テーマ概要(PPT版) - 宇宙ステーション・きぼう

~微量タンパク質変動検出による骨量減少原因タンパク質の同定~
国の戦略的募集区分
ヒト疾患に関連するエピゲノム研究
研究テーマ名: 「きぼう」を利用した骨粗鬆症に係わるタンパク質の臨床プロテオーム研究
代表研究者:横浜市立大学 学長補佐・特任教授 平野 久
背景、目的
 生体には約2万のタンパク質が存在し、生命機能の
制御に係わっている。宇宙飛行による骨量減少、骨
粗鬆症の発症にも何らかのタンパク質が係わってい
ることが予測できたが、以前はその原因タンパク質
を検出同定できる技術がなかった。
 提案者らは一度に多数の超微量原因タンパク質を
迅速・定量的に同定する手法を開発した。本研究で
は、「きぼう」の骨量減少加速特性を使って、地上で
は検出できない宇宙飛行前後の飛行士の血中タン
パク質の変動、宇宙飛行前後のマウスの血液、骨、
骨格筋の発現異常タンパク質の変動を調べ、骨量
減少に関連するタンパク質を同定する。
 さらに同定されたタンパク質が骨粗鬆症といかに関
連しているのかヒト臨床検体を用いて検証する。
成果の活用、目指すビジョン
 骨粗鬆症の診断マーカー開発
骨量・骨格筋減少の原因タンパク質の解明は、骨粗鬆
症の早期発見するための、或いは同疾患を診断するた
めのバイオマーカーとして利用できる。
 骨粗鬆症の治療法開発
原因タンパク質の発現を制御する医薬品を開発できれ
ば、骨粗鬆症の予防・治療法の開発が期待される。
研究概要
 生体には約2万のタンパク質が存在し、生命機能の制
御に関与。
 宇宙飛行による骨量減少、地上における骨粗鬆症にも
タンパク質の異常が関わっていると予測。ただし、これ
までは原因タンパク質の検出同定技術がなかった。
宇宙飛行前
宇宙飛行後
骨量減少に係わる
タンパク質の検出・同定
血液
ヒ ト
血液・骨・
骨格筋
マウス
宇宙は加齢加速に似た環境であり、
急速に骨量減少、筋委縮等が生じる。
健常者
骨粗鬆症患者
血液
地上ヒト
臨床検証
宇宙飛行のサンプルから同定されたタンパ
ク質について骨粗鬆症との関連性を検証。
一度に多数の
超微量タンパク質を
検出・同定できる
独自の方法により
解析が可能に!