受験番号 平成25年度 氏 名 ダム管理技士学科試験問題 次の注意をよく読んでください。 [注 意] 1.合図があるまで問題を開かないでください。 2.試験問題は、A問題が30題、B問題が2題(20問)、別綴りにC問題が2題あります。 3.表紙の上欄に受験番号、氏名を間違いのないようにはっきりと記入してください。 4.A問題の答えは、各設問の(1)~(4)までの解答番号のうちから正解と思う番号を1つ解答欄 に記入してください。 (2つ以上記入すると0点になります) 5.B問題の答えは、各設問の解答欄に○か×を記入してください。 6.C問題は、2題のうち1題を選択して解答してください。また、上欄には受験番号、氏名を忘 れずに記入してください。 7.答えを訂正する場合は、消しゴムできれいに消したうえで訂正してください。 [A 問題 ] [NO 1] 「ダムの管理・操作等」 に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 河川管理者と利水者とで共同して造った兼用工作物であるダムの維持及び操作を河 川管理者が行う場合、当該ダムの操作規程を定める必要はなく、操作規則を定めるこ ととなる。 (2) 国土交通大臣が特定多目的ダムの操作規則を定めようとするとき、ダム使用権の設定 予定者 (利水者) の意見を聞く必要がある。 (3) 利水ダムについても、多目的ダムと同様に操作規則を定める必要がある。 (4) 国土交通大臣は、洪水を防ぐため緊急の必要があると認めるときは、特定施設 ((独) 水資源機構が管理する洪水調節を目的に含む多目的ダム) の操作に関し、(独)水資 源機構を指揮することができる。 解答欄 誤っているもの -1- [NO 2]河川法第44条に規定する「河川の従前の機能の維持」に関連するダムの設置に よる河川の状態の変化に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 河川の従前の機能の低下は、一般的にダム湛水区間が長いほど著しい。 (2) ダムには堆砂容量が確保されているので、堆砂の影響による河道の流下能力の減少 に対する対策は特にとる必要はない。 (3) ダムの設置による背水・背砂の影響の程度は、ダムの高さに比例して大きくなる。 (4) ダムを設置した場合、従前の魚介類を保全するために、貯水池内には、影響を受ける と考えられる魚種の放流を行わなければならない。 解答欄 正しいもの -2- [NO 3]ダムに係わる「水位、流量等の観測」及び「観測施設の設置」に関する次の記述の うち、正しいものはどれか。 (1) 雨量計は、集水地域の大きさにかかわらず、1 箇所あればよい。 (2) 雪量計は、ダムの集水地域が全部積雪地域に属する場合のみ設置する。 (3) 貯水池水位計は、貯水池の平均的な水位を知るために貯水池の中央付近に設置する。 (4) 当該ダムの設置者以外の者が設置した水位計で、当該ダムの設置者がその観測の結果 をすみやかに知ることができるものであるときは、当該施設を代用できる。 解答欄 正しいもの -3- [NO 4]「ダムの操作状況の通報等」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 通報をすみやかに、かつ、的確に行う上において重要な区間は、無線電話その他の 専用の通信施設によること。 (2) 通報は、洪水に達した時点から行う。 (3) 通報の内容は、当該ダムの操作の状況のみについて行えばよい。 (4) 通報は、河川管理者及び河川利用者たる水利組合等に対して行わなければない。 解答欄 正しいもの -4- [NO 5] 利水ダムの「操作規程」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 操作規程は、当該ダムにより貯留又は取水を開始するまでに定めればよい。 (2) 操作規程を定めようとするときは河川管理者の承認を要するが、変更のときは届 出でよい。 (3) 河川管理者が設置するダムとの兼用工作物である多目的ダムは、操作規則を定めなけ ればならない。 (4) 操作規程には、ダムを操作するために必要な機械器具の点検、整備に関する事項が含 まれている。 解答欄 誤っているもの -5- [NO 6] 洪水調節を行うダムにおける操作に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 洪水調節を目的とするダムの操作規則では、洪水の発生頻度の少ない非洪水期に おいては、洪水調節を行う必要がないと定めている。 (2) 一山洪水における洪水調節後の水位低下操作では、放流量が流入量と等しくなっ た時点から速やかに水位を低下させるため、必ずその時点の放流量を維持しなけ ればならない。 (3) 洪水期の制限水位(洪水貯留準備水位)は、洪水期間における貯水池の平常時の最 高水位であり、洪水調節を行う場合及び、気象、水象、河川環境の保全その他の状 況により必要と認める場合における洪水に達しない流水の調節を行う場合及び、弾 力的管理を行う場合を除き、水位をこれより上昇させてはならない。 (4) 洪水調節を行うダムの管理所長は、気象台から大雨注意報が発令された場合に洪水 警戒体制を執るもので、所長自らの判断で体制を執るものではない。 解答欄 正しいもの -6- [NO 7]ダムに係わる「危害防止のための措置」に関する次の記述のうち、誤っているも のはどれか。 (1) サイレン等による警告は、放流開始又は水位の上昇によって生ずる危険から余裕を もって退避できる時間を考慮して、その実施時期を定める必要がある。 (2) ダムの操作により貯留水を流下させる場合、一般に周知させるために警告を行うべ き範囲は、操作規則等であらかじめ定められている。 (3) ダムを操作することによって、下流河川で流水の状況に著しい変化を生ずると認め られる場合は、変化の最も著しい箇所だけについて、危害防止のための措置をとれ ば足りる。 (4) ダムからの放流を継続中に、放流量の増加限度を超えて放流する場合には、関係機 関への通知及び一般への周知を行わなければならない。 解答欄 誤っているもの -7- [NO 8]ダムの操作規則に定める「放流の原則」に関する次の記述のうち、適当なものは どれか。 (1) 「放流の原則」に従い放流する場合の下流河川水位上昇の変化量は、下流の放流の影 響の及ぶ区間で最も危険な箇所において、30分につき30~50cm 以下とするも のである。 (2) 「放流の原則」に従うダムからの放流は、洪水警戒体制に入ればこれを守る必要はな い。 (3) 「放流の原則」は、ダム下流における河川利用者の人身事故等を防止するためのもの であり、夜間に放流する場合は原則としてこれに従わなくてもよい。 (4) 「放流の原則」は、ダムからの放流量を増加する場合には、流入量の如何にかかわら ず守らなくてはならない基準である。 解答欄 適当なもの -8- [NO 9]洪水時におけるダム操作の「記録の作成等」に関する次の記述のうち、正しいも のはどれか。 (1)洪水時における記録の作成は、予備警戒時になってから洪水警戒時が解除されるま での間、行う必要がある。 (2)ダムを設置する者は、洪水時の操作に関する記録を作成・保管するとともに、河川 管理者の求めに応じて遅滞なく提出しなければならない。 (3)貯水池の水位、ゲートの開度、放流量及び貯水池への流入量の記録は、ゲート操作 した時に行えばよい。 (4)ダムの操作に伴う関係機関への通知及び一般に周知させるための措置等の実施状況 については、必ずしも記録を作成する必要はない。 解答欄 正しいもの -9- [NO 10]一級河川に設置された利水ダム(第1類ダム)における洪水時のおくらせ操作を 行うにあたり、標準操作規程の規定に基づき実施した措置に関する次の記述のう ち、不適当なものはどれか。 (1)当該ダムに係る予報区を対象として、気象官署から大雨警報が発令され、洪水が発 生するおそれが大きいと判断したので、予備警戒時の措置を執った。 (2)貯水位が予備放流水位を超えているため、洪水規模の時間的変化を予測するととも に予備放流に必要な容量等を算定し、放流計画を立案した。 (3)ダム放流に際しては、地元関係機関や地方整備局長等に対し、放流開始の1時間前 にダム操作の日時、放流の目的、放流量等について通知した。 (4)放流の開始から洪水量に達するまでの間における貯水池からの放流は、放流量増加 制限曲線及び流入量の増加率の範囲内で、放流量の増減操作を実行した。 解答欄 不適当なもの - 10 - [NO 11]洪水調節をダムの目的に含むダムにおいて、計画規模を超える洪水時の操作(以 下「ただし書き操作」という。)に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 (1)計画規模を超える洪水が発生する可能性は必ずあるので、自然調節ダムを含む全て のダムにおいて、ただし書き操作のための要領をあらかじめ作成し、地方整備局長 や土木主管部長などの承認を受けておかなければならない。 (2)計画規模を超える洪水時であっても、貯水位がダムの設計洪水位(設計最高水位) を超えることはない。 (3)貯水位がただし書き操作開始水位に達した時点で洪水のピークが過ぎていれば、た だし書き操作に移行する必要はない。 (4)ただし書き操作では、サーチャージ水位(洪水時最高水位)で計画高水流量を、ま た、設計洪水位(設計最高水位)でダム設計洪水流量を放流できるように、貯水位 に応じてゲートを開けていく。 解答欄 適当なもの - 11 - [NO 12]利水ダムの標準操作規程に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) ダムに係る直接集水地域を対象に大雨注意報が発表されている間は予備警戒時、大 雨警報が発表されている間は洪水警戒時として、それぞれ必要な措置をとらなけれ ばならない。 (2) 利水ダムでは、洪水警戒時の体制は、洪水流量のピーク後、放流量が流入量に等し くなった時点で解除する。 (3) 利水ダムでは、洪水警戒時は、最大流入量、その他流入量の時間的変化を予測する とともに、貯水位が予備放流水位を超えているときは、貯水池から放流を行って貯水 位を予備放流水位に維持しておく必要がある。 (4) 利水ダムでは、予備警戒時には、洪水警戒時における措置を確実に行うための措置 として、ダムを操作するために必要な機械・器具の点検整備、ダム操作記録の作成等 を行う必要がある。 解答欄 誤っているもの - 12 - [NO 13] 地震後(ダムに設置されている地震計の最大加速度が25gal 以上の場合)の対 応についての以下の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) ダムの所在する地域の気象庁震度階が3であっても、臨時点検を実施する必要があ る。 (2) 二次点検(詳細な外観点検と計測による点検)は、地震発生から24時間以内に実 施するものである。 (3) 地震発生後の点検のためにあらかじめ点検箇所ごとに点検ルートを定めておく必要 がある。 (4) 一次点検(目視による外観点検)は、地震発生から12時間以内に実施するもので ある。 解答欄 誤っているもの - 13 - [NO 14] ダムの安全管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) ダムの安全管理のための計測は、ダム完成後から常に同一の頻度で実施しなければ ならない。 (2) コンクリートダムにおいては、揚圧力が小さいほどダムの安全にとって好ましい。 (3) コンクリートダムの継ぎ目からの漏水は、同一水位の場合、冬に多くなる傾向があ る。 (4) 重力式コンクリートダムの基礎排水孔は、揚圧力の計測を行う場合を除いて、常時 開けておかなければならない。 解答欄 誤っているもの - 14 - [NO 15]貯水池周辺で発生する地すべりに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 (1)地すべりが発生した場合は、貯水位をできるだけ早く低下させ、地すべり活動範囲 を早急に調査しなければならない。 (2)貯水池周辺で地すべりが発生した場合は、河川閉そくを防ぐため、早急に地すべり 先端のすべり土塊を排除する必要がある。 (3)地すべりは、初期湛水時や貯水位の急速低下時に発生しやすい。 (4)地すべりは、貯水池の水位が同一の場合には、地山内の地下水位が低い方が一般に 安全率が下がるので、注意を要する。 解答欄 適当なもの - 15 - [N0 16]下図のような矩形の流域(流域面積 280km2)において、A観測所では 100mm、B観測所では130mm、C観測所では120mmの降雨が記録さ れた。ティーセン法により求めた流域平均降雨量として、以下の数値のうち正し いものはどれか。(小数点2位以下は、四捨五入するものとする) 20km B 観測所 14km C 観測所 A 観測所 (1)110.0mm (2)115.4mm (3)116.7mm (4)125.0mm 解答欄 正しいもの - 16 - [N0 17] Aダムでは、時刻12時00分と12時10分において、下表のような値が観 測された。この間におけるダムへの平均流入量として、以下の数値のうち正しい ものはどれか。 ただし、この間ゲート等の操作はなく、貯水位、貯留量及び放流量は直線的に 増加しているものとする。 時分 貯水位(E.L.m) 貯留量(×103m3) 放流量(m3/s) 12:00 345.50 6,520 360 12:10 345.65 6,880 440 (1) 400 m3/s (2) 600 m3/s (3) 960 m3/s (4) 1,000 m3/s 解答欄 正しいもの - 17 - [N0 18] 現在貯水位が洪水期制限水位(洪水貯留準備水位)(E.L.160.00m)にあるとき、 下図に示す洪水流入量(直線変化)があり、洪水調節開始流量200 /s、調節 率0.5の一定率一定量調節のルールで洪水調節を行った。この場合、貯水池の 最高水位として以下の数値のうち正しいものはどれか。 なお、当該水位付近の水位差(△H:m)と容量(V: )は、V=600, 000×△Hの関係にあるものとする。また、流入量がピークに達するまでの放 流量は下式のとおりである。 Qo=(Qi-200)×0.5+200 Qi:流入量(㎥/s)、Qo:放流量(㎥/s) Q:流量( /s) 400 流入量 300 200 放流量 100 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 時 (1) E.L. 160.9m (2) E.L. 161.2m (3) E.L. 161.8m (4) E.L. 162.4m 解答欄 正しいもの - 18 - [N0 19] 流域面積150km2を有するAダム流域に一連の降雨があり、流域平均時間 雨量は、下図の値を記録した。 この降雨による貯水池への最大流入量及び総流入量として、以下の数値のうち正 しい組合せはどれか。(小数点以下は、四捨五入するものとする) ただし、最大流入量の計算は、下記の合理式によるものとし、洪水到達時間は 2時間、流出係数は0.7とする。また、総流入量は流出率を0.6として計算 する。 1 Qp= ・f・r・A 3.6 Qp:最大流入量(m3/s) f:流出係数 r:洪水到達時間内の平均降雨強度(mm/h) A:流域面積( ) 雨量(mm/h) 流域平均時間雨量 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 13 14 15 16 17 18 19 時 最大流入量(m3/s) 総流入量(千m3) (1) 875 9,900 (2) 875 11,550 (3) 1,021 9,900 (4) 1,021 11,550 解答欄 正しい組合せ - 19 - [NO 20] 下図のようなダムで、貯水位が E.L.200.0mにあるとき、120 /s の流入 量が予想された。貯水位を一定に保つ定水位制御を行う場合、ゲートの開度として 正しいもの(もっとも近い値)はどれか。ただし、ゲートは1門で、ゲート幅は4m。 放流量の算定式は次式によるものとする。 Q=CA√2gH Q:放流量(m3/s) C:流量係数=0.8 A:断面積(m2) g:重力加速度=9.8m/s2 H:ゲート開度中心までの水深(m) E.L. 200 m H= 20 m (一定とする) (1) 1.52m (2) 1.89m (3) 2.14m (4) 4.74m 解答欄 正しいもの - 20 - [NO 21] 大雨注意報および大雨警報について、次の記述のうち正しいものはどれか。 (1) 大雨注意報が発令されると、しばらくして必ず大雨警報が発令されるから注意を要す る。 (2) 一度発令された大雨注意報または大雨警報の内容は、途中で変更されることがあるか ら注意を要する。 (3) 一般の勤務時間を考慮して、大雨注意報および大雨警報は、午後7時から午前6時まで の夜間に発令されることはない。 (4) 大雨注意報と大雨警報は、低気圧や前線による大雨のとき発令されるもので、台風に よる大雨のときは、別に台風注意報または台風警報が発令される。 解答欄 正しいもの - 21 - [NO 22]レーダ雨量計に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 (1) レーダ雨量計は、面的な降雨域の広がりやその移動方向が捉えられることから、地 上雨量計に代わる雨量計として利用できる。 (2) レーダ雨量計は、レーダ電波が空中の降水粒子群に当たって受信機に返ってくるそ の受信強度が、粒子の大きさ、密度に依存せず、常に一定であることを利用したもの である。 (3) レーダ雨量計による降雨情報は上空のものではあるが、その観測値と地上雨量計の 観測値とは1:1で対応している。 (4) レーダ雨量計の端末装置では、複数のレーダ雨量計の観測値を合成した広い範囲の 雨量を画像として表示している。 解答欄 適当なもの - 22 - [NO 23]ダム貯水池における堆砂に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 (1) ダムの単位流域面積当たりの年間堆砂量は、経年的には変化するが地域による違い は少ない。 (2) ダム貯水池の堆砂量を推算する場合、近傍の既設ダムの堆砂実績は、目的、規模も 異なる場合が多いので参考にならない。 (3) 堆砂の進行により、貯水池上流部において河床が上昇することがあるが、これは、 流入土砂の粒径が大きいほど顕著である。 (4) ダムの堆砂は、一般にダム堤体に近いほうから堆積していく。 解答欄 適当なもの - 23 - [NO 24]ダム貯水池における水温及び濁水の長期化等に関する次の記述のうち、誤ってい るものはどれか。 (1) 濁水の長期化現象は、流入してくる濁質の粒度組成に左右される。 (2) 選択取水施設は、冷水対策には有効だが、濁水の長期化対策には効果はない。 (3) 濁水の長期化現象は、洪水の大きさやその発生時期および貯水池の大きさに影響を受 ける。 (4) 貯水池の回転率の小さいダムほど、貯水池に水温成層が形成される可能性が高くなる 傾向がある。 解答欄 誤っているもの - 24 - [NO 25]ダム管理に用いる電気設備に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 (1)代表的な停電・瞬断対策として、放流設備制御装置等コンピュータ類には交流出力 の無停電電源装置を、通信設備類には直流電源装置を用いている。 (2)直流電源装置は、発電機との組み合わせで使用されるため、非常用予備発電機のな いダムに設置されることはない。 (3)発錆の防止のため、予備発電機の燃料は毎回燃料タンクがほぼ空になってから給油 している。 (4)予備発電機は、一般にガスタービンエンジン、ディーゼルエンジン等を動力源とし ており、その燃料には安定供給が可能なガソリンを用いることが最も適している。 解答欄 適当なもの - 25 - [NO 26]ダム管理に用いるテレメータ観測設備に関する次の記述のうち、不適当なものは どれか。 (1) 太陽電池で作動しているテレメータ観測局は、一般に、30日間程度日照がなくて も、蓄電池により稼働し観測することができる。 (2) テレメータ監視装置は順次観測局を呼び出すために、観測局毎に異なる周波数で通 信を行っている。 (3) 無線方式によるテレメータ観測には、データ収集時間間隔毎に観測装置を呼出すポ ーリング方式や、測定値が変化すると観測装置が自動起動するイベント・レポーティ ング方式等がある。 (4) 観測データは気象条件等により欠落する場合があり、そのような場合に備え、テレ メータ観測設備は、自動再呼び出しや複数回送信などの欠測を避けるための機能を持 っている。 解答欄 不適当なもの - 26 - [NO 27]設備機器の経過時間と故障の傾向として次の記述のうち、適当なものはどれか。 (1) 偶発的故障は寿命の末期に発生するもので、点検整備を実施することにより完全に 取り除くことができる。 (2) 老朽的故障は安定期に発生するもので、時間の経過と共に徐々に発生率が減少する。 (3) 初期故障は設置直後に集中して発生する故障で、当初から内包している原因で生ず るものが多い。 (4) 故障率(Y)と経過時間(X)の関係を表すと、Y=aXの直線となる。 解答欄 適当なもの - 27 - [N0 28] 水門扉設備の特質として、 適当なものはどれか。 (1) 一般のプラントと比較すると操作頻度は年間を通じて極めて少ないので、管理運転 が可能なものは計画的に実施することが望ましい。 (2) 設置当初に必ず全負荷試験を行うので、ダム完成後しばらくは点検の必要はない。 (3) 設備構成品で注文生産品はなく、部品交換修理も短時間で出来るので、故障発生時 も迅速な対応が可能である。 (4) 可動部分は少なく軸受け部、 摺動部などの磨耗、焼付きなどの損傷が起こりにくい ため、扉体の点検は構造部材を重点的に行う。 解答欄 適当なもの - 28 - [NO 29]ダムのゲート・バルブ等の管理に関する次の記述のうち、 適当なものはどれか。 (1) メンテナンスフリーの設計がなされており、普段のメンテナンスでは、見て回る目視 点検だけでよい。 (2) 設備全体を模擬的に動かす「管理運転」よりも、ゲート本体、 開閉装置、動力、制御 装置と言った構成要素ごとに点検する方が効率的に不具合を発見できる。 (3) 機器の故障の可能性は、設置してからの時間の経過とともに次第に増大していく。 (4) 設備ごとに設置目的、設計条件、型式、構造などが異なるため、画一的な点検方法を 決め難く、設備ごとに適切な方法を定める必要がある。 解答欄 適当なもの - 29 - [NO 30]放流警報に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 (1) 放流警報設備は、ダム管理上重要な施設で、信頼性を高めるため制御は無線で行わ れるのが一般的である。 (2) 放流警報設備の機能として、警報局のサイレン吹鳴の状況をマイクで集音し、状況 を監視局で確認することができる。 (3) サイレン警報局とスピーカ警報局とがある場合には、一般にサイレン警報局の方が 狭い間隔で設置される。 (4) 警報表示装置は、放流警報設備の補助として設置され、電光掲示等により放流を知 らせるもので、人々が多く 集まる場所等に設置される。 解答欄 不適当なもの - 30 - [B 問題] [NO 1]ダム管理の原則および操作に関する次の記述のうち、正しいものには○、誤っ ているものには×をつけよ。 (1)多目的ダムの洪水期制限水位(洪水貯留準備水位)は、洪水期間において常に一定 の洪水調節容量を確保するため設定されたもので、流水の貯留に制限を加えるもの である。 解答欄 (2)貯水池への流入量が洪水量を超えていても、ダムから放流されていなければ「洪水 時」とは言わない。 解答欄 (3)洪水調節方法の一定率一定量放流方式とは、洪水量からピーク流量までは流入量に 対して一定率で、ピーク以降は一定量を放流するものである。 解答欄 (4)常時満水位(平常時最高貯水位)は、ダムにおける常時の貯留の限度を示すもので あるから、常時においては水位をこれより上昇させてはならないが、洪水調節を行 う場合これより上昇させてもよいダムもある。 解答欄 (5)放流量増加制限曲線は、ゲートに異常な力を作用させないような放流方法を定めた ものである。 解答欄 - 31 - (6) ダム放流に伴う一般への周知措置をとるべき区間は、洪水の度ごとに設定する。 解答欄 (7) 計画を上回る洪水の操作のため、ただし書き操作要領では、ただし書き操作開始 水位は全てのダムでサーチャージ水位とするとされている。 解答欄 (8) 利水ダムにおいては、利水容量の回復の可能性の有無にかかわらず、必要ならば 予備放流を実施しなければならない。 解答欄 (9) 洪水の後期放流は次期出水に備え速やかに行うべきであるが、下流の状況も勘案 する必要がある。 解答欄 (10) ダム管理所長は、ただし書き操作への移行に関して、関係機関に通知するとと もに、一般に周知させるために、必要な措置をとることとされている。 解答欄 - 32 - [N0 2] 水理・水文・水質に関する次の記述のうち、正しいものには○、誤っているも のには×をつけよ。 (1)マニングの式は、平均流速を求めるための計算式である。 解答欄 (2)観測地点の流出の状況を表現するもので、縦軸に流量、横軸に時間をとったものは ハイドログラフと呼ばれる。 解答欄 (3)ラショナル式(合理式)は、洪水の到達時間内における流域平均降雨強度に流域面積 と流出係数をかけて、洪水の総流出量を求める式である。 解答欄 (4)単位時間当たりの損失雨量は、一般に降雨の継続時間に関係なく一定である。 解答欄 (5)貯水池では河川水の滞留により、プランクトンが増加すると、アオコや藻類による カビ臭が発生する場合がある。 解答欄 - 33 - (6)一般には、貯水池容量が流入水量に比べ相対的に大きく水温成層が形成されるダム では、貯水池の底部が冷水となる可能性が高い。 解答欄 (7)H~Q曲線とは、水位と貯水量の関係を示す曲線である。 解答欄 (8)ダム貯水池の主な水質問題は、出水後の濁水放流の長期化、夏期の冷水放流、貯水 池での植物プランクトンの異常増殖(富栄養化現象)の3つとされている。 解答欄 (9)貯水池の回転率とは、一般に総流入量を総貯水容量で割った値で使われる。 解答欄 (10) 豪雨時に森林土壌が浸透水で飽和されると、森林土壌による洪水緩和機能は ほとんどなくなる。 解答欄 - 34 - 平成 25 年度学科試験問題及び解答用紙 受験番号 【C-1 氏 名 問 題】 下図は、多目的ダムの洪水調節図(洪水期制限水位方式)である。 これに基づき各問いに答えなさい。 (E.L.m) 貯 水 位 ▽ 常時満水位(平常時最高貯水位) (サーチャージ水位[洪水時最高水位]) ▽ 洪水期制限水位(洪水貯留準備水位) 貯水位 流入量 放流量 (m 3 /s) 時間(hr) 流 量 洪 ① 水 量 ② ③ ④ 時間(hr) 図-1 洪水時ダム操作(多目的ダム) 問 1 ①の段階(洪水警戒体制に入った後、初期放流を開始するまで)における必要な措置は何ですか。主要なものを、段階毎に 順を追って記述しなさい。 【解 答】 ②,③,④の段階では、それぞれどんな操作(名称又は内容を記述)を行いますか。 問 2 【解 答】 ② ③ ④ 問 3 【解 答】 ②の段階において、特に注意すべきことを1つ挙げなさい。 平成 25 年度学科試験問題及び解答用紙 受験番号 【C-2 氏 名 問 題】 下図は、河川の従前の機能を維持するために、洪水の伝播速度の遅延を必要とする利水専用ダムの洪水時操作図 (予備放流有り)である。 これに基づき各問いに答えなさい。 (E.L.m) ▽ 貯水位 常時満水位(平常時最高貯水位) (サーチャージ水位[洪水時最高水位]) 流入量 貯 水 位 (m 3/s) 流 量 ▽ 放流量 予備放流水位(洪水貯留準備水位) 時間(hr) ・ 大 雨 注 意 報 ・ 大 雨 警 報 T分 洪 水 量 利水放流 ① ② ③ ④ ⑤ 時間(hr) 図-1 洪水時ダム操作(利水専用ダム) 問 1 ①及び②の段階(予備警戒時に入った後、洪水時に至るまで)における必要な措置は何ですか。 主要なものを、段階毎に 順を追って記述しなさい。 【解 答】 ③,④,⑤の段階では、それぞれどんな操作(名称又は内容を記述)を行いますか。 問 2 【解 答】 ③ ④ ⑤ 問 3 【解 答】 ②の段階において、特に注意すべきことを1つ挙げなさい。 平成25年度 ダム管理技士学科試験問題解答表 問題 A問題 番号 (4肢択一式) 1 3 2 B問題 (○×式) 注)C問題は記述式であり多様な №1 解答を得ることを考慮して、 № 1 ○ 解答例としては記載していま 1 2 × せん。 3 4 3 ○ 4 1 4 ○ 5 2 5 × 6 3 6 × 7 3 7 × 8 1 8 ○ 9 2 9 ○ 10 1 10 ○ 11 4 12 2 13 4 № 1 ○ 14 1 2 ○ 15 3 3 × 4 × 5 ○ B問題 (○×式) №2 16 2 17 4 18 1 6 ○ 19 3 7 × 20 2 8 ○ 9 ○ 10 ○ 21 2 22 4 23 3 24 2 25 1 26 2 27 3 28 1 29 4 30 3
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