第32号 - 横浜市立大学

2015. 3
第32号
横浜市立大学
附属病院だより
［ウィズ］: 患者さんと地域と病院をつなぐ広報誌
横浜市立大学附属病院の理念
基本方針
一生命の尊厳を深く認識した医療の実践
当病院は、
「市民が心から頼れる病院」として、
二安全で質の高い医療の提供
高度でかつ安全な医療を市民に提供するとともに、三患者本位の医療サービスの向上と
質の高い医療人を育成します。
地域医療への貢献
＋特集
化学療法センター
四高度・先進医療の推進
五質の高い医療人の育成
六健全な病院経営の確立
富士山とシーサイドライン
院内の携帯電話ゾーンは
3つ
＋ Heart to Heart
新生児集中ケア
認定看護師
携帯電話通話
禁止ゾーン
通話禁止
メール可能ゾーン
携帯電話通話
可能ゾーン
みなさまのご協力をお願いします。
初診の際は、
次の診療科は予約制です。
必ず事前に代表番号︵℡０４５７８７
２８００︶経由で各科外来受付にお問
−
化学療法室の移転・拡張、及
び名称の変更について
平成年１月より、化学療法室は、２
階から３階へ移転・拡張し、名称を﹁化
報提供書︶をご持参ください。紹介状を
次の診療科は紹介制です。初診の際は、
必ず保険医療機関発行の紹介状︵診療情
ごとに分娩枠を設けていますので、事前
紹介状は必要ありませんが、分娩予定月
んのでご注意ください。
一般外科、消化器・肝移植外科、臨床
内科、神経内科、脳卒中科、小児科、
養費３，２４０円
︵税込︶
診療費の他に、選定療
をお持ちでない場合も受診できますが、
耳鼻いんこう科、消化器内科
腫瘍科・乳腺外科、整形外科、皮膚
−
が必要となります。
−
科、泌尿器科、産婦人科※１、眼科、
リウマチ・血液・感染症内科、呼吸器
℡０４５７８７２８００︵代︶
※２紹介制以外の診療科と予約制の診
療科は紹介状
︵保険医療機関発行のもの︶
に総合案内へお電話にてご確認ください。
が必要となります。︻妊娠︼の場合は、
※１
産婦人科に︻婦人科疾患︼で受診
する場合は、保険医療機関発行の紹介状
精神科、児童精神科、遺伝子診療部
だきます。
︶
︵予約日及び予約時間を調整させていた
い合せください。
−
ご持参いただけない場合は受診できませ
紹介制及び予約制の診療科
について
場所等、詳細については本誌３頁の特
集をご覧ください。
学療法センター﹂に変更しました。
27
＋
TOPICS
大規模災害等に備え、昨年11月27日に、
当院シミュレーションセンターにて、金沢
区および金沢区三師会（医師会・歯科医師
会・薬剤師会）との合同で、医療救護隊活
動訓練を実施しました。当日は机上訓練が
行われ、災害発生から病院参集までのシ
ミュレーション等を行いました。また、合
同訓練終了後は、当院 1 階の防災・緊急時
対応スペースにて、医療救護隊持出用資器
材の見学会、炊き出し訓練等を実施しまし
た。
1
＋ TOPICS
MRI検査を安全に受けるために
∼体内や身の周りの金属（医療機器）について∼
■MRI（核磁気共鳴断層撮影装置）はどの様なもの？
MRI検査は強力な「磁石」と「電波」を使って体の断面画像を撮影
し調べる検査です（右横）
。患者さんの体の中にある「水の原子」か
ら信号をもらって検査をおこないます。患者さんは、右下画像のよ
うにベッド（検査台）の上に横になってトンネル状の装置の中に入っ
て検査をします。検査中は、痛みなどはありませんが、工事現場の
ような「ガン、ガン、ガン」と連続した大きな音がするのが特徴です。
■検査を受ける時の注意は？
強力な磁石を使った検査ですので、検査室内には金属を持ち込め
ません。金属を持ち込むと装置に吸い付いてしまい剥がすことがで
きなくなります。精密な時計などは壊れてしまいます。患者さんが
手術などにより体内に金属がある場合も同様に検査できません。次
に電波ですが、電子レンジで水が熱くなるように、金属が発熱し触
れている部分が「ヤケド」する事があります。身に着けている場合は、
更衣の時や検査直前に外します。
■注意が必要な身の周りの金属等の例
●体内にあり、適合の確認が必要な医療器具
心臓ペースメーカ、除細動器
冠動脈や血管内のステント
刺激電極
シャント
補聴器
脳動脈クリップ
人工内耳
手術用クリップ
骨折治療用
ボルト／プレート／ロッド
チタン以外の人工骨／関節
義肢
インプラント
さし歯
歯科用磁性インプラント
●取り外しのできない金属類
刺青（タトゥー）
パーマネントメーク
事故などでの金属片
美容整形術で植え込まれた
金糸
●身の周りの金属類・化粧品等の例（検査に入る前に外します）
メガネ、時計
磁気カード（銀行カード、クレジットカード等）
小銭（コイン）、かぎ、ペン
エレキバン、カイロ、各種貼り付け剤
ニトロダーム（金属製シートに塗布してある医薬品）
保温・発熱性インナー
かつら、ウィッグ、ヘアエクステンション
カラーコンタクトレンズ、アイシャドー
つけまつげ、ヘアピン、バレッタ（髪留め）
※イラストは日本画像医療システム工業会（JIRA）発行パンフレットより引用
2
新しい化学療法センターが
オープンしました
化学療法センター長
宮城
悦子
日々の診療は化学療法センターを
受付クラークからなりますが、
新しい化学療法センターは、治
平成年に病院２階の内科外来療ベッド７台、治療用リクライニ
と採血室に隣接して設置され約９
利用している各科の医師や外来担
成年１月日より３階に移転し
新たに化学療法センターとして平
師︵がん専門薬剤師、がん薬物療
法看護認定看護師を含む︶、薬剤
療認定医︶、看護師︵がん化学療
スタッフは、センター長︵がん治
だけるように工夫されています。
んがくつろいで治療を受けていた
で、安全面にも配慮しつつ患者さ
れています。配色や照明は暖色系
ＤＶＤつきのテレビが備え付けら
ドとリクライニングチェアーには
室を２室兼ね備え、すべてのベッ
室︵うち１室は車椅子用︶
、面談
不可欠です。その上で患者さんお
ワークと意志疎通をはかることが
専門性を持った上で良好なチーム
は、関係する各職種が各々高度な
化学療法センターの安全な運用に
種類の多様な抗がん剤治療を行う
数の診療科の患者さんに、多くの
護師を数多く配置しています。多
レーニングを受け、資格を得た看
れています。また、静脈穿刺のト
スタッフのサポートのもとで行わ
医療事務職など、多くの病院内の
当看護師、
病棟業務兼任の薬剤師、
問題の解決を図っています。
フは頻回にカンファレンスを行い
細かな対応をするために、スタッ
ションを保ち、状況に応じたきめ
一人お一人と良好なコミュニケー
16
法認定薬剤師を含む︶
、
看護助手、
年間稼働した外来化学療法室が、
ングチェアー台、専用トイレ４
18
＋
特集
13
オープンしました。
27
3
人科、泌尿器科、呼吸器内科、消
器外科、一般外科、血液内科、婦
用の外来化学療法室があります︶
。
す。
これまで外来化学療法室で行わ
れたがん化学療法は、開設時の約
新しい化学療法センターはこれまこれからも﹃横浜市立大学附属
病院における、より安全かつ効率
床から床へ、そして延べ
化器内科、脳神経外科、
整形外科、
口腔外科、耳鼻いんこう科、皮膚
㎡と恵まれた環境となり、これま
床面積では約１０６㎡から２６７
学療法の提供﹄という大きな目標
的で患者さんにやさしく快適な化
での
４０００件から平成年度に６０
科と多岐にわたっています︵小児
００件を超え、平成年度には約
７０００件に達しました。また、
センターの運営を目指していきま
の中で、患者さんとそのご家族に
ことができると思いま
す。ご要望などありましたら、気
をお受けいただけるよう
化学療法センターで治療
る患者さんについても、
来で治療を受けられてい
で、現在は各診療科の外
る分子標的治療薬の治療
行うべき良性疾患に対す
来は化学療法センターで
ます。また近い将来、本
適切な処置が可能となり
急時にも、より迅速かつ
ギーやショックなどの緊
す。さらに、治療中に生
で大変ご迷惑をおかけしていた患
臨床検査部
軽にスタッフにお声かけ下さい。
の化学療法を外来でも行えるよう
精神科
じる可能性があるアレル
化学療法センターで治療を行って
23
信頼され評価いただける化学療法
受
児童精神科付
受付
階段
麻酔科受
付
病理部
採特受付
血殊
室
受付
オストメイト
おむつ交換
ベビーチェア
化学療法
センター
形成外科
エスカレーター
者さんの待ち時間も大幅に減らす
13
に、準備に入っておりま
4
25 23
自動販売機
おむつ交換
ベビーチェア
受付
受付
受付
受付
受付
受付
おむつ交換
小児科・歯科・
耳鼻
眼科泌尿器科皮膚科
小児
口腔外科・
いんこう科
循環器科矯正歯科
オストメイト
ベビーチェア
に、小児科外来内に６床の小児専
3 階
いる診療科は、臨床腫瘍科、消化
＋特集
患者さんのそばにいる人たち
新生児集中ケア認定看護師
エキスパート看護師⑭
Heart to Heart
新生児集中ケア認定看護師は２００１
年に日本看護協会の認定分野に特定さ
なったご家族との親子関係形成へのお手
治療室︶に入院したことで離れ離れに
また、お子さんがＮＩＣＵ︵新生児集中
小限に抑えるためのケアを提供します。
動しています。
適切な音や光の環境を提供できるよう活
で、患者さんのストレスを最小限に抑え
す。また、ＮＩＣＵという特殊な環境下
◆新生児集中ケア認定看護師とは
れ、２０１５年１月現在、全国に３４１
さらに、新生児看護に必要な知識や技
術について、スタッフを対象とした勉強
伝いや、早産や疾患を持って生まれたお
子さんを抱えるご家族の不安な気持ちに
会の開催や、新生児の個別性に応じて必
名、神奈川県には名の認定看護師が勤
務しています。
寄り添い、不安を和らげられるよう支援
◆今後取り組みたいこと
を行っています。
供できるよう、実践に関する指導や相談
要な方法やタイミングで日常のケアが提
急性期にある新生児のケアは、患者さ
んの生命や発達予後にも影響してきます。
を行います。
産で小さく生まれたお子さんや先天性の
そのためＮＩＣＵで働く看護師にも専門
していかなければなりません。特に、早
病気を持って生まれたお子さんは、状態
的な知識と高度な技術が必要になります。
を取り巻くスタッフがよりよいケアを実
今後は、新生児集中ケア領域の知識や
技術を部署のスタッフと共有し、新生児
新生児集中ケア認定看護師はこうした
現場において、実践の中で高い専門性と
践できるように指導・教育体制を充実さ
があるため、その適応の過程において適
切なサポートが必要になってきます。
高度な技術を提供するほか、看護師への
せたいと考えています。
教育的な役割も担っています。
また、新生児がＮＩＣＵという環境の
中で、穏やかに、個々のペースで成長発
指導や相談を通して新生児看護における
化を回避
◆主な活動内容
個別化され
を促すため
して、発達
します。そ
ケアを提供
うに適切な
発するサインを捉え、個別性に応じた方
どを通して伝えています。この新生児の
できませんが、泣くことや表情、行動な
は自分の意思を言葉にして伝えることは
必要なサポートを行っています。新生児
る患者さんの状態の安定化を図るための
私は現在、ＮＩＣＵに勤務しています。
活動は臨床での実践が主で、急性期にあ
認定看護師
新生児集中ケア
ています。
いきたいと考え
指して活動して
助けるケアを目
達していけるようにご両親をサポートし
たケア、ス
法やタイミングでの看護ケアを行いま
堀川美穂子
ながら、ご両親と共に、新生児の発達を
トレスを最
安定するよ
し、状態が
そのような急性期にある患者さんの状
態の変化を予測し、予防的観点から重篤
が容易に変化しやすく重篤化する可能性
出生直後の新生児は、誕生に伴い母親
の胎内環境から胎外環境への変化に適応
25
5
入院食レシピ紹介Vol.６
かしわ飯の作り方
Ⓐ
●分量（４人分）●
米 300g（２合）
鶏皮なしモモ肉 160g
ごぼう 40g（１/４本）
にんじん 20g（１/10本）
薄口しょうゆ12g（小さじ２）
塩４g（小さじ２/３）
酒適宜
だし汁約300∼400㏄
＊炊飯時の煮汁 ⇒ 340㏄
グリンピース適宜
☆下準備☆
・研いだ米を１時間浸水し、炊く直前にザルにあげる。
・鶏肉は1.5㎝角切。
・ごぼうはささがきにして５∼10分水にさらす。
・にんじんは皮をむき、縦３㎝・横0.5㎝の短冊。
栄養量（１人分）
熱量
328kcal
たんぱく質 13.3g
●作り方●
①鍋にだし汁を入れ、鶏肉・ごぼうを煮る。＊お玉でアクを取る。
②①にＡの調味料を加えてひと煮立ちさせる。
③最後ににんじんを入れ、しんなりしたら火を止める。
④煮汁と具に分けて、煮汁を340ｇ確保する。
脂質
2.6g
塩分
1.5g
※多ければ煮詰めて。少なければだし汁を足す。
⑤炊飯器に水気を切った米を入れ、
④で計量した煮汁を加える。
⑥具を均等に米の上にのせて炊く。
⑦炊きあがったら、
10分蒸らし切り返して更に10分間蒸らして完成。
⑧茶碗に盛り、茹でたグリンピースを散らす。
減塩のポイント
塩のみを炊きあがった後に振りかけると基準量以下
でもおいしく食べられます。
１階売店の売上で
医学研究を
助成
「かかりつけ医」への逆紹介
にご協力ください。
当院は、高度医療を専門とする「特定機能
病院」として、高度医療を必要としている患
者さんを治療する役割を担っております。当
院の医師が、紹介元医療機関やお近くの医療
機関での診療が適切であると判断した場合
は、その医療機関へ紹介
（逆紹介）させていただい
ておりますので、ご理解
とご協力をお願いいたし
ます。
6
横浜市立大学附属病院だより
＋＋＋お知らせ掲示板＋＋＋
講演内容
市民医療講座（参加無料）
緑内障は、現在日本で一番の失明原因の病気と言
われています。緑内障とはどのような病気なのか？
①「肝臓、胆のう、膵臓の病気の話」
また診断や治療はどのように行われているのか？本
With 2015.3 ／第 32 号
日時：平成27年４月17日金曜日
講座では、普段よく聞く病気の名前ですが、あまり
14：00∼16：00（受付開始13：30）
よく知られていない緑内障について、分かりやすく
解説したいと思います。
会場：横浜市立大学附属病院10階臨床講堂
住所：横浜市金沢区福浦３−９（ＪＲ「新杉田駅」、
講師
京浜急行「金沢八景駅」よりシーサイドライン
石戸岳仁（いしどたけひと）
で「市大医学部駅」下車徒歩１分）
（横浜市立大学附属病院眼科医師）
講演テーマ
定員：230名（先着順・申込必要）
1. 「えっ、意外！歯周病で肝臓が壊れちゃう∼脂
申込先（①、②共通）
：横浜市立大学地域貢献センター
℡：045−787−8930（平日９時30分∼16時30分）
肪肝の人は、要注意∼」
2. 「見逃せない！胆のう・膵臓の病気∼最新式・
横浜市立大学ホームページ
http://www.yokohama-cu.ac.jp/ext/med/
超音波内視鏡による診断力∼」
http://www.yokohama-cu.ac.jp/fukuhp/
index.html からも申し込み可能。
講師
1. 結束貴臣（けっそくたかおみ）
催し
（横浜市立大学附属病院消化器内科医師）
2. 細野邦広（ほそのくにひろ）
（横浜市立大学附属病院内視鏡センター助教）
定員：100名（先着順・申込必要）
「ミニコンサート」
４月27日（月）16：00∼16：30
②「緑内障とは」
日時：平成27年４月30日木曜日
14：00∼16：00（受付開始13：30）
バイオリン斉藤寛子当院２階待合いホールにて開催。
病院にサンタがやって来た！
会場：横浜情報文化センター６階ホール
昨年 1 2 月 1 8 日、フィンランド・
住所：横浜市中区日本大通11 （みなとみらい線「日
サンタクロース財団公認サンタが当
本大通り駅」３番出口すぐ、ＪＲ・市営地下鉄
院小児科病棟を訪問し、入院中の子
「関内駅」下車徒歩１分）
供たちにプレゼントを渡しました。
横浜市立大学附属病院医事課地域連携担当
〒236-0004 横浜市金沢区福浦 3-9 TEL:045-787-2800（代表）

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