資料3-1 持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進

資料3-1
第8回 日本の「稼ぐ力」創出研究会
持続的成長に向けた
企業と投資家の対話促進について
事務局説明資料
2014年12月22日
経済産業省
経済産業政策局
日本の「稼ぐ力」創出研究会・中間論点整理における記述(抜粋)
Ⅱ.グローバル経済圏
3.インベストメント・チェーン全体を通じた産業金融改革
③ 投資家と企業の対話の促進
企業の長期的な収益力向上に向けた課題と対応策について、事業会社と資金の出し手が対話を通じ
て共通認識を醸成することが重要。
このため、対話の基礎となる企業情報開示のあり方や対話プロセスについて、グローバルな観点から
見直していくことが有用である。具体的には、株主総会プロセスや、金商法・会社法・取引所規則におけ
る情報開示等について横断的な見直しを検討することが必要。
また、資本効率と企業価値向上を意識した資本政策や投資戦略への転換を促すため、これを確保す
るためのガバナンス構造、マネジメントシステムとして、取締役会のあり方やCFOの充実等を検討する
ことが必要。
<当面具体化に向け取り組む事項>
• ガバナンス効率の観点から、株主総会の開催日や基準日の設定、招集通知期間等について国際的
な状況を踏まえた見直しを行うとともに、産業関係団体等におけるガイドライン検討や実務的に障害
となる課題解決に向けた検討を行う。
• 金商法、会社法、取引所規則における情報開示等について、一体的・統合的な開示を可能とするた
めの横断的な見直しを検討するため、関係省庁や関係機関等をメンバーとする研究会を早急に立ち
上げる。
• 持続的な企業価値創造の観点から、対話・エンゲージメント促進の方策や中長期的・統合的な企業
報告の在り方等を幅広く検討するための産業界・投資家コミュニティ、関係機関から成るプラット
フォーム作りを推進する。
1
「日本再興戦略」改訂2014における記述(抜粋)
第二 3つのアクションプラン
一.日本産業再興プラン
1.緊急構造改革プログラム(産業の新陳代謝の促進)
(3)新たに講ずべき具体的施策
i) コーポレートガバナンスの強化、リスクマネーの供給促進、インベストメント・チェーンの高
度化
⑥持続的な企業価値の創造に向けた企業と投資家との対話の促進
企業と投資家との対話の促進の観点から、株主総会の開催日や基準日の設定等につ
いて国際的な状況を踏まえてその運用の在り方についての検討を行うとともに、産業関係
団体等におけるガイドラインの検討を行う。
また、企業の投資家に対する情報開示等について、企業が一体的な開示をする上での
実務上の対応等を検討するため、関係省庁や関係機関等をメンバーとする研究会を早急
に立ち上げる。
これとともに、持続的な企業価値創造の観点から、企業と投資家の望ましい関係構築を
促すための、中長期的情報の開示や統合的な報告の在り方、企業と投資家の建設的対
話促進の方策等を検討するための産業界・投資家コミュニティ、関係機関から成るプラット
フォーム作りを推進する。
2
「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」について
【1.趣旨および目的】
 持続的成長に向けた企業と投資家の対話を促進するためのインフラのあり方、具体的に
は、対話の場としての株主総会プロセスや企業情報開示のあり方について、グローバルな
観点から検討を行う。
【2.検討の体制】
持続的成長に向けた
企業と投資家の対話促進研究会
【座長】伊藤邦雄教授(一橋)
企業情報開示
検討分科会
株主総会のあり方
検討分科会
【座長】尾崎安央教授(早稲田)
• 株主総会の開催日や基準日の設定等、
望ましい株主総会プロセスのあり方につ
いて、国際的な状況を踏まえて検討。
【3.委員構成】
【座長】伊藤邦雄教授(一橋)
• 企業が一体的な開示をする上での実務
上の対応等、望ましい企業情報開示の
あり方について、国際的な状況を踏まえ
て検討。
 企業、投資家、市場関係者、学者・有識者、制度関係者(東証、ASBJ)、各種団体・協会(経団連、
株懇連合会、公認会計士協会、信託協会、投資顧問業協会、生保協会、監査役協会)、関係省庁(経済産業省、法務省、金融庁)
【4.検討スケジュール】
 本年度末を目処に、報告書を取りまとめ、公表予定。
3
持続的成長に向けた企業と投資家の「対話」の構図
・ 企業と投資家の「対話」については、以下の3つの要素に分解。
(1) 直接的な対話の場である株主総会プロセス
(2) 対話の前提となる企業情報開示
(3) 継続的な対話・エンゲージメント
(1)株主総会プロセス
・・・議決権行使に向けた企業と株主との間のコミュニケーション 等
企
(2)企業情報開示
業
(1)株主総会
(3)継続的な対話・エンゲージメント
(2)企業情報開示
・・・会社法・金商法・取引所
規則等に基づく企業情報
開示 等
投
資
家
(3)継続的な対話・エンゲージメント
・・・年間を通じたIR活動や投資家
ミーティング 等
4
(参考)各国における株主総会・開示関連スケジュール(イメージ)
決算日
会
社
法
【日本】
決算
短信
会
社
法
有価証券
報告書
事業報告
計算書類
金
商
法
取
引
所
規
則
監
査
+
招集
通知
基準日
株
主
総
会
会社法監査
四半期
決算
短信
監
査
内部統制
報告書
四半期
報告書
四半期
決算
短信
四半期
報告書
レビ
ユー
監
査
マネジメン
ト・レポート
レビ
ユー
プレス
リリース
等*1
公告
半期
報告書
四半期
売上等
年次財務
報告書
レビ
ユー
2015年以降
廃止予定
基準日*2
年次
報告書 監
10‐K 査
レビ
ユー
内部統制
監
報告書
査
基準日
監査
招集
通知
四半期
報告書
10‐Q
プレス
リリース
等*2
四半期
売上等
レビ
ユー
株
主
総
会
監査
プレス
リリース
等*2
四半期
決算
短信
監
査
【欧州】(仏国の例)
【米国】
四半期
報告書
レビ
ユー
金商法監査
証
取
法
証
取
法
決算日
3Q
2Q
1Q
株
主
総
会
2015年以降
廃止予定
*1 全ての企業はArticle621-1(内部情報に関する規程)に定義さ
れた情報に関して迅速に公表しなければならない。
*2 総会参加の登録期限。登録期限において株主であることが求
められている模様。
四半期
報告書
10‐Q
プレス
リリース
等*2
レビ
ユー
四半期
報告書
10‐Q
レビ
ユー
プレス
リリース
等*2
*1 会社法では、財務会計制度に基づく財務諸表の作成及び株主への
提供は特段求められていない。
*2 上場会社は、当該株式の市場に関して重要な影響を与えることが
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想定されるニュース又は情報に関して、速やかに公表。
基本的な問い
【問い】
・ 持続的な企業価値の創造に向けた企業と投資家との対話を促進する観点から、国際的な状況
も踏まえた上で、望ましい株主総会及び企業情報開示のあり方はどのようなものか。それを実現
する上での課題や方策は何か。
(1)株主総会のあり方
(2)企業情報開示のあり方
① 企業と投資家の対話を促進する観点から、株主
総会にどのような役割を期待するか。
① 企業と投資家の対話を促進する観点から、各々
の企業情報開示にどのような役割を期待するか。
② 国際的な状況も踏まえ、望ましい株主総会のあり
方はどのようなものか。その実現に向けて検討す
べき課題・論点は何か。
② 国際的な状況も踏まえ、望ましい企業情報開示
のあり方はどのようなものか。その実現に向けて
検討すべき課題・論点は何か。
③ 上記に照らし、現行の株主総会のあり方をどの
ように評価するか。課題は何か。
③ 上記に照らし、現行の企業情報開示のあり方を
どのように評価するか。課題は何か。
④ 企業と投資家の対話を促進する上で望ましい株
主総会のあり方を実現するための方策や時間軸
等をどのように考えるか。
④ 企業と投資家の対話を促進する上で望ましい企
業情報開示のあり方を実現するための方策や時
間軸等をどのように考えるか。
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