水理学Ⅱ及び同演習 (演習④) 問題中に指定されていない変数は,各自で定義して用いること. 問題 1. 図-1 のように勾配が急勾配→緩勾配→急勾配→段落ち部と変化する広矩形断面水路に一定流量が流れ,段落ち 部があるときに発生する水面形の概要を示せ.ただし,各勾配の水路区間は十分長いものとする.また,各水面 形に対して M 1 ,S 1 ,. . .などの記号を示し,跳水・支配断面の位置も明記すること. 急勾配 緩勾配 急勾配 段落ち 図-1 問題 2. 図-2 のように台形断面水路で斜面勾配が 1:m,水深が h のとき水理学的に最も有利な断面となるときの底面幅 b が次式のように表されることを証明せよ.ただし,斜面勾配 m は固定(一定)とする. b = 2h 1 + m 2 − m 1 h m b 図-2 問題 3. 図-3 に示す三角堰における流量 Q が次式のように越流水深 H の 5/2 乗に比例することを導け. ただし,C は流量補正係数である. Q= 8 θ C tan 2g H 5/ 2 15 2 B x v H H y y dy θ 図-3 問題 4. 図-4 に示すように底面の形が y=ax2で表される広放物線形水路(h<<B)について等流水深 h 0 を求める式をシェジー (Chezy)の式を用いて導出せよ. B y h y=ax2 x 図-4 理学Ⅱ及び同演習(演習④) 解答用紙 学籍番号: 学 年: 氏 名: 問題 1: 急勾配 緩勾配 急勾配 段落ち 問題 2: 問題 3: 問題 4: 理学Ⅱ及び同演習期 (演習④) 解答例 学籍番号: 学 年: 氏 名: 問題 1. 問題 2 1 2 / 3 1/ 2 水理学的に有利な断面=流量を最も流しうる断面は,マニングの式 Q = AR I から,径深 R を最 n 大にする=潤辺 s を最小にする断面のことである. 与えられた台形断面の条件より,潤辺 s = b + 2 1 + m 2 h となる. A A 断面積 A = h(b + mh ) より, b = − mh (1) ,従って, s = − mh + 2 1 + m 2 h h h ∂s = 0 より,上式を h に関して微分し, 有利条件 ∂h A=const ∂s = − Ah −2 − m + 2 1 + m 2 = 0 よって, A = h 2 2 1 + m 2 − m (2) ∂h 式(1)を式(2)に代入し,有利条件を満たす底面幅 b は, A b = − mh = h 2 1 + m 2 − m − mh = 2h 1 + m 2 − m で与えられる. h となる. 問題 3 頂点からある高さ y の位置にある厚さ dy ,水平幅 x なる水平帯状部分を考えると, x:B = y:H → x = By H 従って,水平帯の面積は, dA = x ⋅ dy = By ⋅ dy H dA を通る流速は, v = 2 g (H − y ) であるから,この部分を通る流量 dQ は,流量係数 C を用いて, dQ = Cv ⋅ dA = 2 g (H − y ) H Q= CB ⌠ 2g H ⌡0 H = CB ⌠ 2g H ⌡0 CBy ⋅ dy .故に, H (H − y )1 2 y ⋅ dy ( y′)1 2 (H − y′) ⋅ dy′ ( y ′ = H − y とする. ( dy ′ = −dy ) ) H 8 θ CB 2 4 CB 2 32 5 2 2g H 5 2 ′ ′ ) ( ) ( = − y = 2g H y 2 g H 5 2 = C tan 15 2 H 5 3 0 15 H 問題 4. 水路床勾配を i として,Chezy の式を用いる. 等流水深 h0 は, Q = CA0 R01 2 i 1 2 を満たす水深である. h h ⌠0 ⌡0 ここで, A0 = 2 y a dy = 2 1 2 3 2 0 4 h0 3 2 3 y = 3 a a 0 径深 R → h << B であるので,潤辺 s ≈ B とおける( B = 2 h0 a ) . 従って, 1 4 3 2 2 h0 4 Q 32 3 a =C h0 2 h a 3 a i 0 2 = 2C 3 32 1 2 h0 a ( B = 2 H tan θ 2 )
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