仙台市インフルエンザ・感染性胃腸炎等流行情報(第 4 号) 発行 平成 27 年 1 月 5 日 1 インフルエンザ 1-1 仙台市内インフルエンザ発生状況 2014 年 第 51 週(12/15~12/21) 2014 年第 51 週における仙台市全体の定点当たり報告数は 21.12 と,注意報基準値 10 を上回りました。地域別では,泉区 で注意報継続中,青葉・宮城野・若林・太白区で注意報基準値 10 を上回りました。累積報告数年齢群別割合では,5~9 歳 が一番多く,次いで 10 代前半が多い状態です。 第 51 週インフルエンザ定点報告 仙台市合計 887(定点当たり 21.12) 青葉区 255(定点当たり 23.18)宮城野区 136(定点当たり 17.00)若林区 153(定点当たり 21.86) 太白区 116(定点当たり 14.50)泉区 227(定点当たり 28.38) (※第 50 週インフルエンザ定点当たり報告数:仙台市合計 7.93 青葉区 6.09 宮城野区 6.25 若林区 8.86 太白区 5.25 泉区 14.00) ※定点当たり報告数:インフルエンザ・感染性胃腸炎などの定点把握対象感染症については,あらかじめ指定された 仙台市内の医療機関(定点医療機関)から患者数の報告を受け,流行状況を把握しています。 報告数実数を定点医療機関の数で割った,1 医療機関当たりの報告数が定点当たり報告数です。 第 51 週市内インフルエンザによる入院患者発生状況(基幹病院定点) :5 例(男性 3 例,女性 2 例) 内訳:宮城野区 1 例(男性 86 歳) ,太白区 4 例(男児 6 歳,男性 16 歳,女児 5 歳,女児 9 歳) インフルエンザ定点当たり報告数 過去5年の推移(仙台市) 60.00 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 50.00 定 点 当 た り 報 告 数 40.00 30.00 20.00 10.00 0 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 週 53 仙台市インフルエンザ定点当たり報告数推移(2014年) 30.00 25.00 定 20.00 点 当 た 15.00 り 報 告 10.00 数 総数 青葉 宮城野 若林 太白 泉 5.00 0.00 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 週 インフルエンザ年齢群別割合の推移( 仙台市,2 0 14 年) 100% 5.1 6.1 5.7 10.0 8.6 80% 20.0 2.9 4.8 2.0 1.0 5.7 4.7 5.1 8.1 1.5 3.4 5.2 3.9 3.5 4.2 11.4 47.5 60% 33.9 31.0 50歳以上 0.040~49歳 0.0 0.0 30~39歳 20~29歳 0.0 50.0 48.6 40% 15~19歳 32.1 26.3 39.7 20% 20.0 17.1 0.0 5~9歳 12.1 10.2 8.6 第49週 第50週 第51週 0% 第47週 第48週 0.0 10~14歳 0~4歳 インフルエンザ累積報告数年齢群別割合(仙台市) 40~49歳 3.7% 30~39歳 6.0% 20~29歳 3.0% 15~19歳 3.7% 50~59歳 2.4% 60歳以上 2.3% 0~4歳 9.6% 5~9歳 37.1% 10~14歳 32.2% (2014 年第 36 週~2014 年第 51 週)N=1,371 仙台市立小学校における平均欠席率の推移 4.00% (2014年10月17日~2014年12月19日) 3.50% 2014/12/19 2014/12/16 3.00% 2014/12/12 2014/12/9 2.50% 2014/11/25 2014/11/21 2.00% 2014/11/18 2014/12/5 2014/11/11 2014/10/28 2014/12/2 1.50% 2014/11/4 2014/10/21 2014/11/28 2014/11/14 1.00% 2014/11/7 2014/10/17 2014/10/31 0.50% 2014/10/24 0.00% ※ 怪我・不登校など明らかに感染症でない例を除いた欠席者の割合 *インフルエンザ様疾患による仙台市内学級閉鎖等状況(51 週) 休 校 0 0 1 0 0 0 1 保育所 幼稚園 小学校 中学校 高等学校 その他 合計 学年閉鎖 0 0 5 0 0 0 5 学級閉鎖 0 2 26 6 1 0 35 ※同一校で同一週に休校・学年閉鎖・ 学級閉鎖が重複した場合,休校・学年 閉鎖・学級閉鎖の優先順で掲載 *仙台市インフルエンザウイルス検出状況(平成 26 年第 36 週~平成 26 年第 48 週検体採取) AH1pdm09 0 件,AH3 亜型 4 件,B 型 0 件(AH1pdm09 0%,AH3 亜型 100%,B 型 0%) (仙台市内病原体定点医療機関提出検体を仙台市衛生研究所にて検査したもの) 仙台市内の医療機関の協力を得て実施している感染症発生動向調査事業*において,今シーズン検出されたインフル エンザウイルスは全て A 香港(H3)型です。 インフルエンザウイルス検出状況(仙台市衛生研究所,2014年) 3 3 検出検体数 2 2 A香港(H3)型 AH1pdm09型 1 1 B型 0 0 36 37 38 39 40 41 42 43 検体採取週 44 45 46 47 48 *感染症発生動向調査事業 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき,インフルエンザなどの感染症について,流行情報及び ウイルスの型などの情報を医療機関の協力のもと収集,分析し,広く情報提供しています。 平成 26 年 12 月 18 日 インフルエンザ注意報が発令されました(注意喚起) 仙台市が実施する感染症発生動向調査において,平成 26 年第 50 週(12 月 8 日~12 月 14 日)泉区でのインフル エンザ定点医療機関あたり患者数*が 10 人を超えたことから,インフルエンザ注意報が発令されました。 前週(第 49 週)に比べ市内全域で患者数が増加しております。また,小・中学校の学級閉鎖も増えております。 今後さらに患者数が増えることが予想されますので,予防対策および有症状時の早期受診を心掛けてください。 * 定点あたり患者数(人/定点) 市内の小児科(26 ヵ所) ・内科(16 ヵ所)定点医療機関で当該週にインフルエンザと診断された患者数を, 報告医療機関数で割ったもの インフルエンザの感染予防対策 ○流水と石鹸で手洗いをし,うがいをしましょう。 ○「咳エチケット」を守りましょう。 ・咳やくしゃみの症状がある方は,マスクを着用しましょう。 ・マスクが無い時は,ティッシュやハンカチで口と鼻を覆いましょう。 ・咳やくしゃみ等で手が汚れた時は,手を洗いましょう。 ○栄養と休養を十分にとり,免疫力を高めておきましょう。 ○発熱や咳,鼻汁といった症状がある場合は,早目に医師の診察を受けましょう。 1-2 日本国内におけるインフルエンザ流行状況(参考:国立感染症研究所ウェブサイト等) 2014 年第 51 週の定点当たり報告数は 15.17(患者報告数 74,752)となり,注意報基準値(10.00)を超えました。 第 51 週に於ける都道府県別の定点当たり報告数については,宮城県が 16.66(全国 12 位)で,注意報基準値(10.00)を 超えました。県内では,仙南保健所管内(23.25)と大崎保健所管内(18.88)で注意報継続中,仙台市(21.12)と塩釜保 健所管内(14.93)で,注意報基準値(10.00)を超えました。 2014/2015 シーズンの国内インフルエンザウイルス検出状況(728 検体検出)を型別に見ると,A(H1)pdm09 が 7 件 (0.96%) ,A 香港(H3)型 699 件(96.02%) ,B 型 22 件(3.02%)と,A 香港(H3)型の割合が最も多く検出されています。 (2014 年 12 月 28 日現在) 全国インフルエンザ定点当たり報告数推移・過去との比較 45 40 35 2010年 定 点 30 当 25 た り 20 報 告 15 数 2011年 2012年 2013年 2014年 10 5 0 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53週 インフルエンザ定点当たり報告数推移(2014年) 25.00 仙台市 20.00 定 点 当 15.00 た り 報 10.00 告 数 宮城県 全国 5.00 0.00 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 週 都道府県別インフルエンザ定点報告状況(2014 年第 51 週) 報告数 総数 埼玉県 北海道 岩手県 奈良県 神奈川県 東京都 千葉県 京都府 大阪府 山形県 福島県 宮城県 長崎県 群馬県 香川県 兵庫県 愛媛県 滋賀県 福岡県 茨城県 長野県 三重県 山梨県 74752 8598 5890 1583 1288 7329 8570 4276 2391 5452 812 1285 1549 1113 1506 721 2743 837 712 2604 1544 1053 767 416 定点当た り報告数 15.17 35.38 25.95 24.73 23.85 22.48 20.60 20.36 19.76 17.76 16.92 16.91 16.66 15.90 15.37 15.02 13.92 13.72 13.43 13.15 12.87 12.10 10.65 10.40 報告数 大分県 栃木県 沖縄県 静岡県 愛知県 秋田県 鳥取県 青森県 徳島県 福井県 広島県 和歌山県 新潟県 熊本県 岡山県 石川県 富山県 岐阜県 宮崎県 佐賀県 高知県 島根県 鹿児島県 山口県 598 758 549 1274 1788 484 248 516 299 250 807 343 658 487 505 281 252 456 305 163 172 112 273 135 定点当た り報告数 10.31 9.97 9.47 9.17 9.17 8.96 8.55 7.94 7.87 7.81 7.08 6.86 6.85 6.09 6.01 5.85 5.25 5.24 5.17 4.18 3.58 2.95 2.94 1.96 (定点当たり報告数多い順に配列) 1-3 世界のインフルエンザ流行状況 (WHO ウェブサイト 2014 年 12 月 23 日更新分より) 世界におけるインフルエンザの活動性は,北半球で継続して高まり,今のところ,インフルエンザ A(H3N2)ウイルスが優 勢です。これまでのところ,最近のインフルエンザ A(H3N2)ウイルスの抗原の特徴は,北半球用 2014 年/2015 年シーズン イ ンフルエンザワクチンに使用された A(H3N2)ウイルスのとは異なることが示されました。 ・北米におけるインフルエンザの活動性の水準は,継続して高まり,流行期の閾値を超えました。インフルエンザ A(H3N2) ウイルスが優勢でした。 ・ヨーロッパにおけるインフルエンザの活動性は,主にインフルエンザ A(H3N2)ウイルスにより,全域で継続して高まりま したが,低い水準のままでした。 ・東アジアにおけるインフルエンザの活動性は継続して高まり,インフルエンザ A(H3N2)ウイルスが優勢でした。 ・アフリカの北部地域におけるインフルエンザの活動性は高まり,インフルエンザ B 型ウイルスが優勢でしたが,エジプトで はインフルエンザの活動性の低い状態でした。 ・アフリカの東部及び西部地域におけるインフルエンザの活動性は低いか,減少していますが,タンザニア連合共和国ではイ ンフルエンザ A(H3N2)ウイルスの検出が増加していると報告されました。 ・アメリカ大陸の熱帯地域諸国におけるインフルエンザの活動性は低い状態でしたが,コスタリカとキューバではインフルエ ンザ検出の増加が報告されました。 ・アジアの熱帯地域におけるインフルエンザの活動性は,低い状態でした。 ・南半球では,インフルエンザの活動性はオフシーズンの水準でした。 ・Flu Net の報告(2014 年 12 月 23 日時点)によると,第 49 週から第 50 週(2014 年 11 月 30 日から 2014 年 12 月 13 日まで) の間,79 カ国等における国立のインフルエンザセンター(NICs)とその他の国立のインフルエンザ研究機関から,インフルエ ンザの動向調査データが報告されました。WHO 世界インフルエンザサーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では 70,341 例以上の検体を検査しました。12,567 例がインフルエンザウイルス陽性で,その内訳はインフルエンザ A が 11,826 例 (94.1%) ,インフルエンザ B が 741 例(5.9%)でした。亜型が解析されたインフルエンザ A ウイルスの内,109 例(1.8%) がインフルエンザ A(H1N1)pdm09,6,025 例(98.2%)がインフルエンザ A(H3N2)でした。解析された B 型の内,134 例(99.3%) が山形系統,1 例(0.7%)がビクトリア系統でした。 2 感染性胃腸炎(小児科)流行状況 2014 年 51 週(12/15~12/21) 2014 年第 51 週における仙台市全体の定点当たり報告数は 8.88 と,前週より増加しました。地域別では,若林区で報告が多 い状態です。 また,全国感染性胃腸炎定点当たり報告数は 11.49 と,6 週連続で増加しました。 なお,宮城県においては 7.79 と全国 37 位でした。 第 51 週感染性胃腸炎定点報告 仙台市合計 231(定点当たり 8.88) 青葉区 67(定点当たり 9.57)宮城野区 52(定点当たり 10.40) 若林区 56(定点当たり 14.00)太白区 22(定点当たり 4.40)泉区 34(定点当たり 6.80) (※第 50 週感染性胃腸炎定点当たり報告数:仙台市合計 7.42 青葉区 6.14 宮城野区 7.20 若林区 10.00 太白区 5.20 泉区 9.60) 感染性胃腸炎定点当たり 報告数 過去5 年の推移( 仙台市) 24.00 20.00 定 点 当 た り 報 告 数 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 16.00 12.00 8.00 4.00 0 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 週 感染性胃腸炎( 小児科) 定点当た り報告数各区別推移( 2 0 1 4 年) 15.0 総数 宮城野 太白 青葉 若林 泉 定10.0 点 当 た り 報 告 数 5.0 0.0 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 感染性胃 腸炎(小 児科)年齢 群別割合 の推移(仙 台市, 20 14年) 100% 90% 1.7 0.6 5.2 2.7 2.1 6.9 5.4 1.3 9.4 3.5 3.6 0.9 1.6 6.9 15.0 80% 70% 36.4 36.2 31.3 60% 36.4 50 51 40~49 歳 30~39 歳 15~19 歳 40% 56.1 52.1 52.7 20% 52.4 36.8 10~14 歳 5~9歳 10% 0~4歳 0% 第47週 第48週 第49週 第50週 第51週 週 50歳以上 20~29 歳 43.0 50% 30% 49 感染性胃腸炎(小児科)累積報告数年齢群別割合 (仙台市) 30~39歳 20~29歳 3.5% 15~19歳 2.2% 0.0% 40~49歳 0.0% 50~59歳 0.0% 60歳以上 0.0% 10~14歳 8.7% 0~4歳 51.8% 5~9歳 33.7% (2014 年第 36 週~2014 年第 51 週) N=1,870 全国感染性胃腸炎定点当たり報告数推移・過去との比較 20 18 2010年 16 2011年 14 定 点 12 当 た 10 り 報 告 8 2012年 数 2013年 2014年 6 4 2 0 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 週 感染性胃腸炎定点当たり報告数推移(2 014年) 12.00 仙台市 10.00 宮城県 全国 定 点 8.00 当 た 6.00 り 報 告 4.00 数 2.00 0.00 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 週 都道府県別感染性胃腸炎定点報告状況(2014 年第 51 週) 報告数 総数 鹿児島県 宮崎県 大分県 福井県 山口県 熊本県 福岡県 岡山県 佐賀県 山梨県 広島県 長崎県 島根県 三重県 群馬県 東京都 愛媛県 埼玉県 神奈川県 静岡県 兵庫県 千葉県 富山県 36116 1425 869 747 426 918 949 1819 781 332 339 1002 620 316 615 815 3500 477 1991 2514 1093 1539 1572 339 定点当た り報告数 11.49 25.91 24.14 20.75 19.36 19.13 18.98 15.16 14.46 14.43 14.13 14.11 14.09 13.74 13.67 13.58 13.31 12.89 12.85 12.57 12.28 12.12 11.91 11.69 報告数 山形県 石川県 茨城県 大阪府 愛知県 青森県 徳島県 栃木県 長野県 岩手県 香川県 京都府 滋賀県 宮城県 鳥取県 新潟県 奈良県 高知県 和歌山県 岐阜県 福島県 秋田県 沖縄県 北海道 349 311 772 2049 1799 387 207 429 477 351 254 619 271 452 133 423 233 197 198 330 184 138 129 426 定点当た り報告数 11.63 10.72 10.29 10.25 9.94 9.21 9.00 8.94 8.83 8.78 8.76 8.48 8.47 7.79 7.00 6.93 6.85 6.57 6.39 6.23 4.09 3.94 3.79 2.98 (定点当たり報告数多い順に配列) 参考ウェブサイト 仙台市衛生研究所:感染症情報(小学校児童欠席率の地理的分布状況(東京大学空間情報科学研究センターとの共同研究に より作成)等掲載) http://www.city.sendai.jp/shoku/1194958_2482.html 仙台市:感染症情報・予防接種 http://www.city.sendai.jp/fukushi/kenko/kansensho/index.html 厚生労働省:インフルエンザ(総合ページ) http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/index.html 国立感染症研究所感染症疫学センター :全国でのインフルエンザウイルス分離・検出報告状況 http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-inf.html WHO http://www.who.int/en
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