およびBiotage 社 Evolute CX 96 ウェル固相抽出プレートを用いた血漿

APPLICATION NOTE
Application Workstations
Zephyr SPE(自動固相抽出ワークステーション)および
Biotage 社 Evolute CX 96 ウェル固相抽出プレートを
用いた血漿からの塩基性薬剤抽出の定量
Authors
Lois Tack, Ph.D.,
Gary Reznik, Ph.D.
PerkinElmer, Inc.
Downers Grove, IL 60515
USA
We thank Diane Komonski at CFS, Earl
Ritzline at IRCL, and Davide Tonetto and the
PRCIS for providing JANUS data.
はじめに
質の高い分析結果を得るためには、分析前のサンプル精製が非常に重要です。サンプル数の増
加と人員の減少に伴ってサンプル処理の負担が増加する中で、多くの研究室が 96 ウェルフォー
マットでサンプルの精製および抽出を行っています。
ここでは、親水性ポリマーベースの固相抽出プレート(Biotage 社 Evolute CX)と PerkinElmer
の Zephyr SPE(自動固相抽出ワークステーション)を用いた、血漿からの塩基性薬剤の抽出に
ついて評価します。
材料と方法
機器
サンプルの抽出は PerkinElmer の Zephyr SPE(自動固相抽出ワークステーション)で行いました。
抽出後のサンプルの乾燥には、96 ウェルプレートサンプル蒸発用の Biotage 社 TurboVap 96
ワークステーションを用いました。分析は Waters 2795 エレクトロスプレーイオン化法による
Quattro Ultima Pt トリプル四重極質量分析計を用いて行いました。
消耗品
チップ – PerkinElmer 社 BioRobotics 96 ピペットチップ(製品番号:109081、96 本ラック入り
200 µL チップ)
固相抽出プレート – Biotage 社 Evolute CX(製品番号:601-0025-P01、25 mg、96 ウェルプ
レート)
リザーバー – Nalgene 社ロボティックリザーバー、平底 300 mL(製品番号:1200-1300)
サンプルプレートおよび回収プレート – Costar 社アッセイブロック、2 mL、96 ウェルスタンダー
ド、非滅菌、ポリプロピレン製(製品番号:3961)
試薬
メタノール HPLC グレード
0.05M NH4OAc pH 6.0
95/5(v/v)メタノール / NH4OH
ブランク用のヒト血漿は Welsh Blood Service(Pontyclun, UK)より入手しました。
サンプルプレートの準備
サンプルの前処理:血 漿 サン プル は 50 mM 酢 酸 アンモニウム
バッファー pH 6 で希釈しました(1:3、v/v)
カラムのコンディショニング:メタノール(1 mL)
カラムの平衡化:50 mM 酢 酸 ア ン モ ニ ウム バ ッフ ァ ー pH 6
(1 mL)
サンプルローディング:前処理した血漿サンプル(400 µL)
夾雑成分の溶出 1:50 mM 酢 酸 ア ン モ ニウム バッファー pH 6
(1 mL)
夾雑成分の溶出 2:メタノール(1 mL)
アナライトの溶出:5%(v/v)NH4OH 含有メタノール(1 mL)
自動化メソッド
固相抽出メソッドラン:PerkinElmer Zephyr 固相抽出メソッド
メソッド名:Biotage Evolute CX
印刷日:2008 年 10 月 31 日 4:07:09 PM
実験手順
C3 1000 µL による調整 – メタノール、廃液のための吸引 30 秒間
Pre-Air Gap 10 µL、Post Air Gap 10 µL、Asp Speed 40 µL/ 秒、
Disp Speed 50 µL/ 秒、Retract Speed 0%
C4 1000 µL による調整 – 0.05M NH4Ac pH 6.0、廃液のための
吸引 30 秒間
Pre-Air Gap 20 µL、Post Air Gap 5 µL、Asp Speed 40 µL/ 秒、
Disp Speed 50 µL/ 秒、Retract Speed 0%
C3 1000 µL による洗浄 – メタノール、吸引 45 秒間
Pre-Air Gap 10 µL、Post Air Gap 10 µL、Asp Speed 40 µL/ 秒、
Disp Speed 50 µL/ 秒、Retract Speed 0%
B3 500 µL による溶出 –95/5 メタノール /NH4OH、吸引 45 秒
Pre-Air Gap 10 µL、Post Air Gap 10 µL、Asp Speed 40 µL/ 秒、
Disp Speed 50 µL/ 秒、Retract Speed 0%
メソッドセットアップパラメータ
選択したメソッドオプション:ウェルの詰まり検出を、スレッシュ
ホールド 26 mm の設定で有効にしました。
実行を確認したステップ:固相抽出プレートへのサンプルロード。
液量の指定:
サンプルブロックの初期液量(B2):1000 µL
固相抽出プレートのウェル最大容量(A2):1800 µL
コンディショニング&ロード用チップ(A3)の最大容量:200 µL
洗浄 & 溶出用チップ(A4)の最大容量:200 µL
試薬の指定:
デッキポジション 試薬名 初期液量
B3 95/5 メタノール / NH4OH 300 mL
B4 試薬 2 300 mL
C2 試薬 3 300 mL
C3 メタノール 300 mL
C4 0.05M NH4Ac pH 6.0 300 mL
ロード – サンプルプレートから固相抽出プレートへ 500 µL トラン
スファー、廃液のための吸引 60 秒間
Pre-Air Gap 10 µL、Post Air Gap 10 µL、Asp Speed 40 µL/ 秒、
Disp Speed 50 µL/ 秒、Retract Speed 0%
C4 1000 µL による洗浄 – 0.05M NH4Ac pH 6.0、吸引 45 秒間
Pre-Air Gap 10 µL、Post Air Gap 10 µL、Asp Speed 40 µL/ 秒、
Disp Speed 50 µL/ 秒、Retract Speed 0%
図 1. 手作業処理と Zephyr 固相抽出ワークステーションを用いた自動処理による塩基性アナライト回収率の比較
結果
ブランクヒト血漿(n=7)を 50 ng/mL 濃度で添加し、上記の固
相抽出手順に従って抽出しました。抽出物を蒸発乾固し、80:20
(v/v)H2O/MeOH 1 mL に再溶解して LC-MS/MS 分析に用いま
した。手作業処理による回収率と、Zephyr 固相抽出ワークステー
ションを用いた自動処理による回収率の比較を図 1 に示します。
両 手 法とも今回測 定した 全アナライトにおいて相対 標 準 偏 差
(RSD)は 10% 未満でした。
結論
手作業処理による固相抽出サンプルを、Zephyr 固相抽出ワーク
ステーションで再度 処理したところ優れたアナライト回収率と
「完全自動化」という利
RSD が得られました。本自動化手順は、
点を持ち、処理を行っている間ユーザーは他の作業に取り組むこ
とができます。また、本自動化システムで処理を行う際には、オ
ペレーター間 の 技 術 のばらつきの 影 響 を受けることもありま
せん。
本レポートは以下を日本語訳したものです。
“Determination of a Basic Drug Extraction from Plasma using
Caliper’s Zephyr SPE Workstation and Biotage’s Evolute CX
96 Well SPE Plate”, Application Note, SC-AP-724(2009).
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June 2014