収蔵庫資料消毒殺虫及び館蔵資料殺黴燻蒸業務仕様書 本仕様書は堺市博物館(以下「博物館」という)の文化財虫菌害・保存環境調査及び燻蒸委託業務を 実施するために、必要な事項を定めるものである。 <業務名> 収蔵庫資料消毒殺虫及び館蔵資料殺黴燻蒸業務 <実施場所及び範囲> 場所:堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内 堺市博物館 範囲: 1階展示室 --1329.63 ㎡ 2階収蔵庫・3階収蔵庫----1313.26 ㎡ 古墳パネル・無形文化遺産展示室---241.50 ㎡ 視聴覚室・学習室---258 ㎡ 地下機械室 509.46 ㎡ <実施期間> 平成27年4月1日から平成28年3月31日まで <実施内容> 下記1~6の実施内容を、 「特記事項」及び「実施内容詳細」にしたがって実施すること。 1 IPM(総合的有害生物管理)コンサルティング 2 ピレスロイド炭酸製剤(商品名:ブンガノン、ブンガノン VA、エコミュアー等)燻蒸 3 ヨード系炭酸製剤(商品名:ライセント等)燻蒸 4 エキュヒュームS燻蒸 5 防虫対策 1 【特記事項】 (作業主任者) ・当該業務全般の監理・監督を行う「作業主任者」を配置すること。作業主任者は博物館、美術館等文 化財関連施設の燻蒸作業に5年以上従事した実績と経験をもち、一般毒物劇物取扱者、労働安全衛生 法に定める特定化学等作業主任者及び文化財虫菌害防除作業主任者、建築物環境衛生管理技術者、I PMコーディネータの資格を持つ者とする。 ※上記「作業主任者」を配置することは入札参加資格の審査要件であるため、「入札参加資格申請書」 提出と同時に堺市博物館に「作業主任者届」、 「資格証明書の写し」、「作業主任者実績一覧表」を提 出すること。 (博物館資料等の破損・汚損等の防止) ・受注者は、博物館が指示する場合を除いて、博物館資料の取り扱いをしてはならない。 受注者は資料等の破損・汚損を防止し、もし破損・汚損した場合は受注者の責任において、原状回 復等をするものとする。 (再委託業務の禁止) ・受注者は、委託業務の全部または一部の処理を第三者に委託してはならない。 (事故の責任) ・燻蒸処理作業に関わる事故については受注者が一切の責任を負うものとする。 (その他) ・この仕様書に定めていない事項については、館と受注者の双方が協議して定めること。 2 暴力団等の排除について 1.入札参加除外者を再委託先等とすることの禁止 (1)受注者は、堺市契約関係暴力団排除措置要綱に基づく入札参加除外を受けた者又は同要綱別表に 掲げる措置要件に該当する者を、再委託先並びに受注者及び再委託先の資材、原材料の購入契約そ の他の契約の相手方(以下「再委託先等」という。 )としてはならない。 (2)これらの事実が確認された場合、本市は受注者に対し、当該再委託先等との再委託契約等の解除 を求めることができる。 2.再委託契約等の締結について 受注者は、再委託先等との再委託契約等の締結にあたっては、再委託契約締結時には本市の契約約款 に準じた暴力団排除条項を加えることとする。 3.誓約書の提出について (1)受注者は、堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨 の誓約書を提出しなければならない。ただし契約金額(税込)が500万円未満の場合、もしくは 受注者が国若しくは地方公共団体その他公共団体又は本市の外郭団体である場合はこの限りでない。 (2)受注者は、契約金額(税込)が500万円以上となる再委託先等がある場合には、これらの者か ら堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨の誓約書を 徴収して、本市へ提出しなければならない。 (3)受注者及び再委託先等が当該誓約書を提出しない場合は、入札参加停止を行うものとする。 4.不当介入に対する措置 (1)受注者は、この契約の履行にあたり、暴力団員又は暴力団密接関係者から、暴力団を利すること となるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下「不当介入」という。) を受けたときは、直ちに本市に報告するとともに、警察に届け出なければならない。 (2)受注者は、再委託先等が暴力団員又は暴力団密接関係者から不当介入を受けたときは、直ちに本 市に報告するとともに、当該再委託先等に対して、警察に届け出るよう指導しなければならない。 (3)本市は、受注者が本市に対し、 (1)及び(2)に定める報告をしなかったときは、堺市暴力団排 除条例に基づく公表及び入札参加停止を行うことができる。 (4)本市は、受注者又は再委託先等が不当介入を受けたことによりこの契約の履行について遅延等が 発生するおそれがあると認めるときは、受注者が(1)に定める報告及び届け出又は(2)に定め る報告及び指導を行った場合に限り、必要に応じて履行期間の延長等の措置をとるものとする。 3 <実施内容詳細> 1 IPM(総合的有害生物管理)コンサルティング 博物館に対して、文化財害虫やカビの発生を抑制するために調査を実施し、その内容解析・報告書の 作成及び問題点の改善措置の提案・協議等を受注者が来館して実施する。 ・調査の方法・回数 調査は、博物館職員と協議のうえ、以下のような内容で実施する。なお、各調査後には、速やかに結 果報告書を提出すること。報告書には日常の衛生管理等を含む総合的な対策、またはそのために必要な 対処方法について、アドバイスが必要と認められる場合は、これを記載すること。 (1)害虫調査 ① 博物館が指定した測定箇所(40箇所)に非吸引性によるカセット式粘着式捕獲器(以下「トラ ップ」という)を設置して徘徊虫の生息状況を調査する。指定箇所で1ケ月ごとに、合計12回実 施する。回収したトラップに捕獲されている文化財害虫・その他の虫を同定し、種類及び個数を 調査する。 (2)空中浮遊菌調査 ① 博物館が指定した測定箇所(7箇所)で、2ケ月毎に合計6回実施する。 ② 空中浮遊菌のサンプルには多孔板衝突式機材を使用し、各指定箇所において空気中に含まれる菌 数を調査する。 ③ 調査に使用した培地は、専用の孵卵器を用いて25°C~30°Cで3~5日培養し発育した菌 数について計算し、1m3あたりの菌数を記すこと。 ④ 浮遊菌の調査に関しては「メルク・ジャパン社 MAS 100 ECO」相当品を使用すること。 (3)カビ菌の同定 ① 資料に付着したカビの同定及び活性調査を実施する。 (4)2階収蔵庫内の空気質環境、汚染化学物質の測定調査 ① エアーサンプラーS-27 型及び同等品、北川式検知管を使用して期間中に 2 回、堺市博物館 2 階特 別収蔵庫内の 3 箇所にて有機酸・アンモニアを各 1 回ずつ実施する。 ② 測定時の吸引速度及び吸引時間については、有機酸は 0.2ml/分の速度で 60 分間吸引、アンモニア は 0.4ml/分の速度で 60 分間吸引することとする。 ③ 2 受託者は測定業務実施時の温度並びに湿度も記録すること ピレスロイド炭酸製剤(商品名:ブンガノン、ブンガノン VA、エコミュアー等)燻蒸 (1)1階展示室、百舌鳥古墳群・無形文化遺産パネル展示室及び2階3階収蔵庫内で燻蒸を2回実施 する。 (2)作業に当たっては、あらかじめ工程表・業務仕様書を提出し承認をうけること。 (3)燻蒸作業は、文化財虫菌害防除作業主任者の資格をもつ者の監督の下、複数の作業者で行うこと。 (4)燻蒸作業中は常に安全に努め、第三者、博物館内の設備、周辺環境その他に影響を与えないよう に万全の措置を講じること。万一、被害が生じた場合は、受注者の責任において賠償することと する。 4 3 ヨード系炭酸製剤(商品名:ライセント等)燻蒸 (1)地階の機械室、博物館ホール、学習室内で燻蒸を2回実施する。 (2)作業に当たっては、あらかじめ工程表・業務仕様書を提出し承認をうけること。 (3)燻蒸作業は、文化財虫菌害防除作業主任者の資格をもつ者の監督の下、複数の作業者で行うこと。 (4)燻蒸作業中は常に安全に努め、第三者、博物館内の設備、周辺環境その他に影響を与えないよう に万全の措置を講じること。万一、被害が生じた場合は、受注者の責任において賠償することと する。 4 エキュヒュームS燻蒸 (1)虫菌害等が認められた資料について館内の施設内を使用して契約期間中計2回の燻蒸作業を実施 する。作業場所及び実施日については、博物館職員と協議のうえ実施することとする。 (2)作業に当たっては、あらかじめ工程表・作業内容詳細書を提出し、承認を受けること。 (3)使用薬剤と継続時間 ①使用する薬剤は、 (財)文化財虫害研究所の認定薬剤であるエキヒュームS(酸化エチレンと HFC134a の混合剤)とする。 ②燻蒸はテント(幅3m×奥行2m×高さ2.5m)を用意して行うこと。なお、テントはガス漏れ が生じないように密閉できるもので、かつ安全に排気が可能なものであること。 ③テント内は密閉し、酸化エチレンの空間均一濃度1%以上の状態を48時間継続するものとする。 ④燻蒸後のガス放出については、エキヒュームSでの燻蒸作業の場合は、エキヒュームSの使用重 量と同じ重量の活性炭を用いてガス循環吸着を10時間程度行い、その後吸着排気を行い安全に 実施すること。 (4)効果判定と検査報告 ①燻蒸作業効果の確認は、 (財)文化財虫害研究所の基準に基づいて行い、効果判定書を完了報告書 に添付して提出すること。供試虫は 100%致死、供試菌は80%殺滅をもって合格とする。不合 格の場合は、合格するまで燻蒸処理を継続して行うものとする。この場合にかかる一切の費用は 受注者が負担するものとする。 ②燻蒸作業終了後、速やかに燻蒸作業に関わる結果報告書をすべて提出すること。 (5)作業従事者 ①当該作業の作業従事者として、特記事項記載の「作業主任者」を作業にあたらせること。 ②作業員は燻蒸作業に3年以上の経験をもち、特定化学物質等取扱作業主任者の資格を有する者を あたらせること。 ③作業従事者については、作業従事者一覧を作成し提出すること。 ※当該「エキヒューム S 燻蒸業務」において、上記②の要件を満たす「作業員」を配置することは、入 札参加資格の審査要件であるため「入札参加資格申請書」提出と同時に「作業員名簿兼実績一覧表」 、 「資格証明書の写し」を堺市博物館に提出すること。 5 (6)設備保守業者などとの協議 博物館および受注者は、事故の防止、設備・装置への影響を防止するために、博物館の設備の運 用または保守等を受託している業者等と事前に十分な連絡・協議をおこなうものとする。 (7)効果の判定 上記(4)で規定する効果判定は、他に委託することが可能である。 (8)安全確保 ①燻蒸処理作業中は常に安全に努め、第三者、博物館職員、燻蒸作業従事者に危害をおよぼしては ならない。 ②防毒マスク、緊急医療用品等を作業人数分常備して緊急時の連絡体制を確認する。 ③ガス漏洩があった場合の緊急排気用の送風機及び排気ダクトを用意すること。 ④ガスの投薬から博物館内の安全許容濃度が確認されるまで、受注者は作業従事者2名を博物館内 に常駐させ、ガス濃度の測定、建物内外の巡視を定期的に行うものとする。 (9)燻蒸処理完了確認 燻蒸作業の終了後、受注者はテストサンプル(供試虫)の致死、博物館の資料、設備の異常の有 無、ガスが安全許容濃度以下に低下していることについて博物館職員の確認を受けなければならな い。 5 防虫対策 地下汚泥浄化槽内において、発生するコバエ等の殺虫剤を3箇月毎、合計4回交換する。 6 暴力団等の排除について 1.入札参加除外者を再委託先等とすることの禁止 (1)受注者は、堺市契約関係暴力団排除措置要綱に基づく入札参加除外を受けた者又は同要綱別表に 掲げる措置要件に該当する者を、再委託先並びに受注者及び再委託先の資材、原材料の購入契約そ の他の契約の相手方(以下「再委託先等」という。 )としてはならない。 (2)これらの事実が確認された場合、本市は受注者に対し、当該再委託先等との再委託契約等の解除 を求めることができる。 2.再委託契約等の締結について 受注者は、再委託先等との再委託契約等の締結にあたっては、再委託契約締結時には本市の契約約款 に準じた暴力団排除条項を加えることとする。 3.誓約書の提出について (1)受注者は、堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨 の誓約書を提出しなければならない。ただし契約金額(税込)が500万円未満の場合、もしくは 受注者が国若しくは地方公共団体その他公共団体又は本市の外郭団体である場合はこの限りでない。 (2)受注者は、契約金額(税込)が500万円以上となる再委託先等がある場合には、これらの者か ら堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨の誓約書を 徴収して、本市へ提出しなければならない。 (3)受注者及び再委託先等が当該誓約書を提出しない場合は、入札参加停止を行うものとする。 4.不当介入に対する措置 (1)受注者は、この契約の履行にあたり、暴力団員又は暴力団密接関係者から、暴力団を利すること となるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下「不当介入」という。) を受けたときは、直ちに本市に報告するとともに、警察に届け出なければならない。 (2)受注者は、再委託先等が暴力団員又は暴力団密接関係者から不当介入を受けたときは、直ちに本 市に報告するとともに、当該再委託先等に対して、警察に届け出るよう指導しなければならない。 (3)本市は、受注者が本市に対し、 (1)及び(2)に定める報告をしなかったときは、堺市暴力団排 除条例に基づく公表及び入札参加停止を行うことができる。 (4)本市は、受注者又は再委託先等が不当介入を受けたことによりこの契約の履行について遅延等が 発生するおそれがあると認めるときは、受注者が(1)に定める報告及び届け出又は(2)に定め る報告及び指導を行った場合に限り、必要に応じて履行期間の延長等の措置をとるものとする。 7
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