2016/01/05 - 電機連合静岡地方協議会

「ロケットに思う」
電機連合静岡地方協議会
議 長
杉 山 俊 道
新年あけましておめでとうございます。
昨年は、
「ロケット」の話題で持ちきりになった 1 年でした。
11 月、種子島宇宙センターから「H2A ロケット」が打ち上げられ、
カナダ民間企業から委託された通信放送衛星を予定の軌道に投入、
国産ロケットによる初の商業衛星輸送に成功し、今後成長が見込まれる
宇宙産業への参入に弾みとなる出来事がありました。
12 月には、探査機「あかつき」が金星軌道への投入に成功。
実はこの「あかつき」
、5 年前に打ち上げられ半年後に軌道に入る計画でし
たが、直前にメインエンジンが壊れ失敗、その後太陽の周りを回っていたようです。そして今回残された
小型エンジンを使って再挑戦し、奇跡的な成功を果たしました。
そして私の中で欠かせないのが 10 月から全 10 回に亘って放映された「下町ロケット」。池井戸潤さん
の直木賞受賞作を原作としたこのドラマは、録画する時間も惜しいくらい、リアルタイムで真剣に観たテ
レビ番組でした。阿部寛さん演じる佃航平社長の「夢」に懸ける真っ直ぐな姿勢と強いリーダーシップ、
佃製作所社員全体のモノづくりに寄せる思い、プライド、品質へのこだわり、そして何より組織として同
じ価値観で1つのゴールを目指す姿に、メーカーに勤めるものとして、また組織に身を置くものとして、
様々な思いを巡らせました。
さて、このロケット。いくら高精度のエンジンを作り上げたとしても、エンジン単一の機能だけで真っ
直ぐに飛ぶことはできないようです。ロケットが正しい軌道で飛べるのは、自らの傾きなどを検出し、自
動修正するフィードバック機能が備わっているからとか。ロケットに限らず、その場で起こっている事実
を正しく検知し、そのフィードバックを真正面から誠実に受け止め、そして判断・決断していくことの重
要性を示しているように思います。
地協の運動方針やその取り組みは、言うなれば私たちの「ロケット」打ち上げ。間近に迫る春季交渉、
ファミリーサポート共済 3 年目の推進、そして 7 月の参議院選挙「矢田わか子」さんの必勝に向けた取
り組み。これらのロケットが無事に飛び立つためには、加盟組織の皆さんからのフィードバックが欠かせ
ません。今期も引き続き、皆さんとの信頼関係を基軸としたコミュニケーションの充実に積極的に努めて
いきたいと考えます。
2016 年、胸に秘めるそれぞれの「ロケット」がどのように飛び立ち、そしてどのような軌跡を描いて
いくのかを楽しみにしつつ、皆さんにとって素晴らしき 1 年になりますようご祈念申し上げ、新年のご
挨拶とさせていただきます。