豊岡市商業者等によるまちづくり推進条例(案)の条文説明 (目的) 第1条

豊岡市商業者等によるまちづくり推進条例(案)の条文説明
(目的)
第1条
この条例は、商業が地域のにぎわいの創出とコミュニティの発展に果たす
役割の重要性に鑑み、商業者等が地域のまちづくり活動に積極的に参加する機運
を高め、もって地域の健全な発展と市民生活の向上に寄与することを目的とする。
【説明】
第1条は、条例の目的を定めています。
商業が活発な地域は、多くの人が買い物等で集まっています。
人が多く集まる地域にはにぎわいや活気があります。人が多く集まる地域には人と
人とのつながりがあります。
この条例は、商業者、商店会、大規模小売店、中規模小売店、地域経済団体、市の
役割を明らかにし、地域のまちづくり活動に積極的に参加する機運を高めることで、
地域の健全な発展と市民生活の向上に寄与することを目的としています。
- 1 -
(定義)
第2条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めると
ころによる。
⑴
商業者
市内において小売業、サービス業その他の商業を営む者をいう。
⑵
商店会
商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)に規定する商店街振興組
合その他の商店街の振興を目的とする団体のうち、市内で活動するものをいう。
⑶
大規模小売店
大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)第2条第2項
に規定する大規模小売店舗のうち、市内に存するものをいう。
⑷
中規模小売店
大規模小売店舗立地法第2条第1項に規定する店舗面積が、
250平方メートル以上1,000平方メートル以下の店舗のうち、市内に存するもの
をいう。
⑸
地域経済団体
豊岡商工会議所、豊岡市商工会、豊岡市商業振興協議会その
他の地域経済の振興を目的とする団体のうち、市内で活動するものをいう。
【説明】
第2条は、この条例で使用する用語を定義しています。
⑴ 商業者
市内に店舗、事業所等を有し、小売業、サービス業など商業を営む者をいいま
す。
⑵ 商店会
商店街振興組合法に規定する市内の商店街振興組合をいいます。なお、法人格を
有しない商店街組合(任意団体)を含みます。
⑶ 大規模小売店
大規模小売店舗立地法第2条第2項に規定している市内の大規模小売店舗で、店
舗面積が1,000平方メートルを超えるものをいいます。
⑷ 中規模小売店
市内の中規模小売店舗で、店舗面積が250平方メートル以上1,000平方メートル以
下のものをいいます。
⑸ 地域経済団体
豊岡商工会議所、豊岡市商工会、豊岡市商業振興協議会など地域経済の振興を目
的に活動する市内の団体をいいます。
- 2 -
<参考>
商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)抜粋
(目的)
第1条
この法律は、商店街が形成されている地域において小売商業又はサービス業に属
する事業その他の事業を営む者等が協同して経済事業を行なうとともに当該地域の環境
の整備改善を図るための事業を行なうのに必要な組織等について定めることにより、こ
れらの事業者の事業の健全な発展に寄与し、あわせて公共の福祉の増進に資することを
目的とする。
(人格及び住所)
第2条
商店街振興組合及び商店街振興組合連合会(以下「組合」と総称する。)は、法
人とする。
2
組合の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
<参考>
大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)抜粋
(定義)
第二条
この法律において「店舗面積」とは、小売業(飲食店業を除くものとし、物品加
工修理業を含む。以下同じ。)を行うための店舗の用に供される床面積をいう。
2
この法律において「大規模小売店舗」とは、一の建物(一の建物として政令で定める
ものを含む。)であって、その建物内の店舗面積の合計が次条第一項又は第二項の基準
面積を超えるものをいう。
※
政令(大規模小売店舗立地法施行令第二条)で定める基準面積
- 3 -
…
1,000㎡
(商業者の責務)
第3条
商業者は、自らの創意工夫により経営基盤の安定及び強化に努めるととも
に、地域社会における構成員であるとの認識に立ち、商店会及び地域経済団体へ
の加入に努めるものとする。
2
商業者は、商店会、地域経済団体等と連携し、商業振興事業並びに地域のにぎ
わい及び交流の場を創出する事業への参加に努めるものとする。
【説明】
第3条は、商業者の責務を定めています。
商業者が事業を実施するにあたって、市場原理と自己責任の原則に基づいた自立し
た取り組みが不可欠です。
商業者は自らが地域社会における構成員であることを認識し、地域の一員として一
体となって商業を活性化していく立場であることから、これまでの商店会や地域経済
団体の活動実績を踏まえ、積極的に商店会や地域経済団体に加入し、これら団体が実
施する商業振興事業並びに地域のにぎわい及び交流の場を創出する事業に積極的に参
加することを要請しています。
(商店会の責務)
第4条
商店会は、市民に身近な存在として生活に必要な利便を提供するとともに、
地域のコミュニティ形成の核としてのにぎわい及び交流の場を創出して商店街の
活性化を図り、地域社会への貢献に努めるものとする。
2
商店会は、空き店舗の状況及び商店街の実態を把握し、関係機関と連携して課
題解決に努めるとともに、その組織基盤を強化するため、商業者の加入促進及び
商店会相互の連携に努めるものとする。
【説明】
第4条は、商店会の責務を定めています。
商店会は、地域コミュニティ形成の核として、にぎわいと交流の場を創出するた
め、イベントや祭りなどの取り組みを実施するなど、商店街の活性化を図り、地域社
会への貢献に努めるものとしています。
また、商店会は自らの現状を認識するため、空き店舗の状況や商店街の実態を把握
するとともに、国、県、市、地域経済団体と協力し課題解決に努める必要がありま
す。さらに第1項の責務を果たすため、商店会の経営基盤の強化が必要であり、その
方策として商業者の加入促進、商店会の連携による事業の実施、リーダーや後継者の
育成など、自らの組織の充実に努めるものとしています。
- 4 -
(大規模小売店の設置者等の責務)
第5条
大規模小売店の設置者及び当該大規模小売店において事業を営む者(以下
「大規模小売店の設置者等」という。)は、大規模小売店舗立地法第4条の指針に
基づき、店舗の周辺地域の生活環境の保持のため、大規模小売店の施設の配置及
び運営方法に関する事項に配慮するものとする。
2
大規模小売店の設置者等は、店舗の周辺地域の他の事業者、地域経済団体等と
の共存を図るとともに、これらと連携し、商業振興事業並びに地域のにぎわい及
び交流の場を創出する事業への参加に努めるものとする。
3
大規模小売店の設置者等は、地域社会における構成員であるとの認識に立ち、
商店会及び地域経済団体への加入に努めるものとする。
【説明】
第5条は、大規模小売店の設置者等の責務を定めています。
市内には多くの大規模小売店が立地していることから、大規模小売店舗立地法第4
条の指針に基づき、周辺地域の生活環境の保持のため、大規模小売店の施設の配置及
び運営方法に関する事項に配慮することを要請しています。
また、他の事業者や地域経済団体等との共存を図り、商業振興事業並びに地域のに
ぎわい及び交流の場を創出する事業への参加に努めるほか、地域社会における構成員
であるとの認識に立ち、商店会及び地域経済団体への加入に努めるものとしていま
す。
<参考>
大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)抜粋
(指針)
第四条
経済産業大臣は、関係行政機関の長に協議して、大規模小売店舗の立地に関し、
その周辺の地域の生活環境の保持を通じた小売業の健全な発達を図る観点から、大規模
小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針(以下「指針」という。)を定
め、これを公表するものとする。
2
指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一
大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき基本的な事項
二
大規模小売店舗の施設(店舗及びこれに附属する施設で経済産業省令で定めるもの
をいう。次条第一項において同じ。)の配置及び運営方法に関する事項であって、次
に掲げるもの
イ
駐車需要の充足その他による大規模小売店舗の周辺の地域の住民の利便及び商業
その他の業務の利便の確保のために配慮すべき事項
ロ
騒音の発生その他による大規模小売店舗の周辺の地域の生活環境の悪化の防止の
ために配慮すべき事項
- 5 -
(中規模小売店の設置者等の責務)
第6条
中規模小売店の設置者及び当該中規模小売店において事業を営む者(以下
「中規模小売店の設置者等」という。)は、店舗の周辺地域の生活環境の保持のた
め、中規模小売店の施設の配置及び運営方法に関する事項に配慮するものとする。
2
中規模小売店の設置者等は、店舗の周辺地域の他の事業者、地域経済団体等と
の共存を図るとともに、これらと連携し、商業振興事業並びに地域のにぎわい及
び交流の場を創出する事業への参加に努めるものとする。
3
中規模小売店の設置者等は、地域社会における構成員であるとの認識に立ち、
商店会及び地域経済団体への加入に努めるものとする。
【説明】
第6条は、中規模小売店の設置者等の責務を定めています。
中規模小売店の設置者等は、大規模小売店の設置者等と同様に、周辺地域の生活環
境の保持のため、中規模小売店の施設の配置及び運営方法に関する事項に配慮するこ
とを要請しています。
また、他の事業者や地域経済団体等との共存を図り、商業振興事業並びに地域のに
ぎわい及び交流の場を創出する事業への参加に努めるほか、地域社会における構成員
であるとの認識に立ち、商店会及び地域経済団体への加入に努めるものとしていま
す。
(地域経済団体の責務)
第7条
地域経済団体は、商業者の事業活動に対する支援を行うとともに、商店会、
市等と協力し、地域のにぎわい及び交流の場を創出する事業の実施に努めるもの
とする。
【説明】
第7条は、地域経済団体の責務を定めています。
豊岡商工会議所や豊岡市商工会は、それぞれ法に基づく目的(地区内における商工
業の改善発達)を遂行するための事業を実施されているので、商業振興施策において
も、主導的な役割を担うことが期待されます。また、豊岡市商業振興協議会その他の
地域経済の振興を目的に活動を行う団体も同様であり、地域経済団体は商業者の事業
活動に対する支援を行うとともに、地域のにぎわい及び交流の場を創出する事業の実
施に努めるものとしています。
- 6 -
(市の責務)
第8条
市は、この条例の目的を達成するため、国、県、地域経済団体等と連携し、
商業の振興のために必要な施策を実施するものとする。
【説明】
第8条は、市の責務を定めています。
市は、この条例の目的を達成するため、国、県、豊岡商工会議所、豊岡市商工会そ
の他地域経済団体と連携して、商業の振興のための必要な施策を実施するものとして
います。
附
則
この条例は、平成28年4月1日から施行する。
【説明】
この条例の施行予定日を、平成28年4月1日とします。
- 7 -