1
9
験震l
時 報 第4
4巻
(
19
7
9 19~25頁)
電卓による現業用震源決定*
主
口
望月英志、料・細居
550.34":06
RapidDeterminationofEarthquakeParametersUsing'
aT
a
b
l
eC
a
l
c
u
l
a
t
o
r
E
. MochizukiandY
.H
o
s
o
i
(0
叫んaD
i
s
t
r
・
i
c
tMctcorologicalO
b
s
c
r
・v
a
t
o
r
シ
〉
At the l
o
c
a
l tsunami warning c
e
n
t
e
ru
feachD
i
s
t
r
i
c
t MeteorologicalObservatory belonging
tothe]apan Meteorological Agency i
smanually done the r
a
p
i
d determinatibnofhypocenter
f
o
rt
h
e tsunami warnings
e
r
v
i
c
e
.
巾 ra
n
d
'o
r
i
g
i
n time more
I
norder t
o determine earthquake parameters s
u
'
c
ha
s hypocer
r
a
p
i
d
l
y and accurately usingP a
r
r
i
v
a
l timesobtained from、telemetered seigmogramsa
t the
t
a
t
i
o
n
s shown i
n Fig~ 5，programs f
o
ra
Osaka D
i
s
t
r
i
c
t Meteorological Observatory'f.ro~ 8s
h
eb
a
s
i
so
f two methodsdeveloped f
o
rt
h
ec
a
l
c
u
l
a
t
or
.
t
a
b
l
ec
a
l
c
u
l
a
t
o
'
r are coded on，t
h
i
s suggests t
h
a
t the time f
o
rt
h
e parameter d
e
The progam t
e
s
t proves's
u
c
e
s
s
f
u
l，and t
termination wi
1
l be remarkably s
h
o
r
t
e
n
e
d
.
Thelowdepth r
e
s
o
l
u
t
i
o
no
ft
h
e presentmethod due t
ol
i
n
i
i
t
a
t
i
o
nu
ft
h
enumbero
fmemory
i
st
h
e weak p
o
i
n
t，however
.
，
，
~
1
.
まえがき
~
現在，大阪管区気象台には，中部・西部広域地震監視-
震源計算の概要
電卓はテキサス
システムおよび速報受信装置によっーて，合計 8ヶ所の地
インスツルメンツ社のプロ、グラム電
卓 T 1-59で 1
2
0メモリー・レジスター =960ステッブ
点、の地震記録が地震・津波判定室に送られてきている.
大阪の地震計を加えれば計 9ヶ所になる.地震・津波判
2
.
の記憶容量がある.震源計算では，この記憶域を 640ス
j
テップのプログラム・メモリと 4
0のデータ・レジスター
定作業では，まず震源決定が民:も重要であり，できるだ
に分割じて使用している.今回の震源計算は任意の 4地
け迅速に・，正確に震源決定する必要がある.
点
、
の Pの時刻から，走時表によって震源計算するもので
このために，上述の速報受信装置，中部・西部広域地
震監視システムが震源決定の補助手段として設置され
ある.
た.これらの装置によれば簡単な操作により，ごく短時、
震央計算式
2
(Xi-XE)2+(Yi-YE)2=L
1i
.
.
..
.
.
.
.
.
.
.
・
…
・
・
・
・
.
.
.
.
..
.
.
.
.
.
(
1
)
間におよその震央位置が表示されるようになり，現業緊
t
i= T (
L
1i)+to ・
・
ん
・
…
.
.
.
・ ・
.
.
.
.
.
・ ・・・
.
.
…
…
(
・
・(
2
)
急作業に威力を発揮している.
しかしながら，
3) 震源の深さはわからない，
H
H
H
T (ム):走時表
1)表示される震央が大まかすぎる，
2) 使用できる地域が限定され，必要な地域をカパーし
ていない，
H
4) 装置の全
震央の座標 (XE，YE)，震源時 t
o
観測点の座標 (
X
i，Y
i
，
) 観測値 (
Pの時刻)t
i，震央距
離L
1i，'i= 1，
・
.
.
，4
地点が作動する地震でなければ使用できない，などいく
走時表は各深さごと (
1
0kmごと〉にあるが，これを
つかの間題点があげられる.これらの点を補うものとし
関数近似してプロ十グラムに組込むとき，容量の制限から
て，電卓による現業用震源決定プログラムを開発し，テ
2種類の走時表(深さ 10kmと
， 80km) を組込めただ、け
ストした.
で，震源、の深さは 2種類に限定された.計算終了時間を
*
R
e
c巴i
v
e
dJ
u
n
e15，
1979
**大阪管区気象台
3分以内と制限するならば，その方面からもこれ以上震
源の深さの種類をふやすのは難しい.
- 1
9 ，--
2
0
験震時報第 4
4巻 ' 第 1
2号
走時表 t= T(
i
l
)ーの近似式
‘
3直線に至る距離の 2乗の和が最小の点として求められ
t.時間 (
s
e
c
)， i
l
:震央距離 (km)，h:震源の深さく km)
F
i
g
. 1参照).
る(
ん=10のとき
'YEの近似値があれば， (
1
)よ り ム が 定 ま る
2
) XE，
t=0.7十 O
.1
6i
l・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・ 2・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
o:
;i
l:
:
;1
0
'
0
2
)を最小 2乗法で解きんを求める.これは図的
ので， (
t.=1
.8+0.15 i
l・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・1
0
0<i
l豆 1
8
0
t=5.9+0.127i
l.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
1
8
0<i
l
1
3
7
1
3
4
36
h=80
，
のとき
t二
‘
.
Ji
l2王8
02/
7.
0
8 …………".・ ・"… 0豆 d三
五 1
3
0
H
t= 5+O
.1
2
4i
l・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・1
3
0<i
l
震央 (XE， YE)，震源時 t
oはくわ， (めから求められ
るが，この解法として，普通の最小 2
，乗法による解法
と，松本(徳島地方気象台，冗大阪管区気象台観測課〉
の方法(分離法〉の 2つをプログラム化して比較・テスト
した.ただ、し，
後者の場合プログラムを簡単にするた
1
)式を変形((1)式で， i=1
、の式を i，
=2，3
，4の
め
， (
z
;， y ;の項が消去さ
式からそれぞれ両辺を引けば，
i
もる〉した (
1
)
'式
(
ぉ -Xl)XE+(Yi-YaYE=
♂
X:E
p
i
cE
.
'n
t
<
?
r
(XEI YE)
÷
(
z
;千yj-di-ぱ +yi-dbj!(1〉/
F
i
g
.1
. Epicenter determined b
y
.eq(1)
.
ただし i=2
，.
3，4
を用いているので，厳密には松本の分離法と一致しな
4
0
し¥
普通の最小 2乗法による方法は，オーソ、ドック不な方
法であるが，1)第 1近似震央を必要とする， 2
)正規式は
3元 1次式である，などによりプログラムステッ:プ数が
30
多く，そのために観測地点の座標を記憶させられない，
入力操作の不便なプログラムになる.
分離法は，1)第 1近似震源時を必要とするが，
これは
簡単に与えら.れる， .
2
)2元 1次式を解く，などによりス
テッフ。数が少なく， '
1
2ケ所の翻測地点の座標を記憶させ
2
0
られる.
後述のテスト結果では
2つのプログうムによって計
算された震源はほとんど相違がなく。，それゆえ入力操作
の便利な分離法のフ。ログラ、ムが採用された.以下では分
離法の概要，およびそのプログラム!フローチャートを記
載する
戸
同
︾
して最小 2乗法で求める.
))_t
o
'
の近似値があれば， (
2
)より L
1i (i=l，…
，4) カt
定まるので， (1)'を最小 2乗法で解、き XE，
'
Y
Eを求める.
(1)'は 3直線を表わすので，その最小 2乗 解3 月， YEは
d
n
u
に
m
m
。
'L
2
)を 分 離 し て 解
分離法では， (1)'(または(1)勺ど (
) と 震 源 時 ( to
)を分離
く.すなわち，震央 (XE，yE
1
0
0
2
0
0k
m
F
i
g
.2
. Traveltimesa
tfours
t
a
t
i
o
n
scal~ulated
from the earthquakeprameters obtained
and thecorrespondingt
r
a
v
e
ltimec
u
r
v
e
.
ー 20~
，
2
1
，電卓による現業用震源決定一一望月・細居
には， Fig.2のように，観測値の分散が最小になるよう
に走時曲線をあてはめらを求めることである.
分離法は， 1
) で求めた
X E，Y E
円
を2
)の近似値とし，
，
ぷ-)
忠
弘
2
)で求めたらをめの近似値とする，というように 1
)，2
)
宏何度かくり返して
X E， Y E，t
oを求める
'.ーーー下関
1
'
1観測チ叫
，.~.
4
2
:
oの第 1近似値として最小の li-2
プログラムでは ，t
1
にー」岡山トス力
を用いている.- 1
)，2
)のくり返しは，.
h土 1
0とき 3回
，
h=80のとき 2回である. 2
)ではんと分散も計算する.
ー奈良
また ，t
o の第 1近似値は，上とは別に，入力操作で与え
F
i
g
.3)
ることができる. (プログラムフローチャート (
/
/
﹄
a-J﹂ e
E﹄
-q-c-
静
岡
ヤ人
O
﹃
f↑ 司 令司aL
th吋 A
凶寸
川小ええ九ザ
ナJr1- 卜
﹃'﹃
-Jl
一勺FJC
円一円円守ノ
5-h4-
F
4i
プロ勺"ヲムのつロ
ヂ1近イ以
ρ
=-τ
?
i
f
-。
ぇ
参照).
:
:
4，- i
lA.1
イ
L
斗O
.
'
;
"
'
"
;
1
ヲ 702ヲ5
0
:
:
:
;
.
1
..
13己:
:
:
7
2己
「
:
:
4
.(
1
134.0
. i9
0
:
3ヲ204正3
•'
:
i
:
:~.6'=' :
:
:
:
:
:t
:
;
.
ヲ
JA
:
:
4
.
1
134.0
.7
:
:
:
:
:
:
:
:
0
3
:
:
:
5
4
5
'
3
1
.7
4
:
:
:
:
:
:
:
6
7
7
6
2
ο
d
ν
n
﹁￨1J11111J
:
:
:
4
.
2
134.1
.:
:
ち2
0
:
:
:
:
0ち743
ヲo
刊;
]
2
6
5
:
:
:
:
L7
'
F
i
g
.3
. Flow c
h
a
r
to
ft
h
e program.
~
3
. 計算結果のプリントと震源の採用基準
計算結果は X E，YE，t
，分散をずリントしてあり，こ
o
2
.
"
:-ー
fm
)
;
0の
事 1近{氏
・
﹄
口
----
---F
-
i
44-Je--HE
a
- ﹄ -4Ez---h-4i
ム
q ー一
z-U
一
aU4
-JJうμ
一
4j斗 一
CJ-b
﹁こL てこニ
'zr--4ム
--JP2F亡 r J
'
-21--
宅ふ
一
:
:
;
:
4，i
1:
:
;
:
4，0
.
7
:
:
:
:
4
:
:
:
:
6正
:
.
4i:1
1，74::;:37605i
F
i
g
.4
.
急用に適している.
hHU-MAU:
寸
一
-
2Z
1
J
ai-h二日?
)の「真めら」とは具体的には，
る，の 2種類がある. 2
P--Sから得られたらである. 1)の採用判定は簡単で緊
・・45
γ
﹃
--一-一-
J-b
4ム一司ム A叶い
﹁a 二
日
-
Z44
る
， 2
)計算されたらが真のんに最も近い震源を採用す
--eptF
J
Q
リ
ロF7
H
Uヲ
47
) 最小分散の震源、を採用す
計算結果の採用判定は， 1
-JJ-Je---u守 一J
a
ム
-b
を入力操作で与えて，震源計算させることもできる(計
算例 F
i
g
.4(下〉参照)'
.
・
色
、
，
-J﹂
EE
E
e
s
e
a同
国
一
-
じならば，震源は正しい.なお，P--S から得られたら
a
Mベ守ふ一川叶
rJe
s
ので P，
.
.
，
;
，Sを験測しやすい.どこか 1ケ所の p
，
.
. があ
oがわかる.このんと計算されーたんが同
れば簡単に t
l
454a
四
e-
の 4地点は水平・上下 3成分の記録が送られてきている
z
-34L-Ah﹃
::
以下となり，これは収束の目やすになる.速報受信装置
A叶 a叶 口 U
.3
ぜ，験測値の誤差を 0.5秒以内とすれば，分散は約 0
一
コ
:
斗
M
﹃
l
a
tnu
﹁
--﹂﹁
-JJE--﹃
7
-JJ-V ﹄
zz
果採否の目やすにする.験測は，通常秒単位でされるの
・
↓
'Z一
E
上〉参J!の. t
"分散は計算結
トされる. (計算例 Fig.4(
o
=514
ーム﹁
4・て B- 斗 ・ 4
-JE--JJ、一ハ U ﹁E
g A叶
れらは h=10について 3回，h=80について 2回プリン
i
/
1
.
-0
$
)
1
丈
五
三θ
/
え
ェ
?
。
2
2
験 震 時 報 第 44巻 第 1，
.
.
， 2号
S4
.
くしているので，別な観測点をとって，もっと囲む形に
テスト結果
0
した地域である.
O
テストは， 1 Xl メッシの震央について走時表から計
19
7
5
1
9
7
7
) の観測値
算した観測値および実際の地震 (
'
t， 2種類のデータについてテス，卜した.任意の 4地点
としては，震央から近い 111買に 4地点を選んだ.計算され
た震央と真の震央とのず、れを 8 とし，‘。は緯・経度のず
0
.1
。、ならば A，0.1 <
。
れのうち大きいほうとする.。豆 O
<0豆0
.
3。ならり:
C，0
.
3 <0壬
0
0.4，ならば D，0~O. 5
0ならば E とした.以下はテス
孟0
.
2 ならり:B，0
.
2
0
0
0
ト結果である.
(1) 普通の最必 2乗法と分離法の 2つのプログラム
により，計算された震源は両者でほとんど相違がない.
それゆえ，入力操作が便利な分離法のプログラムが採用
、
される.
(2) t
oの第 1近似値として，最小の ti-12， - 9，
0
O
- 5， ~ 2の 4種類についてテストしたが， 1 Xl メッ
F
i
g
.6
. Resu1
to
fprogramt
e
s
t
. Determination
i
smadeusingthe t
r
a
v
e
l times f
o
r h=80
km.
t
シの震央について，計算結果はほとんど相違がない.一
i
:2 が 最 も よ
方，震ー央が観測点のごく近傍の場合は t
い，これにより ，t
oの第 1近似値は ti-2とした.
(3) 観測点の配置の影響'ヨ
観測点が震央を囲っていれば計算算結果はよいが，震
央にたいして 1象限にがたよった場合，計算結果は悪い.
F
i
g
.5
-F
i
g
.10で (A)， (B) のようにカッコをつけた
のは，震央?と近い 4地点が 1象限にかたよって結果を悪
F
i
g
.7
. D
i
s
t
r
i
b
u
t
i
o
no
f index showing r
e
l
i
a
b
i・
l
i
t
yo
fs
o
l
u
t
i
o
ndrawnfrom F
i
g
s
.5and6
.
The index having lower rank i
nF
i
g
s
.
5and6i
s adopted i
nthe p
l
o
t
.
F
i
g
.5
..
Resulto
fprograO1 t
e
s
t
.Thel
e
a
s
tsquare
s
o
l
u
t
i
o
nhavingt
h
eminimum variancei
s
adopteda
st
h
e.
f
i
n
'
a
ls
o
l
u
t
i
o
n
. The t
r
a
v
e
l
timef
o
rh= 10kmi
susedin the computa
t
i
o
n
.A，B，C，D andE i
n
d
i
c
a
t
er
e
l
i
a
b
l
i
l
i
t
y
0
0
o
ft
h
es
o
l
u
t
i
o
n
. A:0三
五 O
.1
，B:O
.1 <0
0
0
:
:
;
:O
.2
C:O
.2
<0亘 0.30 ，D:0.3。て a豆
0.40，E:0>0.40 ， (
0i
st
h
ebiggerd
i
s
c
r
e
pancy、betweentrueand determined l
o
n
gitude andl
a
t
i
t
u
d
e6
fe
p
i
c
e
n
t
e
r
)
.
F
i
g
.8
. Resulto
f program t
e
s
t
. The s
o
l
u
t
i
o
n
havingtheminimumdiscrepancybetween
t
r
u
eanddeterminedo
r
i
g
i
n timesi
sa
d
o
p
imes
t
e
da
sthef
i
n
a
ls
o
l
u
t
i
o
n
.Thet
r
a
v
e
lt
f
o
r h=10kmi
susedi
nt
h
i
sc
a
s
e
.
- 22-
23
電卓による現業用震源決定一一望月・細居
(4) 計算された震央と真の震央とのずれ分布
1
) 最小分散の震源を採用した場合:F
i
g
.5は深
j
奈
さ1
叩O
kmの震源源、について震央のず
j源原原、について同様の図でで、ある. Fig.7は
， Fig.5
kmの震 源
と Fig.6を合わせて; lO x10 メッシの同一地点でラン
グの低い方を採用した図(合成図〉である.
oが真の t
oに最も近い震源を採用し
2
) 計算された t
た場合:F
i
g
.8， F
i
g
.9，F
i
g
.10は ， そ れ ぞ れ 1
)の
F
i
g
.5，'
F
i
g
.6，F
i
g
.7に相当する図である.
(5) 震源、の深さの判定
h=10km"と h=80kmの走時曲線は，震央距離約 150
F
i
g
.9
. Resulto
fprogamt
e
s
t
.Thet
r
a
v
e
ltimes
n
th
i
sc
a
s
e
.
f
o
rh=80kmisusedi
.
k
m
'以上で平行になっている (
F
i
g
.1
1参照〉ので， 4地
点全部が震央から約 150km以上.の地域は，
F
i
g
.1
0
. .Distributionof index showingr
e
l
i
a
b
i
l
i
t
y of s
o
l
u
t
i
o
n drawn form~Figs. 8
.
and 9
F
i
g
.1
1
. Traveltimecurvesusedi
r
tthe e
a
r
t
h
quakep
a
r
a
n
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1
5
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深さの判別
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.1
2
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f
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(
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r
i
g
i
n time discrepancy.
- 23-
験震時報第 4
4巻 第 1，
.
.
.
， 2号
2
4
kmの円で，これらの円の外側の地域は深さの判別がで
きない;とれらの円の内側の地域について，震源の深さ
時残差の絶対値が 1秒以上のデータを補正した.
震央のずれは， 1
)最小分散の震源を採用した場合は
0， 片 方
F
i
g
.1
4，• 2) 計算されたらが真の • t
o に最も近い震源を
についてのみ正しい場合ムをとする1. ただ、じ，震央のず
採 用 し た 場 合 は Fig.15である. F
i
g
.1
4
，F
i
g
.1
5中の
)最小分散の震源を
れが Aまたは Bの地点に限定した. 1
数字は，その地点の地震の数を表わす.これらの結果は
採用した場合は F
i
g
.1
2，2
)計 算 さ れ た ら が 真 の ん に
(4)の結果とよく一致している.
10km と 80kmの両方で結果が正しい場合を
以上のテスト結果から，電卓による震源計算が有効な
3である.
最も近い震源、を採用した場合は Fig 1
へ
地域は震央のずれ A， Bの地域といえるが，これは大阪
1
9
7
5，
.
.
.
，1
9
7
7
) についてのテスト
(6) 実際の地震 (
1
9
7
5年"
"
"
"
1
9
7
7年の期間，地震月報に掲載されて、いる地
‘管区気象台として必要な地域をほぼカパーしている.た
震のうち，大阪へ地震記録が送られてきている観測地点
だし，これらの地域内で，震源の深さの判定ができな
ー 4ヶ所以上で， Pの時刻が観測されている地震はついて
い，または信頼性の少ない地域が多くあり，震源、の深さ
判定は必要な地域をカバーしていない.
テストした.
観測地点、は Pの時刻が早い方から 4地点をとった.こ
の 4地点の観測値に誤りがあれば，計算結果が悪くなる
ので，走時残差の絶対値が 2秒 以 上 の デ ー タ を 補 正 し
3ゲの地震について は
， 7
主
た.なお，比較的結果が悪い 1
I
~
5
. 震源決定作業
電卓は電源入プログラムセットの状態で常時待機さ
せて置く.電卓メーカーの話では，この状態で，電卓本
体およびプリンターとも閉題ないというごとである.け
、 れ ど も 電 卓 の 保 守 および故陪対策のために，予備機と
1
、台の電卓を 1週間交代くら
してもーう一台必要で/ある . 2
いで使用するめが望ましい.
電卓による震源決定作業は，1)ピジグラフによって，
Pが明りように現れている 4地点の P の 時 刻 を 験 測 す
る
. 2)験測値を電卓入力用紙巳記入する. 3)電 卓λ力用
紙にじたがって入力する.
験測値の記スを含めて，入力操作に 1分かかり，計算
終了は入刀後約 3分3
0秒である.計算終了まで，かなり
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:1
4
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7
5
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一1
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.5
.
時聞がかかるので，入力値確認の後，他の作業に移与必
要がある.
電卓による震源決定作業は，従来の作業(中部・西部
広域地震監視システムの使用，着順による震央方向区域
の決定，
ピジグデフ験測値・電報資料のプロット・コン
パスによる震源決定)に追加される作業になる.従来の
作業の処理だけでも，時間が多くかかりすぎる実情であ
るが，そのうえ電卓による震源、決定作業の追加は，時間
的・人員的に難、しい問題である.このため，実際の地震
の際，電卓が利用されなかった場合が多い.この問題は
今後の検討課題である.
謝辞
プロ Tラムのテストにあたって，大阪管区気象台観測
課地震当番者の方々から多大な御協力をいただいた.プ
ログラム作成の際，徳島地方気象台松本久氏から御意
見，御助言を得た.山川技術部長，木村観測課長から御
指導・御便宜をいただいた.ここに深く感謝いたしま
す.
- 24-
電卓による現業用震源、決定一一望月・細居
参考文献
2
5
気象庁地震課 (
1
9
6
3
):地震調査業務の機械化について，気象庁
技術報告， No.22
松本
気象庁(19
7
1
):地震観測指針(解析編).
'
-25 -
久 (
1
9
7
7
) :標準走時曲線を用いた震源の図式解法(地震
学会講演予稿集， N
o.2).
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