PDF 1437KB - 日本海区水産研究所

石川水総資料第 14
号
平成 11
年度地域先端技術共同研究開発促進事業報告書
オニオコゼ全雌 3倍体作出に関する研究
平成 12年 3月
石川県水産総合センター
目 次
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. 2
1.研究の背景及び目的
2.研究計画
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2
3.研究方法 .
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. 3
4.結果及び考察
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(1)圧力処理による第
1卵割阻止条件の高度化
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H
H
(2)圧力処理型第 l卵割阻止法以外による 4倍体誘起方法
(3) 4倍体の作出
H
H
H
H
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(4)雄性化ホルモンによる偽雄化の条件
(5)ホルモン注射による催熟
………… ・・
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H
H
H
H
H
H
6
6
9
9
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・ ・..……...・ ・
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…
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9
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2
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・
1
5
(6)精液保存方法
5.文 献
H
6
H
H
H
H
く担当機関及び担当者>
石川県水産総合センター
所
長
高橋稔彦
技術開発部部
長
山田悦正
研究主幹
高門光太郎
水産研究専門員
浜田幸栄
技 師
戒田典久*
師田中正隆
技
*.試験及び執筆担当
1
オニオコゼ全雌 3倍体作出に関する研究
石川県水産総合センター
1.研究の背景及び目的
近年の海面魚類養殖は、ブリ、マダイ及びヒラメ等を対象として盛んに行われている。し
かし、ブリ、マダイでは生産魚価の低迷、またヒラメではウイルス性疾病等による生残率の
低下により、これら魚種の生産は頭打ちになりつつある。ごういう状況の下で新たな養殖対
象魚種の開発が強く望まれており、そのー魚種としてオニオコゼも期待されている。本県で
9
9
0
年から 1
9
9
4
年にオニオコゼの陸上及び海面養殖の試験を実施し、養殖の可能性及びそ
は1
の方法について検討した。その結果、オニオコゼの雌は雄よりも成長は早いが、雌は成熟す
ると高水温期に死に易い傾向にあることが明らかになった。本研究では、染色体操作技術を
用いた 4倍体及び全雌 3倍体の作出によって、オニオコゼ養殖の生産性を向上させることを
目的として試験を実施する。
2
. 研究計画
研究項目
H9
H10
Hll
H13
H12
H14
B
第 1卵割阻止条件
4倍体作出に関する
+ーーーーーーーーー→ ーーーーーー
ーー十一一ーーーーーー
他の技術
4倍体の作出
4倍体の飼育特性、
ーーーーーーーーー+
生態特性
ホルモン処理による偽雄化
の条件と作出
ホルモン注射による催熟
ーすーーーーーーーーー
精液保存方法
4倍体を用いた
一一
i
T -
一 一 一 一 十
十
全 雌 3倍体の作出
全 雌 3倍体の飼育特性、
一一一一一一一一ーム一一一ー一一ーーー
生態特性
-2-
ーーーーーーーーー」ーーーーーーーーー一
3
. 研究方法
(
1)圧力処理による第 1卵割阻止条件の高度化
卵割を阻止するには、細胞分裂中期に加圧処理を施す必要がある。しかしながら、同時
に媒精した卵であっても発生は必ずしも同調していない。これが卵割阻止の成功率が低く
なる一つの要因になっていると考えられる。そこで、卵発生を同調化させるために海水中
での受精卵の管理水温を変え、それぞれの水温においての発生に伴う核の挙動を観察した。
1
8、2
3、2
8Cのそれぞれの水温で発生させた卵を、媒精後 2分間隔でサンプリングをし、
0
2 %パラホルムアルデヒドー 2.5%グルタルアルデヒドで固定した。これをヘキスト 3
3
3
4
2
で染色し、蛍光顕微鏡によって観察した。
今年度は水温2
3Cについて観察し、発生段階の基準を作成した。
0
(2) 圧力処理型第 1卵割阻止法以外による 4倍体誘起方法
魚類の 4倍体を誘起する方法として、圧力処理によって第 1卵割を阻止する方法が知ら
れている。しかし、その誘起率は高いとは言えない。そこで他の方法として、卵割阻止に
おける電気刺激の有効性について検討した。
電気刺激が細胞分裂阻止に対して有効であるかを調べるために、卵割阻止よりも容易に
分裂阻止ができる極体の放出に対して処理をした。
刺激は、浸透圧360mOsm/kgに調製したマンニトール溶液中で、パルスパターン 2、電
気刺激強度 5を30-420
秒間施した。
(
3
) 4倍体の作出
全雌 3倍体は、 4倍体雌と偽雄 2倍体を交配することにより大量に効率よく作出できる。
そこで 4倍体の雌を得るために、現在までに得られた卵割阻止条件により誘起を試みた。
処理は精子を卵へ媒精し、 2
2分後に 30MPa
の圧力で、 6分間の加圧処理を施した。
(4) ホルモン処理による偽雄化の条件
全雌 3倍体を大量作出するために必要である、偽雄の作出に有効な雄性化ホルモンの餌
料への添加濃度を調べた。
M
T
)0
.
0
1、0
.
1、1.0、1
0、100μgを添加
配合餌料 19当たりへメチルテストステロン (
5日目から 1
1
0日目までの雌性発生 2倍体に給餌した。
し、瞬化後 1
- 3一
試験終了後、供試魚の頭部及び尾鰭を切除し腹部を切開して、生殖腺とその周辺の組織
をプアン液で固定した。
の連続横断面組織切片標本を
組織標本の作製は、サンプルをパラフィンに包埋し、 7μm
作製し、マイヤーのへマトキシリンとエオシンの二重染色を施して光学顕微鏡で観察した。
(
5
)ホルモン注射による催熟
完熟した卵を計画的に得られるようにし、試験の効率化を図るため、雌の体側筋へヒト
,
00
0
l
U/kg'B W
の濃度で、注射し催熟を試みた。
胎盤性性腺刺激ホルモンを 500、750、1
実験期間中は無給餌とし、飼育水温を 2
3Cに一定させた。
0
成熟度の判定は経過日数ごとに重量測定を行い、注射前の重量に対する増重率及び腹部
膨満状況による成熟評価によって判断した。すなわち、それらは以下の方法で算出あるい
は評価した。
増重率(%) = (t日後の重量 g一開始時の重量 g) X100/開始時の重量 g
成熟評価
o:腹部の膨満が全く見られない
1 :少し腹部が膨満しているが堅い
2:少し腹部が膨満していて柔らかい
3:大きく腹部が膨満していて柔らかい
(6) 精 液 保 存 方 法
精液の保存は、採精量がわずかな魚種に対して、試験の効率化に関して有効な手段の一
つである。また、遺伝子の保存の点からしても重要な技術である。そこで、オニオコゼの
精液保存方法についての希釈液とその濃度について以下の方法で検討した。
(ア)精液の希釈液 1
希釈液は、精柴のイオン組成の分析結果を基に 1
9
9
7年と 1
9
9
8年に組成した人工精築
(ASP)に、卵アルブミン (EgA)、牛血清アルブミン (BSA) を別々に1.0あるいは 5
.
0
g
/
l
添加し、更に凍害防御のために DMSOを最終濃度 8%となるように添加した。
。
た
この溶液で精液を 4倍に希釈し、 ドライアイス上で凍結した後に液体窒素中で保存し
-4-
4日後に解凍して挙動性を観察して活力指数を算出すると共に、卵ヘ媒精し受精能を
確認した。
5
秒後の
活力指数の算出は、顕微鏡の一定視野内の全精子を対象に、海水添加 1
1秒間
に移動した距離を測定し表 1の 5段階に運動能を分類し評価した。更にそれぞれの評価
0
0で
段階の存在率を求め、それらの段階に与えた評価値に乗じた。この乗数の総和を 1
除した値を精子活力指数とした。
表 1 精子運動能の評価殴階と評価値
評価値
評価段階
+++
++
+
+
80μm<
(著しく活発な前進運動を行うもの)
100
40μm< 壬 80μm(活発な前進運動を示すもの)
75
0μm< 壬 40μm(緩慢な前進運動をするもの)
50
小さな旋固または振り子運動を行うもの
25
運動を停止しているもの
0
*それぞれの評価段階が一定視野内にどれだけの割合で存在するかを求め、 5段階評価に+++; 1
00,++;75,+;50, :
t25,
;0なる数値を与え.これに掛け合わせた値を総計し,その値を 100で割ったものを精子活力指数とした。例えば, 70+++,
30++,0+,O:
t
, 0ーの場合は以下の通りとなる。
精子活力指数= (100X70+75x30+50xO+25XO+OxO) /100
=92.5
(イ)精液の希釈液 2
希釈液は、 1
9
9
7
年と 1
9
9
8
年に組成した ASP (それぞれ 1997ASP、1
998ASP)、1998ASP
のイオン組成を少し改変した 1
998modi-ASP、そして 400mOsm/kgGlu
溶液を用いた。こ
.
0
g
/
lのEgAとBSAを別々に添加し、更に凍害防御のために DMSOを最終濃度 8 %
れに 5
となるように添加した。
この溶液で精液を 4倍に希釈し、ドライアイス上で凍結した後に液体窒素中で保存し
た
。
4日後に解凍して挙動性を観察して活力指数を前項に準じ算出した。
(ウ)希釈濃度
1998modi-ASP、浸透圧400musm/kgのグルコース (
G
l
u
) 溶液に 5
.
0
g
/
lのEgAとBSAを
別々に添加し、更に凍害防御のために DMSOを最終濃度 8 %となるように添加した溶液
で、精液を 2倍ある Lリ
ま 4倍に希釈してドライアイス上で凍結した後に液体窒素中で保
存した。
- 5一
4日後に解凍して挙動性を観察して活力指数を前々項に準じ算出した。
4. 結果及び考察
(
1)圧力処理による第 1卵割阻止条件の高度化
卵発生における核の挙動を時聞を追って観察すると以下の 1
2ステージに分けることが
できた。
ステージ 1:第 2成熟分裂後期
ステージ 2:第 2極体放出
ステージ 3 :前核の形成(第 1卵割前期)
ステージ 4 :一つの前核の縮合(第 l卵割前中期)
ステージ 5 :他の前核の縮合(第 1卵割前中期)
ステージ 6 :第 1卵割中期
ステージ 7 :第 1卵割後期
ステージ 8 :染色体の脱凝縮(第 1卵割後期)
ステージ 9:卵割溝が形成され、娘核のクロマチンが縮合する。
0
:第 2卵割中期
ステージ 1
1
:第 2卵割後期
ステージ 1
2:第 2卵割終期
ステージ 1
これらのステージの出現頻度を各時間ごとに調べると図 1の通りであった。
分後
第 1卵割の阻止に有効である卵割中期は、媒精20分後から出現し、 26分後から 40
くらいまでがその頻度が高く、その後もわずかながら観察された。
平成 9年度の卵割溝の出現観察において推察した通り卵発生が同調しておらず、卵割
4
分間以上に渡っていた。これを同調化し一時に集中させることができれ
中期の出現が 1
ば卵割阻止率を高めることができる。
(
2
)圧力処理型第 1卵割阻止法以外による 4倍体誘起方法
電気刺激で極体放出を阻止したところ、正常勝化仔魚を誘起することが出来たが、そ
の率は 0
.4%以下であった(図 2)。これは、低温や加圧処理による極体放出阻止の誘起
率と比べると非常に低い。従って、電気刺激は極体放出阻止より誘起が困難な卵割に対
して、加圧処理に代わる技術として利用するには、種々の大きな課題を解決しなければ
ならない。
6-
受精後
経過時間
受精後
経過時間
臣
輯
2
4
38
6
40
8
42
10
44
12
46
14
~
住H
富
覇
18
。
50
緊
48
話
宅
。
16
.
J
36
幽
、,~
50
、J~
52
、J~
54
n
20
円
ま
埋
1
前
22
56
24
58
26
60
28
62
30
64
2
32
34
7
8
9 10 1
1 12
S
t
a
g
e
図 1 時間経過に伴う受精卵の発生過程
3
4
5
6
7
8
S
t
a
g
e
9 10 1
1 12
(
訳
狩世道婚抽出
)M
20
15
10
。
5
30
60 120 180 240 300 360 420
(訳)除草盤続出
3
2
。
30
60 120 180 240 300 360 420
0.6r
さ 0.4~
。
話 2~
l
臨0
.0I
聞田島晶品且
,
30
I
E
実験 1 口実験 2口実験 3
[
図 2 電気刺激による極体の放出阻止
匹窒E豆室主E
自
匪体形成率
正常鰐化率
匪体形成率
誘起率
正常鰐化率
続起率
医Iill豆豆I]]
匪体形成率
i
!
[
正常勝化率
誘起率
匪体形成率
正常醇化率
匹童三豆~
圃置
瞳盟
匪体形成率
正常鰐化率
誘起率
匹霊E豆歪~
=
匠体形成率
誘起率
正常癖化率
1
0
0
.
80ト
匹E三室立E
誘起率
匹璽主豆豆~
ー~ 6
0ト
I
!
!
! 40十
20~
瞳
覇
緊
OL
匪体形成率
正常勝化率
誘起率
匪体形成率
医室主豆豆E
痘体形成率
正常勝化率
誘起率
園 3 4倍体の誘起
-8-
誘起率
(
3
) 4倍体の作出
卵割問止により 9回の誘起を試みたところ、誘起率は 0
.
2
5
3
.
1
%と誘起処理ごとに大き
な差が見られた(図 3)。これは脹体形成率の影響を受けているためで、卵発生が同調し
ておらず、卵割中期の出現するピークが媒精時の微妙な条件や卵の成熟状態等の遠いにお
いて時間的にわずかながら前後移動するためである。従って、誘起率を常に高くするには、
卵発生の同調化が最も重要となる。
誘起した魚の赤血球径及び核小体数を調べたところ、 4倍体と思われる個体がいた。し
かし、 4倍体であると確定するには実際に染色体数を調べる必要がある。供試魚を殺さず
に染色体観察をするには、血液や鰭細胞を培養する必要がある。来年度は、オニオコゼの
血液培養の方法を検討し、染色体観察により 4倍体を確定する。
(4) ホルモン処理による偽雄化の条件
図 4に示した通り、全長、体重ともに同じ傾向が見られ、1.0μg/
餌料gまで MTi濃度が
濃くなると、成長が悪くなり、それ以上の濃度になると回復する傾向が見られた。生残率
についても同様な傾向が見られたものの、いずれの濃度であってもその割合は低かった。
区の成長が悪いのは、雄性化ホルモンの影響で 4
0-100%の割合で雄化
対照区に対して MT
を配合餌
したためであると考えられる。また生残率の著しい低下は、水に溶解しない MT
料へ添着するのにエタノールに溶解したことで噌好性が低下し、摂餌が悪くなったこと、
また生物餌料の併用給餌を止めたことに起因する。
性転換は、1.0
、1
0μg/
餌料g
で1
00%転換することができた。現在、偽雄を 7尾継続飼
育している。
(
5
)ホルモン注射による催熟
1回目の試験で5
0
0、7
5
0、1
,
0
0
0
I
U
/
k
g
'BW
の濃度を注射したところ、 1
,
0
0
0
I
U
/
k
g
"BW
、
で
増重したのみで、他の区では顕著な変化は見られなかった(図 5)。また成熟評価に関し
でも、変化が見られなかった(図 6)。しかしながら、 7
5
0、1
,
0
0
0
I
U
/
k
g
'BW
で、それぞれ 2
尾づっから卵を得ることができた。
-9一
100
80
~
~ 60
鮭 40
羽 2
0
0
45
15
75
105
135
経過日数(印
165
195
(
E
E
) 凶制
195
rtLEEトEEFELRJV
8 6 4 2 01
(向山)剛栓
45
ー
-0.
0
1
μg
/
g餌料
「企ー 1
0
μg
/
g餌料
ー-0-0
.
1
μg
/
g餌料
「金一 1
.
0
μg
/
g飼料
.
t
-1
0
0
μg
/
g餌料 ーロー Con
園 4 M T添加餌料による飼育
酬担
)MW
引u
v
判
(
渓
rrF-bLo
ny H
M
n
u
n
u
n
u
t
i-
z
ー
2
経過日数
3
ー
2
3
経過日数
ト
ー-1区一 1.
.
.
.
,
・
-1区一 2 +
-1区一 31
ドト 3区一 1--1ト 3区一 2 .
.
.
.
,
量
一 3区一 31
~
40r
ヌ 30ト
両
替I
量亘書
2
剛
軍
耳
3
目
•
経過日数
経過日数
「+認可
1
x
τ
VO
___2匡 一 言 十 2匡-3
2
ー
│+対照区一 1___対照区-2 --+-対照区一
‘
3
1
1区:500IU/kg.BW
2区:750IU/kg.BW
3区: 1,
OOOIU/kg'BW
対照区・
B
S
Sのみ
増重率= (
t日後の重量一開始時の重量)
x100/開始時の重量
図 5 ヒ卜胎盤性性腺刺激ホルモンの注射による増重率の変化 1
1
0
j
i
ト
4
;
:
: 1
i
ド〆i
•
a
回
3
4
4r
3r
恩 3 十~、-
襲2ト 下
言2,
"
=
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-ニ
"
'
・
世 1ト
ー
語~
1
2
=
=
•
2
3
後'
0
0
o
.
1
o
3
1
経過回数
経過日数
1
-対照区一 1......対照区 -2十 対 照 区 一 3
1
ト← 2区一 1_
,
・-2区 -2-+-2区一 3
1
1区:5001U/kg.BW
2区 :750IU/kQ'BW
3区: 1,
000IU/kg.BW
対照区:BSS
のみ
0:腹部の膨満が全く見られず堅い
1:少し腹部が膨満しているが堅い
2・少し腹部が膨満していて柔らかい
3:大きく腹部が膨満していて柔らかい
図 6 ヒ卜胎盤性性腺刺激ホルモンの注射による成熟評価の変化 1
5r
さ
O~
----=・一一一ーーーーー一一ー
I
協-5
ー
→
-一一一f
一一一一ー=ーーー-・
捜ー 10
o
1
2
3
4
5
6
経過回数
ト← 1区一 1・-1区一 2-+-1区一 3
1
き
:
r
4
企
ミ
=
=
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, <
:
:
:
.
.
ー
0
'
_
1 .,
5r
ニ
一
寸
一
一
一
一
一
ー
結叶
L¥
~一一一
製ー1Q
ト← 3区一 1_
,
・-3区一 2 一
世
ー 3区一 31
さ
T
"
"
"
'
_一
協-5
司
一一一←二
担ー 10
o
経過日数
1
2
3
4
5
6
経過日数
ト← 2区一 1・-2区 -2-+-2区 3
1
│+対照区一 1
.
.
.
.
.
.対照区 -2十 対 照 区 一
3
1
T匡:5nOlU7kg・
BW
2区: 1,
000IU/kg.BW
3区・ 1,
000IU/kg・
BW
対照区:BSS
のみ
t日後の重量一開始時の重量)
溜重率= (
x100/開始時の重量
図 7 ヒ卜胎盤性性腺刺激ホルモンの注射による増重率の変化 2
-11一
2回目の試験では、 5
0
0、1
,
O
O
O
I
U
/
k
g
'BW
の濃度で、注射をしたところ、増重する個体は
ほとんど見られず、逆に体重を減じる個体も見られた(図 7)。成熟評価についても評価
を上げる個体もあったが、採卵されるまでには至らず卵黄吸収のためか、生殖巣が硬化し
。
)
始めた(図 8
瞳 ~I
思 ~I
E:i;///?
=
ー
ィー:
E:
ペ
11=
蛍]
-----下¥ : J r
0 1 2 3 4 5 6
経過日数
経過日数
ー
_
ト・-1区一 1
│
・- 3区
1区一 2 _
_
_
_1区一 31
1-11ト 3区 2 _
_
_
_3区一 31
3.
患っ
1
里 2~
・
一
一
一
・
•
E: ひ~--------ー
蛍
;----------~
ιー
ー一一・
世 1T
l
L
.
.
ー
ー
_
_
,
_
。
O
2
3
4
5
6
経過日数
経過回数
│
.
.
.
.
.
.
.
.
.
2区 -1 ___2区一 2 十
A
畑 一
訴i1 1.-/ー
│ 千 両 区L 1 +
対照区 -2十 対 照 区 一
2区てさ」
3
1
1区:500IU/kg'BW
2区 1,
000IU/kg・BW
000IU/kg・BW
3区: 1,
対照区:BSS
のみ
0:腹部の膨満が全く男られず堅い
1 少し腹部が膨満しているが堅い
2:少し腹部が膨満していて柔らかい
3:大きく腹部が膨満していて柔らかい
図 8 ヒ卜胎盤性性腺刺激ホルモンの注射による成熟評価の変化 2
(
6
)精 液 保 存 方 法
(ア)精液の希釈液
1
EgA、BSA
のいずれについても、添加量が多いほど活力指数は高かった(図 9)。凍
害防御剤には分子量の低い細胞膜透過型と分子量が大きい細胞膜非透過型がある。前者
や BSA
は、分子量が大きいことから後
には、今回使用している DMSOがある。また EgA
や BSA
の添加量が多 L
刈まど活力指
者の役割を果たしていると考えられる。従って、 EgA
数が高かったのは、精細胞の内部と外部で凍害防御が成されたためであると思われた。
998ASPより 1997ASP
の方が高くなった。こ
希釈液の違いによる活力指数への影響は、 1
れは 1
997ASPの方が浸透圧が低く、凍結にともなう溶液の濃縮による塩害の影響が少な
かったためである思われた。
997ASPの方が高く、その中でも 1
9
9
7
ASP-BSAが最も良く、誘起率は 6.1%
受精能でも 1
であった(図 1
0
)。
12-
区区区区区区区区区区区
12345678901
照
話 叩 特 円h
56
対照
試験 2
ト
ア?6
・8 9
試験 1
a
E
a
-
10
r
試験区
1997ASP
1997ASP-EgA1
.
0
1997ASP-EgA5.0
1997
ASP-BSA1
.
0
1997SAP-BSA5.0
1998ASP
1998ASP-EgA1
.
0
1998ASP-EgA5.0
1998ASP-BSA1
.
0
1998ASP-BSA5.0
図 9 各種希釈液で;東結保存した精子の活力 1
10.6
4
2
推出
( 渓 ) 凶 町 剖EmR
3
。
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11
120
:
0100
。
l
~
80
笠
、 60
F
~
20
。
2
3
4
ぷ
6
7
8
9
10 11
6
.
1
2.0
勺
5
1.5
憐 1.0
。
語5
0.0
2
3
4
5
6
7
8
9
1997ASP
1997ASP-EgA1
.
0
1997ASP-EgA5.0
1997ASP-BSA1
.
0
1997ASP-BSA5.0
199BASP
199BASP-EgA1.
0
199BASP-EgA5.0
199BASP-BSA1
.
0
199BASP-BSA5.0
対照
10 11
試験区
図 10 各種希釈液で凍結保存した精子の受精能
1
3
区区区区区区区区区区区
40
12345678901
盤
話加hR畑山
区区区区区区区
6
1234567
4
試験区
7
1997ASP
1998ASP
400mOsm/kg'Glu-EgA5.0
400mOsm/kg'Glu-BSA5.0
1998modiASP-EgA5.0
1998modiASP-BSA5.0
対照
図 11 各種希釈漉で凍結保存した精子の活力 2
議県門 h叩
山
T
試
5駆
A
7
一
門
ζ
-qu
試験 3
試験 2
試験 1
10 11
1区
2区
3区
4区
5区
6区
7区
8区
9区
10区
11区
x2 (1998modiASP-EqA5
.
0
)
x4 (1998modiASP-EqA5
.
0
)
x2 (1998modiASP-BSA5
.
0
)
x4 (1998modiASP-BSA5
.
0
)
x2(400mOsm/kq'
G
l
u
E
q
A5.0
x4 (400mOsm/kq'Glu-EqA5
.
1
x2 (400mOsm/kq.Glu-BSA5
.
x4 (400mOSM/kq'Glu-BSA5
精液原液凍結
x2対照
x4
対照
図 12 希釈濃度を変えたときの凍結保存した精子の活力
-14-
(イ)精液の希釈液 2
前項で説明した通り、凍害防御剤として働くアルブミンを添加した希釈液の方が、活
0
白nOsm/
匂 Glu
型と 1
998modi
竺
ASP
型では、活力指数に大きな差は
力指数が高かった。 4
見られなかった(図 1
1
)。しかしながら、解凍した精子の細胞膜を顕微鏡で観察すると、
1998modi-ASP
型より 400mOsm/kgGlu
型の方が明瞭な像が観察できた。これも DMSOと
Gluによる精細胞の内側と外側とで凍害防除機能が働いたためと思われる。
(ウ)希釈濃度
希釈倍率を上げる方が良い結果が得られた(図 1
2
)。希釈倍率が高い方が凍結及び解
凍に要する時間が短く済み、結品生成温度帯を速やかに通過し、凍害が生じにくかった
からであると思われた。
5
. 文献
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3
4
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1
9
9
9
-15-