27年 1月(PDF形式:1.4MB) - 北陸財務局

(平成 27 年1月判断)
平成27年1月
財務省北陸財務局
富山財務事務所
〒930-8554
富山市丸の内1丁目5番13号
(富山丸の内合同庁舎5階)
TEL(076)432-5522(財務課直通)
http://hokuriku.mof.go.jp/toyama/
富 山 県 内 経 済 情 勢
平 成 2 7 年 1 月
財務省富山財務事務所
県内経済は、緩やかに回復しつつある。
先行きについては、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなかで、設備投資が増加し、
各種政策の効果により、消費が喚起され、経済の好循環に伴って、回復の動きが確かなもの
となることが期待される。
また、北陸新幹線開業に伴う交流人口の増加を地域経済に取り込むよう努めていることも
貢献することが期待される。
なお、海外景気の下振れなどが景気を下押しするリスクとなっていることから、その動向
に留意が必要である。
個人消費:緩やかに回復しつつある。
大型小売店販売
冬物衣料の動きが鈍いものの、飲食料品が増加しているほか、高額品等に動きが
みられることなどから、緩やかに回復しつつある。
コンビニエンスストア販売
カウンターフーズ等に動きがみられることなどから、堅調となっている。
ドラッグストア販売
品揃えの拡充により飲食料品等に動きがみられることから、順調となっている。
ホームセンター販売
暖房用品やエクステリア商品等の動きが鈍いことから、低調となっている。
家電量販店販売
パソコン等の動きが鈍いことから、弱い動きとなっている。
新車販売台数
全体では、駆け込み需要のあった前年を下回っているものの、一昨年を上回って
いる。
旅行取扱実績
海外旅行で欧州方面等の動きが鈍いものの、国内旅行で関西方面等に動きがみら
れることから、堅調となっている。
主要温泉地の宿泊客数
前年を下回っている。
主要観光地の来訪客数
低調となっている。
設備投資:26年度は増加見込みとなっている。(法人企業景気予測調査(26 年 10-12 月期調査))
製造業、非製造業ともに増加見込みとなっている。
住宅建設:全体では前年を下回っている。
新設住宅着工戸数
貸家、分譲住宅は前年を上回っているものの、持家が前年を下回っていることか
ら、全体では前年を下回っている。
- 1 -
公共事業:前年を下回っている。
前払金保証請負金額
前年を下回っている。
生産:一部で回復しているなど、総じて持ち直している。
電気機械(電子部品・デバイス)
自動車向け、家電向けを中心に横ばいとなっている。
化学(医薬品)
高水準で推移するなか、後発医薬品を中心に生産水準を引き上げていることから、
引き続き増加している。
はん用・生産用・業務用機械
軸受、産業機械で持ち直しているほか、金属工作機械で持ち直しの動きがみられ
ることから、全体では持ち直している。
金属製品(アルミ建材)
住宅関連で減少していることから、全体では弱い動きとなっている。
プラスチック製品
自動車向け、OA機器向けを中心に横ばいとなっている。
非鉄金属
自動車用部材を中心に弱い動きとなっている。
企業収益:26年度は増益見込みとなっている。(法人企業景気予測調査(26 年 10-12 月期調査))
製造業、非製造業ともに増益見込みとなっている。規模別では、大企業、中堅企業は
増益見込み、中小企業は減益見込みとなっている。
企業の景況感:全産業では「下降」超となっている。(法人企業景気予測調査(26 年 10-12 月期調査))
現状判断(26年10~12月期)は、製造業で「上昇」と「下降」が均衡している
ものの、非製造業で「下降」超となっていることから、全産業では「下降」超となって
いる。
なお、先行きは、全産業では27年1~3月期で「下降」超となる見通しとなってい
る。
雇用情勢:改善している。
有効求人倍率(季節調整値)
横ばいとなっている。
新規求人数
おおむね前年並みとなっている。
新規求職者数
前年を下回っている。
雇用保険受給者実人員
前年を下回っている。
現金給与総額
前年を上回っている。
金融機関の貸出金:前年を上回っている。
企業倒産:負債総額は前年を上回っているものの、件数は前年を下回っている。
消費者物価(富山市、生鮮食品を除く総合):前年を上回っている。
- 2 -
資
料
富山県内経済情勢(平成27年1月判断)
県内経済は、緩やかに回復しつつある。
(総括判断のポイント)
個人消費は、緩やかに回復しつつある。
生産は、一部で回復しているなど、総じて持ち直している。
雇用情勢は、改善している。
26年度の企業収益は増益見込み、設備投資は増加見込みとなっている。
先行きについては、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなかで、設備投資が増加し、各種政策の効果によ
り、消費が喚起され、経済の好循環に伴って、回復の動きが確かなものとなることが期待される。
また、北陸新幹線開業に伴う交流人口の増加を地域経済に取り込むよう努めていることも貢献することが期待
される。
なお、海外景気の下振れなどが景気を下押しするリスクとなっていることから、その動向に留意が必要である。
【個人消費】 緩やかに回復しつつある。
[図
1]
(前年比:%)
20.0
全国(前年比)
北陸(前年比)
富山(前年比)
-4.5
大型小売店販売額(全店ベース)
15.0
10.0
5.0
1.5
1.5
1.4
0.0
p 4.5
p 3.5
1.9
2.6
▲ 5.0
▲ 10.0
Ⅲ
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
25年
Ⅲ
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
26年
25年
26年
[経済産業省、中部経済産業局]
※pは速報値、以下同じ
[図
2]
(前年比:%)
新車販売台数
60.0
普通乗用車
軽乗用車
北陸(前年比)
小型乗用車
全国(前年比)
富山(前年比)
40.0
(台)
20,000
16,000
20.0
12,000
▲ 8.8
0.0
▲ 5.8
▲ 8.0
▲ 8.9
▲ 20.0
0.3
▲ 2.9
▲ 4.7
▲ 40.0
8,000
4,000
0
Ⅳ
25年
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
26年
Ⅳ
8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
25年
26年
[※注記(1)参照]
‐1‐
【設備投資】26年度は増加見込みとなっている。
[図
3]
設備投資(除く「電気・ガス・水道業」)
(前年度比:%)
40.0
34.2
30.0
29.1
22.6
21.0
17.9
20.0
18.9
17.4
全産業
製造業
10.0
非製造業
1.1
0.0
▲ 10.0
▲ 9.4
▲ 20.0
26年度上期
26年度下期
26年度通期
[富山財務事務所]
※ソフトウェア投資額を含み、土地購入額は含まない
【住宅建設】全体では前年を下回っている。
[図
4]
(前年比:%)
新設住宅着工戸数
100.0
持家
分譲住宅
北陸(前年比)
(戸)
貸家・給与住宅
全国(前年比)
富山(前年比)
2,000
80.0
60.0
1,500
40.0
20.0
1,000
0.0
▲ 15.2
▲ 8.4
▲ 10.8
▲ 13.6
▲ 20.0
▲ 14.3
▲ 18.5 500
▲ 22.9
▲ 40.0
▲ 60.0
Ⅲ
Ⅳ
Ⅰ
25年
Ⅱ
0
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月[国土交通省]
10月 11月
Ⅲ
26年
25年
26年
[国土交通省]
【公共事業】前年を下回っている。
[図
5]
(前年比:%)
200.0
175.0
150.0
125.0
100.0
75.0
50.0
25.0
0.0
▲ 25.0
▲ 50.0
▲ 75.0
Ⅳ
25年
前払金保証請負金額
金額(億円)
富山(前年比)
全国(前年比)
(億円)
800
600
400
1.0
197
▲ 6.0
▲ 34.1
▲ 34.2
50
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
26年
Ⅳ
200
▲ 23.4
0
8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
25年
26年
[東日本建設業保証㈱]
‐2‐
【生産】一部で回復しているなど、総じて持ち直している。
[図
6]
富山(前年比)
全国(総合)
北陸(総合)
富山(総合)[後方3か月移動平均]
富山(総合)
鉱工業生産指数(季節調整値)
(前年比:%)
30.0
(指数)
130.0
25.0
125.0
p 119.7
20.0
115.9
15.0
120.0
115.0
10.0
110.0
4.7
5.0
102.2
103.3
0.0
97.9
▲ 1.0
96.7
▲ 5.0
102.9
102.1
105.0
100.0
95.0
▲ 10.0
90.0
Ⅲ
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
25年
Ⅲ
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
26年
25年
26年
(※前年比は原指数による。)
[経済産業省、中部経済産業局、富山県統計調査課]
※22年基準
[図
7]
(金属製品のうち)金属製建具
鉱工業生産指数(業種別)
はん用・生産用・業務用機械
電気機械
(指数)
(化学のうち)医薬品
220.0
191.5
184.5
200.0
180.0
160.0
140.0
113.2 120.0
100.0
96.3
80.0
115.8
97.5
59.8
59.4
60.0
40.0
Ⅲ
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
25年
Ⅲ
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
26年
25年
26年
[富山県統計調査課]
※22年基準
[図
8]
鉱工業生産指数の業種別構成比
金属製品
富 山
892.4
非鉄金属
795.6
電気機械
2247.2
はん用・生産
用・業務用機械
輸送機械
1347.1
化学
1495.7
プラスチック 食料品
826.0
409.2
303.3
507.5
418.1
全 国
その他
1939.7
1273.1
1912.4
232.5
1277.4
568.3
(業種別ウェイト合計=10000)
[経済産業省、富山県統計調査課]
※22年基準
‐3‐
【企業収益】26年度は増益見込みとなっている。
[図 9]
経常利益の推移(除く「電気・ガス・水道業」、「金融業、保険業」)
(前年同期比:%)
100.0
81.2
80.0
60.0
20.0
製造業
29.5
20.8
15.3
全産業
46.1
44.6
40.0
非製造業
1.7
0.3
0.0
0.9
▲ 20.0
26年度上期
[富山財務事務所]
26年度下期
26年度通期
[富山財務事務所]
【企業の景況感】全産業では「下降」超となっている。
[図 10]
現状判断
見通し
[富山財務事務所]
【雇用情勢】改善している。
[図 11]
1.50
(倍)
有効求人倍率(季節調整値)
全国
1.40
富山
1.34
1.39
1.30
1.20
1.12
1.10
1.00
0.90
0.80
0.70
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
25年
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月
26年
[厚生労働省、富山労働局]
‐4‐
【金融機関の貸出金】前年を上回っている。
[図 12]
(前年比:%)
全国(前年比)
貸出金(国内銀行)の推移
7.0
富山(前年比)
6.0
5.0
4.0
2.9
3.0
3.1
3.1
2.0
1.0
0.0
▲ 1.0
▲ 2.0
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月
1月
2月
3月
4月
5月
25年
6月
7月
8月
9月
10月 11月
26年
[日本銀行]
【企業倒産】負債総額は前年を上回っているものの、件数は前年を下回っている。
[図 13]
件数
倒産件数・負債総額
件数(前年比)
(前年比:%)
400.0
(件)
50
負債総額(前年比)
300.0
40
200.0
138.8
30
14 ▲ 22.2
20
100.0
0.0
▲ 60.0
▲ 82.9 10
▲ 40.0
▲ 100.0
2
0
▲ 200.0
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
25年
Ⅲ
Ⅳ
8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
26年
25年
26年
[㈱東京商工リサーチ]
【消費者物価】前年を上回っている。
[図 14]
富山市(前年比)
全国
富山市
消費者物価指数(平成22年=100)
(前年比:%)
4.0
(生鮮食品を除く総合)
3.1
3.0
2.0
104.0
103.4
103.0
103.2
(指数)
105.0
103.0
102.0
1.0
101.0
0.0
100.0
▲ 1.0
99.0
▲ 2.0
98.0
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
25年
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月
26年
[総務省、富山県統計調査課]
【注記】
(1)図2については、日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会、県自動車販売店協会、県軽自動車
協会、県軽自動車検査協会公表の計数を基に北陸財務局において前年比等を算出している。
(2)図2、4、5については、出所において四半期分の計数が公表されていないため、当所において各月分の計数
を集計し四半期分を算出している。また、図13については当所において前年比及び四半期分を算出している。
(3)図6については、当所において後方3か月移動平均を算出している。
(4)図12については、整理回収機構、ゆうちょ銀行を含まない。富山は、県内に店舗を有する国内銀行である。
銀行勘定を集計したもので、オフショア勘定を含まない。また、中央政府向け貸出を除く。前年比は当所において
算出している。
‐5‐