名古屋矯正管区

名古屋矯正管区
Nagoya Regional Correction Headquarters
名古屋矯正管区
名古屋矯正管区は、東海・北陸地方に所在する矯正施設(刑務所、拘置所、少年院、少年鑑別所)
を所管する法務省の地方支分部局です。法務省には、全国の矯正施設を指導・監督する部局と
して矯正局がありますが、矯正管区は、その所掌事務を分掌し、管轄する矯正施設の適切な管
理運営を図るために設置されています。
また、名古屋矯正管区には、矯正施設で勤務する職員に必要な学術や技能を習得させるため
の研修所(矯正研修所名古屋支所)が設けられています。
組織
【 名 古 屋 矯 正 管 区】
管区長
第一部
総務課
職員課
管区調査官
矯正医療調整官
第二部
成人矯正第一課
成人矯正第二課
第三部
少年矯正第一課
少年矯正第二課
首席管区監査官
管区監査官
【矯正研修所名古屋支所】
支所長
教頭
教 官
沿革
昭和 20 年 8 月
東海行刑管区として旧名古屋刑務所に設置(名古屋市千種区千種町馬走 28)
昭和 21 年 6月
中部行刑管区と改称
昭和 24 年 1 月
名古屋矯正保護管区本部と改称
昭和 25 年 4 月
庁舎及び宿舎等しゅん工により移転
(名古屋市中区老松町9−18 現在の中区千代田5−7−6)
昭和 27 年 8 月
名古屋矯正管区と改称 昭和 58 年 1 月
名古屋矯正管区及び矯正研修所名古屋支所の敷地等を処分財源として特別会計
による合同庁舎の整備に着工
昭和 59 年 11 月
01
名古屋合同庁舎第3号館しゅん工により現在地に移転(名古屋市東区白壁1−15−1)
名古屋矯正管区所管矯正施設配置図
七尾拘置支所
高岡拘置支所
富山刑務所
富山少年鑑別所
富山県
金沢刑務所
金沢少年鑑別所
湖南学院
石川県
高山拘置支所
岐阜県
福井刑務所
福井少年鑑別所
福井県
御嵩拘置支所
岐阜刑務所
岐阜拘置支所
岐阜少年鑑別所
一宮拘置支所 瀬戸少年院
愛知少年院
笠松刑務所
名古屋刑務所
名古屋矯正管区 ◎●
矯正研修所
名古屋拘置所
名古屋支所
名古屋少年鑑別所
豊ケ岡
岡崎拘置支所
学園
岡崎医療刑務所
半田拘置支所
豊橋刑務支所
四日市拘置支所
愛知県
三重刑務所
津少年鑑別所
宮川医療少年院
伊勢拘置支所
三重県
● 刑事施設
本所9庁
(刑務所8庁・拘置所1庁)
■ 刑事施設支所11庁
(刑務支所1庁・拘置支所10庁)
■ 少年院 5庁
▲ 少年鑑別所 6庁
02
刑事施設(刑務所・少年刑務所・拘置所)
刑事施設とは
刑務所、少年刑務所及び拘置所を総称して刑事施設と呼んでいます。
刑務所(少年刑務所を含む。
)は、主として受刑者を収容し、その改善更生を図り、社会生活へ
の適応性を付与するための矯正教育を行い、
円滑な社会復帰に資することを目的とした施設です。
拘置所は、主として刑事訴訟における被勾留者を収容し、適正な刑事裁判の遂行に資するた
めの施設です。
受刑者の矯正処遇
刑務所は、受刑者の矯正処遇の種類や刑名、刑期、性別、年齢等のほか、犯罪傾向の進度に
応じて区分されており、その区分に従って刑務作業・改善指導・教科指導の矯正処遇を行い、
受刑者自身に改善更生の必要性を自覚させるとともに、改善更生及び円滑な社会復帰に向けた
働き掛けを行っています。
矯正処遇は、刑務官の日常的な働き掛けのほか、社会福祉士等の専門家や多くの民間の方々
の協力を得て実施しています。
刑務官
刑務官は、法務省令で定めるところにより、法務大臣が刑事施設の職員のうちから指定する
こととなっており、職務として、24時間体制で被収容者を監視し、受刑者の改善更生に関する
各種指導を行うほか施設の規律秩序の維持、災害等の発生に備えた各種警備活動訓練、護身術、
武道訓練等を行っています。
法律では、制止等の措置、捕縄、手錠及び拘束衣の使用等一定の範囲の職務については、刑
務官のみにその権限が認められています。
警備活動訓練
03
武道訓練(剣道)
武道訓練(柔道)
刑務所入所から出所までの流れ(懲役受刑者の場合)
刑事裁判の確定
入所
● 処遇調査
受刑者の資質及び環境の調査
● 処遇要領の策定
矯正処遇の目標、基本的な内容及び方法
● 刑執行開始時指導
所内規則や各種処遇の説明
刑執行開始時指導
受刑生活を有意義に送るための指導 など
● 矯正処遇の実施
・刑務作業
勤労意欲を高め、就労に役立つ内容
・職業訓練
職業訓練
職業上必要な知識、技能の付与
免許、資格の取得
・改善指導
薬物依存離脱、暴力団離脱、性犯罪再犯防止等
・教科指導
小・中学校教科、高等学校教科に準じた指導
改善指導
● 処遇調査(定期・臨時再調査)
● 処遇要領の変更
処遇再調査の結果に応じた見直し
釈放前
民間協力者による活動
● 釈放前指導
釈放後の生活についての指導・援助
● 就労支援
釈放後の就労に向けた各種支援
出所
釈放前指導
※仮釈放の場合には保護観察へ
04
少 年 院
少年院とは
少年院は、家庭裁判所において少年院送致の保護処分に付された少年を収容し、改善更生及
び円滑な社会復帰を図ることを目的として、矯正教育を行う施設です。また、16 歳に満たない
少年受刑者のうち、少年院における矯正教育により効果が期待できる少年に対し、16 歳に達す
るまでの間、矯正教育を行う施設でもあります。
名古屋矯正管区内には、湖南学院(石川県金沢市)、瀬戸少年院(愛知県瀬戸市)、愛知少年院(愛
知県豊田市)
、豊ケ岡学園(愛知県豊明市)、宮川医療少年院(三重県伊勢市)の5つの少年院
があります。
少年院における処遇
少年院には、各少年院ごとに特色ある教育内容が定められており、少年個々の問題性とそれ
を改善するために必要な教育を考慮して処遇の方針を定め、少年一人一人に対してその特性に
応じたきめ細やかな指導を行っています。
入院から出院までの流れ
階に分け、各段階ごとに具体的
● 社会復帰に向けて、出院後の生活
な到達目標を定め、段階的に改
設計を具体化させるための指導
善更生や社会復帰に必要な力を
級
身に付けられるように指導して
います。
進
● 各少年の問題性に応じた指導
● 職業指導、教科教育等の社会適応
力を高めるための指導
少年院送致
家庭裁判所の審判
05
● 集団生活を通じ、社会性や協調性
級
進
を向上させるための指導
● 基本的な生活習慣を身に付け
させる指導
● 自己の問題点に目を向けさせ、
改善意欲を高めるための指導
● 就労支援
● 関係機関との連携
● 保護者に対する措置
出 院
入院から出院までを3つの段
少年院の教育活動
少年院では、在院者の特性や問題性に応じて、多様な教育を実施しています。
以下に、その教育内容の一部を御紹介します。
問題行動指導
暴力、交友、性、薬物等、
問題性に応じた指導を行
います。
指導場面
(湖南学院)
個別面接
基本的生活訓練
情操教育
個別担任との面接を通
じて、自分の問題に向き
合わせます。
集団行動等を通じて、
協調性や自律性を身に付
けさせます。
様々な活動を通じて、
豊かな情操を育みます。
個別面接
(愛知少年院)
集団行動訓練
(宮川医療少年院)
パートナードッグ
(愛知少年院)
保護関係調整指導
教科教育
体育
保護者に対する助言等を行いながら、親子関係の改善
を図ります。
義務教育や社会生活に
必要な基礎学力を身に付
けさせます。
基礎体力を向上させる
とともに、ルールの大切
さを学ばせます。
教科教育
(瀬戸少年院)
体育
(豊ケ岡学園)
保護者セミナー
(瀬戸少年院)
三者面談
(豊ケ岡学園)
職業指導
職業生活に適応するために、勤労習慣、忍耐力、マナー等を身に付けさせるとともに、各種資格の取得に必要な訓練を行います。
ワープロ検定学習
(湖南学院)
アーク溶接
(瀬戸少年院)
園芸科
(愛知少年院)
フォークリフト技能講習
(豊ケ岡学園)
木彫科
(宮川医療少年院)
特別活動
各種行事、社会奉仕、地域の方々との交流等を通じて、社会性や自主性のかん養を図ります。
社会貢献活動
(湖南学院)
卒業証書授与式
(瀬戸少年院)
運動会
(愛知少年院)
コンサート
(豊ケ岡学園)
観桜会
(宮川医療少年院)
06
少年鑑別所
少年鑑別所とは
少年鑑別所は、主として家庭裁判所から観護措置の決定によって送致された少年を収容する
とともに、その心身の状態を科学的方法で調査・診断し、非行の原因を解明して処遇方針を立
てるための施設です。
また、少年鑑別所では、少年院、保護観察所等の処遇機関からの依頼に応じて鑑別を実施す
るほか、一般の方々からの心理相談に応じるなどの地域社会における非行及び犯罪の防止に関
する援助も行っています。
専門的知識・技術に基づいた鑑別と、少年の健全育成
に配慮した観護処遇
家庭裁判所の観護措置決定などによって送致された少年を、最長8週間(通
常4週間程度)収容し、心理学や医学・教育学・社会学・その他の専門的知
識や技術に基づいて、その少年が犯した非行や犯
罪に影響を及ぼした資質上、環境上問題となる事
情を明らかにすることで、その事情の改善のため
に専門的な調査や診断を行います(鑑別)。
収容鑑別の流れ
など
収容した少年の特性に応じ、それぞれの少年
が健全な社会生活を営むために、必要な知識や
能力を向上させることができるよう、自主性を
尊重しつつ、生活態度に対する助言・指導や学習、
文化活動等の援助を行っています(観護)。
07
不処分
保護観察
少年院送致
鑑別結果通知書作成・
家庭裁判所へ提出
精神医学的検査診察
(必要な場合)
鑑別判定会議
個別方式の心理検査
︵必要な場合︶
第二回以降の鑑別面接
鑑別方針の決定
集団方式の心理検査
初回の鑑別面接
入所時の調査
少年鑑別所送致
観護措置決定
健康診断
少年の行動観察
家庭裁判所の審判
外部資料の収集
地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助
非行問題の専門機関として、非行・犯罪に関する問題や、思春期の子どもたちの行動理解等
に関する知識、ノウハウを活用して、児童福祉機関、学校、教育関係機関、NPO 等の民間団体等、
青少年の健全育成に携わる関係機関・団体の皆様と連携を図りながら、地域社会における非行・
犯罪の防止に関する活動や、健全育成に関する活動の支援などに取り組んでいます。
主な支援の内容
● 子どもの能力・性格の調査
● 問題行動の分析や指導方法の提案
● 子どもや保護者に対する心理相談
● 事例検討会等への参加
● 研修・講演
● 法教育授業等
● 地域の関係機関等が主催する協議会等への参画 など
直接少年鑑別所を訪ねるほかに、電話でも相談を受け付けています。
相談所名
(少年鑑別所名)
新保青少年相談室
(富山少年鑑別所)
小立野青少年相談室
(金沢少年鑑別所)
一般外来相談室
(福井少年鑑別所)
家庭教育相談室
(岐阜少年鑑別所)
ちくさ青少年心理相談室
(名古屋少年鑑別所)
外来相談室
(津少年鑑別所)
電話番号
郵便番号
住 所
〠939−8263
☎ 076−428−2266
富山市才覚寺162−2
〠920−0942
☎ 076−222−4542
金沢市小立野5−2−14
〠910−0001
☎0776−23−5558
福井市大願寺3−4−20
〠502−0851
☎058−232−1123
岐阜市鷺山1769−20
〠464−8585
☎052−721−8439
名古屋市千種区北千種1−6−6
〠514−0043
☎059−222−7080
津市南新町12−12
08
矯正研修所名古屋支所
矯正研修所名古屋支所とは
矯正研修所は、全国の刑務所、少年刑務所、拘置所、少年院、少年鑑別所等に勤務する矯正
職員に対し、職務上必要な学術や技能を習得させることを目的とした施設です。
東京の矯正研修所のほか、全国8か所に研修支所が設置されています。
本所
矯正研修所名古屋支所
名古屋支所
点検礼式
名古屋支所の沿革について
昭和 22 年 8 月
中部地方刑務官練習所として旧名古屋刑務所(名古屋市千種区千種町馬走 28)
に設置
昭和 24 年 6月
中部地方矯正保護研修所と改称
昭和 25 年 4 月
庁舎及び宿舎等しゅん工により移転(名古屋市中区老松町9−18 現在の中
区千代田5−7−6)
09
昭和 27 年 8 月
中部地方矯正研修所と改称
昭和 44 年 7 月
矯正研修所名古屋支所と改称
昭和 59 年 11 月
名古屋合同庁舎第3号館しゅん工により現在地に移転(名古屋市東区白壁1−15−1)
実施研修について
名古屋支所では、初等科、中等科及び専攻科等の研修を実施しています。少年院及び少年鑑別
所で勤務する法務教官及び法務技官に対する研修については、他の研修支所(仙台・東京・大阪・
福岡)へ委託して実施しています。
初任研修課程
刑務官等初等科
任用研修課程
中等科
専門研修課程
専攻科等
新たに刑務官等に採用された
者に対し、職務上必要な知識及
び技能を習得・向上させるため
の基礎的な教育及び訓練を約3
か月間実施します。
中等科入所試験に合格した刑
務官等に対し、刑事施設の初級
幹部として必要な知識及び技能
を習得・向上させるための教育
及び訓練を3か月間実施します。
矯正職員に対し、矯正実務に
必要な知識及び技能を習得・向
上させるための教育及び訓練を
実施します。研修期間は、研修
の種類によって異なります。
研修員の日課について
時 間
6:30∼7:30
7:30∼8:00
8:20
8:30∼8:40
8:45∼12:00
12:00∼13:05
13:05∼17:15
17:15∼18:30
18:30∼21:50
21:50
22:30
研修員の日課(平日)
内 容
起床、洗面、点呼、体操、ランニング、清掃
朝 食
出 寮
朝礼・点検
講義(第1・2時限)
昼食・休憩
講義(第3・4・5時限)
夕 食
入浴、自習時間
門限、点呼
就 寝
研修寮
研修寮居室
講義・訓練について
講義風景
矯正護身術
特別警備活動訓練
10
採 用 試 験
受験資格や試験日程の詳細は、法務省ホームページの資格・採用情報に掲載されています。
www.moj.go.jp/shikaku_saiyou_index.html
刑務官採用試験
【受験資格】
① 刑務 A・B:17 歳以上 30 歳未満 ② 刑務 A(社会)
・B(社会)
:30 歳以上 40 歳未満
③ 刑務 A(武道)
・B(武道)
:17 歳以上 30 歳未満(柔道又は剣道の実技試験を実施)
刑務官は、原則として刑務所又は拘置所に勤務します。刑務所では、受刑者への指導を通じて、
その改善更生及び円滑な社会復帰を実現するよう、様々な処遇を行っています。拘置所では、
主として勾留中の被疑者、被告人を収容し、これらの者が逃走したり、証拠を隠滅したりする
ことを防止するとともに、公平な裁判を受けられるように配慮しています。
工場勤務
夜間勤務
武道訓練
受刑者が働く工場において、刑
務作業の監督・生活指導等を行
います。
夜間も被収容者が就寝する居室
を巡回し、被収容者の動静把握
に努めます。
心身を鍛えるため、武道(剣道・
柔道)訓練が活発に行われてい
ます。
法務省専門職員(人間科学)採用試験
矯正心理専門職区分
【受験資格】21 歳以上 30 歳未満(21 歳未満で大卒見込みを含む。)
矯正心理専門職は、主に少年鑑別所や刑事施設に勤務し、心理学の専門的な知識・技術等を
活かし、専門職員(法務技官(心理))として、非行のあった少年等について、面接や心理検査
等を通じてその原因を分析し、処遇指針を提示したり、刑事施設の改善指導プログラムの実施
などに携わっています。
法務教官区分
鑑別面接
個別心理検査
少年の話にじっくり
耳を傾け、少年の気持
ちや考え方の特徴を理
解し、今後の立ち直り
を一緒に考えます。
少 年 を よ り 詳
しく理解するた
め に、個 別 方 法
の心理テストを
実施します。
① 教官 A・B:21 歳以上 30 歳未満(21 歳未満で大卒・短大卒見込み等を含む。)
【受験資格】
② 教官 A(社会)
・B(社会)
:30 歳以上 40 歳未満
法務教官は、主に少年院や少年鑑別所に勤務し、非行のあった少年に対し、円滑な社会復帰
を図るため、個々の少年の問題性に着目し、集団指導、個別面接等による生活指導、教科教育、
職業補導といった専門的な教育(矯正教育)や行動観察を行っています。
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生活指導(個別面接)
職業補導(資格取得)
少年と 1 対 1 で真剣
に向き合います。
とても貴重な時間で
す。
少 年 の 努 力 の 結 果、
資格を取得したときの
喜びはひとしおです。
矯正ロゴマーク
治安の維持と再犯・再非行の防止への取組を推進し、社会に貢献し、社会に支えられる存在にな
ることを目指していきたいという決意を表したものです。
黄のCは「CHANGE(改革・変革)」
赤のCは「CHALLENGE(改革への挑戦と情熱)」
青のCは「COOPERATE(国民との協働)」
をそれぞれ表し、三つのCを貫く緑のSは、社会(SOCIETY)を表しています。
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ACCESS MAP
東大手駅
名鉄瀬戸線
地下鉄名城線
清水口
名古屋合同
庁舎第3号館
名古屋
法務
医療
合同庁舎
センター
名古屋城
41
明和高校
清水橋
②番出口
市役所
N
市役所
駅
県庁
県
大手庁舎
名古屋
拘置所
名古屋市
市政資料館
ウィル
あいち
名古屋矯正管区
〒461-0011 愛知県名古屋市東区白壁1−15−1
名古屋合同庁舎第3号館
Tel 052-971-5961 Fax 052-968-2705