観光客数の維持増大に向けた指標としてCSや ロイヤルティの妥当性

日本国際観光学会論文集(第21号)March,2014
《研究ノート》
観光客数の維持増大に向けた指標としてCSや
ロイヤルティの妥当性に関する実証的検証
や ま
だ
ゆ う い ち
山田 雄一
公益財団法人日本交通公社 観光文化研究部
Recently, significant attention has been focused on visitors’ satisfaction and loyalty in tourism. However, few studies test validity
of visitors’ satisfaction loyalty as indicator of destination performance among other elements, visitors’ purpose, accompany, etc. In
this study, a analysis of them and trend of number of visitors in Japanese 26 destinations is conducted. Whereas, there is a
positive and significant relationship between intention for WOM(word of mouth)and decrease or increase in number of visitors
in any one given time period. Therefore, the destination managers would set intention of WOM as a goal of their destination
management strategy.
キーワード:ロイヤルティ(Loyalty)、観光地マネジメント(Destination Management)
、観光指標(Indicator)
1.はじめに
向、再来訪意向)を把握する取り組みは
観光地が観光客数の維持増大の指標とし
現在、幅広い地方自治体が、観光振興
広く実施されるようになっている 。CS
て利用しうる指標について考察を行う。
に取り組むようになっている 。その取
やロイヤルティの把握は、どの地域でも
これらの先行研究をまとめると、大きく
り組みの主たる目的は、第1次の観光立
実施可能であり、観光客が不満に感じて
3つのアプローチに整理できる。第1に
国基本計画の目標(観光消費額30兆円)
いる事項の把握を通じて、取り組むべき
魅力・需要規模・選択確率に注目したア
が示すように経済振興にある 。観光消
課題を見出しやすいという利点はある
プローチ、第2に時系列トレンドからの
費は観光客数×消費単価で示されるが、
が、不要不急の活動である観光分野にお
アプローチ、第3に顧客ロイヤルティに
国内地域で立案している観光振興計画に
いて、紹介「意向」や再来訪「意向」と
注目したアプローチである。
注目すると、ほとんどの地域で観光客数
いった意識が、実際の行動と有意な関係
1)魅力・需要規模・選択確率:
を目標設定している 。これは、観光振
性を持っているのかという点については
Nd=f(Rd, D, Pd)
興に取り組む地域では、特に観光客数に
疑問もある。また、CSやロイヤルティ以
2)時系列トレンド:
対する関心が高い事を示しており、各地
外にも、各地域で取得が可能であり、か
Ndt=f(Nd, t-1, Nd, t-2, Nd, t-3, …)
域では観光客数を維持増大させるために
つ、観光客数の増減と関係性をもった項
3)顧客ロイヤルティ:
多様な取り組みが行われている。しかし
目が存在することも想定される。
Ndt=f(Nd, t-n, ALd, t-n, BLd, t-n)
ながら、第1次の観光立国推進基本計画
そこで、本研究では地域へ訪れる観光
※た だし、N(観光客数)
、R(資源力・
の目標値の多くが未達に終わったよう
客数との関連が想定される項目群につい
魅力度)
、D(需要規模)
、P(観光地の
に、観光客数を維持増大させることが出
て、実際の地域において観光客数増減と
選択確率・抵抗)
、AL(紹介意向)
、BL
来た地域は一部に留まっており、観光客
の関係性を検証する事で、観光客数の維
数を維持増大させるのに有効な視点を模
持増大に向け地域の行政や DMO が設定
3つのアプローチの中で、最も多く、か
索している状態にある。その一つが、観
する指標として CS やロイヤルティが妥
つ、多様なアプローチが見られるのが、第
光客のCSやロイヤルティ(紹介意向、再
当なのかについて検討を行う。
1アプローチである。これは、ある地域
1)
2)
3)
3)
来訪意向)の維持向上である。2012年、
(再来訪意向)
、d(観光地)
、t(対象期)
(d)の観光客数(N)を観光地の資源力
観光庁が策定した第2次観光立国推進基
2.既往研究
や魅力度(R)
、その地域に対する需要の
本計画では、新たに顧客満足度(以下、
観光や交通、地理などの研究分野にお
大きさ(D)
、そして、観光地が選択され
CS)と、再来訪意向が追加設定され、ま
いても、地域へ訪れる観光客数やその増
る確率(P)によって説明しようとするも
た、地域レベルにおいても、多くの地域
減の要因を明らかにする試みは幅広く行
のである。代表的な手法として、重力モ
で観光客の CS やロイヤルティ(紹介意
われてきている。そこで、
先行研究より、
デルやハフモデルなど交通行動の知見を
-153-
日本国際観光学会論文集(第21号)March,2014
基にした研究4-6)がある。この研究で利
方 を 援 用 し、Tourism Area Life Cycle
ィの構成要素」を、指標候補として設定
用する観光地の資源力や魅力度(R)は、 (TALC)として特定の観光地での観光客
し、これらの指標候補と実際の観光客数
それぞれの地域が持つ各種資源の種類や
数の推移の動きを指摘している。また、
増減との関係性を見ることで、それぞれ
量、水準から設定することが一般的であ
ARIMA(Autoregressive, Integrated and
の指標としての妥当性を検証する。
り、この評価のみに特化した研究も多
Moving Average:自己回帰和分移動平
い
均)や、季 節 性(Seasonal)を 加 え た
3.研究の枠組み
S-ARIMAなど時系列分析手法を使い、定
3.1 項目の設定
。ただ、
こうした資源性や魅力度の
7-9)
評価は、普遍的なものとはなりにくく、
個々の観光地で実施することは容易では
量的に分析、
推計する手法も幅広く行われ
本研究では、まず、対象とする「観光
ない。その中で、Ritchie と Crouch10)は、
ている18-21)。これらの研究によって、モデ
客」を、統計的な信頼度が比較的高く、
Porter が示した一般的な地域資源「人
ルの説明力は高まってきているが、今な
かつ、消費額などの点で地域への影響も
的資源」
「物的資源」
「知識資源」
「資本資
お、横ばい推移モデル(no-change model)
大きい宿泊客とし、宿泊人泊数(以下、
源」
「インフラストラクチャー」に、
「観
の方が、説明力が高いという指 摘もあ
人泊)
を観光客数として設定した。また、
光関連基盤」
「歴史的・文化的資源」
「経
る 。つまり、1年、2年という単位では
調査対象とする季節については、夏休み
済規模」を加えた8次元を観光地の魅力
観光客数は大きく変化しうるが、5年や10
や多くの連休によって、多くの地域が平
構成要素として提示し、多くの派生研究
年という時間軸を取れば、その動きは直線
均的に観光客を集めやすい夏秋(7~10
を生んでいる。仮に、RitchieとCrouch
的なものとなる事が多い。このことは、観
月)とした。
が指摘するように、人的資源などが影響
光客数の推移には基調となる流れと、
短期
指標候補については、先に挙げた項目
11)
10)
22)
するのであれば、一般的な統計値である
的な変動要因があることを示している。地
について、行政や DMO が継続的に取得
人口数やその構成を指標として利用可能
域は短期間では変化し得ない事を考えれ
可能なものという視点を交え、大きく3
となるが、そうした検証は乏しい。次に、
ば、基礎的なトレンドが、より密接に地域
つの群を設定した。
観光地の選択確率・抵抗(P)について
と関係していると考えられる。ただ、過去
第1群は、人口の規模(人口数、人口
は、時間距離や費用が使われる事が多い
の観光客数が説明変数となるため、
指標と
増減率、昼間人口)と構成(平均年齢、
が、観光地はその場所が固定されている
しての活用は難しい。
高齢化率、人口性比、昼夜間人口比率)、
ため、発地との関係も固定的であり指標
第3のアプローチは、顧客ロイヤルテ
産業構成(第1次・2次・3次産業の就
とはなりにくい。一方、古澤ら は来訪
ィからのアプローチである。来訪した観
業者率、宿泊業・飲食サービス業就業者
回数の増大によって観光地の魅力は低下
光客の CS やロイヤルティを高める事で、
数、生活関連サービス業・娯楽業就業者
するとして「選択疲労」という概念を提
再来訪や口コミによる新規客の獲得を目
数)を設定し、これらを2010年の国勢調
示している。また、Woodside他13)は、観
指すという考え方は、厳しい市場環境の
査より取得した。第2群は、マーケティ
光客の認知(Awareness)から観光地選
中で顧客の維持拡大に有効とされてい
ング要素から「誘客(広告宣伝)活動に
択の流れを9段階に整理しているが、最
る 。観光客のCSやロイヤルティは、地
関係する来訪のきっかけとなった情報源
も基本となる認知には、観光客の来訪経
域でのアンケート調査のみで取得可能で
(12種)
」と、観光客要素から「リピーター
験やライフステージなどの観光客要素
あるため、幅広い地域で指標として利用
率に関係する来訪回数(3段階)」「セグ
と、広告や販売チャンネルなどのマーケ
可能な点も利点である。しかしながら、
メンテーションに関係する同行者(9種)
ティング要素が影響するとしている。こ
CSやロイヤルティと収益、客数増大との
のことは、地域に来訪する観光客の来訪
関係性を実証的に検証した先行研究は、
を設定した(表1)
。第3群は、観光庁26)
回数や目的、情報源などの構成が指標と
レストラン24)やホテル25)などの施設レベ
をベースに、来訪地域全体に対する CS、
なり得る可能性を示している。最後に、
需
ルを対象としたものはあるものの、観光
紹介意向、再来訪意向、個別サービス品
要(D)については、観光客の所得や、相
地についてはほとんど検証されていな
質として観光地での観光客の基本的な行
対的な旅行費用、為替といったものが観
い。そのため、実際に、CSやロイヤルテ
動、見る、泊まる、遊ぶ、食べる、買う
光客の規模や増減の要因となることが指
ィの水準の高低が観光客数の維持増大に
に対応するように12種類を設定した。更
摘されている
繋がるのかは判然としない。
に、ロイヤルティの構成要素27)とされる
そのものは、観光地では左右できない要
以上、3つのアプローチについて整理
地域に対する信頼感(3種)
、地域の経験
素である可能性を示している。
してきたが、第1アプローチより「人口
で感じた感情(4種)を設定し、それぞ
数」「産業構成」
「来訪回数」
「来訪目的」
れ7段階のリッカートスケールで取得し
12)
。このことは、
需要規模
14-16)
第2は、過去トレンドから将来予測を行
23)
うアプローチである。例えば、
Butler は、 「情報源」
「同行者」
、第3アプローチより
17)
製品のプロダクト・ライフサイクルの考え
「CS」「ロイヤルティ」
「CSやロイヤルテ
-154-
「来訪目的(13種)
」の2要素、計4分野
た(表1)
。
日本国際観光学会論文集(第21号)March,2014
表1 設定項目(第2群、第3群)
だけと一部項目のみであった。そこで、
CS やロイヤルティの水準や客層は短期
では大きく変化しないと仮定し、リーマ
ンショックおよび新型インフルエンザの
影響前の2008年から第2、3群データの
取得期である2012年までの5年間(いず
れも7~10月期)の延べ宿泊者数(人泊)
を観光庁の宿泊旅行統計調査および各道
府県の観光統計より取得した。
最終的に、統計データが無く人泊を取
得できない6つの地域を外し、
26地域(札
幌市、函館市、ニセコ町、富良野市、釧
路市、網走市、鹿角市、米沢市、宇都宮
市、日光市、那須塩原、箱根町、湯河原
町、村上市、加賀市、高山市、下呂、東
伊豆町、田辺市、米子市、廿日市市、唐
津市、佐世保市、熊本市、由布市、宮古
島市)を抽出した(表2)
。地域数は限定
されているが、四国地方を除けば全国を
網羅しており、都市、温泉、山岳、海浜
など多様な特性の地域が含まれているこ
とから、分析に耐えうると判断した。
3.3 検証手法
これらの地域において、指標候補と人
泊増減率との関係を確認するために、人
泊増減率を被説明変数、指標候補を説明
変数とした重回帰分析を実施した。なお、
第2群、3群の指標候補は地域別の平均
値とした。ただし、CS、ロイヤルティに
3.2 調査対象地域の設定とデータ
のうち、地域別の集計サンプル数が100以
ついては観光立国基本計画をふまえ、7
第2群、第3群の取得のため、公益財
上(宿泊者のみ)となった32地域を対象
段階の最高位(大変満足、大変そう思う)
団法人日本交通公社のネットワークを通
候補として1次抽出した。
の率についても指標候補に加えた。説明
じて、観光地を有する行政や観光協会に
対応する観光客数については、
第2群、
変数の抽出は、ステップワイズ手法を
幅広く声がけを行い2011年52地域、全
3群のデータは2011年または2012年に限
ベースに、係数の正負や信頼性から適切
2012年84地域(両年で重複あり)の協力
定されているが、2009年はリーマンショ
と考えられる組み合わせを決定した。た
を得た。これら地域にて夏秋(7~10月)
ックおよび SARS、2011年は東日本大震
だし、
サンプル数が限定されているため、
に、調査紙を利用したアンケート方式に
災と、観光需要を大きく左右する事象が
説明変数は最大4つまでとした。その上
て調査を実施した。各地域では、来訪者
発生していることから、2011年、2012年
で、抽出された項目と人泊増減率との間
に対してアンケートの存在を伝え、その
のみでは、第2アプローチで示した基本
に相関分析を行い、項目単体での関係性
場にて記入して回答、または、郵送にて
的なトレンドを得難いと判断した。
また、
について改めて検証を行った。
分析には、
後日回収を行った。各地域におけるアン
2011、2012の両年でデータ取得されてい
SPSS 16.0を利用した。また、人泊増減率
ケート調査票配布場所は、それぞれの地
る14地域にてCS、紹介意向、再来訪意向
は、短期的な動向と基本的な傾向の双方
域が自らの観光地と考えている範囲にて
の調査年による差を見たところ、有意差
を捉えるため、2012年に対する2008年~
代表的な施設、観光案内所、または、宿
が確認出来たのは3地域に留まり、その
2011年、それぞれの比率、計4期に分け
泊施設を各地域が設定した。これら地域
いずれも、CSだけ、または、再来訪意向
分析を行った。
-155-
日本国際観光学会論文集(第21号)March,2014
表2 対象地域のサンプル数・人泊・増減率
表3 期別の構成要素
Note:年別人泊は2008年は実数(千人)、以降は2008年を100とした
指数。データ元は、年別人泊の出典を示す。
Note:***
(p<0.01)
、**<
(p<0.05)
、
(p<0.1)
*
、b
(非標準化係数)
、β
(標
準化係数)
、r
(相関)
4.結果
結果、2010年から2012年を除いた3期
で、紹介意向(平均、大変そう思う(7
行雑誌・ガイドブックの記事」のみが2
源「旅行雑誌・ガイドブックの記事」も
段目)の率)を共通して、有意な説明変
期で有意となった他は、1期のみ、また
比較的高い相関を2期、確認出来た。こ
数として抽出した(表3)。この他、第1
は、全期で有意とはならなかった。
の結果は、第1アプローチのマーケティ
群の「昼間人口比率」、第2群の来訪回数
ング要素と第3アプローチが観光客数増
5.まとめ
減と関係があることを示唆している。特
以上より、多くの時間軸において、第
に、第3アプローチは、リーマンショッ
「カップル旅行」、目的の「観光文化施設
3群の紹介意向が人泊増減と関係を持つ
クおよび SARS、震災などで需要が大き
を訪れること」、情報源の「家族や友人知
ことが確認された。また、第2群の情報
く変化した中で、横断的にその有効性が
「初めて」と「2から4回」、同行者の「子
供連れ家族旅行(未就学児)」、「一人旅」
人の紹介」、「旅行雑誌・ガイドブックの
記事」を抽出した。
表4 人泊増減率と選択された説明変数との相関
これら説明変数の選択は、ステップワ
イズ手法を用いた重回帰分析にておこな
っているため、共線性の関係で有意な関
係があっても選択されなかったり、選択
されても一部の年次に留まっている可能
性がある。そこで、抽出された説明変数
全てと、紹介意向と相関が高いCS、再来
訪意向について改めて、各個に人泊増減
(4期)との相関を検証してみると、紹介
意向は4期にわたり有意(ただし、p<
0.1)であることが解った(表4)。一方、
その他の指標候補については、情報源「旅
Note:有意(p<0.1)な相関のみを掲示。***:p<0.01、**:p<0.05、*:p<0.1
-156-
日本国際観光学会論文集(第21号)March,2014
確認できた。よって、DMO などにおい
ていない。
A general model of traveler destination
ては、第3アプローチ、具体的には紹介
意向をモニタリングし、その維持向上に
努めることが、観光客の中長期的な獲得
に有効と考えられる。ただし、同じロイ
ヤルティでも再来訪意向は、人泊増減と
有意な関係を確認出来なかった。このこ
とは、紹介意向と再来訪意向はそれぞれ、
別の概念として取り扱うべきことを示し
ており、今後、更なる精査が必要である。
choice. Journal of Travel Research. 27
(4)
: pp. 8-14.
引用文献
Crouch, G. I.(1994): The study of
14)
財
団法人日本交通公社、都道府県の観
international
光振興政策に関する調査 報告書.2011。
survey of practice. Journal of Travel
1)
A
L
im, C.(2006): A survey of tourism
15)
公益財団法人日本交通公社、都道府県
demand modeling practice: Issues and
の観光振興政策に関する調査 報告書.
implications. International handbook
3)
on the economics of tourism: pp. 45-72.
2011。
6.今後の課題
demand:
Research. 32(4)
: pp. 41-55.
観光庁、観光立国推進基本計画、国土
2)
交通省、Editor. 2007。
tourism
溝 上章志、亀山正博(1998)
:ネット
4)
Witt, S. F. and C. A. Witt(1995):
16)
最後に本研究の課題を整理する。まず、
ワーク均衡理論による観光地域の観光
Forecasting tourism demand: A review
今回は2008年から2012年にかけての人泊
地容量推定法の開発と適用.土木計画
of empirical research. International
学研究・論文集.15:pp. 385-392。
Journal of Forecasting. 11(3): pp.
増減を2011、2012年の来訪者データにて
比較しており、厳密な因果関係は、判然
三浦英俊(2004)
:交通インフラ整備が
5)
447-475.
としない。また、これも集計データの制
地域来訪者数増減に与える影響分析:
約によって、対象地域が限定されており
旅行者の移動にハフモデルを仮定し
tourist
網羅性の点で課題は残る。今後、対象期
て.都市計画.別冊、
都市計画論文集、
implications
や対象地域を増やし、安定性を高めてい
くことが課題である。さらに、観光地域
Butler, R. W.(1980)
: The concept of a
17)
森川高行、佐々木邦明、東力也(1995)
:
cycle
for
of
evolution:
management
of
resources. The Canadian Geographer
(39):pp. 673-678。
6)
area
canadien. 24(1)
: pp. 5-12.
づくりの指標として利用していくには、
観光系道路網整備評価のための休日周
相対的な紹介意向の水準の大小だけでな
遊行動モデル分析.土木計画学研究・
different approaches to tourist arrival
論文集.12:pp. 539-547。
forecasting. Tourism Management. 24
く、紹介意向の経年変化と人泊増減の関
係についても長期的な検証を行っていく
事が求められる。このように本研究につ
いては、課題も少なくないが、理論上で
指摘されてきたロイヤルティ(紹介意向)
アーバンアメニティ研究所(1992)
:観
7)
光列島診断スーパーマニュアル:観光
earnings and expenditures overseas.
Annals of tourism research. 32(3)
: pp.
きた。この成果が今後の研究の礎となる
計測への試み-.
国際交通安全学会誌.
全国大会(2013年10月)での発表原稿を、
592-609.
Du Preez, J. and S. F. Witt(2003):
20)
31(3):pp. 14-24。
Univariate versus multivariate time
室 谷正裕(1998)
:観光地の魅力度評
series forecasting: an application to
価 -魅力ある国内観光地の整備に向
international
けて-.運輸政策研究.1(No.1)
。
International Journal of Forecasting.
9)
本研究は、日本国際観光学会 第17回
C
oshall, J.(2005): Interventions on UK
鎌田裕、山内弘隆(2006)
:観光需要に
影響を及ぼす要因について-
「魅力度」
補注
(3)
: pp. 323-330.
19)
地の魅力測定法たいせい。
8)
と、増減傾向との関係性について確認で
ことを期待したい。
Cho, V.(2003)
: A comparison of three
18)
R
itchie, J. R. and G. I. Crouch
(2000)
: The
10)
competitive destination: A sustainability
tourism
demand.
19(3)
: pp. 435-451.
Gil-Alana, L. A., F. P. De Gracia, and J.
21)
perspectiveCABI Publishing.
CuNado(2004)
: Seasonal fractional
P
orter, M. E.(1990): Competitive
integration in the Spanish tourism
場を借りて御礼申し上げる。また、本研
advantage of nations: creating and
quarterly time series. Journal of
究で用いた来訪者調査は、観光地マネジ
sustaining superior performanceSimon
メント研究会(公益財団法人日本交通公
and Schuster.
大幅に加筆修正したものである。発表時
に貴重な意見をいただいた皆様に、この
11)
Travel Research. 42(4)
: pp. 408-414.
Song, H. and G. Li(2008)
: Tourism
22)
古沢浩司、片田敏孝、土井雅晴(2005)
:
demand modelling and forecasting
修の上で実施し、その結果を利用してい
山間部観光地への戦略的来訪促進策に
review of recent research. Tourism
る。なお、地域名が解る形で CS などの
関する基礎的研究.土木計画学研究・
値を一般公表しない取り決めを調査協力
講演集.31。
社主宰)が実施する基礎調査を筆者が監
地域と交わしているため、表中に記載し
12)
Management. 29(2)
: pp. 203-220.
Shoemaker., S. and R. C. Lewis(1999):
23)
Woodside, A. G. and S. Lysonski
(1989)
:
13)
-157-
Customer
loyalty:
The
future
of
日本国際観光学会論文集(第21号)March,2014
hospitality marketing. International
Journal of Hospitality Management.
18: pp. 345-370.
Gupta, S., E. McLaughlin, and M.
24)
Gomez(2007): Guest satisfaction and
restaurant performance. Cornell Hotel
and
Restaurant
Administration
Quarterly. 48(3):pp. 284-298.
C
hi, C. G. and D. Gursoy
(2009)
: Employee
25)
satisfaction, customer satisfaction, and
financial performance: An empirical
examination. International Journal of
Hospitality Management. 28(2): pp.
245-253.
観光庁(2010)、観光地の魅力向上に向
26)
けた評価手法調査事業、観光庁観光地
域振興部。
Xiaoyun, H., R. J. Kwortnik, Jr., and W.
27)
Chunxiao(2008):Service Loyalty: An
Integrative Model and Examination
across Service Contexts. Journal of
Service Research. 11(1):pp. 22-42.
【本稿は所定の査読制度による審査を経たものである。
】
-158-