資料2-⑦ 東北マリンサイエンス拠点形成事業(2011:FS〜2015年) 三陸における特産海藻類の品種改良技術開発と新品種育成に関する三陸拠点の形成 新品種・新製品 新 東北地域アグリビジネス創出 フェア2012に出展 12月5日 仙台 海藻類の工場製品化 新原料品種 フコイダン フコキサンチン (高血圧抑制) (肥満抑制) 重イオンビーム育種適応種の増大 海藻類・微生物・高次倍数性作物 試験研究:理研食品、技術協力:岩手県 産業化した際のコストシュミレーション (1) 新品種:多収性ワカメの養殖(収量が1.2倍となる) 生産者(1家4名)経費と利益への影響 項目 販売量 産 生 販売金額 償却費 経費 雑費 経費合計 利益 通常 * 50,000 Kg 1.2倍想定 60,000 Kg 7,500,000 円 1,000,000 円/年 1,500,000 円/年 9,000,000 円 1,000,000 円/年 1,800,000 円/年 100,000 円/年 120,000 円/年 2,600,000 円 4,900,000 円 2,920,000 円 6,080,000 円 *岩手県震災前までの8ヶ年(2003〜2010年)の平均値 13.2t/人、単価153円/kgなどから算出 異 産 生 漁船・施設等、 者により なり暫定値として 人件費他、 者により なり暫定値として 仮ロープ・ポリ袋等、 者により なり暫定値として 異 異 1,000,000 円/年 30 円/kg 2 円/kg/年 産 生 償却費 経費 雑費 想定量 毎年変動するが暫定値として 産 生 産 生 50,000 Kg/年 150 円/Kg 産 生 仮定値 量 販売単価 利益は1.24倍 産業化した際のコストシュミレーション (2) 「早採り生コンブちゃん」の製品化を目指して 理研食品(仙台市)では、目標製品価格を2,000円に設定、年間40t (原料)、売り上げ3,000万円を達成が必要と試算 項目 原藻生産量 製品出来高 電気料 設備償却 消耗品費 細目 kg 冷却費 照明、揚水 10年 濾過フィルター等 原料費 kg当り 製品価格 年間売り上げ 現状 1.2倍収量種苗 36480* 43776 16343 19612 冷却コスト1/5 43776 19612 10737983 2854401 ** 9000000 1000000 10737983 2854401 9000000 1000000 2147597 2854401 9000000 1000000 646.72 2482 40561076 538.93 2254 44198946 342.70 1847 36222714 *FSで開発した海藻類養殖用装置では、コンブは24日間培養で重量11倍(390g→4340g)となり、可食サイズに生長。 個体数を10倍にして43.4kg/2000L/24日→年14回の連続稼働により 43.4×14=608kg/2000L/年 →水槽を拡大し、 特願2012-179771号 10,000Lとして、3040kg/10,000L/年→12基設置し、36,480kg/年 「海藻類養殖用装置 **養殖水槽(円形10,000L)12基、UV海水滅菌装置2台、種苗用水槽(長方形2,000L)8基 恒温室2つ、設備費 及び海 藻類養殖方 90,000,000円 法 」出願日2012年8 月14日 1)1.2倍多収性新品種の開発 2)冷却コスト1/5とするための設備改善または適正温度範囲広い新品種の開発 実施する事業とスケジュールおよび各機関がが担う役割 地域系統分類に 関する研究 平成25~ 27年度 岩手県 宮城県 理研食品 理化学研究所 品種改良技術の最適化に関する研究 重イオンビーム照射 (炭素イオン、ネオンイオン、アルゴンイオン) 芽胞体・受精卵 平成24~ 27年度 理化学研究所 高エネルギー ビームラインの開発 平成24~ 27年度 理化学研究所 配偶体・メカブ 有用変異体のスクリーニングに関する試験 芽条変異体選抜(胞子体・2n) 生長量・形態・有用成分 平成24~ 27年度 迅速変異検出法の開発 理研食品・岩手県 生殖による種苗増殖 平成24~ 26年度 理化学研究所 単一メカブ兄妹交配 平成25~ 27年度 理化学研究所・理研食品 平成25~ 27年度 理研食品 変異体選抜(胞子体・2n) 生長量・形態・有用成分 平成25~ 27年度 理研食品・岩手県 有用系統固定 無照射区 炭素イオン アルゴンイオン (12.5Gy) (2.5Gy) 生重量が2倍となる多収性変異体(候補)を選抜 平成26~ 27年度 理研食品・岩手県 陸上養殖の実証試験 平成24~ 27年度 理研食品・理化学研究所 高品質新品種の実用化に関する試験 平成27年度 理研食品・岩手県・理化学研究所 炭素イオン(12.5Gy) 実施体制 ○産業化につなげるために、企業や地元関係者との調整の担い手について 岩手県は佐藤研究員(理研食品)と山口主査専門研究員(岩手県) 宮城県は佐藤研究員(理研食品) ○被災地の企業や漁協との連携の状況 本事業参画企業である理研食品は本社工場(宮城県多賀城市)、仙台新港工場(仙 台市)及び大船渡工場(岩手県大船渡市)全て被災 本事業に協力している岩手県水産技術センター(岩手県釜石市)は被災 岩手県および宮城県の漁協から品種改良に関する要望は調査済み 岩手県 品質が良いもの(1)長い、(2)厚い、(3)つや 形状が良いもの(切れ込みが深いなど) 宮城県 生長が早い、変色しない(異常低水温期における変化)、病害虫に強い ○研究運営委員会のメンバー構成 理化学研究所 大江田憲治理事、福西暢尚副部長、 阿部知子チームリーダー、平野智也研究員 理研食品 小野克徳取締役、佐藤陽一研究員、笠原 諒研究員 岩手県水産技術センター 高橋 禎副所長、山口正希主査専門研究員 有識者 河野重行東京大学大学院教授 鳥山欽哉東北大学大学院教授 現在課題となっている事項 どこの組織に照射するのが効率的か 課題:配偶体(保存できるので制御可能)、陸上養殖できればメカブ(調整は楽) 変異率の測定と有用形質の遺伝調査 多収性の候補の選抜には成功 課題:単一メカブ兄妹交配により有用変異形質が遺伝するか 単一メカブ兄妹交配により有用変異形質が遺伝する 課題:陸上養殖のためには種苗の確保 種苗を新たな産業と捉えて取り組むことが必要 効率的な生殖に関する新たな培養技術の開発 分裂の早い変異系統の選抜 陸上養殖に関して 課題:養殖技術の開発(日長、照度、栄養、温度、流速など) 人工海水は適応できるか 利点:工場の立地を選ばない、珪藻類のコンタミが無い、 1年中同じ条件で養殖できる
© Copyright 2024 ExpyDoc