「ロケットに思う」 電機連合静岡地方協議会 議 長 杉 山 俊 道 新年あけましておめでとうございます。 昨年は、 「ロケット」の話題で持ちきりになった 1 年でした。 11 月、種子島宇宙センターから「H2A ロケット」が打ち上げられ、 カナダ民間企業から委託された通信放送衛星を予定の軌道に投入、 国産ロケットによる初の商業衛星輸送に成功し、今後成長が見込まれる 宇宙産業への参入に弾みとなる出来事がありました。 12 月には、探査機「あかつき」が金星軌道への投入に成功。 実はこの「あかつき」 、5 年前に打ち上げられ半年後に軌道に入る計画でし たが、直前にメインエンジンが壊れ失敗、その後太陽の周りを回っていたようです。そして今回残された 小型エンジンを使って再挑戦し、奇跡的な成功を果たしました。 そして私の中で欠かせないのが 10 月から全 10 回に亘って放映された「下町ロケット」。池井戸潤さん の直木賞受賞作を原作としたこのドラマは、録画する時間も惜しいくらい、リアルタイムで真剣に観たテ レビ番組でした。阿部寛さん演じる佃航平社長の「夢」に懸ける真っ直ぐな姿勢と強いリーダーシップ、 佃製作所社員全体のモノづくりに寄せる思い、プライド、品質へのこだわり、そして何より組織として同 じ価値観で1つのゴールを目指す姿に、メーカーに勤めるものとして、また組織に身を置くものとして、 様々な思いを巡らせました。 さて、このロケット。いくら高精度のエンジンを作り上げたとしても、エンジン単一の機能だけで真っ 直ぐに飛ぶことはできないようです。ロケットが正しい軌道で飛べるのは、自らの傾きなどを検出し、自 動修正するフィードバック機能が備わっているからとか。ロケットに限らず、その場で起こっている事実 を正しく検知し、そのフィードバックを真正面から誠実に受け止め、そして判断・決断していくことの重 要性を示しているように思います。 地協の運動方針やその取り組みは、言うなれば私たちの「ロケット」打ち上げ。間近に迫る春季交渉、 ファミリーサポート共済 3 年目の推進、そして 7 月の参議院選挙「矢田わか子」さんの必勝に向けた取 り組み。これらのロケットが無事に飛び立つためには、加盟組織の皆さんからのフィードバックが欠かせ ません。今期も引き続き、皆さんとの信頼関係を基軸としたコミュニケーションの充実に積極的に努めて いきたいと考えます。 2016 年、胸に秘めるそれぞれの「ロケット」がどのように飛び立ち、そしてどのような軌跡を描いて いくのかを楽しみにしつつ、皆さんにとって素晴らしき 1 年になりますようご祈念申し上げ、新年のご 挨拶とさせていただきます。
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