資料番号 RFS耐震0006 提出年月日 平成26年8月19日 リサイクル燃料備蓄センター 使用済燃料貯蔵事業変更許可申請 指摘回答 (敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造) 平成26年8月19日 リサイクル燃料貯蔵株式会社 目次 1.指摘事項一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2.指摘事項(6)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 3.指摘事項(7)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 4.指摘事項(8)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 5.指摘事項(10)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 6.指摘事項(11)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 7.指摘事項(12)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 8.参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 1 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 1.指摘事項一覧 番号 ヒアリング 項目 指摘事項 備考 日本原燃の再処理施設等と重複する断層等については、日本原燃に 対するコメント等も踏まえた対応を行うこと。 コメント11に対応 下北断層(北部)の断層が急立している理由を説明すること。また、砂 子又層に変形が無いとする根拠を説明すること。 「指摘回答」P3参照 下北断層(北部)のM1面とその上下の地層を区別することができるデ ータを提示すること。 「指摘回答」P7参照 下北断層(南部)の打ち込み式ボーリング調査結果において、fとgの間 の解釈についての根拠を示すこと。 「指摘回答」P17参照 石持東方のTRD評価におけるボーリング調査については、Sp-2とS p-3が離れているため、地下構造が単純傾斜していない可能性もあ ることから、更なるデータを提示すること。 「指摘回答」P19参照 10 石持東方のT RD 11 小田野沢西方 のTRD 小田野沢西方TRD断面で、断面が階段状を呈している部分の成因を 説明するとともに、測線を東へ延ばしてさらに検討を行うこと。 「指摘回答」P22参照 12 恐山東山麓の TRD 恐山東山麓のTRD評価におけるボーリング調査結果であるNN-3と NN-4の間に、断層構造が無いとする根拠を示すこと。 「指摘回答」P26参照 1 全般 6 7 8 下北断層 ヒアリング(11) 耐震(3) (2014年4月4日 ) 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 2 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 2.指摘事項(6) 【下北断層】 下北断層(北部)の断層が急立している理由を説明すること。ま た、砂子又層に変形が無いとする根拠を説明すること。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 3 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 2.指摘事項(6) 【蒲野沢層(Gm)堆積期(16Ma ~ 11Ma)】 -東西引張応力場- ▲ D.Lauta zone(浅海層) ▲ D.Lauta zone(半深海層) 申請書記載 P4-3-162 第3.2.2-14図 に加筆・修正 【目名層(Mn)堆積期(9Ma ~ 3Ma)】 -東西圧縮応力場- 【砂子又層(Sn)堆積期(3Ma ~ 1Ma)】 -東西圧縮応力場- 下北断層周辺の地質図 凡 例 Sn 砂子又層 正断層 Mn 目名層 申請書記載 P4-3-163 第3.2.2-15図 に加筆・修正 Gm(浅海相・陸水相) 蒲野沢層 逆断層 Gm(半深海相) 蒲野沢層 活動していない 断層 Sr 猿ヶ森層 下北断層北部においては、断層の西側に分 布する半深海相の泥岩と、東側に分布する 浅海相の砂質泥岩の両方から Denticulopsis lauta zone(15.9Ma~ 14.9Ma)(Akiba,F.(1986))に対比される珪藻 化石群集が産出しており、16Ma~15Ma に は、下北断層の西側は半深海域、東側は浅 海域であったと考えられる。 また、野牛における反射法地震探査結果に よると、下北断層西側の蒲野沢層の下部は、 断層に向かって層厚を増している。これらの ことから、下北断層北部では、少なくとも 16Ma~15Ma 以降、同断層は西落ちの正 断層として活動し、その西側にハーフグラー ベンが形成され、断層の西側に厚い地層が 堆積したものと考えられる。 C-C’断面では、推定断層の西側で、蒲野沢 層が東へ急傾斜しているが、これは、下北断 層の活動が蒲野沢層堆積後に反転して、同 断層が西上がりの逆断層として活動したこと により、急傾斜したものと判断される。 ほぼ鉛直の傾斜を示す蒲野沢層を傾斜不整 合で覆う目名層も50°~40°の東傾斜を示 すが、10°以下の緩傾斜を示す砂子又層に 不整合で覆われていることから、逆断層とし ての活動は,目名層堆積以降(9Ma以降)も 継続し、砂子又層堆積前(3Ma)にはほぼ終 息に向かったものと判断される。 To 泊層 下北断層北部の地質断面図(C-C’断面) 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 下北脊梁隆起帯の形成モデル(C-C’断面) 原子力安全・保安院(2009b)より抜粋 4 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 2.指摘事項(6) 尻屋崎 申請書記載 P4-3-160 第3.2.2-12図 に加筆・修正 再掲 岩屋 野牛測線の深度断面とその解釈 蒲野沢 野牛測線の深度断面とその解釈 砂子又 空中写真判読により抽出・分類された地形 申請書記載 P4-3-166 第3.2.2-17図 に加筆・修正 野牛付近では東京電力(株)が実施した反射法地震探査により得られ たデータを解析した結果、蒲野沢層中に断層が推定されるものの、断 層の上盤に形成された背斜構造が砂子又層に傾斜不整合で覆われ、 砂子又層には断層及びその存在を示唆する構造は認められない。 また、TRDは尻屋層群と砂子又層との不整合境界に対応している。 近川 下北断層周辺の空中写真判読図 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 5 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 2.指摘事項(6) 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 野牛測線の反射法地震探査の解析結果 では、砂子又層の詳細の構造を確認す るために十分な分解能がない。 そのため、野牛測線の北方のH4面、H3 面にて群列ボーリング調査を実施し、野 牛測線にて推定される断層による変位 変形が、H4面、H3面に及んでいないこと を確認する。 追加分 群列ボーリング調査 追加分 群列ボーリング調査 ボーリング本数:8本 ボーリング本数:8 本 ●● ● ● ● ● ● ● 野牛地点ボーリング調査位置図 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 6 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7) 【下北断層】 下北断層(北部)のM1面とその上下の地層を区別することがで きるデータを提示すること。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 7 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 申請書記載 P4-3-169 第3.2.2-20図 に加筆・修正 3.指摘事項(7)古野牛・野牛地点 恐山火山起源 降下テフラ 再掲 M1面堆積物 -1 HN -3 -2 HN HN -4 HN -8 HN 7 N6 H N-5 H N H 申請書記載 P4-3-170 第3.2.2-21図 に加筆・修正 古野牛地点における地質断面図 M1面堆積物 -2 NU -1 NU -3 NU -5 NU -6 NU -4 NU 野牛地点における地質断面図 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 【片崎山付近のボーリング調査結果】 H1 面及びH2 面の西側と東側で東京電力(株)が実施したボーリング調査により得ら れたデータを解析した結果、M1 面の旧汀線高度は、西側の古野牛地点及び野牛 地点ではそれぞれ約37.5m、約33.5m、東側の片崎山東地点及び片崎山北地点で はそれぞれ約35m、約36.5mであり、西側と東側とで顕著な高度差は認められない。 【評価】 片崎山付近でH1 面及びH2 面形成以降、傾動があった可能性があるものの、この 傾動もM1 面形成以降における継続はないものと判断される。 8 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)古野牛地点 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 【評価】 HN-1~HN-3孔の上位の段 丘堆積物については、地形面 区分やToyaとの関係から、 M1面堆積物と判断している。 HN-4~HN-8孔の段丘堆積 物については、地形面区分や Os-2(恐山火山起源の降下 火砕物との関係から、H4面堆 積物と判断している。また、 HN-1~HN-3孔の下位の段 丘堆積物については、その層 相や基底深度から、H4面堆積 物と判断している。 【詳細】 HN-1~HN-3孔では、段丘堆 積物を2層に区分した。下位 の段丘堆積物は礫層・砂層 からなり、上方細粒化を示す。 上位の段丘堆積物は主とし て礫混じり砂層からなり、下 位の段丘堆積物を削り込ん でいる。また、段丘堆積物を 覆うローム層の最下部には Toyaが認められる。 HN-4~HN-8孔では、段丘堆 積物は主として砂層・細礫混 じり砂層からなり、最下部に 礫層あるいは礫混じり砂層を、 最上部に砂質シルト層~シル ト質砂層を伴う。段丘堆積物 中には、HN-1~HN-3孔のよ うな削り込みは認められず、 一連の堆積物と判断した。ま た、その上限高度は、HN-1 ~HN-3孔の上位の段丘堆積 物よりも明らかに高く、HN-8 孔では段丘堆積物がOs-2に よって直接覆われていること が確認された。 9 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)野牛地点 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 【評価】 NU-1~NU-4孔の段丘堆積 物については、地形面区分や Toyaとの関係から、M1面堆 積物と判断している。 【詳細】 NU-1~NU-3孔では、段丘堆 積物は下部に礫層・砂層・シ ルト層・腐植質シルト層等か らなる谷埋め堆積物を伴い、 上部は礫混じり砂層・砂層・シ ルト質砂層等からなる。NU-4 孔では、段丘堆積物は谷埋 め堆積物を伴わず、礫混じり 砂層・砂層・シルト質砂層等 からなる。いずれの孔の段丘 堆積物もローム層に直接覆 われており、NU-4孔ではロー ム層の最下部にToyaが認め られる。 NU-5~NU-6孔では、段丘堆 積物は認められない。NU-5 孔では砂子又層の上位には 薄い粘土層を挟んでローム 層が分布しており、NU-6孔で は砂子又層を直接覆ってロー ム層が分布している。 10 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)片崎山北・片崎山東地点 申請書記載 P4-3-172 第3.2.2-23図 に加筆・修正 KN-1 -2 KN -3 KN -4 KN -5 KN 再掲 -6 KN -7 KN -8 KN 片崎山北地点における地質断面図 -1 KE -2 KE -3 KE -4 KE 片崎山東地点における地質断面図 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 -5 KE -6 KE -7 KE 申請書記載 P4-3-171 第3.2.2-22図 に加筆・修正 【片崎山付近のボーリング調査結果】 H1 面及びH2 面の西側と東側で東京電力(株)が実施したボーリング調査により得ら れたデータを解析した結果、M1 面の旧汀線高度は、西側の古野牛地点及び野牛 地点ではそれぞれ約37.5m、約33.5m、東側の片崎山東地点及び片崎山北地点で はそれぞれ約35m、約36.5mであり、西側と東側とで顕著な高度差は認められない。 【評価】 片崎山付近でH1 面及びH2 面形成以降、傾動があった可能性があるものの、この 傾動もM1 面形成以降における継続はないものと判断される。 11 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)片崎山北地点 片崎山付近の傾動と それを取り巻く段丘面 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 【評価】 KN-5~KN-8孔の段丘堆積物につ いては、地形面区分やToyaとの関 係から、M1面堆積物と判断している。 KN-3~KN-4孔の段丘堆積物につ いては、その層相や分布高度から M1面堆積物と判断している。KN-1 ~KN-2孔の段丘堆積物については、 その分布高度がKN-3~KN-8孔の 段丘堆積物よりも明らかに高いこと から、高位段丘堆積物と判断してい る。 【詳細】 KN-5~KN-8孔では、段丘堆積物は 礫層・砂層からなり、ローム層に直 接覆われている。ローム層の最下部 にはToyaが認められる。 KN-3~KN-4孔では、段丘堆積物は 礫層・砂層からなり、扇状地堆積物 と古砂丘堆積物との互層に覆われ ているものの、その分布高度はKN5~KN-8孔の段丘堆積物と連続的 である。扇状地堆積物は主として角 礫混じり砂層からなり、古砂丘堆積 物は主として均質な砂層からなる。 KN-1~KN-2孔では、段丘堆積物は 礫層・砂層からなり、扇状地堆積物 と古砂丘堆積物との互層に覆われ ている。段丘堆積物の分布高度は KN-3~KN-8孔の段丘堆積物よりも 明らかに高い。なお、扇状地堆積物 と古砂丘堆積物との互層について は、その層相や分布状況からKN-3 ~KN-4孔で認められるものと一連 のものと考えられ、その上部にToya が認められる。 12 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)片崎山東地点 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 【評価】 KE-3~KE-7孔の段丘堆積物につ いては、地形面区分やToyaとの関 係から、M1面堆積物と判断してい る。KE-2孔の段丘堆積物について は、その層相や分布高度、Toyaと の関係からM1面堆積物と判断して いる。 【詳細】 KE-3~KE-7孔の段丘堆積物につ いては、地形面区分やToyaとの関 係から、M1面堆積物と判断してい る。KE-2孔の段丘堆積物について は、その層相や分布高度、Toyaと の関係からM1面堆積物と判断して いる。 KE-3~KE-7孔では、段丘堆積物 は礫層からなり、薄いローム層に 覆われており、その上位には古砂 丘堆積物が分布している。古砂丘 堆積物は均質な砂層からなる。ま た、段丘堆積物を覆う薄いローム 層の最下部にはToyaが認められ る。 KE-2孔では、段丘堆積物は礫層 からなり、扇状地堆積物に覆われ ており、その上位に薄いローム層 を挟んで、扇状地堆積物と古砂丘 堆積物との互層が分布している。 扇状地堆積物は礫混じりシルト層・ シルト層等からなる。また、段丘堆 積物の分布高度はKE-3~KE-7孔 と連続的であり、薄いローム層の 最下部にはToyaが認められる。 KE-1孔では、段丘堆積物は認めら れず、尻屋層群を直接覆って、扇 状地堆積物が分布しており、その 上位に薄いローム層を挟んで、扇 状地堆積物と古砂丘堆積物との互 層が分布している。扇状地堆積物 は角礫層・角礫混じり砂層・角礫混 じりシルト層等からなる。 13 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)岩屋・袰部地点 再掲 IY-7 IY-6 IY-5 IY-3 IY-4 IY-2 IY-1 1-3 HB 1HB 1 1-4 HB 8 1-7 HB11-5 -6 HB HB1 HB 1-2 HB 岩屋地点及び袰部地点における地質断面図 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 1-9 HB 申請書記載 P4-3-173 第3.2.2-24図 に加筆・修正 【津軽海峡側ボーリング調査結果】 岩屋地点及び袰部地点のいずれにおいても、M1面の旧汀線高 度は標高34m~37m程度を示し、古野牛地点及び野牛地点と ほぼ同程度の値(標高33m~38m程度)が得られた。 14 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)岩屋地点 【評価】 IY-1~IY-4孔の段丘堆積物については、地形面区分や Toyaとの関係から、M1面堆積物と判断している。IY-5、 IY-6孔の段丘堆積物については、上面高度が高くM1面よ り高位の段丘面を形成するものと考えられることから、H 面堆積物として区分している。 次ページ 申請書記載 P4-3-161 第3.2.2-13図 に加筆・修正 【詳細】 IY-1~IY-6孔では、Toyaを挟在する砂丘堆積物の下位に段 丘堆積物が分布している。砂丘堆積物は主として淘汰の良 い砂層からなり、段丘堆積物は礫層、砂層、シルト質砂層等 からなる。 片崎山付近の傾動とそれを取り巻く段丘面 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 15 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 3.指摘事項(7)袰部地点 礫の周りに風化殻 【評価】 HB1-1~HB1-4孔で確認され る段丘堆積物については、 Toyaに直接覆われている砂 丘堆積物Aとの間に厚いロー ム層が認められることから、 M1面堆積物ではなく、高位段 丘堆積物と判断している。 M1面堆積物は認められな かったものの、Toyaに直接覆 われている砂丘堆積物Aは M1面の離水直後に堆積した ものであり、その分布域が旧 汀線よりも陸側へ大きく離れ ることはないものと考えられ、 砂丘堆積物Aの分布域には M1面形成期の海が広がって いたものと推定される。 【詳細】 HB1-8~HB1-9孔で確認され る段丘堆積物については、そ の上面高度がHB1-1~HB14孔で確認される段丘堆積物 の上面高度よりも高いこと、 風化殻の発達した礫が認め られることから、HB1-1~ HB1-4孔で確認される段丘堆 積物よりも古い堆積物と判断 している。 HB1-1~HB1-4孔では、砂丘 堆積物Aは主として淘汰の良 い砂層からなり、段丘堆積物 は主として礫層からなる。 HB1-8、HB1-9孔では、砂丘 堆積物Bの下位に、厚いロー ム層を挟んで、段丘堆積物が 分布している。砂丘堆積物B は主として淘汰の良い砂層か らなり、段丘堆積物は礫層、 砂層等からなる。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 16 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 4.指摘事項(8) 【下北断層】 下北断層(南部)の打ち込み式ボーリング調査結果において、fと gの間の解釈についての根拠を示すこと。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 17 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 4.指摘事項(8) 申請書記載 P4-3-162 第3.2.2-14図 に加筆・修正 下北断層周辺の地質図 e~h孔の砂子又層は、上位より、礫岩、礫質砂岩、砂岩(一部礫岩を挟在)、礫岩からなり、その下位に蒲野沢層泥岩又は泊層安山 岩溶岩が分布している。 砂子又層のうち、礫岩として区分した部分は安山岩の中礫を多く含んでおり(拡大写真①)、礫質砂岩として区分した部分は細礫混じ りの砂岩であり(拡大写真②)、砂岩として区分した部分は礫をほとんど含まない砂岩~シルト質砂岩(拡大写真③)である。 なお、上記の特徴に基づく層相区分により、上記地質断面図を作成しており、推定断層を覆う砂子又層は変形していないものと判断 している。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 18 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 5.指摘事項(10) 【石持東方のTRD】 石持東方のTRD評価におけるボーリング調査については、Sp -2とSp-3が離れているため、地下構造が単純傾斜していな い可能性もあることから、更なるデータを提示すること。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 19 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 5.指摘事項(10) 再掲 空中写真判読により抽出・分類された地形 空中写真判読により抽出・分類された地形 断面線 石持東方の空中写真判読図 申請書記載 P4-3-213 第3.2.2-57図 に加筆・修正 申請書記載 P4-3-217 第3.2.2-61図 に加筆・修正 ししばし 東通村鹿橋付近における地質断面図 南側のTRDについては、ボーリング調査結果によると、H3'面堆積物上面の高度に不連続は認められず、 ローム層あるいは火山灰層が、TRDの北側では部分的に表層部で薄くなっており、TRDの南側では部分的に H3'面堆積物直上で厚くなっていることが確認された。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 20 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 5.指摘事項(10) Sp-5(新規) (15m) Sp-6(新規) (20m) 鹿橋地点について、既往の Sp-2、Sp-3孔の間に2孔の 追加ボーリングを実施し、 断面における層構造を補完 する。 空中写真判読により抽出・分類された地形 申請書記載 P4-3-217 第3.2.2-61図 に加筆・修正 鹿橋地点ボーリング調査位置図 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 21 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 6.指摘事項(11) 【小田野沢西方のTRD】 小田野沢西方TRD断面で、断面が階段状を呈している部分の 成因を説明するとともに、測線を東へ延ばしてさらに検討を行う こと。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 22 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 6.指摘事項(11) 標高(m) 100 再掲 a 申請書記載 P4-3-226 第3.2.2-70図 に加筆・修正 TRD延長位置 WSW← 1 Od- 2 Od- a’ →ENE 標高(m) 100 3 Oddts Od- dtg 4 5 Oddts dtg 6 Od- dtsg dtsg msh tl msh Tos Toya M1 Tos Tos 断面線 Tos 0 Srm Srgs Srm 0 Srl Srm Srm Srgs Srgs Srb Srb Srgs Srb Srm Srb 東京電力(株) 東通原子力敷地 Srm 凡 例 -100 dts 0 池のような形状が 確認される位置 池のような形状が 確認される位置 ローム質砂混じりシルト層 -100 a' 100m 申請書記載 P4-3-223 第3.2.2-67図 に加筆・修正 小田野沢西方の空中写真判読図 小田野沢西方におけるボーリング調査結果 東京電力株式会社が実施したボーリング調査により得られたデータを解析した結果、TRDの延長位置付近において泊層及び猿ヶ森層に不連 続は認められず、TRDの延長部は海成のM1面堆積物分布域の西縁に位置しており、同位置はM1面形成期の最高位旧汀線にあたる。 なお、旧汀線付近では、M1面堆積物直上に、海食崖から崩落したと考えられる巨礫が認められる。 また、TRDの東方に2条の断層が推定されるものの、いずれもM1 面堆積物に変位及び変形を与えていないことが確認された。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 23 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 6.指摘事項(11) 東京電力(株)の調査 結果によると、小田 野沢西方のTRDの南 東側にある東京電力 (株)東通原子力発電 所の敷地には、NNESSW~NE-SW走向 で南東に高角度で傾 斜する正断層群が分 布すると、されている。 小田野沢西方のTRD のボーリング地点に おいても、同系統の 正断層が分布してい ると推定し、断面図に 反映している。 東京電力(株)東通原子力発電所 敷地の地質・地質構造図・地質断面図 ※東京電力(2010)より(加筆・修正) 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 24 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 ① 6.指摘事項(11) 池のような形状が確認される位置 ② 鳥瞰図範囲 ③ 空中写真判読により抽出・分類された地形 TRD 池のような形状が 確認される位置 小田野沢西方の地形図 ・地形図はレーザー測量による ・コンターは2m間隔 ④ 鳥瞰図(縦方向2倍) TRDの東側に池のような形状が確認されるため、該当箇所を含む東西の断面図を 確認したが、断層の存在を示すような東上がりの地形は確認されなかった。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 地形断面図 25 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 7.指摘事項(12) 【恐山東山麓のTRD】 恐山東山麓のTRD評価におけるボーリング調査結果であるNN -3とNN-4の間に、断層構造が無いとする根拠を示すこと。 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 26 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 7.指摘事項(12) 再掲 申請書記載 P4-3-308 第3.2.3-13図 に加筆・修正 恐山火山噴出物は東へ緩く傾斜しており、 TRD付近で関根第1火砕流堆積物あるい はそれより下位層はおおむね水平な構造 を示し、不連続は認められず、TRDは、関 根第2火砕流堆積物の傾斜変換部に対 応している。 むつ市長坂北方の地形・地質断面図 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 27 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 7.指摘事項(12) 申請書記載 P4-3-153 第3.2.2-6図 に加筆・修正 関根第2火砕流堆 積物(Os-Sk2)は、 黄橙色の軽石を含 み基質が細粒~中 粒結晶質火山灰で あり、関根第1火砕 流堆積物(OsSk1)は、黄色~白 色の軽石を含み基 質が極細粒~中粒 火山灰の特徴を持 つ。 NN-3、NN-4孔に おける関根第1火 砕流堆積物と関根 第2火砕流堆積物 の境界は、上記特 徴から区分してい る。 関根第2火砕流堆 積物の基底は、東 側がやや低くなっ ており、少なくとも 関根第2火砕流堆 積物を変形させる ような断層運動は 推定されないと考 えている。 むつ市出戸川左岸露頭における 関根第1火砕流堆積物と関根第2火砕流堆積物 むつ市長坂北方の地形・地質断面図およびコア写真 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 申請書記載 P4-3-308 第3.2.3-13図 に加筆・修正 28 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 7.指摘事項(12) 【NN-3孔とNN-4孔との間で東側が 高くなる地形について】 関根第2火砕流堆積物の基底 面は東側が低くなっている。一 方、関根第2火砕流堆積物の 層厚は東側のNN-4孔で厚く、 その上面はNN-4孔で高くなっ ている。 → 東側が高くなる地形は、関根第 2火砕流堆積物の堆積面の形 態を反映したものと想定される。 申請書記載 P4-3-308 第3.2.3-13図 に加筆・修正 【NN-3孔とNN-4孔との間で関根第 1火砕流堆積物より古い地層の分 布高度が顕著に異なることについ て】 東側のNN-6孔では、正津川火 砕流堆積物を覆って、薄いラピ リ層及び細粒火山灰層が分布 し、その上位に正津川火砕流 の2次堆積物が厚く認められ、 さらに上位にローム層及び降 下軽石層が認められる。 一方、西側のNN-2孔及びNN5孔では、正津川火砕流堆積 物の上位にはローム層及び降 下軽石層が認められ、ラピリ層 から2次堆積物までの層準が 欠如している。 → 関根第1火砕流堆積物より古い 地層の分布高度の差は侵食に よるものと想定される。 むつ市長坂北方の地形・地質断面図およびコア写真 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 29 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 8.参考文献 ・ 原子力安全・保安院(2009b):06-東通設C-20 東京電力株式会社 東通原子力発電所 意見聴取会指摘事項について(地質関係 その2) 平成 21年5月 . ・ Akiba,F. ( 1986 ) :Middle Miocene to Quaternary Diatom Biostratigraphy in the Nankai Trough and Japan Trench,and modified Lower Miocene through Quaternary Diatom Zones for Middle-to-High Latitudes of the North Pacific,Init.Repts.DSDP,vol.87,pp.393-481. ・ 東京電力株式会社(2010):東通原子力発電所原子炉設置許可申請書 平成18年9月(平成19年3月一部補正,平成21年4月一部補正,平成21年 12月一部補正,平成22年4月一部補正,平成22年11月一部補正). 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 30 敷地周辺陸域及び近傍の地質・地質構造 (参考)指摘事項(8)のコア写真拡大 Sns内のSngレンズ: ▽ △ 無断複製・転載禁止 無断複製・転載禁止 リサイクル燃料貯蔵株式会社 リサイクル燃料貯蔵株式会社 31
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