中国 PDH 等目的的プロピレン製造設備、急速に進捗

中国 PDH 等目的的プロピレン製造設備、急速に進捗
最近、各種専門機関誌で話題になっているのが、中国の PDH 計画である。先般もその話題
を取り上げたが、情報も刻一刻と更新されている。先週成都で開催された 2014Petrochem
China でも話題になったが、その状況では 2016 年までに 500 万トンの設備が稼動すること
となっている。ほぼ全てが Polymer Grade が生産される予定である。今年 1-10 月の中国の
プロピレンの輸入は 250 万トンである。前年同期比+17%と増え続けている。それを見越し、
日本、韓国ではプロピレン設備の増強を行っているが、一方、中国では PDH(プロパン脱
水素)の他、MTO、MTP、CTO 設備が次々に稼働を控えている。欧米系コンサルタント
会社の見方も、中国のプロピレン自給率が急上昇するとしていることは共通している。
1-10 月の貿易状況では日本が 65 万トン、韓国が 106 万トン、台湾が 55 万トン、それぞれ
中国に輸出している。しかし、日本は中国以外に韓国 34 万トン、台湾 5 万トン輸出してい
る。即ち、中国の輸入が減少すると、韓国も台湾も日本からの輸入を減らすことは必至で
ある。日本の韓国向け、台湾向け輸出も、実質中国向けに輸出されていると見ると、日本
は最大 104 万トン輸出していることになる。韓国は日本からの輸入がなくなると、中国向
け輸出は 72 万トンとなる。日本が最大の影響を受けることになる。年間ベースでは 130 万
トンの輸出である。これは生産量の約 20%に相当する。ナフサ分解系もリファイナリー系
(FCC プロピレン回収)も輸出が一律に止まることになると、稼働率を 20%下げることに
なり、現実には稼働できない為、停止するプラントが出ることになる。更にプロピレンの
稼働率は、ナフサ分解系にとってはエチレンの稼働率を下げることになる。
2014 年も終わろうとしており、2015 年は間近である。中国の PDH の稼動は、日本の石化
にとっては最大の懸念材料となることは避けられないようである。
中国PDH計画及び稼働予定
Company
Location
Bohai Chemical
Tanggu, Tianjin
Fujian Meide PC
Fuzhou, Fujian
Fujian Meide PC
Fuzhou, Fujian
Guangdong Pengzun Zhanjiang, Guangdong
Hebei Haiwei
Jingxian, Hebei
Hebei Haiwei
Jingxian, Hebei
Ningbo Fuji
Zhangjiagang, Jiangsu
Ningbo Haiyue
Ningbo, Zhejiang
Shaoxing Sanjin PC
Shaoxing, Zhejiang
Yangzijiang Petchem. Zhangjiagang, Jiangsu
Yangzijiang Petchem. Zhangjiagang, Jiangsu
Yantai Wanhua
Yantai, Shandong
Zhejiang Satellite PC Pinghu, Zhejiang
Zhejiang Satellite PC Pinghu, Zhejiang
Total
2014
450
300
188
150
1,088
2015 2016 2017 2018 2019 2020
550 110 550 110 150 150 167 333 500 660 300 262 330 330 495 165 600 300 550
50 2,109 1,913 1,320 1,045 275 -