(4) 改正「中小企業の会計に関する指針」

資料番号
第 327 回企業会計基準委員会
日付
審議事項(4)
SME 2015-5
2016 年 1 月 12 日
プロジェクト
中小企業の会計に関する指針
項目
改正「中小企業の会計に関する指針」への対応案について
本資料の目的
1. 日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所及び企業会計基準委員
会(以下「関係四団体」という。)は連名で「中小企業の会計に関する指針」
(以下
「中小会計指針」という。
)を公表している。本資料は、2015 年 10 月に公表され
た「中小企業の会計に関する指針」の公開草案(以下「本公開草案」という。)に
寄せられたコメントをご紹介するとともに、当該コメントへの対応方針案について、
ご了承を頂くことを目的としている。
2. なお、中小会計指針の概要及び中小会計指針の改正にあたっての当委員会の手続き
は別紙のとおりである
本公開草案に寄せられたコメントの概要及び対応方針(案)
(本公開草案の概要)
3. 今回の改正中小会計指針の公開草案は、第 320 回企業会計基準委員会(2015 年 9
月 25 日)で了承された後、関係四団体すべての了承を得て、2015 年 10 月 2 日に
公表された。
4. 本公開草案では、以下の事項に関して中小会計指針の記載の明確化を図ることを提
案した。なお、これらの見直しは、従来の取扱いについて変更することを意図する
ものではない。
(1) 重要性の原則(第 9 項(2))
(2) 固定資産の減損(第 36 項)
(3) 税効果会計(第 61 項)
(4) 企業会計基準第 24 号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の取
扱い(第 82 項)
(本公開草案に寄せられたコメントの概要)
5. 本公開草案に寄せられたコメントに関する概要は以下のとおりである。
(1) コメント募集期間
:
10 月 2 日から 11 月 2 日(1 か月)
(2) 受領したコメント件数
:
1件
6. コメントは、第 4 項(1)の重要性の原則に関するもの1であり、本公開草案第 9 項(2)2
1
2
審議事項(4)参考資料 5 参照。
審議事項(4)参考資料 2「中小企業の会計に関する指針」
(案)第 9 項(2)(4 ページ(目次
1
財務会計基準機構のWebサイトに掲載した情報は、著作権法及び国際著作権条約をはじめ、その他の無体財産権に関する
法律並びに条約によって保護されています。許可なく複写・転載等を行うことはこれらの法律により禁じられています。
審議事項(4)
SME 2015-5
において追加することを提案した「重要性の原則は本指針のすべての項目に適用さ
れる。
」旨の記載ではなお不明確であり、
「重要性の原則は各論に特段の記載がなく
とも、本指針のすべての項目に適用される。」
(下線は ASBJ 事務局が追加した。
)と
修文することを提案している。
(中小会計指針専門委員会での審議を踏まえたコメントへの対応方針(案))
7. 寄せられたコメントを踏まえた中小会計指針の最終的な改正案は、2015 年 12 月 15
日開催の「中小企業の会計に関する指針」作成検討専門委員会(以下「中小会計指
針専門委員会」という。
)で検討を行った。中小会計指針専門委員会では、本年度
の幹事団体である日本公認会計士協会より、本公開草案では「本指針の記載範囲及
び適用にあたっての留意事項」において、「重要性の原則は、すべての項目に適用
される」という記載を挿入しており、各論に特段の記載がなくとも、重要性の乏しい
項目に関しては簡便な会計処理の方法によることができることとしているので、本公
開草案の記載どおりとするというコメントへの対応方針が提案され、特段の異議は
示されなかった。
8. そこで、第 4 項(2)から(4)の本公開草案におけるその他の提案を含め、公開草案ど
おりの内容で最終化すべく、関係四団体における各々のデュー・プロセスを経て、
中小企業の会計に関する指針作成検討委員会(以下「中小会計指針作成検討委員会」
という。
)に付議することとなった3。
9. また、関係四団体のウェブサイト上で公表する予定の本公開草案に対するコメント
の概要及びそれに対する対応方針(案)は、審議資料(4)参考資料 4「中小企業の
会計に関する指針」の改正に係る公開草案に対するコメント募集の結果について
(案)のとおりである。
今後のスケジュール及び今後の検討事項の取扱い
(本公開草案の最終化に向けてのスケジュール)
10. 2016 年 1 月 26 日に開催される中小会計指針作成検討委員会において改正中小会計
指針の公表に関する審議が行われ、改正中小会計指針の公表について承認された場
合、遅滞なく関係四団体のウェブサイトで、改正された中小会計指針及び新旧対照
表をコメントの概要及びコメントへの対応とともに公表する予定である。
(「今後の検討事項」
(資産除去債務)の取扱い)
11. 中小会計指針においては、企業会計基準第 18 号「資産除去債務に関する会計基準」
を含まない。
)
)参照。
3
改正内容については審議事項(4)参考資料 3「中小企業の会計に関する指針」新旧対照表
(案)を参照。
2
財務会計基準機構のWebサイトに掲載した情報は、著作権法及び国際著作権条約をはじめ、その他の無体財産権に関する
法律並びに条約によって保護されています。許可なく複写・転載等を行うことはこれらの法律により禁じられています。
審議事項(4)
SME 2015-5
(以下、
「資産除去債務会計基準」という。)の取扱いに関して、今後の検討事項と
して、
「今後の我が国における企業会計慣行の成熟を踏まえつつ、引き続き検討す
ることとする。
」としている。
12. 資産除去債務会計基準の取扱いについては、中小企業関係者の意見を踏まえ、コス
ト・ベネフィットも考慮して検討を行っていくこととしており、中小会計指針専門
委員会において、情報収集をどのように行っていくかを含め、検討する予定である。
ディスカッション・ポイント
「中小企業の会計に関する指針」の公開草案に寄せられたコメントを踏まえ
た対応方針案について、ご意見があれば頂きたい。
以 上
3
財務会計基準機構のWebサイトに掲載した情報は、著作権法及び国際著作権条約をはじめ、その他の無体財産権に関する
法律並びに条約によって保護されています。許可なく複写・転載等を行うことはこれらの法律により禁じられています。
審議事項(4)
SME 2015-5
(別紙)
中小会計指針の概要
(中小会計指針の制定経緯とこれまでの改正経緯)
1. 中小会計指針は、
「中小企業の会計に関する研究会報告」(中小企業庁、平成 14 年
6 月)、
「中小企業会計基準」(日本税理士会連合会、平成 14 年 12 月)、及び「中小
企業の会計のあり方に関する研究報告」(日本公認会計士協会、平成 15 年 6 月)の
3 つの報告書を統合する形で、平成 17 年 8 月に関係四団体の連名で公表された。
この公表は、平成 17 年 7 月に公布された会社法において「会計参与制度」が導入
されたことにも対応している。
2. 中小会計指針は公表後、当委員会が公表する会計基準の新設若しくは改正、又は関
係法令の改正などに伴い、ほぼ毎年改正を行ってきている。中小会計指針を改正す
る手続きとしては、関係四団体及び学識経験者等から構成される中小会計指針専門
委員会と親委員会に相当する「中小企業会計作成検討委員会の審議を経ることとし
ている。具体的には、当該専門委員会での検討を経て公開草案を公表し、公開草案
に寄せられたコメントを踏まえて更に当該専門委員会で検討を行ったうえで、中小
会計指針作成検討委員会を招集して検討を行い、全会一致での了承を得て、改正し
た中小会計指針を公表している。
(中小会計指針の目的及び適用対象)
3. 中小会計指針は、中小企業が計算書類を作成するにあたり、拠ることが望ましい会
計処理や注記等を示すものであり、とりわけ、会社法上、会計参与が取締役と共同
して計算書類を作成するにあたって拠ることが適当な会計のあり方を示すもので
ある。このため、中小会計指針は一定の水準を保つものとされ、中小企業は中小会
計指針により計算書類を作成することが推奨されている。
4. 中小会計指針の適用対象は、以下の会社を除く株式会社とされている。

金融商品取引法の適用を受ける会社及びその子会社並びに関連会社

会計監査人を設置している会社及びその子会社
中小会計指針の改正にあたっての当委員会の手続き
1. 中小会計指針は、金融商品取引法適用会社には適用されず、当財団の定款第 52 条
で定める「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準及びその実務上の取扱いに
関する指針」には該当しないことから、「企業会計基準等の開発に係る適正手続き
に関する規則」で規定した会計基準等の対象には当たらないとされる。しかし、
「企
4
財務会計基準機構のWebサイトに掲載した情報は、著作権法及び国際著作権条約をはじめ、その他の無体財産権に関する
法律並びに条約によって保護されています。許可なく複写・転載等を行うことはこれらの法律により禁じられています。
審議事項(4)
SME 2015-5
業会計基準委員会」という名称を使用して公表するものであるので、適正なデュ
ー・プロセスを図る観点から、中小会計指針の改正にあたっての当委員会等におけ
る手続きは、以下の手順を踏むこととしている4。
(1) 中小会計指針の改正にあたっての公開草案の公表に向けての手続き
① 当委員会事務局での検討を踏まえて、中小会計指針専門委員会の審議に参
加する。
② 中小会計指針専門委員会での検討を踏まえた公開草案については、企業会
計基準委員会に付議して審議を行い、了承を得る(中小会計指針の位置づ
けを踏まえ、議決は行わない)。その後、関係四団体すべての了承が得ら
れた段階で公開草案が公表される。
(2) 最終的な改正された中小会計指針の公表に向けた手続き
① 当委員会事務局は、公開草案に寄せられたコメントの分析及び検討を行っ
たうえで、中小会計指針専門委員会の審議に参加する。
② 中小会計指針専門委員会での検討を踏まえた中小会計指針の最終的な改
正案については、企業会計基準委員会に付議して審議を行い、了承を得る。
(3) 当委員会事務局は企業会計基準委員会の了承を得た上で、中小会計指針作成検
討委員会の審議に参加する。改正された中小会計指針は、中小会計指針検討委
員会で全会一致での承認が得られた段階で公表される。
以 上
4
第 303 回企業会計基準委員会(2015 年 1 月 9 日)で了承されたものである。
5
財務会計基準機構のWebサイトに掲載した情報は、著作権法及び国際著作権条約をはじめ、その他の無体財産権に関する
法律並びに条約によって保護されています。許可なく複写・転載等を行うことはこれらの法律により禁じられています。