会長新年の挨拶

2015 年 1 月 1 日
会長新年の挨拶
茨城県山岳連盟
会長二階堂章信
新年明けましておめでとうございます。
茨城県山岳連盟に加盟する各団体の会員と個人会員の皆さん、そして山登りの好きな皆
さん、スポーツクライミングを愛する皆さん、登山に関係するすべての人たちの今年一年の安全と
ご活躍を祈念し新年のお慶びを申し上げます。
昨年一年間の茨城県山岳連盟へのご支援・ご協力に対し厚くお礼申し上げます。お陰様
で昨年の本連盟行事や関連事業は、つつがなく成果を上げることができました。これも各加
盟団体の会員の皆さまと関係諸兄の絶大なご支援によるものと感謝しております。
昨年は、全国的規模の県内開催の行事などがなく、県内の予選会並びに各種大会、研修
会や講習会が各委員会などを核にして、事故もなくスムースに運営され、参加者からもたくさ
んの賞賛の声が届いてきました。しかし、内容・規模の充実発展する恒例の事業・行事があ
る一方で、永年続いてきた稲葉杯筑波山登山マラソン大会が止めざるを得なくなったことなど
残念なこともありました。
残念なことと言えば、山の事故では御嶽山の噴火事故がありましたが、本連盟の加盟団体
にも残念な事故がありました。ご存知のように5月の穂高岳での遭難事故。吹雪という悪天
候とは言いながら、遭難した彼らは山に関しては誰もが知る、人一倍慎重で並外れた技量の
持ち主でありました。私たち岳人に彼らが残した教訓は大きいものがあります。他山の石として
各山岳会に配られた事故報告書をよく読んでいただき、それぞれが心に留めて今後の糧とし
て行動していきたく思います。この他にも遭難事故があり、残念ながら 1 年に4名の加盟団体
会員の遭難死が起きてしまいました。これは近年なかった数字です。亡くなった方々のご冥福を
お祈り申し上げます。
さて話題は変わりますが競技部門に移ります。昨年の茨城県の山岳競技はやや不振でし
た。野口啓代選手、小林由佳選手という世界レベルの選手がいる県として後に続く選手が育
たないとも言われました。
国体関東ブロック予選会は、国体出場をかけて山梨県を含む1都7県から2~3県が選抜さ
れますが、少年男子に出場した野村・木村の両選手は惜しいところで落ち結果は4位。少年
女子の比企・和田組は7位で、どちらも長崎国体出場できませんでした。もっと残念なのは成
年女子の選手がそろわずブロック予選会不出場となったことです。長崎国体では唯一出場し
た成年男子の沼尻・柴沼組は、あと一手届いていれば入賞というところまでいったのに残念な
結果だったと報告がありました。
そんな中でも明るい話題もありました。関東地区クライミング大会が模様替えをして始められ
た第 1 回関東小中学生選抜クライミング大会で、中学生の部で今泉結太君が 1 位、小学生
の部で森秋彩さんが 2 位、久郷大河君が 5 位となり、近い将来、活躍が期待できる選手が出
てきたことです。県では 2019 年茨城国体を目途に「スポーツアカデミー事業」と称して青少年
の競技力強化を始めましたが、私たち茨城岳連でもその事業の一環としてスポーツクライミング
「チームいばらき」を結成して昨年から強化に努めています。これらの結果はその効果が少しず
つ表れてきたことを示しているのかと思われます。
2019 茨城国体の会場となる鉾田市では、市の施設にリード壁とボルダリング壁を新たにつく
り、小学生全員にクライミングを経験させるという思い切った事業を始めました。私たち岳連の
競技部では、この事業に全面的に協力し更なる事業の拡大を模索しています。市ではこの他
に小学校数校にクライミング壁を設置し、また設置する予定だという熱の入れようです。鉾田市
から茨城国体に優勝できる選手の出現を期待する次第です。
また、茨城国体に向けて優秀な指導者の招聘事業が去年と今年の2年間ありました。競技
7団体のみでしたが山岳連盟もその中に入っていて、その一人として難しい高校教員採用試
験に合格された長谷川美玲さんが今年の4月から指導陣に加わることになりました。長谷川
さんは過去に群馬県の選手として国体に出場した経験の持ち主で、「茨城県人となって選
手の育成に専念したい」との抱負を話しています。
次に今年の行事の話に移ります。今年は第2回小中学生選抜クライミング大会の当番県が
茨城県になります。この大会は茨城県が最初に提唱し実現した関東地区クライミング大会が
衣替えした大会でもあることは前述の通りです。大会を成功させるのは当然のこととして数多
くの入賞者を期待しております。また、関東地区自然保護交流会も茨城県が今年の担当に
なっています。これらの行事にいろいろと会員の皆さんにはご協力をお願いしなければなりませ
ん。
また、茨城県山岳連盟は昭和 30 年(1955 年) の設立ですから、今年で 60 周年になります。
理事会で話は致しましたが 50 周年や 100 周年と違い 60 周年ですので、ささやかな記念式
典等を予定しています。これらへの皆様の一層のご協力もお願いする次第です。
いろいろとお願いが多くなりましたが最後に、加盟各団体の更なるご発展を祈念し、選手の
皆さんのますますの技術向上を願いますとともに山を愛好する者の安全登山を期し、県岳連
へのご支援・ご協力をお願いして年頭のあいさつと致します。