HES-M400 シリーズの新機能 脱調レス/脱調検出 1 1. 概要 EtherCAT モーションコントロール機能内蔵2相マイクロステップモータドライバHES-M400シリーズにエンコー ダ入力が追加され,脱調検出/脱調レス等の機能が付加されました。 2. 仕様 項目 制御軸数 電源電圧(モータ駆動電圧) センサ電源電圧 保護機能 外部入力信号 外部出力信号 モータ出力 回路形式 制御方式 出力電流 自動カレントダウン 分割数 動作温度環境 寸法 HE-C4001 との接続 内部入力信号 内部出力信号 UART 通信 仕様 1 ボードで 1 軸制御 DC24[V] DC24[V] 過熱保護 過電流保護 過電圧保護 センサ(±ELS,DLS,OLS) エンコーダ A,B 相 脱調検出信号 バイポーラ PWM 定電流 0.5~2.0[A] パルス停止後,100[ms]後に有効. 一般 5 相互換分割数 分割数 ()内は 5 相換算 1 2.5 (1) 2 5 (2) 10 (4) 12.5 (5) 25 (10) 50 (20) 62.5 (25) 80 (32) 125 (50) 250 (100) 0~40℃ W40 x H115 x D100 CW/CCW 指令パルス SVON 励磁 ON SVRST アラームクリア Z相 励磁タイミング SVALM アラーム ±ELS,DLS,OLS センサ ビットレート : 153,600bps 2 備考 最大 4 枚(4 軸制御)までスタック可能 制御部 0.3[A], 駆動部は接続モータによる. センサ入力コネクタより供給. 出力段の MOSFET が 80℃以上で検出. 4[A]以上で過電流検出アラーム, 5[A]以上でヒューズによる回路保護 電源電圧が DC30[V]以上で検出. デジタルフィルタ設定可能. フォトカプラ入力.分解能 200[pulse/rev]. 脱調検出時に出力. 結線により 6 本線,8 本線の ユニポーラモータも駆動可能. 周波数 20[kHz] 0.1[A]刻みに変更可能. 0~100%の間を 256 分割で設定可能. 5 相モータと同等の分解能が可能. 結露のないこと W の寸法は M420,M430 の場合 68 M440 の場合 96 最高応答周波数 2[MHz] モータを励磁する. アラーム検出状態を解除する. 励磁位置が基準点にあるときに出力. 各種保護機能が動作するとラッチ出力. デジタルフィルタ設定可能. UART 通信を行い,パラメータの 読み書き,アラーム要因の読出しができる. 3. 外観 通信モジュール 通信OUT側LINK/ACT LED HES-M400 Link/Act OUT 通信IN側LINK/ACT LED SENSOR OL DL -EL +EL 24V 通信OUT側コネクタ Link/Act センサ入力コネクタ 各種状態LED MSTS 通信IN側コネクタ POW IN H 8 0 4 スレーブ電源コネクタ エンコーダ入力/ 脱調検出出力コネクタ 8 MOTOR ERR GN D 24V エラーLED アラームLED ENCODER /B B /A A C L ドライバ電源LED ALM EG PC /EB EB /EA EA EP 4 0 スレーブID (上側:上位/下側:下位 5V ID 通信モジュール電源LED RUN C 通信状態LED ドライバモジュール モータ出力コネクタ ドライバモジュール 電源コネクタ Made in Japan HES-M410 HES-M420 HES-M430 HES-M440 3 4. 追加機能概要 4.1. 脱調検出モード 指令パルスと同期を失ったとき,脱調検出出力するモード. 1.位置偏差が±1.8°を超えた場合,外部にフォトカプラ出力,内部では SVALM に出力する. 2.脱調検出状態でも励磁,動作は停止せずに継続する.(位置ずれは起こるが,保持力は発生している.) 3.復帰方法は SVRST 信号によって行う. → 励磁原点に引き込み,偏差をクリアする. ○ 動作イメージ 負荷トルク T 1.8°を超えると次の 安定点に向かう力が発生(脱調) 出力電流の設定値により増減 θ 0 1.8 3.6 5.4 7.2 角度 θ[°] 安定点 1 3 5 エンコーダ A 2 4 位相ずれがある場合(最大0.45°) エンコーダ B 脱調検出信号 要因 : 脱調発生 SVALM 軸の変位とトルクの関係 4 4.2. 脱調レスモード 指令パルスと同期を失ったとき,脱調から復帰するように動作するモード. 1. 位置偏差が±1.8°以内の時は INPOS 出力する. 2. 位置偏差が±1.8°を超えた場合,電流位相制御をして,脱調復帰動作をする. → INPOS 出力中 = オープンループ動作 INPOS 出力なし = クローズドループ動作(脱調復帰動作中) INPOS が出力され続けるような動作パターンであれば,オープンループ制御と同等の動作になる. ○ 動作イメージ 負荷トルク T θ 0 1.8 1 3 3.6 5.4 7.2 角度 θ[°] 5 エンコーダ A 2 n 4 エンコーダ B INPOS信号 位相をずらし,安定点に引き込む SVALM (過負荷の場合) t t = 過負荷検出時間 SVALM (偏差過大の場合) n = 偏差過大検出閾値 5 4.2.1. 過負荷検出 脱調復帰動作が設定時間以上完了しなかった場合アラームを出力する. 4.2.2. 偏差過大検出 指令位置と機械位置の偏差が設定値以上になった時にアラームを出力する. 4.2.3. トルク制限 コンパレータにより出力トルクの制限をかけることができる. CMP 100% 出力トルク 4.3. n% n = トルク制限値 押し当て(センサレス)原点復帰モード 本モードは脱調レスモードの延長線上にある機能である. 脱調復帰動作が一定時間(=接触検出時間)続くと OLS を強制的に出力する. 分割数 : 4で動作させた場合 1.8°/4 = 0.45 CW CCW 偏差 1 2 3 4 5 6 6 7 5 4 3 2 INPOS t OLS t = 押し当て検出時間 押し当て検出時間 < 過負荷検出時間 励磁原点出力を併用し,原点復帰モード 4,5 の動作が可能. (センサを検出後,逆方向 EZ カウントアップまで動作) 4.4. アラーム表示 アラーム LED の点滅回数で要因を判別できる. 要因 過電流 過熱 過電圧 エンコーダエラー 偏差過大 点滅回数 1回 2回 3回 4回 5回 要因 速度過大 過負荷 電流検出器異常 脱調検出 エンコーダ接続エラー 6 点滅回数 6回 7回 8回 9回 10 回 5. エンコーダコネクタピンアサイン Pin 1 2 3 4 5 6 7 信号名 EP EA /EA EB /EB PC EG 内容 +5V 出力 エンコーダ A 相入力 エンコーダ/A 相入力 エンコーダ B 相入力 エンコーダ/B 相入力 脱調検出出力 +5V GND 6. 回路形式 6.1. 入力回路形式 項 項 目 内 容 5V ENCPOW (エンコーダ用+5V出力) A(又はB) 220Ω 1 エンコーダ A/B 相 /A(又は/B) (エンコーダ入力端子) 220Ω GN D (エンコーダ用GN D) GN D エンコーダ 5V ENCPOW A(又はB) 2 接続例 差動接続 220Ω /A(又は/B) 220Ω GN D GN D 5V ENCPOW エンコーダ A(又はB) 220Ω 3 接続例 オープンコレクタ接続 /A(又は/B) 220Ω GN D GN D 6.2. 出力回路形式 項 項 目 内 容 PC 1 脱調検出 +5V GND GN D TLP281 相当品(max 80[V], 50[mA]) 7
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