平成27年10月 岡山県保健福祉部医療推進課 全国がん登録の主な概要 根拠法令:「がん登録等の推進に関する法律」(がん登録推進法) 平成25年12月13日公布、平成28年1月1日施行 これまで都道府県単位で行われてきた地域がん登録が、国において全都 道府県のがん情報の集約、突合、集計をする全国がん登録に発展すること により、他県で受療する自県のがん患者の情報収集や、複数の都道府県に よる同一患者の重複登録といったこれまでの課題が解消され、より正確な がん罹患状況等のデータの把握が可能となり、国民や医療機関、行政、研 究機関等に還元されることとなります。 全ての病院と、開設者の同意を得て知事が指定する診療所は、当該病院等に おいて初回の診断や治療が行われたがん患者に係るがん情報の都道府県知事 への届出が義務づけられます。(法第6条) ・ 岡山県内に所在する病院等は、岡山大学病院内に設置する岡山県がん登録室に 届出をしていただきます。地域がん登録の届出先と同じです。 ・ 全国がん登録に基づき届出いただくのは、法施行後(平成28年1月1日)以後に 初回の診断が行われた症例です。平成27年までに診断された症例については、 従前の地域がん登録での扱いとなりますので、地域がん登録の様式により 届出いただきますよう、引き続き御協力をお願いいたします。 ・ 患者さんが岡山県民であるか否かを問いません。全国がん登録では、他県から 入院・通院される患者さんについても岡山県がん登録室に届け出ていただきます。 ・診断は、必ずしも病理学的診断を要しません。肉眼的診断や臨床診断を含みます。 ・ 平成28年中に初回の診断をした罹患症例については、平成29年8月までに 岡山県がん登録室に届出をお願いいたします。 ・ 届出にあたって、患者さんの同意は不要です。 ・ 診療所については、開設者の同意を得て県が指定する診療所のみが届出の義務を 負います。法の趣旨に賛同いただき、できる限り御協力をお願いいたします。 指定を受けていない診療所からの届出は、受理しないこととされています。 都道府県知事は、病院が届出を行わない場合に、特に必要があると認める ときは、当該病院の管理者に対し、期限を定めて届出をするよう勧告し、 従わない場合は、その旨を公表することができます。(法第7条) ・ 病院が届出をしないことに対する罰則はありませんが、都道府県は届出を勧告し、 病院が勧告に従わない場合は、その旨を公表できるとされています。 ・ 指定を受けた診療所は、その後の指定の辞退も可能であることから、この規定の 適用はありません。 都道府県知事は、病院等の管理者から、過去に届出をいただいたがんに係る 都道府県がん情報の提供の請求を受けたときは、その提供を行わなければ なりません。(法第20条) ・ 病院等は、院内がん登録やがんに係る調査研究のために、過去に全国がん登録へ の届出を行った患者さんに係る予後情報等の提供を受けることができます。 地域がん登録と全国がん登録の違い 地域がん登録 平成27年12月31日以前の 届出対象期間 診断症例 健康増進法、がん対策基本法 法的根拠 (直結する根拠法令ではない) 自治体の 任意 実施義務 医療機関の 病院、診療所ともに任意 届出義務 届出の対象とな 岡山県内に所在する医療機関が、 る患者の範囲 岡山県内に居住するがん患者につ (岡山県の場合)いて届け出る。 届出謝金 300円/件 全国がん登録 平成28年1月1日以後の 診断症例 がん登録等の推進に関する法律 法定義務(第一号法定受託事務) 病院と、県指定診療所は義務 指定がない診療所は届出不可 岡山県内に所在する医療機関が、 がん患者の住所地に関わらず診療 した全ての患者について届け出 る。 なし(法定義務のため) 法の施行日(平成28年1月1日)以後も、平成27年以前の診断症例については、 がん登録推進法の規定は適用されず、従前の地域がん登録での扱いとなります。 地域がん登録の様式により届出いただきますよう、引き続き御協力をお願い いたします。
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