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三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社
MIND社のクラウドサービスにEMC ViPRを適用
ストレージ運用管理の自動化・効率化を実証
先進クラウド事業者として
SDDCの導入を意欲的に推進
ドバックするスキームである。
今回の対象製品であるV iPR は、データセン
ター内に存在する様々なストレージの統合運
■ お客様プロフィール
三 菱 電 機 インフォメーションネットワーク
用 管 理 を実 現 する S D S 製 品 だ。E M C 以 外 の
株 式 会 社は、三 菱 電 機グル ープのクラウドソ
製 品も含む 各種 ストレージを 仮 想 化・プール
リューション プ ロ バイダーで あ る。現 在 は 約
化し、簡単 な 操作でプロビジョニングが 行え
30ヶ所の拠点を全国に展開し、ネットワーク、
るなど、SDS の実現に不可欠な機能を備えて
セキュリティ、データセンター、クラウド、アプリ
いる。「日本では当社一社が ViPR E AP に参加
ケーション開発、運用保守など、幅広い領域に
し、当社のクラウドサービス基盤 への適 用評
わたるソリューションを展開。三菱電機グルー
価に取り組むこととなりました」( 長田氏 )。
プ関連企業はもとより、金融、製 造、流通、医
適用評価を実施するにあたって掲げられた
療、公共分野など幅広い領域でサービス提 供
目的は、「1. 抽象化・プール 化・自動化による
三菱電機グループのクラウドソリューションプロバイダ
を行っている。
効率化」「2. 統合運用管理ツールとの連携」
ーである三菱電機インフォメーションネットワーク株式
同社 クラウドプラットフォーム事業部 クラウ
「3. 高度なストレージ構成への対応」「4. ク
会社では、高いセキュリティと豊富なサービスメニュー
ドサービス第一部 次長 長田 康志氏は「三菱電
ラウドサービスにおける品質確保」の 4点であ
機グループでは、暗号化などのセキュリティ技
る。長田氏は「ここでは機 能 面 での 検 証を主
組みを推進しており、その活動の一環としてEMC ViPR
術に強みを持ち、安心・安全をキーワードとし
体に実施し、当社クラウドサービスに導入した
早期検証プログラムに参加。
EMC ViPR によるストレー
たクラウドサービスを『 DIA XaaS(ダイヤエク
場合に効果が見込めるかどうかを確認しまし
サース)』として展開しています。当社が提供す
た」と説明する。
社名: 三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社
http://www.mind.co.jp/
■ 導入事例
クラウドサービス基盤に ViPR® を活用
■ 課題
を兼ね備えたクラウドサービスを提供している。
同社で
はSoftware Defined Data Center の実現に向けた取り
ジ 運 用 の 効 率 化 やVMware vRealize Automation と
の連 携など多面的な評価を通して、最適なクラウドサ
ービスの実現を目指すこととなった。
■ EMC ViPR のメリット
るクラウドサービスもこの体系に則り、IaaS 、
P aaS 、SaaS 、DaaS の各レイヤーで充実した
三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社は、
サービスメニューをご提供しています」と説明
以下のような理由からEMC ViPR を採用した。
する。
• 異機種混在ストレージ環境を単一プールとして
特 に 最 近 力 を 入れて い る の が 、仮 想 化 を
効果的に統合することが可能
• サービス多様化・データ大容量化・統合管理化への
対応を実現。
• ストレージ運用の自動化により顧客ニーズへの
スピーディな対応を実現。
はじめとするソフトウェア 技 術 によってデー
タセンター 環 境 の自動 化を図る「S o f t w a r e
Def ined Data Center」(SDDC)の実現に向け
た取り組みだ。「当社が目指す『MIND SDDC 』
では、Sof t ware Def ined Compute(SDC)、
Software Defined Storage(SDS)、Software
Defined Network(SDN)をIaaS の統合管理基
盤として活用することで、I C T リソースの 抽 象
化 、プール 化 、自動 化を 進 める上で 高 い 利 便
性、効率性と高品質な運用を実現してゆきたい
と考えています」と長田氏は語る。
三菱電機インフォメーションネットワーク株式 会社
クラウドプラットフォーム事業部 クラウドサ ービス第一部 次長
長田 康志 氏
「EMC ViPR EAP」に参加し
クラウド基盤への適用評価を実施
そ の 結 果、まず 1 番目の 抽 象化・プール・自
動 化による効 率化については、「割 当/拡 張
CaseStudy 事例
SD D C の実現を目指す取り組み の一 環とし
/削除などの操作を ViPR のみで実行できる」
て、同社では 2013 年に「EMC ViPR E AP( 早期
「複 数ストレージのプールを単一 のプールに
検証プログラム )」を実施した。E APとは、製品
統 合で きる」「自動 化による大 幅 な工 数 削 減
がリリースされる前に主要 顧客が自社環 境で
が可能」など高い評価が得られた。また、2 番
の検証・評価を行い、その結果を EMC にフィー
目の 統 合 運 用 管 理 ツールとの 連 携 につ いて
も、RE S T A PI からのボリューム割当が可能で
りで行っていたような作業が、ViPR ならわずか
あるなど、容 易に連 携が 行えることが 確 認で
5分以内で済んでしまう。このことは、お客様の
きた。ただし3 番目の高度なストレージ構成へ
ニーズにスピーディにお応えしていく上で大き
の対応と、4 番目のクラウドサービスにおける
なメリットとなります」と長田氏は語る。
実際の評価では、2013 年のラウンド1のケー
品質確保については、EMC VPLE X ®上の仮想
スと同様、概ね好ましい結果が得られた。
化ボリュームの割当が不安定、HDD の I/O 負荷
などを考慮した割当が行えないなどの点が課
題となった。
運 用を中心とした評 価でも好 結果 セルフサービス化実現の手応えを
掴む
実 環 境への導入準備に向け、「 V iP R
EAPラウンド2」へも積極的に参加
「1. クラウドサービスの運用シナリオへの適合
性確認」、
「2. SDDCツール『 VMware vRealize
Automation』との連携」、「3. 適用範囲の見極
専門SEが丸一日掛かりの作業を
ViPRはわずか5分以内で完了
2013 年の V iP R E A P に引き続き、同社では
め」の3項目については、それぞれ「仮想環境へ
2014 年に「ViPR E AP ラウンド 2」にも参加し
の操作を ViPR のみで実行可能」「REST APIか
た。ここでの目的は、実際の導入準備に向けた
らの操作を確認」「仮想環境を対象とした本番
検証と「ViPR 2.0」で提供された新機能の検証
適用開始の目処が立つ」など、導入に向けた手
である。
応えを掴むことに成功。唯一、4 番目の品質確
ますが、総合的に見てストレージ運用管理にお
具体的な項目としては、
保について、性能負荷を自動的に考慮した割当
ける作業効率化の効果は非常に高いと判断。
「1. クラウドサービスの運用シナリオへの適合
が困難であることが課題となったが、こちらに
「このように、いくつか課題となった点はあり
最終的に、ViPRは当社クラウドサービス基盤へ
性確認」
ついては今後も継続的なフォローを行い、物理
の適 用が十 分に可能と結 論付けました 」と長
「2. SDDC ツール『 VMware v Realize
サーバー環境やマルチデータセンター環境など
田氏は説明する。
Automation 』との連携」
へ段階的に拡張を検討していく予定だ。
特に高く評 価されたのが、自動 化面での効
「3. 適用範囲の見極め」
今後ViPRとVMware vRealize Automation
果である。たとえば、クラウド上の共用仮想環
「4 . 性 能・障 害・構 成 管 理 ツ ー ル『 V i P R
の導入が本格 化すれば、同社のサービス提 供
境から顧客環境に対してストレージボリューム
Storage Resource Management Suite』との
の 流 れも大きく変わることになる。たとえば
の追加割当を行うケースを考えてみよう。従来
連携」
現在は、ユーザーからプライベートIaaS 環境へ
型の手法では、サーバー管理者とストレージ管
の 4点を設定。長田氏は「機能検証が主体のラ
の 仮 想サーバー構築 依 頼 があった場合、サー
理者がそれぞれ別々の管理ツールを利用しな
ウンド1に対し、ラウンド2では主に運用を意識
バー管理者、ストレージ管理者、ネットワーク
がら、構成確認やボリューム作成、S A N スイッ
した検証を実施。当社のクラウドサービスにお
管理者が相互に連絡を取り合いながら必要な
チの設定、ボリューム割当、完了確認などの作
いて、どのように ViPRを用いた運用を行うかを
環境を提供している。しかし、ViPR+VMware
業を行う必要があった。しかしViPRを利用すれ
検証しました」と説明する。
vRealize Automationによるセルフサービス
ば、両方の管理者がこれらの作業を V iPR のイ
検 証 の た め の 環 境 として、ま ず V M w a r e
ポー タルが 実 現で きれば、ユーザー自身がメ
ンターフェース上で統一的に行うことが可能。
vSphere、VMware vCenter用に2台のサーバー
ニューから要件を選択して、必要な環境を入手
しかも異 機種 混在のストレージが性能に応じ
を準備。これをSANスイッチ経由でEMC VPLEX/
できるようになる。
てプール化されているため、
「ゴールド」「シル
EMC VNX5200と接続すると同時に、ViPR 2.0の
「当社のクラウドサービス管理者は VMware
バー」「ブロンズ」の中から必要な性能のプー
3ノードクラスタ環境も構築した。さらに周辺シ
vRealize Automation からユーザーのリソー
ルを選ぶだけでよい。
ステムとして、SMI-S Provider、AD/DNS/SMTP
ス利 用 状 況を確 認 するだけとなり、ストレー
サーバー、ViPR SRMなども用意されている。
ジ/ネットワーク管 理 者 はクラウド 基 盤 を支
「これまでは専門技能を備えた SE が1日掛か
えるリソ ース 管 理 者としての 本 来 の 業 務 に
専 念 で きるように なりま す」と 長 田 氏 。今 後
は S D D C 環 境モニタリングを行う「V M w a r e
vRealize Operations Manager」やオーケス
トレーション機能を司る「VMware v Realize
O r che s t r ator」なども組み合わせて「M I N D
S D D C ポータル」を構築し、サーバーリソース
負荷、ネットワーク負荷を含めた SDC 、SDS 、
SDN の統合情報管理を目指すとのことだ。
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DIAXaaS
(ダイヤエクサース)
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UC1092-1 12/14
2014 年12月版