銅が艶めく魅惑のサックスの音銅の抗菌性を活かして;pdf

ろでもあります﹂。
ないところが 楽 器づく りの面 白いとこ
けていま す が、正 解 が
て試 行 錯 誤 を 続
銅 が 艶めく 魅 惑のサックスの 音
︵ サックス ︶の
サックスをきわめて半世紀超。
国内唯一の専業メーカー
サ クソフォー ン
が あって、
やわらか くて、情 熱
銅 板 は 人の
同 社は年 間 約七千五百 本のサックスを製 作し、その大
﹁サックス特 有の音はやわらかい
奏でる楽器へと変身するのである。
手によって音 を
半 を 海 外へ輸 出している。日 本のサックス市 場は吹 奏 楽
やわらかい銅だからこそ実現できる音
世 界のサックスプレイヤーが愛 用 するブランドが日 本
銅だからこそ 実 現でき ま す 。その
れるジャズの音 色など、
しびれ
音は独 特である。艶
的 。即 興で紡 ぎださ
にある。その名は﹁ YANAGISAWA﹂。柳 澤 管 楽 器
向けが八割を占め、個人向けは二割となる。しかし、
これ
材料は銅や真鍮、
銀板が
の上でひと き わ 個 性 を 放つと き 、
まれるサックス。その音がステージ
銅をたくみに操って、人の手から生
組み立て
ポスト
(支柱)付け
るほどかっこいい。
︵ 株 ︶が製 造 するサックスは、国 内より もむしろ海 外で人
された 場 所で音の違いが 出 た り 、
ため真 鍮は銅の比 率 を 上げ たレッ
こだわりの強いプレイヤーを 満 足させるサックスとは
りします﹂。
わ ず かな 不 純 物 が 音に影 響 し た
ドブラス
︵ 銅 九〇%、亜 鉛一〇%︶を
東京・板橋区小豆沢の同社工場は民家が密集する細い
どのように作られるのだろうか。
柳 澤 社 長 は 楽 器づく り は 音 を
が海 外になると逆だ。ジャズやポップスなど、個 人での使
路地に面している。看板がなければ住宅と見間違えるよ
﹁サックスは金 属 製ですが、その発 音 原 理から木 管 楽
気が高い。知る人ぞ知るYANAGISAWAのサックス。
うな外観である。しかし、
ひとたび中に入ると別世界⋮
器に分 類されま す 。木 管 楽 器はどれだけ 人の手 をかけ
創ることだと語る。優れた道 具が
使 用 していま す 。銅はまるで生 き
同 社は国内 唯一のサックス専業メーカーである。数 ある
るかで良し悪しが決まります。サックスは本体の加工、
部
職人の腕となって働くように、
優れ
用が主となる。
ソロプレイヤーはより自分の個性が表現で
楽器のなかでなぜサックスを手掛けることになったのだろ
品のプレス、
キー作り、表面処理、組立、検査と、数多くの
音も豊かに表現し、
使い込むほどに
たサックスはパワフルな音も繊 細な
きるサックスを求める。そのような要 望に応 えるサックス
うか。同社の柳澤信成社長に話を伺った。
工程 を 経 ま すが、弊 社では手 作 業 を 主 とし、
トータルで
プレイヤーの個 性を表 現 するよう
その魅力を探りに工場に向かった。
﹁ 創 業 時 、
フランスのセルマー 社 、
アメリカのキング社 、
約百人の手を介してサックスを作っています﹂。
物のようで、成 分が同 じでも 精 錬
コーン社などから優れたサックスが生まれ、
その高い性 能
特に本体の加工は音に関わる重要な工程で、製作者の
になるのだという。生き物のような
としてYANAGISAWAブランドは人気を集めている。
から世界を席巻しました。そのようなメーカーと肩を並
技 能が問われるという 。
たのはサックスが完 成したら様々な楽 器を手 掛けたいと
使 用され、
これが溶 接さ
サックスは完 成に一歩 近づくのかも
しれない。
成 形していく 。無機質な
押し広げ 、
ヘラ絞 り 等で
柳澤 信成氏
ヘラ絞り
材料は銅、真鍮、銀が使用される
サックスづくりに挑戦しました。社名に
﹃ 管楽器 ﹄と付け
べたいと、昭和二十六年、先代の柳澤孝信は難易度の高い
いう思いからですが、
約六十年経た今もサックス一筋、
いま
をなくし、
管をテーパーに
﹁サックスはいまだ進化している楽器です。良い音を探し
アドルフ・サックスが考案したもので、
比較的若い楽器である。
そもそもサックスは一八四○年代にベルギーの楽器製作者
だ完成の域には届いていません﹂。
れ 管 とな り 、叩いて凹凸
代表取締役社長
10
﹁木材と銅﹂互いの特性を
正しく理解することから始まる
住 宅の外 壁や庭 園などの外 観を美しく
演 出 する、
エクステリア。その中でも、温か
み が あ り 、人 に 安 ら ぎ を 与 え て く れ る
近 年 、銅の抗 菌 性 が 注 目 を 集 め 、さ ま ざ ま な 業 界 でこの
特 性 を 活 用した製 品が、次々と生 み出されている。今 回 は
その 中 でも 、ウッド デッキ な ど 幅 広 い用 途 に 使 用 さ れ る
とことん活用して、
エクステリアウッドの長寿
ことができるのだ 。柏 木 氏は銅の抗 菌 性 を
用を発揮するので、防食・防虫効果を高める
銅 イオンが木 材の内 部に溶 け 出し、抗 菌 作
ビスを木材に打ち込むと、
雨が降った際に、
銅メッキされたビスを使用している。
﹁木材保存処理の歴史は古く、
日本では明治五年に新橋
全く違う心地よい木の香りが漂う。
処理を終えた木材のにおいをかいでみると、
ニスなどとは
比べ、
三倍から五倍 以 上 長 持 ち するようになるんです ﹂
課の中 井 氏 。
﹁こうした処理を行うことで、
無処理木材に
薬 剤 を 排 出させ、装 置から取 り 出しま す ﹂と開 発 研 究
最 後にタンク内の圧 力を下げることで、木 材から余 分な
﹁エクステリアウッド﹂
の世界を紹介する。
命化に挑戦し続けている。
含んだ薬 剤を加 圧 注 入した〝 抗 菌 木 材 〟
です ﹂と柏 木 氏
場所になります。そこでおすすめしているのが銅化合物を
非 常に繁 殖しやす く、またシロアリの影 響 も 受けやすい
空 間です。地面からの湿気の影響で腐朽菌などの雑菌が
タンク内の圧力を下げて
マツなどの木 材 を 入れ、
ここにスギやヒノキ、
カラ
二つを 用 意していま す 。
クは長さ七 と二十 の
﹁加圧注入装置のタン
造している
﹃ 銅系の加圧式保存処理木材 ﹄
と呼ばれる製品だ。
︵株︶
スペースウッドの
〝抗菌木材〟
は兼松日産農林
︵株︶
が製
人と環境に優しい銅系の加圧式保存処理木材
ヒ素による燃 焼 排 煙の有 害 性が一九九
CCAが主流となっていましたが、
クロムや
長 ら く クロム・銅・ヒ素 化 合 物 で あ る
に使用を中止しました。また、
戦後から
横浜間で開通した日本初の鉄道の枕木として、
クレオ
̶
ソート油を加圧注入した木材が使用されました。しかし、
〝 木 材 〟を使ったエクステリアウッドが注目を
は話 す 。しかし、銅で木 を 守るという
真 空 状 態 にし 、木 材の
集めている。しかし、
屋外で使用される木材の場合、
腐朽は
話をすると、戸 惑 うお客さまもいる。
中の空 気 を 抜いていき
早く着目し、
素材や施工の独自のノウハウを蓄積してきた
︵株︶
スペースウッドの柏木代表取締役にお話を伺った。
ら人は、銅の抗 菌 性・防 虫 性 を き ちん
材の内 部まで薬 剤 が 浸
てか ら 圧 力 を 高 め 、木
を含んだ薬 剤 を 満たし
﹁ 木 材が最 も 腐 りやすいのは、地 面から上 下 三十 の
と理解し、
暮らしの中に取り入れてき
透 す る よ うにし ま す 。
いまや業界スタンダードとなっている。
もとでその耐久性・安全性が実証され、
式 保 存 処 理は、さ ま ざ ま 実 験・検 証の
いま す ﹂と宮 地 氏は話 す 。銅 系の加 圧
系の木 材 保 存 剤が現 在の主 流となって
防 食 性 、耐シロアリ 性の高い銅 化 合 物
発、
テストされ、
より環境・人にやさしく
題に対 応 するため、
さまざま薬 剤が開
用は禁止されました。
これらの薬剤の問
J I S 規 格から削 除され、国 内での使
○ 年 代 に 問 題 にな り 、二○ ○ 四 年 に
クレオソート油は発がん性が指摘され、
弊社では二○○三年
﹁かつては木材の腐食を防ぐために、
橋
ま す 。そこに銅 化 合 物
たのです ね ﹂
︵株︶
スペースウッドでは、
中井 大二郎氏
避けて通れない。そこで、
エクステリアウッドの世界にいち
製の釘を使用していたものです。昔か
の欄干に銅板を使ったり、建築物に銅
宮地 利幸氏
兼松日産農林(株)
木材・住建事業部
保存木材部 営業課
同 木材・住建事業部
技術ソリューション部
開発研究課 主任研究員
m
抗 菌 木 材 だけではな く 、施 工の際に
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すえ なり
柏木 裔成氏
m
cm
Webサイト URL http://www.spacewood.co.jp/
住む人のライフスタイルにあわせて、住宅の外観を美しく演出するエクステリアウッド
(株)スペースウッド 代表取締役
銅の 抗 菌 性 を 活 か し て 、
木 材の 腐 朽 を 防 ぐ
銅化合物を木材に注入した
「抗菌木材」