#odddtky for your Skill Oracle DBA & Developer Days 2014 Zero Data Loss Recovery Appliance によるデータベース保護の アーキテクチャ 佐々木亨 シニアエンジニア 日本オラクル株式会社 製品戦略統括本部 データベースエンジニアリング本部 応用技術グループ Copyright © 2014, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 使える実践的なノウハウがここにある • 以下の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明する ものです。また、情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約 にも組み込むことはできません。以下の事項は、マテリアルやコード、機 能を提供することをコミットメント(確約)するものではないため、購買決定 を行う際の判断材料になさらないで下さい。オラクル製品に関して記載さ れている機能の開発、リリースおよび時期については、弊社の裁量により 決定されます。 OracleとJavaは、Oracle Corporation 及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。 文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 3 本日覚えて帰って頂きたい内容 Recovery Appliance は • RMAN 増分バックアップ と Data Guard のREDO 転送 (適用は含まない) の機能を使って非常に多くのデータベース (数千) を対象 にしてバックアップを取得可能 • ブロック検査&圧縮済み のバックアップから、任意の時点 に 高速(1度のリストア) に、リカバリすることが可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 4 本日の内容 1 バックアップ・リカバリの現状と Recovery Appliance の概要 2 ハードウェア・ソフトウェア構成概要 3 アーキテクチャ 4 バックアップのライフサイクル 5 まとめ Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 5 従来のバックアップ装置はDB保護に適していない 定期的にファイルコピーを単にするだけでは、以下の課題が起こりえる データ損失のリスク 毎日のバックアップ・ウィンドウ 最後のバックアップ以降の全デー タを失うリスク (DBをマウントできなくなった場合) 本番環境への大きな性能インパクト フルバックアップはCPU, I/O, ネット ワークを膨大に消費 例えば夜間バックアップだけでは 日中データを失うリスクがある データベースを正常に復旧で きないリスク 膨大なバックアップ・システ ムの管理 単にファイルコピーするだけで、DB を意識しない状態で保管されている ため、リカバリできないリスクがある 拡張性に乏しいため、各DB毎に バックアップ装置を個々に導入し、 管理/運用している Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 6 従来のデータベース・バックアップを 根本から革新 Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 7 Recovery Appliance が実現するユニークなメリット データ損失をなくす リアルタイム・ログ転送により迅 速なトランザクション保護を実現 バックアップ業務の影響を最 小化(フルバックアップ不要) 本番環境はデータ変更のみを転送 し、バックアップ業務はオフロード データベース・レベルの確実 な復旧 卓越した拡張性、多様な環 境に対応 エンドツーエンドの信頼性と可視性、 管理が可能。データベース・フォー マット/ブロック・レベルでの保証 単一システムを柔軟に拡張し、 データセンター内の全てのデータ ベースを容易に保護。各種OS/ バージョンに対応 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 8 バックアップ・リカバリの統合的な管理 単一システムで、あらゆるバージョン/プラットフォームを統一した方式で管理 個別システム毎のバラバラな管理 Recovery Appliance での統一管理 EMC Solaris AIX IBM Windows HP-UX Linux HP Oracle 10g Oracle 11g Oracle 12c EE/SE Linux Windows Solaris AIX HP-UX NetApp Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 9 Recovery Appliance:全体概要 Recovery Appliance Delta Push: • 増分バックアップを定期取得 • 変更データのみを送信 • REDO を送信(任意) クラウドスケール • 数千もの保護DB • 各種OS/Version対応 • ペタバイトのデータも 保護 • 高価な Agentが不要 Delta Store: • ブロックチェック、圧縮済みの形で バックアップデータを格納 • 任意の時点へ高速なリストア • Exadata のスケーラビリティと柔軟性 Autonomous Archive: • テープへのコピー Replication : • DRサイトへの複製 EM 12c Tape Library Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 10 本日の内容 1 バックアップ・リカバリの現状と Recovery Appliance の概要 2 ハードウェア・ソフトウェア構成概要 3 アーキテクチャ 4 バックアップのライフサイクル 5 まとめ Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 11 ハードウェア構成(1/2) Base Rack からスタートし、ストレージを1台ずつ拡張していく • Base Rack (最小構成) Recovery Appliance Base Rack – 2 x Compute Server • 8 x 10Gb Ethernet / Rack • 12 x 40Gb InfiniBand / Rack • (オプション, テープ接続用) 4 x 16Gb Fiber Channel / Rack ストレージ拡張 – 3 x Storage Server • 12 x 4 TB (raw) 7,200RPM High Capacity Disk / Server • Full Rack: 2 x Compute Server, 14 x Storage Server http://www.oracle.com/us/products/engineered-systems/recovery-appliance-ds-2313692.pdf Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 12 ハードウェア構成(2/2) • Step 1: Base Rack – Exadata Quarter Rack 同一 – Compute 2台 + Cell 3台 • 実効容量:37TB • Step 2: Storage Cell 追加 – Cell を1台づつ追加 (17TB) – Full Rack: Cell 14台 • Step 3: Multi Rack – 18 Rack まで接続可能 • 実効容量:224TB Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | • 実効容量:4PB • InfiniBand 接続 • 複数世代の混在可 13 ソフトウェア構成(1/3) Recovery Appliance 内のソフトウェア • Exadata と同様 OEDA (Oracle Exadata Deployment Assistant) を用いて構築 • Grid Infrastructure が構成される – 2つの ASM Disk Group (+CATALOG, +DELTA) DB Instance • RAC データベースが1つ作成される process process process – 各保護DBのリカバリ・カタログが格納される (+CATALOG) – バックアップのメタデータ格納(+CATALOG) • 受信したバックアップは +DELTA に格納 バックアップ セット バックアップ格納場所 (+DELTA) Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | カタログDB+メタデータ (+CATALOG) 14 ソフトウェア構成(2/3) 保護DB上に必要な追加ソフトウェア • 保護DBのORACLE_HOME 上に Oracle が提供する SBT ライブラリ (libra.so) を追加インストールする – バックアップ取得時にサーバープロセスが上記 SBTライブラリを用いて バックアップをネットワーク越しに転送する – バックアップを転送する特別なプロセスが 起動するわけではない – Recovery Appliance 上にもライブラリは配置される – OTNでツールを提供 • ライブラリの配置や、Recovery Appliance に接続する ためのwallet の設定、通信ポートの設定などを行う Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 15 ソフトウェア構成(3/3) Oracle Enterprise Manager Recovery Appliance Plug-in • 多数の保護DB のバックアップを Enterprise Manager を使って管理 • 必要なソフトウェア – EM 12.1.0.4 – DB Plug-in 12.1.0.6 – Exadata Plug-in 12.1.0.6 – Recovery Appliance Plug-in 12.1.0.1 • Recovery Appliance 上の設定は、 DBMS_RA PL/SQL パッケージでも 実施可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 16 リカバリ・カタログ・データベースの使用について • 保護DB内の制御ファイルを使ったバックアップの管理は不可 – Recovery Appliance 側で、空き領域管理など通常のバックアップ管理以上の ことを行うため、保護DB側の個々の制御ファイルでは管理できない • バックアップ取得時には、カタログDBと保護DBに接続 – カタログDBに接続するユーザは、保護DB毎に分けることも可能 • Recovery Appliance の管理ユーザ が RASYS ユーザ – DBMS_RAパッケージ – リカバリ・カタログ Connect as RA User Connect as SYSBACKUP 保護対象データベース Virtual Private Catalog Virtual Private Catalog リカバリ・カタログ RA User Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | RASYS RA スキーマ 17 本日の内容 1 バックアップ・リカバリの現状と Recovery Appliance の概要 2 ハードウェア・ソフトウェア構成概要 3 アーキテクチャ 4 バックアップのライフサイクル 5 まとめ Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 18 Recovery Appliance:全体概要 Recovery Appliance Delta Push: • 増分バックアップを定期取得 • 変更データのみを送信 • REDO を送信(任意) クラウドスケール • 数千もの保護DB • 各種OS/Version対応 • ペタバイトのデータも 保護 • 高価な Agentが不要 Delta Store: • ブロックチェック、圧縮済みの形で バックアップデータを格納 • 任意の時点へ高速なリストア • Exadata のスケーラビリティと柔軟性 Autonomous Archive: • テープへのコピー Replication : • DRサイトへの複製 EM 12c Tape Library Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 19 Delta Push Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 20 Delta Push で覚えて頂きたいポイント Recovery Appliance は • RMAN 増分バックアップ と Data Guard のREDO 転送 (適用は含まない) の機能を使って非常に多くのデータベース (数千) を対象 にしてバックアップを取得可能 • ブロック検査&圧縮済み のバックアップから、任意の時点 に 高速(1度のリストア) に、リカバリすることが可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 21 Delta Push の概要イメージ • フル・バックアップを送るのは初回のみ – Image Copy 形式ではなく、Backup Set 形式 • 以降は永久に増分バックアップ(=Delta) を送る(フル・バックアップは二度と不要) Incremental Forever Backup Strategy • 2つの増分バックアップの間の変更デー タは、REDO転送によって埋める Recovery Appliance 9/1 AM 1:00 Backup転送 A A A A A Lv0 Backup A A A A A REDO転送 A A A B B 9/2 AM 1:00 Backup転送 B A A B B B A A B C Lv1 Backup B B B REDO転送 9/3 AM 1:00 Backup転送 B C A B C Lv1 Backup C C 時間 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 22 Delta Push の概要 保護DBからRecovery Appliance へのデータの流れは大きく3種類 フル・バックアップ、増分バックアップをRecovery Appliance に送る方法 a. SBT ライブラリを使ったバックアップの転送 b. Polling によるバックアップの転送 REDO Staging Area (c) ※ 上記のいずれかを使う Archived REDO (a) REDO データを送る方法 c. Near-Zero Data Loss Recovery REDO転送 Backup Set Backup (b) Polling Location (NAS) Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | Storage Location (+DELTA) Recovery Appliance 23 (a). Recovery Appliance へのバックアップ・データの送信 • サーバー・プロセスがSBT ライブラリを使い増分バックアップをRecovery Appliance に直接送信(ローカルにバックアップ・ファイルの置き場は不要) • Recovery Appliance との通信には、HTTP が使われる • 保護DB側のバックアップ・コマンドを下記のようにする (後述の通り、EMを 使えばコマンドは自動生成される) ツールを使ってコピーした SBTライブラリを使用 RMAN> RUN { ALLOCATE CHANNEL c1 DEVICE TYPE 'SBT_TAPE‘ PARMS="SBT_LIBRARY=/u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_1/lib/libra.so, ENV=(RA_WALLET='location=file:/u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_1/dbs/zdlra credential_alias=xxxxxxx:1521/zdlra:dedicated')"; BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 CUMULATIVE DEVICE TYPE SBT TAG ‘BCK_DBM01_20141111' database; } Recovery Applianceに接続するた めの資格証明用Wallet Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 24 保護DB側での設定 バックアップの設定(1/2) • Recovery Appliance のセットアップ、設定とは別に、保護DB側でバックアッ プの設定(バックアップ先、スケジュール)が必要 – EM画面: 保護DB > 可用性 > バックアップとリカバリ > バックアップ設定 各種選択後、「適用」ボタンを押すと、 必要な設定が行われる バックアップ転送先Recovery Applianceの 選択とカタログDB用ユーザ名の選択 • 初期化 • データベース・ホストの構成 • Recovery Appliance リカバリ・カタログ 使用の設定 • メディア管理設定 • ログ・アーカイブ保存先およびREDOト ランスポート・ユーザの構成 • パラメータの評価 • データベースの再起動 • 構成後処理 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 25 保護DB側での設定 バックアップの設定(2/2) • バックアップ先の指定後、バックアップのスケジュールを設定 • EM Recovery Appliance Plug-in をインストール済みの場合、下記設定画面 で、Recovery Appliance へのバックアップに適した設定が可能 – 保護DBのHome > 可用性 > バックアップとリカバリ > バックアップのスケジュール Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 26 (b). Polling によるRecovery Appliance へのバックアップ転送 • 保護DB側で単独でバックアップを取り、NASに配置している場合 • 指定したディレクトリ・パス(Backup Polling Location)を、Recovery Appliance が定期的にPolling し、新しいバックアップがあればコピーする • Backup Polling Location を Recovery Appliance からマウントして アクセス可能である必要がある 保護DB群 • Recovery Appliance 側へのバックアップの コピーが完了後、NAS上のオリジナル バックアップを消す設定は可能 バックアップ Polling NAS Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 27 Recovery Appliance側 での設定 Polling の設定(1/1) • Recovery Appliance で設定する保護ポリシーの設定画面で指定する – EM 画面: Recovery Appliance > Protection Policies > Create – Recovery Appliance から Polling するロケーション – Polling する頻度 – Polling して Recovery Appliance にバックアップをコピーした後に、Polling ロケーショ ンにあるオリジナルのバックアップを消すかどうかのチェック Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 28 (c). Near-Zero Data Loss Recovery REDO転送 • データベース障害(マウントできなくなる)が発生すると、前回 Incremental Backup を取得以降の変更が失われることになる • データベース単体で実施可能な対策 1. 頻繁に増分バックアップを取得する 2. アーカイブREDOログを別途バックアップする • いずれの場合も、オンラインREDO上のREDOは失われる可能性があるし、 頻繁なバックアップは本番データベースの負荷増大につながる “Near-Zero Data Loss Recovery” を実現するために、Data Guard のように、 ログバッファ/オンラインREDOログ からREDOを読み、常時REDO を Recovery Appliance 側に転送する Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 29 (c). Near-Zero Data Loss Recovery REDO転送 保護DB DB Instance ログ バッファ データファイル NSA/ TTnn (1) REDO転送 DB Instance Recovery Appliance RFS LAD1 location=USE_DB_RECOVERY_FILE_ DEST valid_for=(ONLINE_LOGFILE,ALL_RO LES) db_unique_name=dblra alternate=LOG_ARCHIVE_DEST_2 (2) アーカイブ Backup アーカイブ REDOログファイル バックアップ セット Storage Location (+DELTA) REDO Staging Area (+DELTA) (3) Storage Locationにコピーし、 リカバリ・カタログに登録 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | LAD2 location=+CATALOG valid_for=(ONLINE_LOGFILE,ALL_RO LES) db_unique_name=dblra alternate=LOG_ARCHIVE_DEST_1 LAD3 location=+DELTA valid_for=(STANDBY_LOGFILE,ALL_R OLES) 30 (c). Near-Zero Data Loss Recovery REDO転送 • REDO転送の仕組みはData Guard と同じ – 転送プロセスがログ・バッファからREDOを読み出し、Recovery Appliance に送る – 現時点では非同期転送のみ可能 • REDO受信後の動作 – Recovery Appliance 側でREDOを受け取ると、一旦、REDO Staging Area に格納 – このREDO Staging Area 中のアーカイブREDOログファイルを、圧縮してStorage Location に格納、リカバリカタログに登録する(一時ファイルは削除される) – ステージングエリアは保護DBで共通 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 31 保護DB側での設定 Near-Zero Data Loss Recovery REDO転送設定(1/1) • バックアップ設定画面でチェックを入れると自動設定される – 保護DBのHome > “可用性” > “バックアップとリカバリ” > “バックアップ設定” • 設定作業を続けると下記が自動設定される – LOG_ARCHIVE_DEST_n パラメータ など通常のData Guard と同等の設定(保護DB側) Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 32 Delta Push まとめ 保護DBからRecovery Appliance へのデータの流れは大きく3種類 フル・バックアップ、増分バックアップをRecovery Appliance に送る方法 a. SBT ライブラリを使ったバックアップの転送 b. Polling によるバックアップの転送 REDO Staging Area (c) ※ 上記のいずれかを使う Archived REDO (a) REDO データを送る方法 c. Near-Zero Data Loss Recovery REDO転送 Backup Set Backup (b) Polling Location (NAS) Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | Storage Location (+DELTA) Recovery Appliance 33 Delta Store Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 34 Delta Store で覚えて頂きたいポイント Recovery Appliance は • RMAN 増分バックアップ と Data Guard のREDO 転送 (適用は含まない) の機能を使って非常に多くのデータベース (数千) を対象 にしてバックアップを取得可能 • ブロック検査&圧縮済み のバックアップから、任意の時点 に 高速(1度のリストア) に、リカバリすることが可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 35 Delta Store の概要イメージ • 送られてきたバックアップ・セットは、小さな 単位(便宜上”ブロック”と呼ぶ)に分解する Recovery Appliance #1 #2 #3 #4 #5 A A A A A カタログDB内の メタデータ A A A A A Virtual Full #1 = {#1,#2,#3,#4,#5} • ブロックを検査、圧縮を行い格納 • 圧縮されたブロック毎に管理される • 管理のためのメタデータは、カタログ・データ ベース上に保持している • メタデータを基に個々のブロックを寄せ集め て、フル・バックアップ相当のもの(仮想フル・ バックアップ)を作り出せる #6 #7 #8 B B B B A A B B Virtual Full #2 = {#6,#2,#3,#7,#8} #9 #10 C C Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | B C A B C Virtual Full #3 = {#6,#9,#3,#7,#10} 36 Delta Store の特徴 • 仮想フル・バックアップの仕組みにより、任意の時点に高速にリカバリ可能 – 1度の(仮想フル・バックアップ)リストア+リカバリ で復旧可能 • REDO はリカバリに使われるだけなので特殊な加工はされない • 下記の処理を本番DBサーバーから Recovery Appliance へオフロード可能 – 取得済みバックアップのブロック破損有無の検査 – RMANバックアップの圧縮 • Exadata のスケーラビリティと柔軟性が組み込まれている – Exadata + Storage Expansion (HCディスク) – 多くの保護DBのバックアップに対応可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 37 用語の整理 • Delta Pool – Recovery Appliance に送られてきたバックアップを加工して格納する場所 – 仮想フルバックアップを構成するデータファイルブロックの集合 – 各保護DBのデータファイルは、対応するDelta Pool を持つ – Recovery Appliance セットアップ時に多数のDelta Pool が作成される • Delta Store Storage Location = ASM Disk Group – Delta Pool の集合 Delta Store • Storage Location – ASM Disk Group と1対1対応、サイズ指定する – + DELTA という Disk Group が指定される Delta Pool Delta Pool Delta Pool Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | Delta Pool Delta Pool Delta Pool 38 仮想フル・バックアップ(Virtual Full Backup) • 仮想フル・バックアップ作成の流れ – Recovery Appliance で受信したバックアップを、小さな単位(便宜上”ブロック”と呼ぶ) に分解し、検査・圧縮して、Delta Poolに格納する – 索引付けをして、バックアップ取得時点における、仮想的なフル・バックアップを構築す る (仮想フル・バックアップ) • 索引はRecovery Appliance 内にあるカタログDBにメタデータという形で格納される • 仮想フル・バックアップは VB$_* という形でリカバリ・カタログから見える • 管理者からは、通常のフルバックアップと同様に扱える – 仮想フル・バックアップ完成時点で、Recovery Appliance で受信した、分解前のバック アップ・セットは削除される • 分解して、Delta Pool 内に格納されている、仮想フル・バックアップを構成しているブロックは、保護ポ リシーに則って削除される • レプリケーション設定時は、削除前にバックアップを複製先に転送される Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 39 仮想フル・バックアップの制限 • 制限事項 – 10gR2(10.2.0.4)以降のデータベースが対象 – バックアップ・セット方式のバックアップが前提 – RMANで圧縮、暗号化したバックアップからは仮想フル・バックアップは作成できない • バックアップは可能だが、オリジナルの暗号化されたフォーマットのまま格納される Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 40 仮想フル・バックアップの推奨事項 • 増分バックアップは、”累積増分”で取得される(デフォルト設定) 差分増分バックアップ 累積増分バックアップ 前回レベル1以降に変更された 全ブロックをバックアップ 前回レベル0以降に変更された 全ブロックをバックアップ • 累積増分だと、レベル0を一度しか取らない ”Incremental Forever Backup” 戦略だと、バックアップ量が次第に大きくなるのでは? 間違い – 累積増分も差分増分も実質的に動作は変わらない – 直近の累積増分から作成された仮想フル・バックアップが直近のレベル0扱いとなる Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 41 仮想フル・バックアップ(イメージ) 9/1 AM 1:00 A A A A A -- POINT① -差分増分 Backup でなく、 累積増分 Backup が推奨 累積増分 Backup転送 Lv0 Backup 仮想フル A A A A A 分解 & 圧縮 白抜きで表して いるブロックは実 体は存在しない #1 #2 #3 #4 #5 A A A A A A A A A A Virtual Full #1 REDO転送 Virtual Full #1 = {#1,#2,#3,#4,#5} A A A B B 9/2 AM 1:00 B A A B B B A A B C 9/3 AM 1:00 B C A B C 増分Backup転送 Lv1 Backup B B B 分解 & 圧縮 #6 #7 #8 B B B Virtual Full #2 REDO転送 増分Backup転送 Lv1 Backup C C 分解 & 圧縮 B A A B B #9 #10 C C B C A B C Virtual Full #3 時間 保護DB Recovery Appliance -- POINT② -Full #1 からの累積ではなく、 Virtual Full #2 からの累積 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | Virtual Full #2 = {#6,#2,#3,#7,#8} Virtual Full #3 = {#6,#9,#3,#7,#10} -- POINT③ – 点線部分に相当する メタデータを保持している 42 仮想フル・バックアップ “VB$_” で始まる名前のものが仮想フル・バックアップ この仮想フル・バックアップは通常のフル・バックアップ と全く同じように扱うことができる Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 43 仮想フル・バックアップを用いたリストア・リカバリ (例)9/2 PM 05:00 の時点にPoint in Time リカバリしたい場合 9/1 AM 1:00 A A A A A #1 #2 #3 #4 #5 A A A A A アーカイブREDO Recovery Appliance 9/2 PM 5:00 の時点に Point in Time リカバリしたい A A A A A Virtual Full #1 A A A B B 9/2 AM 1:00 B A A B B #6 #7 #8 B B B B A A B B Virtual Full #2 B A A B C 9/3 AM 1:00 B C A B C Virtual Full #2 = {#6,#2,#3,#7,#8} 1.直近の仮想フル・バックアップ (=Virtual Full #2) をリストア Block#6,2,3,7,8 を寄せ集めて リストアする アーカイブREDO #9 #10 C C 2.それ以降、9/2 05:00 までのREDO (アーカイブREDO)を使ってリカバリ B C A B C Virtual Full #3 B A A B B + B A A B C 時間 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 44 仮想フル・バックアップを用いたリストア・リカバリ • 任意の時点へのPoint-in-Time リカバリにおいて、「直前の仮想フル・バッ クアップのリストア+リカバリ」で済む – 「フル・バックアップのリストア + Level 1 増分バックアップのリストア + リカバリ」 とはならず、リストアが一度で済む • 「増分更新バックアップ」でもリストアは一度で済むが、「任意の時点」 へのPoint-in-Time リカバリはできない – オリジナルのフル・バックアップに増分バックアップを適用済みなので 利用可能なユースケース ある時点の本番データベースのバックアップを使って、ステージング環境 にテスト用のデータベースを作成する Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 45 本日の内容 1 バックアップ・リカバリの現状と Recovery Appliance の概要 2 ハードウェア・ソフトウェア構成概要 3 アーキテクチャ 4 バックアップのライフサイクル 5 まとめ Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 46 保護ポリシーの管理 • バックアップは保持期間などを設定して、取得から削除までのライフサイ クルを適切に管理する必要がある • 可用性要件毎にポリシー(リカバリ・ウィンドウ、ディスク保持期間など)を 定義し、データベース毎にポリシーを適用する ポリシーの例 Gold ミッション・クリティカル ディスク:30日、テープ:90日、Replication 有 Silver ビジネス・クリティカル ディスク:10日、テープ:30日、Replication 無 Bronze テスト、開発 ディスク:6時間、テープ:なし、Replication 無 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 47 Recovery Appliance側 での設定 保護ポリシーの定義 Storage Location の作成 • Storage Location : 受信したバックアップを格納する ASM Disk Group – 下記の項目を指定する Storage Location = ASM Disk Group • Storage Location 名 • 使用する ASM Disk Group Delta Store – 現行 Recovery Appliance で指定可能なDisk Group は1つ (= +DELTA) • 使用するサイズを指定 Delta Pool Delta Pool Delta Pool Delta Pool Delta Pool Delta Pool 設定後のEM画面 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 48 Recovery Appliance側 での設定 保護ポリシーの定義 保護ポリシーの作成(1/2) • 下記の項目を指定する – 保護ポリシー名 – リカバリ・ウインドウ目標(Disk&Tape): どの時点まで、Point-in-time リカバリ可能とするか – Storage Location 名: 保護ポリシーを割り当てたDBのバックアップが格納される場所 – Copy to Tape / レプリケーション • テープへの移動、他のRecovery Appliance への複製を行うか 設定後のEM画面 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 49 Recovery Appliance側 での設定 保護ポリシーの定義 保護ポリシーの作成(2/2) • recovery_window_goal / recovery_window_sbt – 何日前まで Point-in-Time リカバリを可能にするか期間を指定 – Disk 上のバックアップ、Tape 上のバックアップそれぞれに対して指定 • max_retention_window – バックアップを保持する期間を指定 • guaranteed_copy – バックアップがディスク上から削除される前に、テープやReplication先に移動するか • No :バックアップ時に領域がなければ古いものは消されるが、バックアップが失敗しない • Yes :バックアップ時に領域がなければ、バックアップを失敗させる。保持目標を満たすことを優先 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 50 Recovery Appliance側 での設定 保護ポリシーの定義 保護DBに保護ポリシーを割り当てる • 保護DBをRecovery Appliance上のリカバリ・カタログに登録する – DB名、対応させる保護ポリシー、利用する領域サイズを指定する – Storage Locationは、複数の保護DBで共有されるので、各保護DB毎に、使用するサイ ズを管理者自身で計算して指定する必要がある • サイジングの目安は下記 SIZE(Level0) + SIZE(Level1) * recovery_window + SIZE(archivelog/1day) * recovery_window これに圧縮率、データ量増加を加味 保護DB毎に、保護ポリシーを 割り当てている Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 51 Delta Pool の空き領域管理 • バックアップの削除対象有無の確認を行うタイミング – 定期的なタイミング(バックアップをDisk からTapeに移動するジョブ) – バックアップ取得時に領域が不足しているタイミング • 管理方法 – 下記の優先順で削除対象とする 1. 期限切れしているアーカイブバックアップ 2. バックアップの存在期間 > バックアップ保持期間 かつ Point-in-Time リカバリに不要なものを削 除対象とする 3. Point-in-Time リカバリに必要だが、保護DB毎の確保スペースを超えているもの(reserved_space) 4. 期限切れしていないアーカイブバックアップ • 断片化した領域をデフラグする機能も定期的に動作する Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 52 Autonomous Archive Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 53 テープへのバックアップのコピー • Exadata X4 構成にテープへの接続が追加されている • 16Gb Fibre Channel Cards • 通常保護DBで実施するテープへのバックアップをZDLRAにオフロー ドすることができる • Oracle Secure Backup がプリ・インストールされている • Disk 上での保存期限を過ぎたバックアップはテープへと移動される • テープへのコピー時には、Disk 上の仮想フル・バックアップから取 得した通常のRMANのLevel 0, Level 1 バックアップ Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 54 Replication Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 55 遠隔地へのレプリケーション:災害/サイト障害への対応 • 遠隔地のRecovery Appliance にバックアップを複製することで災害時、サ イト障害時にバックアップ・データを保護できる • Recovery Appliance 間の複製に使われるのは、保護DBから送られてきた 増分バックアップ • 基本的な動作は下記の通り 1. Recovery Appliance は保護DBからバックアップを受け取り、処理する(前述通り) 2. UpstreamのRecovery Appliance が、バックアップをDownstreamに送る 3. Upstreamからのバックアップを受け取ると、Downstream の Recovery Appliance は 処理をし、自身のメタデータを更新する 4. DownstreamのRecovery Appliance はメタデータの更新をしたことを、Upstreamの Recovery Appliance に通知する Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 56 遠隔地へのレプリケーション:災害/サイト障害への対応 Local Data Center Remote Data Center One Way BiDirectional Hub & Spoke • 遠隔地の Recovery Appliance へレプリケー ションすることで、災害/ サイト障害へ対応 • ローカルもしくは遠隔地 の Recovery Appliance か ら直接リストア可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 57 本日の内容 1 バックアップ・リカバリの現状と Recovery Appliance の概要 2 ハードウェア・ソフトウェア構成概要 3 アーキテクチャ 4 バックアップのライフサイクル 5 まとめ Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 58 バックアップ・リカバリの統合的な管理 単一システムで、あらゆるバージョン/プラットフォームを統一した方式で管理 個別システム毎のバラバラな管理 Recovery Appliance での統一管理 EMC Solaris AIX IBM Windows HP-UX Linux HP Oracle 10g Oracle 11g Oracle 12c EE/SE Linux Windows Solaris AIX HP-UX NetApp Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 59 Recovery Appliance で利用できる機能と対応バージョン DBバージョン 利用できる機能 10.2.0.4 • Recovery Appliance へのバックアップ • 仮想フルバックアップ 11.1.0.7 以降 • REDO転送 (Linux, Windows, Solaris x86) 11.2.0.4 以降 • REDO転送 (SPARC Solaris, IBM Power, HP Itanium) • REDO転送 (Standard Edition) • REDO転送の暗号化 12.1.0.2 または 12.1.0.1+パッチ • リアルタイム・カスケード Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 60 まとめ Recovery Appliance は • RMAN 増分バックアップ と Data Guard のREDO 転送 (適用は含まない) の機能を使って非常に多くのデータベース (数千) を対象 にしてバックアップを取得可能 • ブロック検査&圧縮済み のバックアップから、任意の時点 に 高速(1度のリストア) に、リカバリすることが可能 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 61 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. | 62 Copyright © 2014 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. |
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