講演資料

今そこにある危機 – 金利上昇局面におけるアンコン
ストレインド債券投資の役割
Laurent Crosnier, CIO
アムンディ ロンドン
2014年11月
国債:積み上がる残高、下がる利回り
Sovereign
bonds : Higher volume, lower yields
名目金利は1980年代前半から低下している一方で、債務残高/GDP比は継続的に上
昇!
140
14
Debt-to-GDP
債務残高/GDP比 ratio (R.)
Long-term
長期金利
interest rate
120
12
平均格付け
系列3
100
80
10
AAA
日本格下げ
米国、欧州周辺国格
下げ
8
AA+
60
AA
フランス格下げ
40
20
6
英国格下げ
4
2
0
0
1967 1970 1973 1976 1979 1982 1985 1988 1991 1994 1997 2000 2003 2006 2009 2012
G7国債の平均格付けは引き続き低下中
Page 2
何がすでに織り込まれているのか?
金利の正常化はポートフォリオにとって主要なリスク
1985/12 – 2014/9
図b: インプライドFFレート vs FOMC中央値
60bps
0.5
+31 months
+29 months
+27 months
+25 months
+23 months
+21 months
+19 months
0.0
+17 months
-2
1.0
+15 months
0
>180bps
+13 months
2
FOMC Median
1.5
+11 months
4
100bps
Threshold
2.0
+9 months
6
17/09/2014
2.5
+7 months
8
3.0
+5 months
Fed Target Rate
+1 month
Taylor Rule estimate
Implied Fed Funds 30day rate
10
+3 months
図a: FED政策金利 テイラー・ルール推定値 vs 実績値
Contract Maturity
•現在の政策金利はテイラー・ルールによる推定値から大きくかい離していって
おり (図a)、資産バブルあるいは予期せぬインフレのリスクをはらんでいる
•伝統的な金融分析によれば現在の政策金利は均衡値を180bps以上下回る*
•投資家は1年以内の利上げを予測(図b)も、利上げ幅については過小に評価
典型的な米国債投資家にとって、100bpsの金利変動は300bpsの損失につなが
る可能性**FOMCはそれより大きな利上げをするものと推測
出所: Amundi/Bloomberg
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 4
*2014/9/1現在. **ポートフォリオは週次でリバランスかつショックは徐々に影響を与えると仮定、 バークレイズ米国アグリゲイトの修正デュレーション は 5.4 、2014/9/1現在
テイラールール推定値 = 𝑁𝑒𝑢𝑡𝑟𝑎𝑙 𝑅𝑒𝑎𝑙 𝑅𝑎𝑡𝑒 + 𝐼𝑛𝑓𝑙𝑎𝑡𝑖𝑜𝑛 + 𝛼 ∗ 𝐼𝑛𝑓𝑙𝑎𝑡𝑖𝑜𝑛 − 𝑇𝑎𝑟𝑔𝑒𝑡 + [𝛽 ∗ 𝐹𝑎𝑐𝑡𝑜𝑟 ∗ 𝑁𝐴𝐼𝑅𝑈 − 𝑈𝑛𝑒𝑚𝑝𝑙𝑜𝑦𝑚𝑒𝑛𝑡 ]
上昇するキャリーとロールがポートフォリオの損失を緩和
図a : 5年米国ゼロクーポン債の累積リターンに対する影響、全体の影響度合いは括弧内に表記
10%
現状のままの
場合
8%
Cumulative Return
6%
4%
Roll+Carry (200bps)
2%
15カ月
Roll+Carry (50bps)
0%
Shock (200bps)
-2%
Shock (50bps)
-6%
-10%
図b: ‘理論的な’ 利回り比較
2014/9/30現在
Shock (100bps)
-4%
-8%
Roll+Carry (100bps)
6カ月目にショッ
クが発生
Time in months from initial shock
5Y
10Y
30Y
Total (200bps)
EUR*
-8
15
91
185
Total (100bps)
GBP
93
177
240
306
USD
62
181
256
324
JPY
8
18
49
157
Total (50bps)
-12%
2Y
*EUR = ドイツ国債
•金利が50、100、200bps上昇したとすると、典型的な米国債投資家が元の投資
金額を回復するのに要する期間は0.6、1.1、1.8年**
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 5
Source: Amundi/Bloomberg
**as represented by a 5Y Zero-Coupon assuming progressive shock over six months and portfolio traded monthly. MD of Barclays US Agg. Treasuries index = 5.4 as at 1/09/2014
過去と現在の金利上昇:幅とスピードは?
図: FFレート, 過去の金利サイクルを基にしたブートストラップのパーセンタイル
Change Fed-Funds rate in bps
600
底からピークまでの平均
期間:
500
2.4年 [1.4;2.2;2.7]
400
底からピークまでの平均
変化幅:
300
4.5% [2.8%;3.6%;4.3%]
200
カッコ内の数字はそれぞれ25、50、
75パーセンタイルの数字を表す
100
0
-100
Time from first hike (weeks)
bootstrapped 25th prct
Max
bootstrapped median
2015-2017 Mkt Expectations*
bootstrapped 75 prct
2015-2017 FOMC Median**
•歴史的に見れば、金利の底からピークまではFFレートは2.4年かけて3.6%上昇
する(中央値)
•FOMCの予測は過去の中央値に沿ったものであるが、市場の期待はより弱気で
ある。
出所: Amundi/Federal Reserve
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 6
50年代の11の金利上昇局面を使用。“上昇”は少なくとも1年以内に100bps以上の上昇を指す。ブートストラップ法による利回りをつなげたものの中央値。
*2014/9/17現在 **最初の利上げが市場の期待通りに起こると仮定し、FOMC EOY 予測により補間
Absolute
Return Management at Amundi London
なぜ金利に上昇圧力がかかるのか(イメージ)
出所: Amundi, Nowcasting
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 7
もしインフレ率が行き過ぎるなら、債券リスクプレミアムも
図: 米国PriceStats YoY%
•公的な統計は長期のインフレ圧力を過
小評価する可能性がある
•インフレ率は資産間の相関および投資
家が債券に求める期待収益率にとって
重要なパラメータ
不測のインフレによるショックは債券利回りに対して3つの影響
•将来の期待値が上昇することにより名目金利が上昇
•インフレの不確実性が上昇することにより、当初は債券リスクプレミアムに対
してショック
•他資産との比較において債券が安全資産としての地位を失うことにより、徐々
に債券リスクプレミアムが上昇
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 8
歴史的低水準の債券リスクプレミアムがもたらすリスク
図: 債券リスクプレミアム推移 (10年債)
3.5%
3.0%
2.5%
2.0%
1.5%
1.0%
0.5%
0.0%
-0.5%
-1.0%
-1.5%
リーマン・
ショック
バーナンキ
・ショック
German Bond Risk Premium
US Bond Risk Premium
US trend: 1990s
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
欧州危機
US trend: 2000s
•2000年代はインフレ期待が安定的なため債券リスクプレミアムは平均回帰的
•金融危機後は複数のシステミックリスクを伴うイベントが債券リスクプレミアムを
前代未聞のマイナス圏に押し下げ
•金融緩和縮小の見通しは不確かも、経済が正常化したことで2013年に債券リスクプ
レミアムは過去の平均的水準に回帰。しかし、2014年に再びマイナス圏に転落
出所: Amundi/Bloomberg
債券リスクプレミアム(BRP)は市場の10年ゼロクーポン債と10年債名目利回りの期待値の差。
期待値算出については1年物金利に対して自己回帰型モデルを使用。
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 9
全世界で期間プレミアムは利上げまでの期間と相関
図c: FFレートの推定利上げ月数 vs 米国, ドイツ & 英国 5年債リスクプレミアム
2.5%
灰色の網掛け部分が現在観測され
ている状況*
2.0%
5Y Term Premium (%)
5年債期間プレミアム(%)
1.5%
1.0%
y = -0.0009x + 0.0203
R² = 0.6622
0.5%
0.0%
25
-0.5%
20
15
10
5
y = -0.0007x + 0.0017
R² = 0.6887
US Treasuries
German Govt. Bonds
-1.0%
UK Gilts
Linear (US Treasuries)
-1.5%
-2.0%
0
Linear (German Govt.
Bonds)
y = -0.0007x + 0.0006
R² = 0.7581
Linear (UK Gilts)
-2.5%
出所: Amundi/Bloomberg
*2014/8/30現在
Months利上げまでの月数(降順)
to first US hike (decreasing order)
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 10
足元のリスクと分散投資にあたって考えること
資産をまたがるテーマが資産配分の考え方を変える
図1 (左軸) :複数の‘マクロ’* 資産ファクターを使った主成分分析 – 長期 – 第1主成分が説明する平均割合(全資産クラス)
60%
ある一つのリスク要素が複数アセットのデータ
セットにどの程度影響を与えているかを示す指
標
PC1
50%
Mean
40%
•
30%
20%
2011 Post GFC world
10%
2005 Pre GFC world
0%
1990
1992
1994
1996
1998
2000
2002
2004
2006
2008
2010
•
金融危機によりリスク・オン/
リスク・オフ(RoRo)が主導
するマーケットに
リスク回避度が高まることで、
アセットクラス間のファンダメ
ンタルズに基づく関係性が消失
2012
クレジット
‘安全’ 資産
通貨
株式
図2a 複数の‘マ
クロ’*資産ファク
ターを使った主
成分分析
(2005年)
‘リスク’ 資産
国債
図2b 複数の‘マクロ
’*資産ファクターを使
った主成分分析
(2011年)
上グラフは伝統的なアセット・アロケーションに関する見方を反映。2005年を通
じてリスク要素はアセットクラスによって説明される。それぞれの軸は独立した
リスク要素を表す。
出所: Amundi/Bloomberg
*詳細については補録参照
上グラフは2011年のリスク・オフ期間において観察されたアセット・アロケーショ
ンの見方。ほとんどのアセットクラスは一つの軸のどちらかの端に寄っている
page 12
現在のRoRo : 債券と通貨がかい離する中、主要リスク要素は大きく上下
図4:複数の‘マクロ’* 資産ファクターを使った主成分分析 – 長期 – 第1主
成分が説明する平均割合(全資産クラス)
60%
図5a, 5b, 5c & 5dは第1主成分で説明される分散を示している(52週移
動平均。国債、通貨、クレジット・スプレッド、エマージング国債ス
プレッドに起因する、通貨、国債、株式、コモディティ、クレジット
のリスク要素からなるデータセットを使用)
50%
40%
30%
20%
8th Aug 2007
27th Jul 2011
10%
PC1 (RoRo)
Mean
図5a
図5b
図5c
図5d
Lt-Mean
図4は第1主成分で説明される分散を示している(52週移動平均。通貨、
国債、株式、コモディティ、クレジットのリスク要素からなるデータ
セットを使用)
出所: Amundi/Bloomberg
週次リターンによる52週移動平均を使用。2001/1/5~2014/8/20。長期平均は20年間の推
定値。
page 13
投資機会
利上げの時期はほとんどいつもサプライズとなる
Feb '94 to Jun '95
最初の利上げ(t0)
Jun '99 to May '00
200
Change US5Y in bps
150
Jun '04 to Jul '06
100
bootstrapped
median
50
0
bootstrapped
25th prct
-50
bootstrapped
75th prct
-100
-150
5年債利回りは1999年利上げ
の8-9か月前に上昇を始めた
Rate Hike: 2015+
-200
Rate Hike 2015+
from forward
curve
Time in weeks to first hike
US 10Y
250
図b: 米国カーブ、利上げ1年後
の利回り変化
US 5Y
300
-37
-25
14
15
69
60
173
135
91
273
288
270
171
192
205
279
211
162
83
49
21
95
-5
-66
US 2Y
図a: 米国5年債利回りの過去の利上げサイクル推移
Jun '61 to
Sep '66
Aug '67 to
Oct '69
Mar '72 to
Jun '74
Jan '77 to
Jun '81
May '83 to
Jun '84
Dec '86 to
May '89
Feb '94 to
Jun '95
Jun '99 to
May '00
Jun '04 to
Jul '06
•米国5年債利回りは最初の利上げの4か月前に平均49ベーシス上昇する
•主要指標が発表されるにつれ、利上げ期待は高まりつつある
•早く取引しすぎてもコストがかかり、遅すぎてもコストがかかる
出所: Amundi/Federal Reserve
1960年以降の利上げを使って計算。2015年以降は2014/9/17時点の市場期待通りに利上げが行わ
れたものと仮定
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 15
米国イールドカーブが正常化すると何が起こるか
図 : 米国ゼロクーポン債利回り, 現在および3年後の想定イールドカーブ
5.0%
期間プレミアム
Zero Coupon Yield
4.0%
左図は以下の仮定に基づいた場合の、3年
の期間で見た米国金利期間構造の傾きを
示す。
tp10 ~ +0.7%
(1) 短期金利は自己回帰プロセスに従い、
15年以内に“中立”に回帰する
3.0%
ey1 ~ +2.1%
2.0%
(2) 債券のリスクプレミアムは3年以内に
平均に回帰する
ey10 ~ +0.9%
我々のモデルでは、“中立”な利回りとは
長期の潜在名目GDP成長率を仮定する。
‘見通し(期待)’
要素
1.0%
0.0%
0
5
ZC 09-2014
10
ZC 09-2017
15
Tenor (Y)
20
25
30
ZC 09-2017 [expectations component]
•短期金利は金利見通しで動き、長期金利は期間プレミアムで動く
•FEDの弱気シナリオにおいてさえも、期間プレミアムの減少はより現実的なリスクに
出所: Amundi/Bloomberg
2014/9/1時点。 詳細については補録参照。 *デュレーションは5年と仮定
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 16
米国のカーブ:アクティブ運用者にとっての投資機会
Zero Coupon Yield
図a:米国ゼロクーポン債利回り, 現在および3年後に正常化すると想定した場合のイー
ルドカーブ
5.0%
4.5%
4.0%
3.5%
3.0%
2.5%
2.0%
1.5%
1.0%
0.5%
0.0%
4.5% 4.6%
2.8%
2.3%
3.0%
3.2%
3.4%
3.6%
3.8%
4.0%
4.1%
3.5%
2.5%
2.9%
1.7%
1.9%
2.4% 2.5%
2.2% 2.3%
ZC 09-2014
1.4%
ZC 09-2017
1.0%
0.5%
0.1%
1Y
2Y
3Y
4Y
5Y
6Y 7Y
Tenor
8Y
•バイ・アンド・ホールドの投資家にとって、
たとえ期間プレミアムが低い/マイナスで
あっても、短期部分に配分を傾けるのが投
資効率が良い… (図a)
•…しかしながら、アクティブ運用者はリス
クバジェットに応じてバリュエーションの
差を収益化することも可能 (図b)
9Y 10Y 20Y 30Y
3.0%
2.0%
1.0%
0.0%
-1.0%
-2.0%
-3.0%
-4.0%
-5.0%
-6.0%
-7.0%
0.62%
1.02%
1.51% 1.37% 1.63% 1.26% 1.30%
0.46%
0.06%
-0.41%
-5.82%-5.95%
1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 20Y 30Y
Tenor
ZC TR (p.a.) - 500bps MD exposure
Zero Coupon Total Return (p.a.)
図b (左) とc (右: 米国ゼロクーポン債リターン(3年で正常化した場合)、図c のリターンは修正デュレーション500bpsで基準化*
2.0%
1.5%
1.0%
0.5%
0.0%
-0.5%
-1.0%
-1.5%
-2.0%
-2.5%
1.65%
0.61%
1.39%
1.63%
1.27% 1.30%
0.77%
0.60%
0.44%
0.08%
-0.49%
-2.07%
1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 20Y 30Y
Tenor
予測に関する注記: 将来の債券リターンを計算するために、均衡モデルを使用。そのため、(1)短期金利は自己回帰プロセスに従い、15年以内に“中立”利回りに回帰、(2)債券リスクプレミアムは完全に
平均回帰する、と仮定*。分析はいかなるアドバイを伴うものではありません。詳細は巻末のディスクレーマーを参照。
出所: Amundi/Bloomberg
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 17
2014/9/1時点。 *いかなる資金ショートも借り入れコストが発生し、余剰資金については短期の預金金利が付利される
利上げ局面ではクレジットはほぼいつもリターンを挙げる
スプレッド拡大
図b (右): 利上げ後のクレジットスプレッド
推移
AAA spreads
最初の利上げ(t0)
1
150
Change in bps
100
Mar '72 to Jun '74
50
Jun '61 to Sep '66
0
Aug '67 to Oct '69
Jan '77 to Jun '81
-50
May '83 to Jun '84
-100
Dec '86 to May '89
-150
Feb '94 to Jun '95
-200
Jun '99 to May '00
-250
BBB spreads
ye
ar
po
st
2
ye
ar
sp
os
t
1
ye
ar
po
st
2
ye
ar
sp
os
t
図a: 過去の利上げ局面におけるBBB格クレジットスプレッドの推移
Time to hike
Jun '04 to Jul '06
median bootstrapped
スプレッド縮小
Jun '61 to
Sep '66
Aug '67 to
Oct '69
Mar '72 to
Jun '74
Jan '77 to
Jun '81
May '83 to
Jun '84
Dec '86 to
May '89
Feb '94 to
Jun '95
Jun '99 to
May '00
Jun '04 to Jul
'06
Mean
16
-21
20
-41
18
-34
32
-13
-62
-72
-86
-112
-93
-168
-131
-197
-117
-22
-141
-63
-26
-133
-59
-173
-86
-7
-96
-13
0
87
-2
91
-94
-131
-82
-118
-49
-56
-61
-71
•BBBのスプレッドは平均して1年で最大60bps縮小* (図a & b)
•最近の利上げから判断すると、今後は保守的な見方が妥当:2年目のリターン
についてはキャリー次第 (図a & b)
•アクティブ運用はあらゆる投資機会を活用する必要
出所: Amundi/Federal Reserve
*1960年以降の利上げ局面を使用して計算
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 18
アルファ最大化の機会とポートフォリオの分散
図 複数の戦略を使ったPCA: “リスク・オン/リスク・オフ”および“米国金利”ファクターに対する感応度
ITRAXX
ESTOXX
FTSE
S&P500
EMBI
CEMBI
NOK-intra
NIKKEI
HY-IG
CAD-bloc
ZAR-intra
ASIA-bloc
IT 5Y
GBI-EM
IE 5Y
ES 5Y
BANKS-CORPS
FR 5Y
PLN-intra
GR 5Y
INR-intra
MXN-intra
mbs
HUF-intra
EUR-bloc
SEK-intra
AUD-intra
CAD-intra
PT 5Y
NZD-intra
EU-US
GBP 30-10Y
AUD 10-2Y
abs
EUR 10-2Y
USD 30-5Y
US 10YR
JPN 10Y
USD
US 2Y
US LONG
GBP-intra
CZK-intra
KRW-intra
US 5YR
BOBL
LONG GILT
BUND
SCHATZ
JPYUSD
MYR-intra
EUR-intra
CHF-intra
VIX
0.40
0.35
0.30
0.25
0.20
0.15
0.10
0.05
0.00
-0.05
-0.10
-0.15
-0.20
-0.25
-0.30
-0.35
Sensitivity to Ro/Ro Risk Factor
Sensitivity to 'US Rates' Risk Factor
•上記グラフは第1主成分(RoRo)と第2主成分(米国金利)に対する個々のアセットおよび戦略の感応度を表す。データセットは2013年-2014年の通貨、国債、
株式、コモディティ、クレジットのリスク要素で構成。
•斜線の棒グラフは使用データが全母集団の場合の信頼区間1%での信頼係数を表す。
• 通貨とレラティブ・バリュー取引は主要リスク要素に対して非常に高い分
散効果
• 市場の方向性に賭けたアクティブ運用およびアルファ戦略が低い/マイナス
のリターンを回避する鍵
出所: Amundi/Bloomberg
2013/6/26~2014/6/18の週次リターンを使用して分析
page 19
債券市場のボラティリティを考える
期待に対する重しが外れれば、ボラティリティ急騰も
図b: 米国5年債利回り(上)とAAAスプレッ
ド(下)の28日ボラティリティ分布
16%
Oil Shock
500
“Black
Monday”
400
Aggregate Vol Index
14%
Reversion Level
12%
US CPI YoY
10%
Lehman
crisis
300
8%
400
No. of Weeks
600
0%
100
-2%
2014
2012
2010
2008
2006
2004
2002
2000
1998
1996
1994
1992
1990
1988
1986
1984
1982
1980
1978
1976
1974
1972
1970
-4%
1968
0
No. of Weeks
2%
1966
300
長期平均
200
100
4%
200
1964
米国5年債
現在
0
6%
Dot com
bubble
1962
Volatility (bps): Reversion Level = 100bps
図a: 28日ボラティリティ推移(米国2年、5年、10年利回り、AAA、BBBスプレッドの合計)
300
250
200
150
100
50
0
現在
AAAスプ
レッド
長期平均
•グローバル債券のボラティリティは長期的に見て低い水準
•80年代と90年代の継続的な下落トレンドは、インフレ期待が上手く市場に織り込ま
れていたため。 (図a)
•2007年以降はマクロ環境の混乱とその後の金融不振が主な変動要因
•最終的に利上げが行われるかどうかが将来のボラティリティ水準を決定する要因
市場はまだ準備できていない: ボラティリティが急騰するならリスクプレミアム上昇
出所: Amundi/Federal Reserve/Moodys
期間は1962/1/3~2014/5/14あるいはデータが存在する範囲
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 21
FEDと市場の間には認識の違いが…
2014年9月のFOMC議事録による年末
の目標FFレート
将来のFFレー
トに関して、
FOMC予測の中
央値と市場に
織り込まれて
いる数字との
間には150bps
の差が…
2.5年先までし
か見ていな
い!!
Source: Bloomberg
Portfolio Strategy under Rising Rates - September 2014 - page 22
Absolute
Return Management at Amundi London
結論
背景 :
- クレジットの悪化や平均格付けの低下にもかかわらず30年間の強気相場
- 現時点で利上げをする確率が最も高いのは米国と英国。短期金利に特に影響があるも
のと予測。
グローバルに投資 :
- 分散効果が高い市場環境であるならば、アンコンストレインド債券・為替は有効な手
段
- 主成分分析によれば2012年夏の「ドラギ発言」以降、分散効果は向上。しかしながら、
リスク・オン/リスク・オフが戻ってくる可能性も。
どの戦略か?
- 国債のディレクショナルあるいはレラティブ・バリュー取引(国、カーブ)はアルファ
を生む有効な手法である一方、スプレッド物(周辺国、クレジット、エマージング
債券)と通貨が利回りを向上させる可能性
- リスクを分類する:債券を動かす要因が必ずしも通貨を動かす必要はない…
page 23
Absolute
Return Management at Amundi London
結論
ヨットの速さ/アンコンストレイ
ンド債券・通貨のパフォーマン
ス=ƒ
ボラティリティ
出所: Getty Images
page 24
補録
‘M13’ 構成要素
通貨 (CCY)
EURUSD, CADUSD, JPYUSD, GBPEUR, CHFEUR, NOKEUR, SGDUSDM MXNUSD, AUDCAD,
ZARCAD
債券 (IRT)
SCHATZ, BOBL, BUND, US 2Y, US 5YR, US 10YR, US LONG, LONG GILT, JPN 10Y, CAN 10YR,
AUST 10Y
株式 (EQT)
ESTOXX, S&P500, FTSE, NIKKEI, ENRGY, HANG SENG, BOVESPA, ASX200
コモディティ (COM)
GRAIN, INDU_METL, PREC_METL, LIVE, SOFT
クレジット (AGG)
ITRAXX, XO, SNRFIN, CDX IG, CDX HY
エマージング市場 (EMG)
BR, TR, MX, PH, ID, RU
欧州 (EEG)
FR 5Y, IT 5Y, ES 5Y
page 25
主成分分析
主成分分析(PCA)はデータセット内の共通因子に関する洞察を与える
主成分は説明力を最大にするような独立した(直行した)リスクの軸を表す。
非常に相関の高いデータセットにおいては、主成分分析では軸の数は減少し
ていく。
主成分はデータセットを効率的かつ直行した要因で表す。
第一主成分で説明できる割合はユニバース内でどれだけ分散機会があるのか
を知る有効な指標。
page 26
主成分分析の例:欧州国債
図1c グローバル国債 PCA: 説明比率% および累積説明比率% (2001/1/5~2013/10/9、52週ローリ
ング)
図1a: 欧州国債PCA: 説明比率% (2012/6/1~2012/12/28)
PC1
PC2
PC3
PC4
PC5
PC6
100%
90%
PC1
80%
PC2
70%
PC3
FR 5Y
68%
2%
10%
0%
5%
2%
DE 5Y
56%
23%
4%
4%
7%
0%
GR 5Y
7%
1%
46%
4%
41%
0%
IE 5Y
0%
47%
6%
14%
6%
26%
IT 5Y
10%
68%
7%
2%
1%
4%
40%
NL 5Y
80%
6%
3%
2%
2%
1%
30%
PT 5Y
14%
3%
19%
57%
1%
6%
20%
ES 5Y
6%
71%
3%
0%
1%
11%
10%
AT 5Y
75%
2%
14%
0%
4%
0%
BE 5Y
60%
14%
10%
1%
2%
2%
FI 5Y
72%
14%
1%
2%
7%
0%
41%
23%
11%
8%
7%
5%
41%
64%
75%
83%
90%
95%
60%
50%
0%
2001
41%
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
図1b: 欧州国債 PCA: 滅名比率%および累積説明比率% (2012/1/6~2012/12/28)
•5つのリスク要素で全体のリスク要因の90%は説明される
•第1および第2主成分で高い説明比率となっていることから、欧州
国債においては2つの共通するデュレーション要因があると思われ
る
•ギリシアとポルトガルは全く異なるリスク構成 (図1a PC3-PC5)
•第1主成分の説明力が時間とともに変化することから、分散の可能
性が示唆 (図1c)
出所: Amundi/Bloomberg
Results based on normalised weekly yields changes of Euro 5Y rates.
example,
indicates a result two standard deviations above the sample mean,
100%
100%
90%
90%
80%
80%
70%
70%
Mean % explained
60%
50%
60%
Cumulative % explained
50%
40%
40%
30%
30%
20%
20%
10%
10%
0%
0%
PC1
PC2
PC3
PC4
PC5
PC6
page 27
Colour banding indicates progression from opposing extremes along each component. For
indicates a result two standard deviations below the sample mean
付記
主成分分析の紹介
主成分分析(PCA)はあるデータセット内のリスク要素を観察する手法。分析の流れは以下の通り。n個で構成されるあるデータセッ
トに対して、最も説明力が高くなるようなデータに対する加重係数の組み合わせを計算する。これが第1主成分となる。第2主成分は2番
目に説明力が高くなるような加重係数の組み合わせによって計算され、第1因子とは直行する。直行とは独立した状態にあることを指し、
直行した主成分はそれぞれが独立したリスク要因であるということが出来る。このプロセスを最も少ないデータセットになるまで繰り
返す。これは元のデータセットの構成数以下になる。
このプレゼンテーションで用いられている手法と同じような分析手法も存在する。例えば因子分析(FA)は同様に直行したリスク要
因を抽出するが、PCAとことなり必ずしも第1因子の説明力を最大化しようとしているわけではない。むしろ最適な因子の組み合わせを
特定している。ある因子分析においては単に共通因子を説明しようとするだけのため、データセットの分散の100%を必ずしも説明でき
るわけではない。因子分析は典型的には2つのステップから構成されている。“最もフィットした”基準を見つけるために軸を回転させる
ことで、結果的に見つかった軸は良く知られているリスク様に似通ってくることになる。
page 28
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intended as an offer or solicitation with respect to the purchase or sale of securities. Opinions and estimates may be changed without
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fund should be made on the basis of the current Prospectus which is available from Amundi London Branch, 41 Lothbury, London EC2R
7HF. The past performance of investments is not necessarily a guide to future returns. Changes in rates of exchange and other factors
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Analysis makes extensive use of techniques related to factor analysis. As with many statistical techniques, factor analysis has limitations.
These could include, but are not limited to:
-A lack of uniqueness and/or stability of the resultant decompositions
-A lack of relevance owing to non-stationary behaviour of the sample
-The potential for the analysis to be unduly influenced by outliers
Any analysis is presented as a plausible interpretation of historical market data and alternative interpretations may be possible.
Conclusions can be sensitive to sample composition and choice of time-period. Any change to this sample could result in a different set of
conclusions. No attempt has been made to predict the future, which may differ wildly from any sub-period presented
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plausible which may materially impact any forecast. Forecasts are provided for illustrative purposes and not a guarantee of future
performance. Forecasts reflect conditions at the time noted and Amundi assumes no duty to update said forecasts. Forecasts may
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Assorted Topics - August 2014 - page 29
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Collective Investment Schemes Ordinance of 23 June 2006 (CISA), the Swiss Collective Investment Schemes Ordinance of 22 November 2006 (CISO) and the FINMA’s Circular 08/8 on
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