NG集 #10 - 全国銀行協会

#10
売って
随分とケンカ
くれるわね。
会うために
今夜、俺と出
君をあれ?
年待ち続けた
30
だ。
いけね、俺の
家賃の
あら、これ﹁
なってるわ。
滞納﹂に
投げる物、間
違えてるわよ
。
この幸
せ
な
時
をくれた、
ローマへのお
礼だ。
借り過ぎ、使い過ぎに注意
おう、
ちょう
どいい
や。
メシに
しよう
。
まいど
∼、来
々軒で
す。
NG集
があれば繰り上げ返済することも検討する。
⑥毎月何日時点の残高を基準にして、何日に口座から
引落とされるのかを覚えておき、遅くとも引落とし
ローンやクレジットの最大のトラブルは、返済が遅
日の前日までには口座に必要額を入金しておく。
れて遅延損害金〈→ p14〉などのペナルティを受けた
⑦「利用控え」、
「利用明細書」などの借入れと返済の記
り、さらには返済できなくなるほど借り過ぎたり、使
録を整理して保存し、いつ、何のために、いくら借り
い過ぎたりしてしまうことです。そうならないために、
たのか、いつ、いくら返済したのか、まだいくら返済
次のような点に注意しましょう。
していないのかを明確にしておく。
①ローンやクレジットは他人のお金を借りる「借金」
⑧借金返済のためには絶対に利用しない。p26 で説 であり、将来の収入から返済しなければならない、
明したように、返済を先送りするだけでなく、利息 ということを認識したうえで利用する。
の分だけ借金を膨らませていくことになります。
②いくら借りられるかではなく、いくらなら返せるか
を考えて、あらかじめ自分自身の限度額(自分限度
額)を決めておく。
③貸してくれるから借りるのではなく、何のために借�
りるのか、なぜ必要なのかを明確にしたうえで利用
する。
④翌月の返済だけでなく、返済完了までの返済計画を�
立ててから利用する。
⑤金利が高いほど、また、借りる期間が長いほど利息�
を多く支払わなければならないことを認識し、余裕�
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「名義貸し」と「カードの貸与」
暗証番号は他人に推測されないものに
友人などに頼まれて、あなたの名前でローンやクレ
ローンカードやクレジットカードを使ってATM
ジットの契約をすることを「名義貸し」といいます。
「絶
〈→ p5〉でお金を借りる場合には、4桁の暗証番号を機
対に迷惑をかけないから」などと約束していたとして
械に入力しますが、これは本人の署名に代わるもので
も、それはあなたとその友人などとの間の約束にすぎ
すから絶対に他人に知られないように厳重に管理しな
ません。貸主はあくまでも、契約者となっているあな
ければなりません。
たを「信用」して貸したのだということを忘れないで
暗証番号をカードに書き込んだり、暗証番号を書
ください。万一トラブルが発生した場合は、名義を貸
いたメモを財布やバッグに入れておいたりするのは、
した人(この場合は契約者であるあなた)がすべての
拾ったり、盗んだりして不正に使用しようとする犯人
責任を負わなければなりません。
に暗証番号を教えるのと同じです。
ローンカードやクレジットカードを他人に貸す
また、暗証番号がわからない場合には、犯人は持主
「カードの貸与」もまったく同じことです。いったん
の生年月日、電話番号、住所番地など(運転免許証など
カードを貸したら、カードも「信用」も返ってこない、
一緒に手に入れたものからわかる番号)を試しに入力
ということにもなりかねません。
してみる、というのが一般的ですから、こうした番号
を暗証番号にするのも危険です。
暗証番号の管理に過失(不注意)がある場合には、ク
レジットカードの紛失・盗難によって不正に利用され
た場合の保険が適用されないこともあります。
なお、警察や銀行、クレジット会社などが電話や電
子メールなどで暗証番号を問い合わせることはあり
ませんから、そうしたことがあった場合には暗証番号
は答えずに、直ちにカードの発行会社に問い合わせま
紛失・盗難は直ちに届け出る
しょう。
ローンカードやクレジットカードを紛失したり、盗
難に遭ったりしたら直ちにカードの発行会社に電話な
どで連絡し、カードを悪用されないよう無効扱いにし
てもらいましょう。次に、紛失・盗難届をカードの発
行会社と警察の両方に提出します。
海外でクレジットカードを紛失したり、盗難に遭っ
たりした場合も同様です。海外に出かける際には、会
#10
員番号とクレジット会社の電話番号(出かける先に事
務所があればその電話番号)を控えておくと、万一の
変更手続きはすみやかに
場合も手続きがスムースにできます。
なお、クレジットカードに紛失・盗難による被害に
住所や、返済金の引落としに使っている銀行口座な
対して保険が付いている場合、保険でカバーされるの
どに変更があった場合には、すみやかにカードの発行
はカードの発行会社に届け出た日の前後 60 日間に不
会社に届け出なければなりません。変更手続きを怠る
正使用された場合に限られていることが多いです(保
と、利用明細書などが届かなくなったり、返済金の引
険が適用されるための条件は、クレジットカードに
落としができなくなったりすることがあります。届出
よって異なる場合がありますので、会員規約で確認し
を怠ったことによって損害が生じた場合には、本人が
てください)。
責任を負わなければなりません。
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クレジットカードにサインを忘れずに
利用明細書で再確認
クレジットカードを手にしたら、すぐに裏面の所定
クレジット会社から利用明細書が送られてきたら、
の欄にサインをします。サインは本人確認に使用する
クレジットカードを使った際に加盟店から渡された
もの※ ですから、ふだん書きなれたものにしましょう
売上票の控えと突き合わせて、金額などを再確認しま
(海外で利用する予定がある場合でも漢字でかまいま
す。万一身に覚えのない請求があったり、金額に疑問
せん)。
があったりした場合には、すぐにクレジット会社に連
カードにサインをしていないと、紛失・盗難の際に
絡する必要があります。
書き込まれてしまい、容易に本人になりすますことが
なお、海外で利用した場合には、後日、日本円に換算
できますし、所有者本人の過失ということで、損害が
して請求されることになります。その際の為替レート
生じても保険が適用されないことがあります。
は利用日ではなく、海外の決済センターでデータ処理
また、使用期限を過ぎたカードは、カード会社の指
が行われる日のレートとされている場合が多いようで
示に従い、ハサミを入れてから捨てるようにしましょう。
す。また手数料が加算される場合があるのであらかじ
※�ICカード〈→ p9〉の場合は、原則としてサインの代わりに専用端末 め契約書(会員規約)で確認しておきましょう。
に暗証番号を入力します。
インターネットでの利用は慎重に
最近ではインターネット上でクレジットカードを
使って商品を購入できるサイトも増えてきています
が、相手は信用できるのか、セキュリティは守られる
のか、といった点を慎重に検討したうえで、利用する
かどうかを決める必要があります。
サインの前に金額を確認
クレジットカードを利用する際には、サインをする
全国に 51 ヶ所ある銀行よろず相談所では、銀
前に売上票に記載された利用金額をきちんと確認する
行取引に関するさまざまな相談や照会、銀行に対
クセをつけましょう。
する意見、苦情をお受けしています。相談、照会は
また、書き損じや記入漏れなどで売上票を作り直す
無料で電話でも来所でもかまいません(土曜、日
場合には、ミスした方の売上票を必ず目の前で破棄し
曜、その他銀行休業日は除きます)。
てもらう必要があります。
さらに、海外で利用する場合には、通貨が記載され
● 銀行よろず相談所ホームページ
ているか、チップ欄などが空欄になっていないかにつ
h t t p : / / w w w . z e n g i n k y o . o r . j p / y o r o z u /
いても確認します(空欄のままにしていると、後から
index.html
実際と違う通貨や金額を書き込まれることもありえ
ます)。
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訪問販売などで、一定の期間内であれば、違約金
と(発信日と通知内容の証拠が残る「内容証明郵�
を支払うことなく、一方的に契約を解約できる制度
便」で簡易書留扱いにするのが確実な方法です)。
を「クーリング・オフ(cooling-off =頭を冷やす)」
③購入した商品またはサービスが法律で定められ
といいます。
た特定の商品またはサービスであること(マルチ
契約は原則として一方的に解約できず、仮に解約
商法、内職・モニター商法の場合は無制限)。
し相手に損害を与えた場合には、損害を賠償しなけ
④化粧品などの消耗品は、使用または消費していな
ればなりません〈→ p15〉。クーリング・オフは、こ
いこと。
の原則に対する例外として、法律により、一定の条
件を満たしている場合に認められるものです。
このほかにも条件がありますが、少なくとも業者
かっぷ
「割賦販売法」と「特定商取引に関する法律」によっ
の側ではクーリング・オフができる契約の場合には
てクーリング・オフが認められる条件は次のとおり
そのことを書面で消費者に知らせなければならない
です。
わけですから、業者から渡された契約書などの書面
①業者の営業所以外の場所でクレジットで購入した
は必ず読むようにしましょう。
場合か、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引(マ
なお、通信販売についてはクーリング・オフの対
ルチ商法)、業務提携誘引販売取引(内職・モニター�
象外ですが、返品・交換できるかどうかを広告(イン
商法)で購入した場合のいずれかであること。
ターネット含む)で消費者に知らせなければならな
②クーリング・オフができることを書面で知らされ
いことになっています。
た日を含めて8日以内(マルチ商法、内職・モニ��
※�マルチ商法、内職・モニター商法などについては、p33 で詳し ター商法の場合は 20 日以内)に書面で通知するこ�
く説明しています。
<消費者契約法>
<消費者基本法>
消費者契約に関するトラブルが急増するなかで、
平成 16 年6月、これまでの消費者保護基本法の
総合的な消費者被害の防止・救済を目的として平成
一部を改正して施行されました。
13 年 4 月に施行された法律です。消費者が事業者
事業者(商品やサービスの販売・提供者)と消費
と締結した契約すべてを対象とし、消費者は事業者
者とを比べると、事業者のほうがその商品やサービ
の不適切な行為(たとえば事実と異なる勧誘や強制
スに関する知識や交渉力をもっていることを前提と
的な勧誘)のために、消費者が自らの判断で契約し
し、この情報格差の存在を踏まえて事業者は消費者
たものでない場合はその契約を取消すことができる
を勧誘する必要があると明記し、国・地方公共団体
というものです。〈→ p15〉
の責務も規定しています。また、従来の法律の名称
#10
から「保護」が消えたことからもわかるように、国の
施策は単に消費者を保護する立場から、消費者の自
立を支援する立場へ変化しています。〈→ p15〉
この〝貸し〟は
高くつくよ。
すみませ∼ん。
もう一回お願い
します。
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