pdfファイル

平成25年度
後期終業式における校長講話
平成26年3月24日(月)
皆さんお早うございます。
大掃除も終わり、いよいよ、今年度で最後の教育活動の日を迎えました。
大きくは3点について皆さんにお話しいたします。
先ずは、成績面でも今年度の総括をしておかなくてはなりません。
先日、単位認定会議があり、皆さんのこの1年間の教育活動の成果を判断しました。
本校は単位制ですので進級会議ではありません。必履修科目が修得できているか、卒業
可能な条件を現時点で満たすことができるかの判断です。
その結果、問題なく単位認定が出来た生徒諸君は、636名中614名で、97%は問
題なく単位が認定されましたが、約3%の生徒は成績面や欠課時数オーバーで単位認定が
保留になっています。
単位制に移行しても必履修科目は必修得が卒業条件として義務づけております。また、
選択科目でもあまりに多くの科目数が不認定になると卒業条件を満たすことができなかっ
たり、将来の進路にも大きな影響があるとして、出来るだけ、認定に至るように、赤点保
有者には補習で頑張りを促し、入院や公欠等で時数不足のものは授業の補充により、履修
を回復させることとしております。
既に該当生徒は保護者と共に、担任の先生方から説明を聞いたことと思う。最後の踏ん
張りを活かして最後の追認考査に向けて頑張ってもらいたい。
一方で、大変頑張った生徒諸君も大勢いますので、紹介しておきます。評定平均が4.
0以上と3カ年間維持できますと、道内の私大では推薦での合格が決められるような基準
ですが、2年次生では97名と約3分の1の多数で、皆勤も61名、1年次ではそれぞれ、
75名、68名でした。1年次生は、義務教育から高校での学習のレベルの高さに戸惑っ
たかもしれませんが、よく頑張りました。特に、校長として評価したいのは1日も休まず、
欠課や遅刻、早退もなく頑張ったことは今後に大いに期待できます。今後とも精進してく
ださい。
2点目は、今年の35期の卒業生にはある特徴がありましたので、そのことについて紹
介しておきます。卒業生の進路に係る状況は生徒玄関ホールに掲示してありますが、最新
のデータではありませんので、ここで紹介するのが最新になります。
公務員は13名、民間就職は4名です。殆どが、部活動や生徒会活動などで頑張ってい
た生徒が多かったと思います。
特に、これらの諸君のすばらしいのは、いち早く社会に出て、独り立ちすることは、大
変な親孝行です。
その点では、大学等へ進学する諸君は、親の負担を考え、将来を見据えた頑張りがより
多く期待されます。
その、進学面ですが、国公立大学は一昨日までに中後期の合格発表があり、二年間浪人
した33期生が北大に入り、その他現役が12名で浪人を含め、15名でした。この諸君
たちは、最後まであきらめずに頑張った成果だと思います。
なお、道内の私大には北海学園大学や北星大学を始めとする主要大学には例年以上に合
格しております。345名でした。
さらに、特筆すべきは、道外私大には31名と大幅に増えました。特に、早稲田、中央、
立教、法政などの東京6大学といわれる難関私大や次に続く、日大や東洋大、駒沢大、専
修大などにも合格し、京都外大にも受かるなど道外の有名私大にも目を向けている傾向が
あります。昨年度の12名に比べ、大幅な増加でした。
中でも、コンサドーレに入団した前君は早稲田大学の通信制で学ぶこととして、プロと
してサッカーで活躍することと共に、将来のことも見据えた判断はすばらしい心構えだと
- 1 -
思います。
大学は日本には782もあり、関東周辺には256校もあります。その中でも大学のレ
ベルで上位校に入り、その中で揉まれることは将来を見据えて大事な体験、経験になりま
す。
短大は52名です。
看護系の専門学校には昨年度並みの21名が合格しました。看護系も人材不足で数々の
大学や専門学校がありますが、まだまだ難しいコースになっています。
専門学校は57名でした。このところ、専門学校が学生を早期に確保する戦略でAO入試
が早期に始まる傾向があります。
この点では、短大や専門学校を志望する諸君に心構えをお話しします。卒業生のお話で
したが、1年生の内から就職活動が始まるそうです。学校での指導もあるでしょうが、如
何に、高校時代にやってきたか成果が問われることになります。
従って、進学する生徒諸君は、高校3年間の間に切磋琢磨して学び、基礎基本をしっか
りと身に付けておく気概が必要です。
推薦選抜やAO入試で早期に内定を得てしまうと、極めて安心感が生まれ、学ぶにも力が
入りません。入試の際の競争があるからこそ、学力向上、受かるための努力があるのでは
ないでしょうか。
私の持論としても、経験としても、高校時代の時期は相当にがんばれるものです。私の
現在の記憶の容量としても、受験時期に現在でも自分自身の基礎基本といえるものが作ら
れたものです。特に、教員になっては入試における問題の解法は殆ど高校生時代に取り組
んだものが今でも記憶に残っているものです。
高校時代にはかなり誘惑も多いと思うのですが、やはり自分自身で取り組む時間をしっ
かりと作ることが必要ですね。その時間数で受かる大学も決まってきます。携帯に夢中に
なっていては、おぼつかないでしょう。誘惑に負けずに、やり抜く強さが必要です。
3つめは、今後の世界はどうなるのか、将来の地球はどうなるのかを考えて、皆さんは
社会じんとして行動することが必要になります。
近年の科学技術の進捗は相当なものがあるからです。
人類が誕生して一説には200万年前。いくつかの氷河期を経て、2万年前には人類は
様々な大陸に進出し、農耕を開始し、4大文明が発祥したのは紀元前4千年前です。
そして、現在の科学技術のおおかたの部分は、産業革命期に誕生し、さらに驚くのは、
ライト兄弟が飛行機の初飛行に成功したのは1903年です。その間、ジェット機やロケ
ットの開発で、月への着陸も成功し、今や日本ではジャンボジェットは民間機としては消
え去ることになりました。同様に、アインシュタインが相対性理論を発表し、宇宙がビッ
グバンから急膨張する際に生じたといわれる重力波の間接的な検出も出来たとの報道もあ
りました。
この100年間に大きな科学技術の進歩があり、今や、莫大なエネルギーを使ってこの
社会を維持していることになります。
今までの急激な資源の消費や経済活動が続くのであれば、私たちが戻ることの出来る唯
一の星である地球の将来も大きな不安にさらされます。限られたエネルギーや資源を有効
に使い、地球が末永くシステムを維持できることも考えていかなければならないでしょう。
また、世界に目を向けると大きな問題が起こっています。
ウクライナ共和国が崩壊し、親欧米政権が出来ましたが、ロシアがそれに反発して、一
方的にクリミア共和国を編入し、ウクライナ基地も無力化してしまいました。
民族の異なる国が一国を維持するのは極めて難しい政治的な問題があることを改めて感
じました。まだまだ、大きな動きがある状況ですね。
- 2 -
世界には多くの問題や課題を抱えています。皆さんも、科学技術の進展や地球温暖化の
問題、ウクライナ情勢やTPP問題など世界情勢について大きな関心を持って学習し、今
後のよりよい社会を作る人材となってください。
さて、この春休みは2週間以上有り、受験に耐えうる実力を身に付けるための学習のス
タートにして欲しい。また、部活動等でも新入生を迎えるための準備や雪解け直ぐの春季
大会を目指した取り組みも必要でしょう。
今年度も大変厳しい選抜検査を経た新入学生が入学して参ります。上級生として恥じな
い模範となるよう生活面、学習面、さらに、生徒会や学校行事、部活動等で努力する姿を
見せてもらいたい。
また、部活動生徒の中には、合宿等で遠征する諸君も多くおりますが、白石高校生とし
ての本分を忘れることなく行動に責任を持って頑張ってきてもらいたい。
最後に、今までこのような機会で校長として皆さんに強調したいことを書で表現してき
ました。
今回は今まで紹介したものの中から、一つ選んできました。
「一意専心」です。目的とするものに向かってひたすらに、心を一つにして努力するこ
とです。そうすれば、皆さんの夢がかなうと思います。
諸君の検討を期待し、年度の終わりに当たっての講話とします。
- 3 -