 また、補強部材の設置等に伴い、床、壁、天井等の仕上げ材を改修する際は、 意匠を考慮の上、その範囲を改修する。 ②耐震改修工事の施工上支障となる既存の電気設備、機械設備あるいはその他の 設備の撤去、移設及び復旧・更新を行う。 ③渡り廊下1及び2について、隣棟間隔の拡幅等の必要な改修提案を行うこと。 また、渡り廊下1及び2それぞれの耐震性を満足するような計画とすること。 改修、改築に限らず、それに伴って必要な関係法令等に基づく必要な各種申請 及び認定の取得に関する提案を行うこと。 (7)工事中の継続使用への配慮 ①工事施工中における、安全の確保、騒音、振動、粉塵、臭気対策も含めた改修 提案とする。 ②工事期間中も別館で執務が行えることを原則とするので、工事による部署移 動等が極力少なくし、その館内の移動先の仮設工事を含む提案とすること。 ③工事施工中の地震発生に対しても、人命が守れるよう、既存耐力を維持しつつ 補強工事を行うための対策を含む提案とする。 2 施工条件 (1)事業完了期限 本事業完了期限は、平成30年3月20日までとするが、できる限り短期間 とすることが望ましい。 (2)工事対象範囲の執務室等の機能維持 本工事は居ながら工事のため、工事対象範囲の執務室等は、原則5階大講堂 及び入札室、中2階会議室を移設スペースとして想定している。 また、工事範囲の執務室等が、市庁舎外の施設に移転することのない改修工 事とし、敷地内外での仮設建築物も設けないこと。 (3)工事期間中の庁舎内の動線確保 ①工事期間中も、階段、廊下、エレベーターが継続して使用可能とする。 - 5 - ②基本的に、エレベーターは2基のうち最低1基は改修期間中も常時使用可能 とする。 ③階段の改修工事中は、2方向避難を確保すること。 ④工事期間中も、渡り廊下1及び2の動線をできる限り確保すること。 (4)工事騒音・振動等の対策 ①本工事は、居ながら工事であるために、庁舎の執務者、来庁者に対して騒音、 振動による影響ができる限り少ない工事とする。 ②工事によって近隣環境に与える影響を考慮し、工法及び施工方法を選定し、 法令の規制値を十分に満足するものとする。 ③工事による粉塵、臭気が執務者や来庁者に対して影響を及ぼさないよう、工 法の選定、区画、換気等の対策を行うこと。 (5)市庁舎外部の使用制限 ①大手駐車場は継続して使用するが、公用車用の出入口が工事範囲と干渉する 場合は出入口を変更することは可能である。(添付資料を参照) なお、工事範囲内の屋外駐車スペースは、市で代替スペースを確保する。 ②駐輪場はできる限り継続して使用できるよう配慮した工事とする。継続した 使用ができない場合は仮設駐輪場を設けること。 ③来庁者及び市職員の歩行者動線及び、庁舎への物品搬出入のための車輌スペ ースは継続して確保できるよう配慮した工事とする。 ④北側中央公園への敷地内歩行者動線は、継続して確保できるように配慮した 工事とする。 ⑤外部の歩行者動線は、降雪雨対策を行うこと。 ⑥現場事務所、倉庫、作業員休憩施設は、市と調整の上、敷地内に設置可能と する。 ⑦中央公園の一部を工事スペースとして利用可能とするが、できる限り最小限 とする。 (6)工事用水、工事電力の利用 本工事に必要な工事用水、工事電力は構内施設を有償で利用可能とする。 3 耐震性能の目標値 大地震動により構造体の部分的な損傷は生じるが、建築物全体の耐力の低下は著し くないことを目標とし、人命の安全確保が図られるものとする。 「官庁施設の総合耐震計画基準」による構造体の耐震安全性の目標、Ⅲ類以上とする。 (1)耐震改修工事 A.耐震工法の場合 耐震工法を採用する場合は、(財)日本建築防災協会発行の「2001 年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」および「2001 年改訂 版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震改修設計指針・同解説」に準拠し実施 - 6 - すること。ただし、国土交通省が認める性能評価機関等が評価した工法等につ いてはこの限りでない。 診断次数は「第2次診断法」と「第3次診断法」を実施し、改修後の耐震性 能を総合的に評価すること。 改修後の構造耐震判定指標値 Iso および CTU・SD は下記とする。 Iso=0.6×Z×Zf×G×U=0.6×1.0×1.2×1.0×1.0=0.72 CTU・SD=0.3×Z×Zf×G×U=0.3×1.0×1.2×1.0×1.0=0.36 Z :告示で定められる地域係数 Z =1.0(福井県) Zf:地域により定める地域係数 Zf =1.2(福井県設定値) G :地盤係数 G =1.0(平坦地) U :用途係数 U =1.0(Ⅲ類) なお、極脆性部材(F=0.8)は、原則改修により解消すること。 基礎構造は、上部構造に倒壊や沈下などの影響を与えない損傷に留めること。 B.制震工法の場合 既存構造体の履歴特性、時刻歴応答解析などの詳細な分析を基に適切に計画 する。 構造躯体の補強並びに制震装置の設置は、以下の条件を満足すること。 ・地震動レベルと改修目標 入力レベル 既存構造体 稀に発生する地震動 極めて稀に発生する地震動 弾性限耐力以下 脆性破壊は許容しない 層間変形角 1/200 以下 層間変形角 1/150 以下 *1:本件で定義する建物の弾性限耐力とは、境界梁・塔屋架構部材の一部で曲 げ降伏は許容するが、建物全体としては弾性挙動範囲であると判断できる部 材が降伏し始めた時の層せん断力とする。 ※本プロポーザル用の解析には配布する下記地震動波形を採用すること。 ①平成12年建設省告示第1461号に規定されるスペクトルにより 作成される模擬地震動波形3波(位相特性は一様乱数、海溝型地震、 直下型地震) ②既往の地震により観測された地震動波形(稀 25kine、極稀 50kine で 基準化)El-Centro(1940) NS 波、Taft EW(1952)波、Hachinohe(1968) NS3波 ③近傍の断層モデルから作成する地震動波形4波 基礎構造は、上部の補強工法の性能に有害な傾斜や損傷が生じないこと。 - 7 - C.免震工法の場合 ①構造躯体及び免震装置等 免震工法を採用する場合は、上部構造の剛性、時刻歴応答解析などの詳細 な分析を基に適切に計画すること。 構造躯体の補強並びに免震装置、減衰装置及び復元装置の設置は、以下の 条件を満足すること。 ・地震動レベルと改修目標 入力レベル 上部構造 稀に発生する地震動 弾性限耐力以下 層間変形角 1/800 以下 弾性限耐力以下 層間変形角 1/400 以下 居室階の加速度:200cm/s2 以下 安定変形以下 性能保証変形以下 (積層ゴム支承の場合) (積層ゴム支承の場合) 免震材料 下部構造 極めて稀に発生する地震動 積層ゴム支承面圧 積層ゴム支承面圧 圧縮:短期許容面圧以下 圧縮:短期許容面圧以下 引張:生じさせない 引張:-1.0 N/mm2 以下 短期許容応力度以下 短期許容応力度以下 層間変形角 1/2000 以下 層間変形角 1/1000 以下 *1:本件で定義する建物の弾性限耐力とは、境界梁・塔屋架構部材の一部で曲げ 降伏は許容するが、建物全体としては弾性挙動範囲であると判断できる部材が降 伏し始めた時の層せん断力とする。なお、曲げ降伏を許容する部材端の部材回転 角は 1/100 以下とする。 風荷重については、平成12年建設省告示第1461号第三号イ及びロで 規定される風圧力が、同告示第四号イで規定される稀及び極めて稀に発生す る地震力(設計用層せん断力)のそれぞれ90%以下であることを確認する こと。 ※本プロポーザル用の解析には配布する下記地震動波形を採用すること。 ①平成12年建設省告示第1461号に規定されるスペクトルにより 作成される模擬地震動波形3波(位相特性は一様乱数、海溝型地震、 直下型地震) ②既往の地震により観測された地震動波形(稀 25kine、極稀 50kine で 基準化)El-Centro(1940) NS 波、Taft EW(1952)波、Hachinohe(1968) NS3波 ③近傍の断層モデルから作成する地震動波形4波 基礎構造は、上部の補強工法の性能に有害な傾斜や損傷が生じないこと。 - 8 - ・免震層の変位 ①極めて稀に発生する地震動レベルにおいて45㎝以下とする。 ②極めて稀に発生する風圧力に対して過大な変位にならないこと。 ③残留変位は5cm 以下(ジャッキ等を用いて残留変位を調整する場合は、 1の(4)の②で求める維持・管理計画に反映すること。 ) ※クリアランスは55cm 以上で適宜設定する。 ※設備配管・配線類について、免震化後の変位に対して適切に変形・追従で きるよう措置を行うこと。 ※免震層及び EXP.J 設置に伴い、流入する雨水や湧水を除去する設備の設置 を行うこと。 D.複合工法(上記A~C工法の組合せ)の場合 免震工法との組合せの場合の耐震性能の目標値は、 「C.免震工法の場合」 を採用すること。その他の工法の組合せについては、適宜各々の耐震性能の目 標値を適切に組合わせて設定すること。 各工法共通事項 ①既存建物の躯体コンクリート強度はFc=17.6(N/㎜2)とする。 但し地下階のコンクリートコア抜き強度の調査結果は15.3(N/㎜2)と する。 ②参考としてユニオンシステム㈱開発「Super Build/SS3」で 作成した別館に関する一貫計算入力データ他を配布するので参加者の自己 責任においてデータ内容を引用しても良い。 ③免震(または制震)装置の性能諸元には、装置の変動特性を適切に評価する こと。 ④福井県積雪荷重等指導基準に従い設計を行うこと。 ⑤本建物の建設時以降に上記の積雪に関する基準が設けられたため、この基準 で最上階の梁及び柱の応力を確認し、必要に応じて補強を行うこと。 4 認定・評価・申請等 耐震改修設計は、国土交通省が認める指定確認機関によって評定を取得し、必要に 応じて耐震改修促進法に基づく認定を取得すること。 その他、本事業の実施に伴う関係法令等に基づく諸手続きは、契約候補者の責任に おいて行うものとする。 5 建築非構造部材・建築設備の耐震化工事 「官庁施設の総合耐震計画基準」による耐震安全性の目標、建築非構造部材B類、 建築設備乙類とする。 建築非構造部材、建築設備の耐震安全性を確保するため、耐震化工事を行うものと - 9 - する。但し、免震工法、制振工法の採用によって建築非構造部材、建築設備の耐震化 が図られる場合は評価する。 6 指定工事 (1)大規模改修工事 ①執務室、共用部等の内部改修工事 指定する範囲の床・壁・天井の内部改修工事を行うこととし、庁舎建築に相 応しい仕様及び性能とすること。(国土交通省大臣官房官庁営繕部整備課監 修の「建築設計基準及び同解説〈平成 18 年版〉」を参考にすること。)また、 外壁部については、断熱材を設けること。 工事範囲等については、添付資料を参照すること。 なお、窓口サービススペースの拡充及び相談室の設置を行うこと。 相談室は計 50 ㎡程度を想定している。詳細については、市と協議、承認の うえ決定するが、その工事費は見込むこと。 現状の仕様、性能が現行法に照らし合わせて不適格な場合は、法令に適合し たものにすること。 ②トイレ廻りの改修工事 乾式化するとともに、床の段差解消も行う。 耐久性、維持管理のし易さ等を考慮した仕様、性能とすること。 衛生器具等の必要設置数等は添付資料を参照すること。 ③屋上防水改修工事 屋上防水の全面改修を行うにあたって、屋上外断熱防水改修工法とすること。 ④外壁改修工事 施工数量調査を実施し、市と協議のうえ、改修工事を行うこと。 但し、添付資料による劣化参考数量により、工事費を見込むこと。 ⑤外部建具改修工事 外部建具改修を行うにあたっては、断熱ペアガラスとすること。 ⑥エレベーター改修工事 エレベーター本体の更新については、添付資料を参照すること。 2基のうち最低1基は改修期間中も常時使用できるよう改修計画とするこ と。 ⑦環境配慮改修工事 1階部分のアスベスト含有吹付ロックウールの改修を行うこと。 ⑧サイン工事 各室の室名サイン、各階案内表示板を設置すること。 ⑨空調設備改修工事 既存及び更新の空調設備の概要については、添付資料を参照すること。 工事期間中の空調機能は維持すること。 (冷房期間:6月中旬~9月末 - 10 - 暖房期間:11月末~3月中旬) ⑩電気設備改修工事 既存及び更新の電気設備概要については、添付資料を参照すること。 (2)バリアフリー化工事 ①渡り廊下1のバリアフリー化工事 別館と本館の床段差解消のためのスロープ設置を行うこと。 ②外部バリアフリー化工事 外部から別館出入り口までのバリアフリー化を行う。 ③その他 福井県福祉のまちづくり条例に適合させること。 Ⅳ 経済性 設計費用を含む工事費の総額は、20.7億円(消費税及び地方消費税額は含めな い)を上限とする。この上限額を超える提案は失格とする。 Ⅴ 地域貢献 工事の施工にあたっては、地元企業の活用を考慮するものとする。例えば、特殊技 術を要しない部分や大規模改修工事の地元企業との分担等、実効性のある方策を具体 的に提案すること。 Ⅵ 環境対策等 採光、通風の確保等、執務環境等に十分配慮したものであること。 Ⅶ その他の留意事項 (1)設計 ①補助金申請及び各種資料作成等の補助業務を行うこと。 ②その他関連法令等に基づく必要諸手続きを行うこと。 ③認定を取得する条件として耐震以外の改修を行うよう所管行政庁から指導 があった場合は、これを組み込んで設計を行うこと。 ④内外装及び建具の改修は、現状の仕様、性能の同等以上とし、庁舎建築に 相応しいもとのすること。 ⑤積雪に配慮した設計を行うこと。 (2)施工 ①近隣対策 ・近隣住民、市職員に対する工事説明会の開催に協力すること。 - 11 - ・工事騒音は測定器によって継続して測定し、記録すること。 ・その他近隣住民から苦情等があった場合は誠意をもって対応すること。 ・周辺家屋に損傷が発生する可能性がある工事の場合は、施工前後に家屋調 査を実施するものとする。万が一、損傷等の影響を及ぼした場合は、請負 者の責任にて対処すること。 ②安全対策 ・来庁者、職員、近隣住民及び作業員に対して、万全を期した安全対策を行 うものとする。 ③廃棄物・発生土の処分 ・工事によって発生する廃棄物は、関係法令に基づき適切に処理するものと する。 ・工事により発生土が生じる場合は、適正に搬出すること。 ④現況復旧 ・工事によって現況を改変したものは、現況に復旧すること。 ⑤技術研修等 ・地元企業等から技術研修の依頼があった場合は協力すること。 ⑥事前協議 ・停電及び給水、ガス等の供給停止が必要な場合は、事前に協議を行い、市 庁舎機能の維持に支障がないようにすること。 Ⅷ 添付資料 ・配置図 ・工事範囲図 ・指定工事範囲図 ・設備概要 ・免震工法イメージ図 - 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