火山フロント図 火山の成り立ちとむつ市 ∼燧岳から恐山にかけての 一帯は地熱発電の有望地∼ 地 熱発 電で使う 高 温の熱 水は地下のどこにでもある わ け で は あ り ま せ ん。 通 常 100℃で沸騰する水が地熱 発電で利用可能な高温になる には、高圧高温のいわば圧力 鍋のような環境が必要となり ます。この圧力鍋を構成する ためには、熱を発生させるマ グマ、その熱を運ぶ水、そし てその熱水を蓄える貯留構造 の三要素︵地熱の三要素︶ が必 要となります。 マグマは岩石が溶けてでき たものですが、地球表層のプ レートとプレートがぶつかっ て沈み込む境界の地下100 ∼200㎞付近でその岩石の 溶融 が起こりやすくなりま 10 元気もりもり町内会 11「つながるまち」シリーズ⑨ むつ市と地熱発電 2 特集 むつ市と 「地熱」 燧岳 新たな事業創造への挑戦 6 あっと陸奥覧 12 図書館だより 東日本大震災以降、再生可 能エネルギーに対する注目が 高まっています。特に地熱発 電 は、CO 2排 出 量 が 極 めて 少ないという面や天候や時間 帯の影響を受けにくい安定的 な電源であるという面で非常 に高い注目を集めています。 このような社会的な背景を 踏まえ、市では、昨年3月 日に弘前大学北日本新エネル ギー研究所との間で、相互の 発展に資するため両者が包括 的な連携のもと再生可能エネ ルギーの資源調査、資源開発、 再生可能エネルギー産業の分 野において相互に連携・協力 する協定を締結しました。こ の中で北日本新エネルギー研 究所の村岡所長からは﹁今後 協力して再生可能エネルギー の開発・促進を進めていくが、 14 information 20 知って安心!介護保険情報 21 食生活改善推進委員他 10 まず燧岳の地熱資源開発に協 力することで地域の産業育成 に貢献したい。 ﹂ との挨拶があ りました。 市では、経済産業省の補助 金を活用して昨年 月にアイ スランドを、 月には九州地 方の地熱発電所を訪問し各地 の先進的な取組について視察 して来ました。 今回の特集では再生可能エ ネ ル ギ ー と し て 注 目 の 高 い、 地 熱 発 電 について 紹 介 し ま す。 22 この人むっちゅ星 他 11 目次 contents す。そのため、4つの大きな プレートがぶつかり合う場所 に位置する日本列島には、そ のプレートの境界︵海溝︶ と並 行する形でマグマ生産ライン の火山フロントが並んでいま す。 この火山フロントは、東北 地方で見てみれば奥羽山脈の 位置に相当しますし、青森県 ではちょうど燧岳から恐山の あたりや八甲田の位置に相当 します。 つまり、火山フロントが通 る青森県は、地熱天国でもあ る 訳 で す し、 県 内の各 地に温 泉 が 存 在 するのも 納 得 というもの です。 19 消費生活センターだより 他 一般財団法人 国土技術研究センター HP より(一部修正) 13 エイミーのヨモヤマ話 27 .10 22015 新たな事業創造への挑戦 員によるイラストで表現 地熱発電の仕組み 地 熱 発 電 に おいて、火 力 発 電 所 の ボ イ ラ ーに あ た るの が 地 熱 貯 留 層で す。そこに 坑 井 と 呼 ば れ る 井 戸︵生産井︶ を堀り、マグマからの 熱で 熱 せら れ た 高 温で 高 圧 な 地下 水 を 取 り 出 し、気 水 分 離 器で 蒸 気 と 熱 水 に 分 離 し ま す。蒸 気 は タ ー ビン を 回 して 発 電 し、熱 水 は 還 元 井 を 通 じて 再 び 地 中 深 く に 還 元 さ れ ま す。仕 事 を 終 え た 蒸 気 は ター ビン を 回 す 蒸 気 の 効 率 を 高 め る た めに、タ ー ビン 出 口の 復 水 器 で 冷 却され凝縮して圧力が急減します。 凝縮して復水器に溜まった温水は、 冷 却 塔 を 通 る こ とで さ ら に 温 度 が 下 げ ら れ、冷 却 水 と して 蒸 気の 凝 縮に再利用されます。 2 ) ) (( 2 2015. 2. 10 広報むつ 2015. 2. 10 写真は、薬研温泉 夫婦かっぱの湯 3 ) ) 広報むつ (( 3 ひ う ち だ け 燧岳 vol.6 一般財団法人 国土技術研究センター HP より(一部修正) むつ市と「地熱」 特集 表紙 地熱発電のイメージを職 地熱∼地域・自然との共生にむけて∼ JOGMEC パンフレットより
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