投資情報部 2015 年 12 月 24 日(木) Weekly Outlook 週刊投資情報 CONTENTS 1. 日本株見通しとポイント~2015 年振り返りと 2016 年見通し ...............................2 2. 米国株見通しとポイント~市場の注目は決算発表にシフト ...................................3 3. 円相場見通しとポイント~ドル円と日米利回り格差の動きに大きな乖離 ...............4 4. 国内経済動向~11 月の小売関連統計は天候要因を主因に総じて低調 ..............5 5. 新興国市場・経済動向 ........................................................................................6 6. 日本株式~2015 年の相場を振り返る ..............................................................10 7. 2015 年のマーケットデータ、ランキング ............................................................. 11 8. 2016 年の日本株式市場を占う~「歌会始」と「申赤」 .........................................12 9. 米国株式~2015 年の相場を振り返る ..............................................................13 10. 為替~2015 年のドル円相場を振り返る ............................................................14 11. 中国株式~中央経済工作会議を受け上海総合指数は上昇継続へ ...................15 12. 今週のストラテジー・セレクション .......................................................................16 13. 主な国内株価指数とテクニカル指標の推移 .......................................................17 14. 2016 年の主な注目スケジュール ......................................................................18 15. 来週・再来週の主なスケジュール ......................................................................21 ※当レポートは、本号が年内最終号となります。 次号『No.236』は、2016 年 1 月 7 日に発行の予定です。 1 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 No.235 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 1.日本株見通しとポイント~2015年振り返りと2016年見通し 日本株担当: 横山 敦史 弊社では2016年末の日経平均を22,000円と予想する。年前半は17/3期企業業績に対する懸念などから軟 調に推移する場面もあると想定されるものの、堅調な先進国経済やドル円の上昇などを背景に、年末に向 けて水準を切り上げる展開を見込む。投資戦略としては、来期業績が今期よりも見劣りする可能性がある中 では、個別銘柄の選別がより重要な年になると考えられよう。 2015年相場振り返り 図表1. 2015年1年間の変化 2015 年 の 日 本 株 市 場 を 振 り 返 る と 、 日 経 平 均 や TOPIXが1割近く上昇したが、東証REIT指数は下落す るなどまちまちな相場となっている(図表1)。また、ドル 円は米利上げに対する市場の織り込みが早い段階で 進んでいたことや、利上げペースが緩やかになるとの見 方などからほぼ横ばいの推移を辿った。 日経平均(円) TOPIX ドル円 東証REIT指数 日本10年債利回り WTI原油先物価格 (ドル/バレル) 一方、大きく変化したのは原油価格だ。2014年末の 水準から約3割下落し、エネルギーセクターの業績悪化 だけでなく、投資家心理にも度々大きな影響を与えた。 このままさらに下げ続けるとの見方は多くないものの、世 界的な需給は供給超過の状況が続いており、引き続き 原油相場が株式市場に及ぼす影響は無視できないと 言えよう。 2014年末 2015/12/22 17,450.77円 18,886.70円 1,407.51 1,533.60 119.8円 121.1円 1,897.92 1,748.90 0.332% 0.275% 53.27 36.14 変化幅 +1,435.93円 +126.09 +1.3円 ▲149.02 ▲0.057%pt ▲17.13 注:ドル円は東京終値 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 図表2. 2016年日本株のポイント 2016 年末の日経平均株価予想:22,000 円 2016年末日経平均は22,000円を予想 弊社では、日経平均が2016年末に22,000円程度に まで上昇すると予想する(図表2)。年前半は17/3期企業 業績に対する懸念などから軟調に推移する場面もある と想定されるものの、堅調な先進国経済やドル円の上 昇などを背景に、年末に向けて水準を切り上げる展開 を見込んでいる(図表3)。 2016 年の前半は、17/3 期企業業績に対する懸念 などから軟調に推移する場面も。 堅調な先進国経済やドル円の上昇などを背景 に、年末に向けて水準を切り上げる展開を予想。 国内景気がさらに上向けば、株価バリュエーシ ョンが切り上がる展開を予想。 出所:SMBC日興証券作成 現状の為替水準であれば、輸出関連企業の業績上 振れに対する期待は高まりにくいと考えられるが、国内 景気の回復が鮮明になれば、投資マインドも高まること になろう。また、より高いPER(株価収益率)が許容され る展開となれば、株価のレンジはさらに上方修正されよ う。 図表3. 当面の日経平均の見通し 24,000 22,000 ★は各期末の弊社予想値 20,000 銘柄選別が重要か 18,000 弊社では、2015年12月24日現在、17/3期の主要企 業の経常増益率は前年同期比+8~9%程度に留まると 予想。今期(16/3期)の増益率は2桁増が見込まれてお り、相対的に来期業績はやや見劣りすることは否めない。 よって投資戦略としては、個別銘柄の選別がより重要な 年になると考えられる。テクニカル面を考慮しつつ、来 期高増益率が見込まれる銘柄や、個人消費関連銘柄、 TPP関連銘柄、自動運転関連銘柄といった注目の投資 テーマなどを投資戦略の中心に据えたい。 16,000 2 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 (円) 14,000 12,000 2014年 日経平均 予想(円) 高値 末値 安値 2015年 2016年 1月 21,500 20,500 18,000 2-3月 21,000 19,500 18,000 4-6月 21,500 20,000 18,500 2016年 7-9月 22,000 20,500 19,000 10-12月 23,000 22,000 19,500 2017年 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成。予想はSMBC日興証券 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 2.米国株見通しとポイント~市場の注目は決算発表にシフト 米国株担当: 河田 剛 12月17日以降の米国株は、原油安などから当初は大幅安となったが、値ごろ感からの買い戻しなどから反 発した。クリスマス休暇や重要な経済指標の発表を控えていることから、目先の株価は小動きが続くとみら れ、1月中旬以降は決算発表に市場の注目点がシフトしよう。利上げによる株価への下押し圧力はあるもの の、決算発表の滑り出しが順調なら、株価はやや上向きとなろう。 先週、今週のレビュー~下落後反発 情報テクノロジーは▲4.7%、素材は▲24.6%となってい る。非耐久消費財は食品・飲料・タバコが▲5.4%、家庭 用品が▲5.6%、金融は保険が▲3.6%、工業は資本財 が▲10.5%、情報テクノロジーは半導体が▲16.4%と足 を引っ張る予想になっている。売上高については、全産 業が▲2.97%、金融除くベースが▲3.58%と減収予想だ が、エネルギー除くベースは+1.31%と増収予想になっ ている。アナリストの業績修正の方向性を示すリビジョン インデックスは低下トレンドが続いており(図表1)、原油 の一段安によるエネルギーセクターなどの業績下振れ には注意する必要があろう。 12月17日の米国株市場は、11月のコンファレンスボ ード景気先行指数が事前予想を上回ったものの、12月 のフィラデルフィア連銀景況指数が事前予想を下回っ たことや、原油価格の下落などから、ダウ工業株指数 (NYダウ)は前日比▲253ドルとなった。18日は、アジア や欧州の株式市場が軟調だったことや、12月のマーク イットサービス業PMI(速報値)や12月のカンザスシティ 連銀製造業活動指数が事前予想を下回ったこと、原油 安などから、NYダウは▲367ドルと2営業日連続で大幅 安となった。週明け21日は、11月のシカゴ連銀全米活 動指数が事前予想を下回ったものの、値ごろ感からの 買い戻しや、アトランタ連銀のロックハート総裁が米国経 済について前向きな見方を示したことなどから、NYダウ は+123ドルと反発した。22日は、11月の中古住宅販売 件数が事前予想を下回ったものの、7-9月の実質GDP (確定値)が事前予想を上回ったことや、原油価格が小 幅ながら反発したことなどから、NYダウは+165ドルとな った。23日は、11月の新築住宅着工件数が事前予想を 下回ったが、11月の耐久財受注や12月のミシガン大学 消費者信頼感指数(確定値)が事前予想を上回ったこ とや、原油高などからNYダウは+185ドルと続伸した。 当面の見通し~市場の注目は決算発表にシフト 2015年10-12月決算の見通し 2016年1月から、2015年10-12月期の決算発表が始ま る。S&P500採用企業の10-12月期EPS(1株当たり利益) は、前年同期比▲6.1%と、4-6月期、7-9月期に続き減 益予想となっている(12月18日時点のBloomberg集計)。 また、金融除くベースは▲7.3%、エネルギー除くベース は▲0.6%と、いずれも減益が見込まれている。引き続き ドル高、原油安がマイナスの影響を与えているものとみ られる。セクター別では、耐久消費財が+5.1%、ヘルス ケアが+6.2%、通信が+24.4、公益が+5.7%と増益予想 になっている。耐久消費財の内訳では、自動車・部品が +15.8%と高く、小売も+6.9%と堅調な業績が見込まれて いる。ヘルスケアの中では、医薬品・バイオテクノロジー が+8.1%となっている。一方、非耐久消費財は▲3.4%、 エネルギーは▲67.8%、金融は▲0.5%、工業は▲3.7%、 経済指標では29日発表予定の10月のS&P/ケース・ シラー住宅価格指数(事前予想:前年比+5.55%)など が注目される。市場参加者の多くがクリスマス休暇入り していることや、年明け後には12月のISM製造業景況 指数、12月の雇用統計など、重要な経済指標の発表を 控えているため、目先の株価は小動きとなろう。その後 は1月11日のアルコアを皮切りに2015年10-12月期の決 算発表が始まるため、企業業績が市場の注目点になる とみられる。利上げによる株価の下押し圧力はあるもの の、決算発表の滑り出しが予想を上回るペースなら、株 価はやや上向きとなろう。 事前予想は Bloomberg、2015 年 12 月 25 日 10 時時点のもの 図表1. S&P500のリビジョンインデックス 0.4 上方修正優位 0.2 0.0 -0.2 -0.4 下方修正優位 -0.6 12週移動平均 -0.8 -1.0 リビジョンインデックス=(業績予想上方修正数-下方修正数)/全修正数) 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 (年) 出所: DatastreamよりSMBC日興証券作成 3 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 3.円相場見通しとポイント~ドル円と日米利回り格差の動きに大きな乖離 欧米・為替担当: 本間 英至 ドル円と日米2年国債利回り格差に大きな乖離が生じている。原油動向には注意を要しようが、日銀の政策 決定に対する失望や年末を前にした円売りポジションの整理は概ね一巡したと推測され、短期的には利回 り格差との乖離分の戻し、即ちドル高方向への一定の水準修正が期待される。再来週にかけてはISM製造 業景況指数や雇用統計といった重要経済指標の他、12月FOMC議事要旨も注目イベントとなろう。 この1週間(12/17~)のレビュー は低く、むしろ今後は米国景気の好材料に円売りドル 買いで反応する余地が十分に生まれた形になったとい える。一方、③の原油動向に関しては依然不安定な動 きが予想され、注意が必要だ。ただ、①と②の要因に伴 うドル売り円買い圧力が一巡したとみられる中、先ずは 利回り格差から下方乖離したドル円の戻し、すなわちド ル高円安方向への一定の水準修正が見込まれよう。そ の先についても、米国景気の良好推移を確認しながら、 米利上げ期待を背景とした日米の利回り格差の拡大に つれてドル高円安傾向を辿ることが期待される。 ドル円は17日に122円台半ばで推移後、18日に日銀 の政策発表を受けて一旦123円台半ばまで上昇した。 しかし、量的緩和の拡大ではなかったことで失望売りに 転じると、週明け以降は休暇モードで薄商いのなかドル はじり安傾向を辿り、足元121円を割り込んで推移して いる。ドル以外の通貨は、日銀の決定が失望を招いて 18日は外貨が対円でほぼ全面安。ユーロは131.04円、 豪ドルは86.21円、NZドルは81.16円まで一時下落した が、週明け後は大幅安の反動から外貨を買い戻す動き が優勢となり、安値からやや水準を切り上げて足元推移 している。(東京時間12/24正午現在) 再来週にかけては、月末月初ということで重要経済 指標の発表が控える。特に、1月4日の12月ISM製造業 景況指数、8日の12月雇用統計は要注目だ。6日には、 利上げが決定された12月FOMC(連邦公開市場委員会) の議事要旨が公表される。先行きの利上げペースに向 けた新たな手掛かりが得られるかが焦点となろう。 ドル円相場の見通しと再来週にかけての注目材料 ドル円と日米2年国債利回り格差の動きに大きな乖離 前述の通り、ドル円は週明け以降ドル売りが優勢の 展開となり、22日には120.73円まで売られる場面もあっ た。一方、日米の2年国債利回り格差は米利上げ開始 および先行き漸進的な利上げ期待を背景にジリジリと拡 大し、現在100bp(1.00%)前後にまで格差は拡大。これ までドル円と日米利回り格差は概ね連動していたが、こ こにきて両者に大きな乖離が生じている(図表1)。 図表1. 日米2年国債利回り格差とドル円の推移 (円/ドル) 125 (%) 1.05 1.00 0.95 0.90 0.85 0.80 0.75 0.70 0.65 0.60 0.55 0.50 乖離を生んだドル売り圧力は原油以外は概ね一巡 ドル円が利回り格差にキャッチアップできていない背 景として、①日銀の量的緩和補完措置に対する失望、 ②年末を前にした円売りポジションの整理、③原油安に 伴うリスク回避色の強まり、などが考えられる。①に関し ては、日銀が発表した補完措置を市場が追加緩和と一 旦受け止めてドルが大きく上昇したことの反動が強く出 たもの。来春までに日銀が追加緩和に踏み切るとの見 方が市場で依然燻っており、補完措置はそれに向けた 環境整備との見方も可能であること等を勘案すれば、今 回の政策決定に対する失望売りは概ね一巡したと推測 される。②についても、投機筋の動きを見る限り円売りポ ジションの整理は着実に進んでおり、ポジションに目立 った偏りのない状態で年末を迎えつつある(図表2)。日 米の金融政策の方向性の違いを踏まえると、投機筋が 円買いドル売りポジションを積極的に積み増す可能性 124 日米金利格差(2年、左軸) 123 122 121 119 118 9/1 2015年 9/17 10/5 10/21 11/6 11/24 12/10 (月/日) 出所:BloombergよりSMBC日興証券作成 図表2. 投機筋の円ポジション(対米ドル)とドル円の推移 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 -120 -140 (1000枚) (円/ドル) 円買い残高-売り残高(左軸) ドル円(右逆軸) (1枚=12,500,000円) 15/1 15/3 15/5 15/7 出所:DatastreamよりSMBC日興証券作成 4 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 120 ドル円(右軸) 15/9 15/11 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 (年/月) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 4.国内経済動向~11月の小売関連統計は天候要因を主因に総じて低調 日本経済・金利担当: 野村 真司 11月の小売関連統計は温暖な気候等を主因に総じて低調。全国百貨店売上高は前年同月比で8ヵ月ぶり のマイナスに転じた。またコンビニ、スーパーを合わせた3業態を10~11月でみると、11月の落ち込みが響き 7-9月平均を概ね下回っている。12月は暖冬による押し下げ要因を、クリスマス商戦、年末商戦(冬のボー ナス増等が追い風)やインバウンド需要等でどれだけ取り戻せるかが好不調の評価の決め手となろう。 11月小売関連統計:百貨店を中心に総じて軟調 さて、11月の他の業態も低調だった。前月比(季節調 整値)では、コンビニエンスストアは▲1.1%と3ヵ月ぶりの マイナス(図表1)。引き続き淹れたてコーヒー等、カウン ターで提供する商品が堅調に推移したものの、降水量 が多めで日照時間も少なかったことが影響し、来客数は 減少した。また、スーパーも同▲2.4%と3ヵ月連続のマイ ナ ス 。 3 業 態 全 体 を み る と 、 11 月 の 落 ち 込 み が 響 き 10~11月平均が7-9月平均を上回っているのはコンビニ エンスストアだけだ。12月の小売関連統計は、暖冬によ る押し下げ分を、クリスマス商戦、年末商戦(冬のボーナ ス増等が追い風)、そしてインバウンド需要等でどれだ け取り戻せるかが好不調の評価の決め手となろう。 11月の全国百貨店売上高(店舗数調整後)は、前年 同月比▲2.7%と8ヵ月ぶりのマイナス。月全般を通した 天候不順や温暖な気候、土曜日の1日減等から、8ヵ月 連続の前年比プラスは確保できなかった。商品別では、 主要5品目(衣料品、身のまわり品、雑貨、家庭用品、 食料品)のうち、雑貨が同+7.2%と8ヵ月連続のプラスと なったものの、平均気温が高く推移したため、コートやジ ャケット等、重衣料の動きが鈍く、主力の衣料品が同▲ 8.5%と落ち込んだ。また、前年比プラス基調を維持して いた身の回り品がマイナスに転じたことも下ブレした要 因 。売 上 高 全 体の前 月比 (弊 社 季 節 調 整値 )でも▲ 4.4%と、2ヵ月ぶりのマイナスで指数ベースでは昨年7月 以来の低水準となった(図表1)。 図表1. 小売関連統計の推移 (2005年平均=100) 訪日外国人売上高は引き続き好調。昨年10月の免 税制度改正(従来の家電製品や衣類から、化粧品や飲 食料品等の消耗品も免税対象)から一巡したものの、売 上高は前年同月比+66.5%の156.0億円と、高水準を維 持している(図表2)。消耗品シェアも確実に実績を高め、 昨年10月以降では最高となる22.7%を記録した。免税 手続きカウンターの来店国・地域別順位は1位が中国本 土、2位が香港、3位が台湾、4位が韓国、5位がタイ。 150 140 (3月) 117.4 120 110 112.4 (4月) 101.2 (11月) (前月比▲2.4%) 91.1 スーパー 100 90 79.4 80 (11月) 76.8 (前月比▲4.4%) 百貨店 68.8 (3月) *季節調整値はSMBC日興証券で試算。 60 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年) 出所: 日本百貨店協会、日本チェーンストア協会 日本フランチャイズチェーン協会データよりSMBC日興証券作成 図表2. 全国百貨店・外国人観光客の売上高推移 (億円) 250 197.5 200 156.0 150 100 50 0 2011 2012 2013 2014 2015 2016 (年) 出所: 日本百貨店協会よりSMBC日興証券作成 5 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 138.3 コンビニエンスストア 130 70 日本政府観光局(JNTO)によれば、2015年1~11月の 訪日外国人旅行者数は1,796万人と、通年で1964年以 降では最高だった昨年の1,341万人を既に大幅に更新 している。訪日外国人数を「2020年に2,000万人」とする 目標達成が早くも視野に入った。安倍首相は「次なる目 標は3,000万人」と述べる一方で、宿泊施設の不足等、 課題も浮上している。特に都市部では供給が追い付い ていない状況で、ホテルの稼働率は高止まり。そこで浮 上しているのが一般住宅の空き部屋等に旅行客を有料 で泊める「民泊」の制度整備だ。厚生労働省は今年度 内に旅館業法の省令を改正し、同法に定める「簡易宿 所」の基準を緩和、民泊に営業許可を出す方針。こうし た流れを先取りする格好で、国家戦略特区の特例を活 用していち早く民泊を認める自治体も出てきている。10 月に大阪府で、12月には東京都大田区で民泊利用を 認める条例が成立した。 (11月) (前月比▲1.1%) 142.3 (全店ベース・季節調整値) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 5.新興国市場・経済動向 新興国担当: 山本 正樹 / 白岩 千幸 / 武田 泰典 / 前田 佑太 新興国株式市場は原油安等に下押しされる場面もみられたが、米金融政策に対する不透明感の後退から総 じて堅調となった。新興国通貨は対円で総じて下落したが、対ドルではまちまちとなった。足元では原油等の 下落も一服し、新興国の外部環境は総じて好転しつつあり、新興国資産は当面底堅い展開が予想される。年 末年始の新興国のイベントでは、年初に発表される中国のPMI、トルコの消費者物価指数等が注目される。 最近の新興国市場の動向 新興国株式市場は、FOMC(連邦公開市場委員会、 15~16日)の結果を受けて、米金融政策に対する不透 明感が後退し、総じて堅調となった。ただ、FOMC後も 今週初にかけて原油等の商品市況安が継続し、資源 国株式市場では悪材料となった。直近1週間の株価騰 落率(図表1、23日時点)では、中国・上海株(+3.4%)が 上位となった。中国では、中央経済工作会議(18~21日) を受けて景気刺激策への期待が高まった。一方、ブラ ジル株(▲2.2%)は財務相の交代(後述)から急落した。 為替市場では、米金融政策に対する不透明感が後 退し、対ドルで買い戻される通貨がみられた一方で、商 品市況の下落から資源国通貨は軟調となるなどまちま ちとなった。一方、日銀の金融政策決定(18日)後、円 高ドル安が進行したため、直近1週間の対円通貨騰落 率(図表1、23日時点)は総じてマイナスとなった。こうし た中、インドネシアルピア(+2.0%)は対ドルで23日まで5 営業日続伸し堅調に推移した。外国人投資家の保有 比率が40%弱と高いインドネシア国債市場では、FOMC 後に相場が急騰(利回りは低下)している。高金利通貨 の中で比較的ファンダメンタルズが良好なインドネシア の債券市場への資金流入が通貨高につながったとみら れる。一方、南アフリカランド(▲2.9%)、ブラジルレアル (▲2.5%)、メキシコペソ(▲2.4%)等の資源国通貨は総 じて軟調となった。(山本) 図表1. 主な新興国市場の動向 直近値 騰 落 率 (% ) 12月 23日 2015年 初 来 2014年 年 間 過 去 1週 間 過 去 30日 間 過 去 90日 間 過 去 1年 間 株価指数 中国 インド 韓 国 インドネシア タイ マレーシア フィリピン ロシア トルコ 南アフリカ ブラジル メキシコ 為替 上海総合指数 香港ハンセン指数 SENSEX30種指数 韓国総合指数 ジャカルタ総合指数 SET指数 FBM KLCI総合指数 フィリピン総合指数 MICEX指数 イスタンブール100種指数 JSE全株指数 ボベスパ指数 ボルサ指数 3,636.08 22,040.59 25,850.30 1,999.22 4,522.65 1,274.50 1,663.51 7,002.42 1,747.85 74,044.89 50,839.81 44,014.93 43,579.67 12.4 ▲6.6 ▲6.0 4.4 ▲13.5 ▲14.9 ▲5.5 ▲3.2 25.1 ▲13.6 2.1 ▲12.0 1.0 52.9 1.3 29.9 ▲4.8 22.3 15.3 ▲5.7 22.8 ▲7.1 26.4 7.6 ▲2.9 1.0 3.4 1.6 1.4 1.5 0.9 ▲1.9 1.8 2.9 ▲0.4 1.7 5.0 ▲2.2 0.3 0.7 ▲2.8 0.1 ▲0.2 ▲0.4 ▲8.6 ▲0.4 0.1 ▲6.4 ▲7.1 ▲2.6 ▲8.6 ▲2.7 15.7 4.5 ▲0.1 2.7 6.6 ▲7.1 3.1 1.2 7.8 ▲0.8 0.9 ▲2.8 2.3 19.9 ▲5.5 ▲6.0 3.1 ▲12.0 ▲16.8 ▲4.9 ▲2.6 25.0 ▲12.4 2.6 ▲13.5 1.1 ▲3.2 ▲3.7 ▲5.8 ▲8.3 ▲7.9 ▲17.9 ▲4.3 ▲16.0 ▲19.2 ▲23.2 ▲31.9 ▲13.5 10.9 11.4 9.4 11.7 13.0 6.5 12.8 ▲35.6 4.6 3.2 1.0 0.5 ▲1.1 ▲0.3 ▲1.2 2.0 ▲1.4 ▲0.7 ▲0.7 ▲0.3 ▲0.5 ▲2.9 ▲2.5 ▲2.4 ▲2.9 ▲1.2 ▲2.8 ▲1.0 ▲2.2 ▲2.0 ▲2.0 ▲7.1 ▲3.9 ▲8.9 ▲6.8 ▲5.4 ▲0.8 0.9 2.1 8.3 1.3 2.3 ▲0.2 ▲4.6 4.8 ▲8.4 1.0 ▲1.3 ▲3.7 ▲4.1 ▲5.6 ▲8.5 ▲8.6 ▲18.3 ▲4.8 ▲21.2 ▲20.4 ▲23.3 ▲31.4 ▲14.1 ※プラスは外貨高・円安、マイナスは外貨安・円高 中 国 インド 韓 国 インドネシア タイ マレーシア フィリピン ロシア トルコ 南アフリカ ブラジル メキシコ 円/人民元 円/インドルピー 円/韓国ウォン(x100) 円/ルピア(x100) 円/バーツ 円/リンギ 円/フィリピンペソ 円/ルーブル 円/トルコリラ 円/ランド 円/レアル 円/メキシコペソ 18.66 1.82 10.30 0.88 3.35 28.06 2.55 1.73 41.40 7.94 30.67 7.02 注: 「直近値」については、当該日付が休場となっている場合は、その前営業日の値を掲載 出所: BloombergよりSMBC日興証券作成 6 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 新興国市場関連トピック インドネシア~政策金利据え置きも緩和余地に言及 インドネシア銀行(中央銀行、BI)は17日、市場予想 通り、政策金利の据え置きを発表した(BIレート:7.50% 他)。声明文では、10月、11月に続いてインフレや経常 収支等の改善を理由に金融緩和の余地に言及した。 昨年11月に実施された燃料価格の大幅引き上げの影 響が剥落したことから、11月の消費者物価指数は前年 比+4.89%(10月:+6.25%)とインフレターゲット(4%±1%) 内まで急速に鈍化している。BIは、12月にさらに+3%を 下回る水準まで鈍化するとしている。また、経常赤字 GDP比も2015年は2%近辺(14年は3.1%)に低下すると 予想した。一方で、BIは「国内経済とともに米利上げ後 の金融市場の動向も注視する」としている。今回は米国 の利上げが決定された直後のタイミングであり、慎重を 期すために据え置きを決定したことが示唆されている。 インドネシア政府は8月以降の通貨安進行を機に投 資誘致等を目指す経済政策パッケージを9月以降相次 ぎ発表している。内容は各種規制緩和や許認可手続き の簡素化、税制優遇、産業用の燃料・ガス・電気料金 引き下げ、最低賃金制度の改定など多岐にわたる。総 じてビジネス環境の改善や企業活動の支援を通じて経 済を活性化することを狙った内容となっている。(山本) インド~GST関連法案は今国会でも先送りに 11月26日に開幕した国会は12月23日に会期末を迎 えた。最大の焦点となっていた商品サービス税(GST) の導入については、これまで野党の抵抗により先送りが 続いてきたが、今国会ではモディ首相と野党第1党の国 民会議派ソニア・ガンジー総裁とのトップ会談が開かれ るなど与野党歩み寄りの機運もみられた。しかし、与党・ インド人民党の党員がガンジー総裁らの資産取引を巡 声明文の内容は概ね従来のスタンスを踏襲している る不正疑惑を裁判所に提訴。裁判所が同総裁らに証言 が、金融緩和余地に関して「インドネシア銀行は金融緩 を求める事態となり、野党側は態度を硬化し、国会審議 和の余地が開かれていることを信じる」と前回よりもやや が空転する事態となった。この結果、GST関連法案は再 踏み込んだ表現となっている。インドネシア銀行は米利 び次期国会に先送りされることとなった。もっとも、GST 上げ後の通貨ルピアの動向をにらみつつ、年明け以降、 の具体的な中身の面では、政府・与党側が野党の主張 利下げのタイミングを模索するものと予想する。利下げ に歩み寄ることで与野党の隔たりが小さくなるなど一定 はインフレ等のファンダメンタルズ面からは合理性があり、 の前進はあったとも評価できよう。2月からの次期国会で BIの慎重なアプローチに対する信認も相まって、利下 成立する可能性は十分あるとみている。(山本) げを契機とした通貨安圧力は限定的となろう。(山本) トルコ~中銀は利上げに踏み切れず 図表2. インドネシアの政策金利 9 トルコ中央銀行は22日、すべての政策金利を据え置 くことを決定した。中銀は従来から米利上げに追随して 政策変更を行う方針を示しており、先のFOMCで利上げ が決定されたことから、市場予想(Bloomberg)では1週 間物レポ金利と翌日物借入金利の引き上げがコンセン サスとなっていた。 (%) 貸出ファシリティ レート 8 7 BIレート 6 5 中銀が利上げを見送った背景には、政府からの圧力 があったとみるのが妥当であろう。エルドアン大統領はイ ンフレ抑制よりも景気浮揚を優先し、従来から利上げに 否定的であった。そのため、市場では中銀の独立性に 対する懸念が高まり、22日のトルコリラは対ドルで一時 前日比▲1.2%と急落した。 預金ファシリティ レート 4 3 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 (年/月) 出所: BloombergよりSMBC日興証券作成 今後については、中銀は声明文で、「グローバルな金 融政策の正常化開始後に観察されたボラティリティの低 下が継続すれば、金融政策の簡素化ステップを次回会 合で開始する」と明言した。なお、「簡素化」は利上げを 伴うものであるとの解釈が市場では一般的となっており、 次回も利上げを見送れば、トルコ中銀に対する信認は 一段と低下し、急激な通貨安を招く可能性も否定できな いだろう。こうしたことから、中銀は次回会合(1月19日) インドネシア~経済政策パッケージの第8弾を発表 政府は21日、9月から順次打ち出している経済政策 パッケージの第8弾を発表した。今回は製油所建設の 迅速化を図るため事業者に対してインセンティブを付与 することや航空機整備産業の支援を目的に航空部品の 関税率をゼロ%へ引き下げること等が盛り込まれた。 7 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 で、主要政策金利である1週間物レポ金利および市中 金利の下限に相当する翌日物借入金利の引き上げを 実施する可能性が高いとみられる。(前田) 組みは停滞を余儀なくされよう。通貨レアルは弾劾案採 決までは下落圧力がかかりやすい状況が続くと予想さ れる。(武田) 図表3. トルコの政策金利と市中金利 14 12 (%) メキシコ~米国に追随して約7年ぶりに利上げ 主要政策金利(1週間物レポ金利) メキシコ中央銀行は17日、市場予想通り、政策金利 を0.25%ポイント引き上げ、3.25%にすることを決定した。 利上げは2008年8月以来約7年ぶり。 市中金利(翌日物銀行間金利) 10 8 中銀は声明文で、「(16日に実施された)米国の利上 げに追随しない場合、一段の通貨安やインフレ加速に 4 つながる恐れがある」とし、米国の利上げによる通貨や 2 金利コリドー(グレー部分) 物価への影響に対して強い警戒感を示した。通貨ペソ :市中金利の誘導目標、上限が翌日物貸出金利・下限が翌日物借入金利 0 は昨年後半以降、原油安や米国の利上げ観測などを 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 (年/月) 背景に下落している。市場では、今回の利上げは織り 出所: BloombergよりSMBC日興証券作成 込まれており、利上げを見送った場合ペソが一段安とな るリスクがあった。また、中銀は2014年12月以降ペソ買 ブラジル~財務相交代で財政再建への不安高まる い為替介入プログラムを開始し、その後2015年3月と7 政府は16日、2016年度(1月~)予算の修正案と基礎 月に介入規模を拡大していたが、外貨準備の減少など 的財政収支目標の引き下げ案(GDP比+0.7%→+0.5%) を背景に11月23日以降は規模を縮小していた。そのた を議会に提出し、議会は翌17日にこれを可決した。基 め、為替介入に代わる通貨安の抑制策として、金融政 礎的財政収支目標を巡っては、バルボサ企画・予算管 策の重要性が高まっていた。 理相が引き下げを主張する一方、レビ財務相は現行目 景気の回復ペースは依然として緩慢な状況が続いて 標の維持を求めていたが、ルセフ大統領は引き下げを いるものの、2016年は米国向けの輸出回復や投資の拡 支持した。これに対して、レビ財務相は強い不満を表明 大などを背景に徐々に加速するとみられる。また、中銀 し、財務相と大統領の関係は急速に悪化した。 が重視する米国の金融政策についても、追加利上げが 6 予想されるため、中銀は今後も緩やかに政策金利を引 き上げていくとみている。(武田) こうした中、大統領府は18日、レビ財務相を更迭し、 後任にバルボサ企画・予算管理相を任命すると発表し た。バルボサ企画・予算管理相は財政緊縮の修正を主 張してレビ財務相としばしば対立してきた経緯があり、 与党内の反財政緊縮派からの支持が厚い。大統領はこ れまで与党内の反財政緊縮派による財務相の更迭要 求に応じず、財政再建を主導する財務相を擁護してき たが方針を転換した。今回の財務相交代は政府による 財政再建路線の修正を示唆したものと言えよう。 図表4. メキシコの政策金利及び消費者物価指数 10 9 8 (%) 8 7 消費者物価指数 (左軸) 6 5 4 3 2 1 06/1 10 9 政策金利 (右軸) 7 こうした動きの背景には、大統領に対する弾劾手続き が開始(2日)されたことがあるとみられる。弾劾案の下院 採決は2016年3月頃と見込まれるが、弾劾案の可決に は上下両院で3分の2以上の賛成が必要となっている。 与党は両院とも6割以上の議席を有するものの、弾劾案 の採決で造反(弾劾案への賛成)が多数出れば、弾劾 案が可決される可能性も否定できない。一方、景気が 悪化する中、与党内では財政緊縮の緩和を求める声は 根強く、与党議員の造反を防ぐため、反緊縮派に配慮 する必要があったものと考えられる。このため、少なくと も弾劾案の採決が終わるまでは財政再建に対する取り 6 5 4 インフレ ターゲット 08/1 3 消費者物価指数コア (左軸) 10/1 12/1 2 14/1 1 (年/月) 出所: Bloomberg及びCEIC、メキシコ中銀などよりSMBC日興証券作成 8 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 (前年比、%) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 年末年始にかけてのスケジュールと見通し FOMCが終了してから1週間が経過した。その間の新 興国市場の動きをみると、米国の金融政策を巡る不透 明感の後退がポジティブに受け止められた一方で、下 げ止まらない原油等の商品市況が影を落とす展開とな った。もっとも足元では原油等の下落にも一服感が窺え る。米ドルと商品市況の間では逆相関の関係がしばし ばみられることから、FOMC後のドル反落が商品市況安 に歯止めをかけた面もあろう。中国の中央経済工作会 議を受けて、中国景気の先行きに対する見方もポジティ ブな方向に変わりつつあると考えられる。新興国を巡る 外部環境は総じて好転していることから、新興国資産は 当面底堅い展開が予想される。 なお、各新興国では、年末年始にかけて以下のよう なイベントに注目したい。 中国では、1月1日に12月の製造業と非製造業の購 買担当者指(PMI)が発表される。11月に地方政府債の 起債額が拡大したことから、インフラ投資の拡大が見込 まれ、PMIは上昇すると予想している。その場合は株価 の上昇基調が継続しよう。 トルコでは、1月4日発表予定の12月消費者物価指 数が最も注目されよう。中銀は2015年末のインフレ見通 しを前年比+7.9%としているが、11月実績は+8.10%とな っている。12月の実績が上振れし、中銀のインフレ見通 しと大きく乖離するようなこととなれば、前述の政策金利 据え置きの正当性に対する疑問が高まり、一時的にリラ の下押し要因となる可能性があろう。もっとも、その場合、 利上げ観測の高まりが逆にリラの買い材料となる可能性 も考えられる。 ブラジルでは、議会が23日に夏季休会に入ったこと から(来年1月末まで)、これまでとは一転して当面は議 会関連のイベントがなくなるため、市場では商品市況や 11月の中央政府財政収支統計(28日)等に注目が集ま ろう。なお、議会の夏季休会入りにより、大統領弾劾案 の下院採決は3月頃にずれ込む見通しとなった。下院 では現時点で弾劾案に対する反対票の方が優勢とみら れ、採決を急ぎたい政府が臨時議会の招集を求める一 方、採決の先延ばしを望む野党やクーニャ下院議長が 議会の休会入りを求めていた。弾劾案の採決へ向けて、 今後、弾劾賛成派、反対派双方による多数派工作が活 発化するとみられ、金融市場への影響も予想される。 (山本、白岩、武田、前田) 9 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 6.日本株式~2015年の相場を振り返る 日本株担当: 石田 卓也 2015年の日本株市場は、米利上げ時期をめぐる不透明感や中国ショックなど、外部環境のリスク要因が顕 在化した。一方で、日本企業の堅調な業績やコーポレート・ガバナンスコードを意識した株主還元姿勢の強 化といった企業行動による株価の押し上げが見られた。2016年はアベノミクス第2ステージの効果と海外景 気の拡大により、内需と外需の双方が株式市場を引っ張ることに期待したい。 1~3月 -内外の環境好転で堅調に推移- 7~9月 -中国への懸念が顕在化- 2015年の日本株市場はギリシャの政局不安や原油 価格の下落を背景に軟調なスタートとなった。しかし、 ECB(欧州中央銀行)の金融緩和観測が強まるとともに 上昇に転じ、さらに予想を上回る量的緩和を発表したこ とで世界的な株価上昇に弾みがついた。また、国内で は前年を上回るベアや企業の株主還元姿勢の強まりな どが後押しとなり、1~3月は堅調に推移した。 7月は、中国株の下落が影響する場面もあったが、そ の後は切り返した。8月に入っても底堅い動きとなり、日 経平均は8月10日に戻り高値を更新した。しかし、8月11 日に中国が突然、人民元の切り下げを発表したことから、 中国景気への警戒感と中国株の大幅な下落により投資 家心理が悪化。米国の利上げを巡る不透明感が再燃 する中、資源価格下落に伴うシステミック・リスクが浮上 し、9月29日に17,000円割れとなった。 4~6月 -1988年以来の12連騰を記録- 10~12月 -米国、約9年半ぶりの利上げへ- 4月に入ると、3月の米国の雇用統計が市場予想を大 きく下回り、利上げ時期の後ずれ観測から日経平均は 上昇。ギリシャ懸念や中国の証券取引規制強化などが 上値を圧迫したが、中国人民銀行が緩和策を発表する と世界的に株高となった。日経平均は20,000円の大台 に乗せ、5月15日から6月1日にかけて1988年以来となる 12連騰を記録。その後世界的な株価調整の影響を受 け一時的に弱含んだものの、6月24日には20,868円と 2000年4月の高値を更新した。 10月以降は、中国株が落ち着きを見せたこともあり、 リバウンド局面がスタート。12月の米利上げの可能性が 高まって不透明感が払拭されたことや、ECBの追加緩 和期待、補正予算案などの政策期待も押し上げ要因と なった。12月に入り、ECBの追加緩和策への失望売り や原油安の進行で日経平均は急落した。また米国では 約9年半ぶりに利上げが決定された。 図表1. 2015年の主な出来事と日経平均株価・為替の値動き (円) 日経平均株価(左軸) 19,500 19,000 18,500 18,000 海 外 17,500 17,000 16,500 ・ ス イ ス 中 銀 が 対 ユ ー ロ で フ ラ ン (上 1 限 /撤 15 廃 ) 1月 ・ ギ ・ E す る 量 的 緩 和 発 表 ( 1 / 22 ) C B が 月 6 0 0 億 ユ ー ロ の 資 産 を 購 入 2月 ・ 米 国 の ( 2 / 20 ) 2 リ シ ャ 支 援 の 4 ヵ 月 延 長 合 意 と 伝 わ る ( 3 / 25 ) 3月 月 の 耐 久 財 受 注 が 前 月 比 マ イ ナ ス に ・ 中 国 の ・ 米 証 券 国 12 当 万の 3 局 6 月 が 千の 信 人雇 用 増用 取 と統 引 予計 規 想、 制 を 非し 見 大 農株 直 幅 業解 し に 部禁 で 下 門を 運 回 の発 用 る 雇表 会 ( 用( 4 社 4 / 者/ へ の 3 数17 貸 ) が) 4月 5月 ・ ・ ギ ギ リ リ シ ドル円(右軸) シ ・ ギ ャ リ ャ 財 の ・ イ チ シ 政 エ プ ャ 緊 の レ ラ I 縮 ン ス M 策 F ・ F首 F の R O相 に B 是 M 議 Cが 対 非 長 で国 す を 「 、民 る 問 利 政投 債 上 策票 務 う げ 金を 返 国 開 利実 済 民 始 見施 期 投 は 通す 限 票 年 しる だ を 内 がと っ 実 が 引表 た 施 妥 き明 が 、 下 返( 否 (当 5 」 (げ( 決 6( 6 6 済7 さ /と ら/ で/ 発 22 言 / れ 27 / き 5 れ 17 30 る ) ) る )) ず ) 6月 7月 注: データは2015年12月22日まで 出所: QUICK、各種報道よりSMBC日興証券作成 10 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 (円) (マ 3 ・ 8 イ四4 半6 /ナ ス 月 17 期 期 ) ぶ りG にD P が (半月・ 5 期期2 /連G0 1 20 続 D 5 )プP年 が1 ラ2 ス四 3 1・ げ名 ・ 3 日 る目 安 4経 ( 倍 3平 9 G首 D 円 相 高 均 /P 前246 0、 ( 9 日 0新 / 比 )兆 「 3 円本 9 をの ) 掲矢 」 、 ・ T P P 大 筋 合 意 ( 10 / 5 ) (超・ 10 で 政 /調府 30 整 、 )と補 正 報予 じ算 ら れ3 る兆 円 127 (・ 2・ 11 郵 ス (四7 / 政 11 半 9 4 3 /期月 ) 社 16 連 期 同 )続G 時 マD 上 イP が 場 ナ ‐ 20,000 (超・ 4 え日 /を経 22 終 平 )値均 で2 達万 成円 ‐ 20,500 - 国 内 ・ ア ベ ノ ミ ク ス 関 連 (昨・ 3 年春 /を闘 18 上 集 )回中 る回 ベ答 ア日 、 - にG・ プD2 ラP0 1 スが4 化3 年 四 ( 10 2半 / 期12 16 ぶ 月 )り期 21,000 125 123 ・ 中 国 ・ 上 海 株 価 急 落 で 日 経 平 均 2 万 円 割 れ ( 7 / 8 ) ・ ・ 財N Y 新ダ ・ 中・ 中 中ウ 国国 国 が ・ 一 人・ 天 製 民津 造 時 元港 業 1 0 をで P 0 0 切爆 M I り 発低 が ド 下 事水 0 ル げ 故準 9 超 年安 ( に 3( 8( 8 月8 / ( 8 11 / / 以 / 12 ) 21 来24 ) の) ) 8月 9月 ・ ド ・ F イ O ツ M ・ C フ で 規ォ 利 制ル 上 検ク げ 査ス 先 でワ 送 不ー り 正ゲ ( (ン 9 9 が / /排 17 21 ガ ) )ス ・ 米 国 の 9 月 の 雇 用 統 計 が 大 幅 に 予 想 ( 10 を /下 2回 )る 10月 ・ E C B ド ラ ギ 総 裁 が 12 ・ 月中 追国 加追 緩加 和利 示下 唆げ (( 10 10 // 22 23 )) ・ F O M C 年 内 利 上 げ の 可 能 性 を 示 唆 ( 10 / 28 ) 11月 ・ 10 月 の F O M C ・ 大 パ 議 リ き事 同 い要 時こ と旨 多 がで 発 確 12 テ 認月 ロ さ利 発れ 生 る上 ( (げ 11 11 の / /公 13 18 算 ) )が 121 ・ F O M C で 利 上 げ が 決 定 さ れ る ( 12 / 16 ) 12月 119 117 115 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 7. 2015年のマーケットデータ、ランキング 日本株担当: 石田 卓也 図表1. 主要株価指数別動向 主要株価指数 日経平均株価 TOPIX JPX400 日経JASDAQ平均 東証マザーズ指数 2014年年末 2015年高値(A) (円) (円) 17,450.77 20,868.03 1,407.51 1,691.29 12,768.42 15,251.93 2,363.94 2,847.99 909.67 1,028.38 日付 6月24日 8月10日 8月10日 7月21日 6月24日 (B)→(A) 2015年安値(B) 年間騰落率 日付 の上昇率(%) (%) (円) 16,795.96 1月14日 24.2 8.4 1,357.98 1月14日 24.5 8.8 12,308.20 1月7日 23.9 8.0 2,329.73 2月3日 22.2 11.0 708.12 9月8日 ― ▲ 4.5 注: 年間騰落率は昨年末から12月21日終値まで 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 今年の株価上昇ランキングでは、業種別ではディフェンシブ株の上昇が目立った。また、個別銘柄ではネットやIT 関連銘柄の上昇率が高かった。売買代金ランキングでは主要銘柄が上位を占める。投資家別売買動向を見ると、個 人や海外投資家は売り越している中、事業法人の買い越しが目立った。株主還元指向が高まり、自社株買いが増え たためと考えられる。 図表2. 東証1部個別銘柄年間上昇率ランキング 銘柄 銘柄名 順位 コード 3660 アイスタイル 1 6619 WSCOPE 2 2183 リニカル 3 7816 スノーピーク 4 2379 ディップ 5 2120 ネクスト 6 3064 MonotaRO 7 2742 ハローズ 8 3666 テクノスJPN 9 10 3769 GMOPG 図表4. 東証1部個別銘柄年間売買代金ランキング 騰落率 (%) 834% 518% 321% 252% 216% 193% 181% 170% 169% 159% 順位 銘柄コード 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 7203 8306 9984 8411 8316 9501 6758 9983 6954 9432 銘柄名 トヨタ 三菱UFJ ソフトバンクG みずほ 三井住友 東電 ソニー ファーストリテイ ファナック NTT 注: 2014年末比。12月21日時点 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 注: 年初から12月21日まで 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 図表3. 東証業種別株価年間上昇率ランキング 図表5. 年間投資家別売買動向(十億円) 順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 業種名 医薬品 小売業 食料品 水産・農林業 情報・通信業 その他製品 陸運業 建設業 その他金融業 精密機器 騰落率 31.5% 27.7% 26.5% 20.4% 20.0% 19.3% 18.0% 17.4% 17.0% 16.7% 個人 海外投資家 証券会社 投資信託 事業法人 その他法人等 金融機関 注: 2015年は年初から12月第2週目まで。現物のみ 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 注: 2014年末比。東証33業種。12月21日時点 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 11 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015年 ▲ 4,626 ▲ 207 ▲ 309 102 2,953 ▲ 286 927 売買代金 (十億円) 16,536 14,176 12,120 11,030 9,814 8,484 8,082 7,388 6,781 4,828 2014年 ▲ 3,696 897 ▲ 327 ▲ 209 1,114 ▲ 113 2,172 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 8. 2016年の日本株式市場を占う~「歌会始」と「申赤」 日本株担当: 石田 卓也 年末年始の株式市場でしばしば話題になるのが、「干支」に関する相場格言であるが、「歌会始」も物色テー マとして注目されている。これは、年始に行われる「歌会始の儀」のお題がその年の株式市場でもテーマに なるというものである。2016年のお題は「人」であり、「人」に関連するテーマが脚光を浴びる可能性もあろう。 また、番外編として申年にちなんだアノマリーの「申赤(さるあか)」についても紹介する。 「歌会始」とは 図表1. 直近20年の歌会始のお題 歌会始とは、毎年1月に行われる宮中行事の「歌会始 の儀」のことで、株式市場では、このお題がその年の注 目のテーマになると期待されている。過去のお題(図表 1)の例としては、2013年の「立」は、2012年に第2次安 倍政権が発足しアベノミクスが本格的に「立ち」上がった 年と言えるだろう。また、「立つ」→「建つ」とも解釈でき、 建設株や不動産株の上昇が目立ったことも特徴と言え よう。 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 また、2015年のお題は「本」であった。「本」や「本業」 といった解釈ができるが、今年は東証1部に上場する企 業が過去最高益の見通しとなるなど、日本企業の「本業」 で稼ぐ力が目立った印象がある。また、やや強引な説明 かもしれないが、コーポレート・ガバナンスコードにより、 株主還元や設備投資などの資「本」効率を高める施策 が多数見られた。 葉 岸 立 静 本 人 出所: 宮内庁よりSMBC日興証券作成 図表2. 生産性向上関連銘柄 銘柄コード 2181 2379 4307 4684 4768 6098 6383 6457 6702 7912 8876 9613 9616 9715 9744 9787 2016年のお題から連想される投資テーマを考える 2016年のお題は「人」である。「人」から連想される来 年の相場のテーマとしては「人」工知能に注目したい。 人工知能関連として自動運転やIoT、ビッグデータなど は今年も株式市場で投資テーマとなったが、来年も引き 続き注目されよう。また、約23年ぶりの高水準となってい る有効求人倍率や3%台前半で推移する完全失業率な ど、国内経済の回復に伴い「人」手不足が問題となって きている。人手不足への対策として、アベノミクス第2ス テージである新3本の矢では、「一億総活躍社会の実現」 のために施策が打たれているところである。人材派遣や 生産性向上といった、人手不足の解消に貢献する銘柄 群も物色される可能性があろう。関連銘柄を図表2にま とめた。投資の際の参考にされたい。 直近20年の歌会始のお題 姿 2004年 幸 2011年 道 2005年 歩み 2012年 青 2006年 笑み 2013年 時 2007年 月 2014年 草 2008年 火 2015年 春 2009年 生 2016年 町 2010年 光 銘柄名 終値(円) テンプHD 1,881 ディップ 2,612 NRI 4,575 オービック 6,500 大塚商 6,100 リクルートHD 3,620 ダイフク 1,979 グローリー 3,640 富士通 607.2 大日印 1,200 リロHLD 14,140 NTTデータ 5,870 共立メンテ 10,310 トランスコスモ 3,030 メイテック 4,190 イオンディライ 3,815 分野 総合求人サービス 求人広告 IT活用での効率化 IT活用での効率化 IT活用での効率化 総合求人サービス 省力化機械等 省力化機械等 IT活用での効率化 その他BPO関連 その他BPO関連 IT活用での効率化 ビル・マネジメント等 コールセンター等 人材派遣・紹介 ビル・マネジメント等 注: BPOとは、ビジネスプロセスアウトソーシングのことで、一部業務を外 部へ委託することを指す。株価は12月22日終値 出所: QUICKよりSMBC日興証券作成 ≪番外編≫ 申年固有のアノマリー「申赤(さるあか)」 日本には昔から、「申年に赤い下着を身に着けると縁 起が良い」という言い伝えがある。前回の申年(2004 年)にも「幸運を呼ぶ赤肌着」として一時的なブームが あったことを記憶している方もいるだろう。そこで、この 「申赤」に関係する下着関連企業の 2004 年の株価騰 落率を調べたところ、右表のような結果が得られた。ア ノマリーとは、合理的な説明はできない現象であるが、 2016 年は「申赤」にも注目したい。 12 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 銘柄コード 銘柄名 3001 片倉工業 3002 グンゼ 3104 富士紡HD 3529 アツギ 3591 ワコールHD (参考) 日経平均 騰落率 87.9% -3.6% 30.0% 51.7% 37.0% 6.1% 注:2003 年末から 2004 年末までの騰落率。参考までに実 績を載せているが、個別銘柄を推奨するものではない。 出所:QUICK よりSMBC日興証券作成 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 9.米国株式~2015年の相場を振り返る 米国株担当: 河田 剛 2015年のダウ工業株指数は年初から年央にかけて、ギリシャ問題で株価が乱高下したが、5月に史上最高 値18,312ドルをつけた。その後は利上げ懸念の台頭や、中国経済に対する不透明感、原油安などから、8 月後半に株価は急落した。9月、10月のFOMCで利上げが見送られ、株価は再度18,000ドルに接近した。 12月に利上げが決定された直後に株価は上昇したが、その後はボラティリティの高い動きが続いた。 ダウ工業株指数は高値更新も利上げ観測、原油 安などで頭打ち り、神経質な動きとなった。また企業収益(S&P500採用 企業の1株当たり利益)はドル高、原油安から2015年4-6 月期、7-9月期が前年同期比で減益となり、株価の重石 となった。12月FOMCで2006年6月以来の利上げが決 定され、一旦株価は上昇したものの、その後はボラティ リティの高い動きが続いた。12月23日時点のNYダウの 年初来騰落率は▲1.2%だが、このままマイナスで終わ ると大統領選前年としては第二次大戦後初のマイナスと なる。 2015年の米国株市場は年初から年央にかけては、ギ リシャ問題に振り回された。1月のギリシャ総選挙で、反 緊縮派が勝利し、ギリシャのユーロ離脱を巡って株価が 乱 高 下 した 。3 月 2日 にダ ウ工 業 株 指 数 ( NYダウ) は 18,288ドルをつけ、史上最高値を更新したが、春頃から 堅調なマクロ経済を背景に利上げ観測が台頭し、株価 は ボッ ク ス 圏 の 動 き が 続 い た 。 5 月 19 日 に NY ダ ウは 18,312ドルと再度高値を更新したが、中国経済に対す る懸念が強まり、8月11日の人民元切り下げをきっかけ に株価は急落した。年前半はボックス圏の動きだった原 油価格も下落トレンドとなり、エネルギー株の下げが全 体の下押し材料となった。8月25日にNYダウは15,666ド ルの安値をつけた。9月、10月のFOMC(連邦公開市場 委員会)では利上げが見送られ、NYダウは18,000ドル 近くまで戻したものの、その後は再度利上げ観測が強ま 図表1. 2015年のダウ工業株指数の推移と主な出来事 (ドル) 19,000 ギリシャ総選挙で 急進左派連合が勝利 (1/25) 18,288(3/2) 18,500 18,312(5/19) 人民元切り下げ(8/11) 18,000 17,500 17,000 17,164(1/30) 16,500 欧州中央銀行が 量的緩和を決定 (1/22) ギリシャ議会 財政改革法案を可決 (7/16) 政策金利 据え置き (10/28) 政策金利 据え置き (9/17) 利上げ(12/16) パリのテロ事件 (11/13) 16,000 15,666(8/25) 15,500 15,000 15/1 出所: 15/2 15/3 15/4 15/5 15/6 15/7 DatastreamよりSMBC日興証券作成 13 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 15/8 15/9 15/10 15/11 15/12(年/月) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 10.為替~2015年のドル円相場を振り返る 欧米・為替担当: 本間 英至 / 龍 翔太 2015年のドル円相場は、6月に約13年ぶりの高値までドル高円安が進む場面もあったが、夏場には中国を 巡る先行き不安から急落。その後切り返したものの上値を超えることなく、足元120円台で推移している。大 きく変動したようにみえた今年のドル円相場だが、このまま年末を迎えると上下の値幅は10円ちょうど。 1973年に変動相場制に移行して以降、最小の値幅を更新することになりそうだ。 2015年のドル円相場を振り返る し、6月5日には一時約13年ぶりの高値となる125.86円 (年内最高値)まで上昇した。しかし、黒田日銀総裁の 発言が円安けん制と受け取られてドル安円高に転じると、 ギリシャ不安の強まりや中国株の下落等も加わり、7月 上旬には120円台半ばまで水準を切り下げた。その後 一旦は125円台前半まで持ち直したものの、8月下旬に 中国を巡る先行き懸念の強まりを受けたリスク回避色の 強まりからドルが急落し、一時116.18円まで売られた。ド ル売り一巡後はやや持ち直し、10月半ばにかけて120 円を挟んでのレンジ推移となった。 2015年も残すところ1週間ということもあり、今年1年間 のドル円相場を振り返りたい。以下に紹介するように、 上下に大きく変動したようにみえた今年のドル円相場だ が、年間高安の値幅は僅か10円ちょうど(12/23時点)。 1973年に変動相場制に移行して以降、最小の値幅は 2011年の10.18円(高値85.53円、安値75.35円)だった。 今後1週間も120円前後の動きが続けば、2015年のドル 円の値幅は最小記録を更新することになる。 ①年初~5月中旬:1月に一時116円割れも、その後は 120円を挟んでレンジ推移 ③10月下旬~足元:欧米の金融政策への期待から上 昇するも、原油安等を受けて120円台後半に反落 ドル円は119.78円で新年の取引を開始後、ギリシャ問 題や原油安等を受けたリスク回避色の強まりから円買い の動きが強まり、1月16日に115.86円(年内最安値)まで 下落した。その後、過度なギリシャ懸念の和らぎや米雇 用統計の良好な結果を背景にドル買いが進み、一時 122円台を回復したものの、ギリシャ問題の再燃や米景 気の先行き不安の燻りがドルの上値を抑え、5月中旬に かけて概ね120円を挟んで推移した。 10月下旬以降、ECB(欧州中央銀行)の追加緩和期 待の高まりや中国の金融緩和策発表を背景にリスク選 好色が強まり、ドル買いが優勢に。さらに、米10月雇用 統計の市場予想を上回る結果を受けて年内利上げ期 待が高まり、ドル円は11月18日に123.76円と約3ヵ月ぶり の高値を回復した。しかし12月に入ると、原油一段安や 内外株安を受けたリスク回避色の強まりからドル安に転 じ、14日には120.35円まで下落。その後、米利上げの無 ②5月下旬~10月中旬:6月に一時約13年ぶり高値も、 難な通過や日銀の量的緩和の補完措置発表を材料に その後急落 一旦123.56円まで上昇したものの、量的緩和の拡大で 5月下旬に米経済指標の市場予想を上回る結果やイ はないことが失望を招いて再びドル安に転換し、足元 エレンFRB(連邦準備制度理事会)議長の年内利上げ 120円台で推移している(12/24東京時間正午時点)。 を示唆する発言をきっかけにドル買い円売りが進むと、 ドル売り持ちの買い戻しを巻き込みながらドル高が加速 図表1. 2015年のドル円相場の推移 126 (円) 124 122 120 118 116 ① 1/1 1/29 2/26 ③ ② 114 3/26 4/23 5/21 6/18 7/16 出所:BloombergよりSMBC日興証券作成 14 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 8/13 9/10 10/8 11/5 12/3 (月/日) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 11.中国株式~中央経済工作会議を受け上海総合指数は上昇継続へ 中国担当: 白岩 千幸 中央経済工作会議では2016年と第13次5ヵ年計画期間に「供給サイドの改革」が推進され、構造改革が重 視されることが決定した。2016年は過剰生産能力削減等、負の遺産の整理に重点がおかれ、第13次5ヵ年 計画期間は構造改革による景気下押し圧力が強いことから、財政支出の一段の拡大や金融緩和が示唆さ れた。上海総合指数は構造改革の推進や金融緩和期待から来年にかけて上昇基調を続けると考える。 経済政策は「供給サイドの改革」を重視 念などから、一時的に景気下振れリスクが高まるとみら れる。政府は2016年も難しい経済運営を強いられよう。 12月18~21日に中央経済工作会議が開催され、2016 年と第13次5ヵ年計画(2016~2020年)期間の政策の方 向性を決定した。会議では「供給サイドの改革」の推進 が強調され、構造改革が重視されることになった。 第13次5ヵ年計画では構造改革と成長戦略を重視 2016年以降、第13次5ヵ年計画期間については、① 構造改革に必要なマクロ経済の安定維持、②成長産業 の育成、③市場化、自由化の推進、④構造改革の実行、 ⑤社会保障の充実を5大方針とした。なお、2016~2020 年の平均経済成長率目標は+6.5%以上となっている。 2016年は負の遺産の整理に重点 2016年については、①過剰生産能力の削減、②企 業コストの引き下げ、③住宅在庫の削減、④発展制約 部門 (注 1 ) への支援、⑤金融リスクの回避、が5大政策と なった。 構造改革の推進に伴い、景気の下振れリスクが生じ るため、財政支出の一段の拡大、財政赤字の対GDP比 率の引き上げ等の方向性が示された。金融政策は中立 的とするも、臨機応変に対応する必要があるとされた。 また、流動性の供給や金融コスト引き下げの必要性が 盛り込まれ、金融緩和が実施されるとみられる。 注 1:発展制約部門とは発展が他の部門よりも遅れ、国の発展 全体を抑制するとみられるところ ①過剰生産能力削減については、企業の破たん処 理の加速、不良債権処理、失業対策が盛り込まれた。 ②企業コストの引き下げについては、政府承認手続 き等の削減や簡素化、減税、社会保障費の削減等が 実施されるとみられる。また、金利の正常化(市場実勢 に基づく金利の形成)や、電力料金の自由化等による 料金引き下げ等の方向性が示された。 上海総合指数は上昇基調を維持へ ⑤金融リスクの回避としては、地方政府債務リスクの 低減のために高利の既存債務から低利債務への転換 が更に進む予定である。また、非合法資金調達の抑制 や管理強化等により、システミックリスクの発生を食い止 めるとの強い意志が示された。 5500 12月21日の上海総合指数は3,642と直近安値(2,927、 8/26)からは24.4%上昇している。実績PERは19.1倍と過 去10年間の平均(19.8倍)を若干下回るものの、企業業 績が冴えないことを考慮すると株価は割安とは言い難 ③住宅在庫の削減については、農民工(出稼ぎ農民) い。ただし、中央経済工作会議で政府と中国共産党が 2016年に構造改革を進める意思を示したことや、景気 への都市戸籍付与により都市人口と住宅需要の拡大を 下押し圧力が強まる局面では金融緩和が期待されるこ 図るほか、賃貸住宅事業の育成等を行うとみられる。 となどを考慮すると、株価は来年にかけて上昇基調を続 ④発展制約部門への支援としては、貧困者に対する けると考える。 社会保障の充実、企業の技術開発に対する支援、農 図表1. 上海総合指数の推移 業支援等が指摘された。 (1990年12月19日=100) 5000 4500 4000 2016年は総じてみると、成長戦略よりも過剰生産能 力削減など負の遺産の整理に重点が置かれる模様で ある。ただし、過剰生産能力の削減には失業等の問題 が発生するため、地方政府が消極的になることも考えら れる。このため、改革は緩やかなペースで進むとみられ る。また、改革ペースが速まる場合、不良債権の増加懸 3500 3000 2500 15/1 15/5 15/7 出所: BloombergよりSMBC日興証券作成 15 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 15/3 15/9 15/11 (年/ 月) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 12.今週のストラテジー・セレクション 日本株担当: 井場 浩之 / 松永 良輔 日興ストラテジー・セレクションのなかから株価トレンドを踏まえて銘柄を選択。今回は「2016年の日本株投資 戦略」掲載の5銘柄。今後は「日本株投資戦略」などに掲載の「今月のストラテジー・セレクション」に移行。 【株価チャート(週次)】 ◎大成建設(1801) 売買単位:1,000 株 【会社概要と株価状況】 総合建設大手の一角。大型土木か ら建築、戸建て住宅と幅広く展開。 週次移動平均線状況 12/22 現在 819.0 円 株価 13週線 785 円 乖離率 4.28% 26週線 777 円 乖離率 5.43% 【注目ポイント】 16/3 期上期決算発表時に通期営業 利 益 の 会 社 計 画 は増 額 修 正 された が、要因である完成工事利益率上昇 はなお改善余地。株価は年初来高値 (8/18)からの下落で一旦下抜けた 13 週線を上放れする様相。 900 700 600 500 週次移動平均線状況 12/22 現在 8,521.0 円 株価 13週線 9,073 円 乖離率 -6.09% 26週線 9,389 円 乖離率 -9.25% 週次移動平均線状況 12/22 現在 7,635.0 円 株価 13週線 7,546 円 乖離率 1.18% 26週線 7,634 円 乖離率 0.01% 【注目ポイント】 中核の HDD および注目の自動車向 けモータはともに堅調。期初の 16/3 通 期計画は据え置き続くが、先行投資 の負担増を考慮すると実質増額修正 の様相。株価は 9,000 円を挟んで足 踏み。上昇に向けた動きが待たれる。 週次移動平均線状況 12/22 現在 5,870.0 円 株価 13週線 5,967 円 乖離率 -1.62% 26週線 5,845 円 乖離率 0.42% 週次移動平均線状況 12/22 現在 2,896.0 円 株価 13週線 3,039 円 乖離率 -4.70% 26週線 3,076 円 乖離率 -5.84% (年/月) (円) 6,000 4,000 13/12 13週線 26週線 14/6 14/12 15/6 (年/月) 【株価チャート(週次)】 【注目ポイント】 16/3 期 2Q(7-9 月)営業利益は 1Q より 前年同期比での増益率が加速。通期 利益計画は据え置きだが上振れ余 地。12/9 に全面刷新した第 4 世代プリ ウスを発売。同社の看板モデル発売 で株価の更なる上昇を期待。 9,000 (円) 8,000 7,000 6,000 5,000 13/12 13週線 26週線 14/6 14/12 15/6 (年/月) 【株価チャート(週次)】 【注目ポイント】 16/3 期 2Q(7-9 月)営業利益は不採算 案件発生もあり前年同期比横這い圏。 通期計画は据え置き。今回の不採算 案件は主に審査厳格化前に受注。株 価は年初来高値更新(10/29)後、もみ 合いが続く。高値更新の動きに期待。 【注目ポイント】 16/3 期 2Q(7-9 月)営業利益は前年同 期比+36%と好調。安定収益源のスマ ホ向けゲームやオンラインゲームが寄 与。通期計画据え置きだが上振れ期 待。株価は上期決算発表(11/6)後に 下落したが底打ちから反転を期待。 7,000 (円) 6,000 5,000 4,000 3,000 13/12 16 13週線 26週線 14/6 14/12 15/6 (年/月) 【株価チャート(週次)】 3,500 (円) 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 13/12 注: 中期的な株価トレンドが良好な銘柄を紹介。各種テクニカル指標をベースに判断、データは12/22時点 出所: 株式調査部アナリストレポート、東洋経済会社四季報最新銘柄レポート、QUICK等よりSMBC日興証券作成 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 15/6 8,000 ◎スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684) 売買単位:100 株 【会社概要と株価状況】 ゲーム大手。ドラクエ等人気タイトル 保有。アミューズメント施設運営も。 14/12 10,000 ◎NTT データ(9613) 売買単位:100 株 【会社概要と株価状況】 SI 専業国内最大手。官公庁、金融 機関向け大型システムに強み。 14/6 【株価チャート(週次)】 12,000 ◎トヨタ自動車(7203) 売買単位:100 株 【会社概要と株価状況】 世界最大級の自動車メーカー。HV 車や燃料電池車も先行。 13週線 26週線 400 13/12 ◎日本電産(6594) 売買単位:100 株 【会社概要と株価状況】 精密モータ大手で HDD 用は世界 首位。車載、産業用等に注力中。 (円) 800 13週線 26週線 14/6 14/12 15/6 (年/月) 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 13.主な国内株価指数とテクニカル指標の推移 日本株担当: 溝渕 彩乃 先週18日は、日銀の追加緩和観測から日経平均が一時高騰したが、発表内容が浸透すると大きく下落に 転じた。今週に入ってからは、海外投資家を中心に休暇モードで小動きだった。東証一部25日騰落レシオや ストキャスティクスは、買われ過ぎでも売られ過ぎでもない水準で落ち着いており、100日移動平均線は日経 平均を僅かに下回っている。年末は材料に乏しいがテクニカル面からみても日本株は小動きで推移しよう。 図表1. 主な国内株価指数とテクニカル指標の推移 【国内主要株価指数】 1,950 110 1,900 105 1,850 100 1,800 (150日前を100として 指数化) 95 90 5/18 6/17 7/17 8/16 0.1 1,550 10/15 11/14 12/14 東証REIT指数(左軸) (%) 日経平均株価 (左軸) 20 0 5/18 (月/日) 【日経平均と25日移動平均・乖離率】 (円) 0.2 1,500 9/15 2015年 23,000 25日移動平均(左軸) 6/17 7/17 8/16 9/15 10/15 11/14 12/14 (月/日) 2015年 23,000 【日経平均と100日移動平均・乖離率】 (円) (%) 日経平均株価(左軸) 15 21,000 0.5 0.3 1,600 70 0.6 日本10年物国債利回り(右軸) 1,700 80 東証マザーズ指数 0.7 0.4 1,650 日経平均 日経JASDAQ指数 (%) 1,750 85 75 【東証REIT指数と日本10年物国債利回り】 (pt) 115 15 100日移動平均(左軸) 21,000 10 20 5 10 5 19,000 19,000 0 17,000 0 -5 25日移動平均乖離率 (右軸) 17,000 -10 15,000 -5 100日移動平均乖離率 (右軸) -10 -15 15,000 5/18 6/17 7/17 8/16 9/15 10/15 11/14 12/14 (月/日) 2015年 6/17 250 9/15 10/15 11/14 12/14 【日経平均 ストキャスティクス(9日)】 (円) 21,000 8/16 (月/日) 300 23,000 日経平均株価(左軸) 東証一部25日騰落レシオ(右軸) 7/17 2015年 【日経平均と東証一部25日騰落レシオ】 (円) 23,000 -15 5/18 300 日経平均株価(左軸) %D(右軸) Slow %D(右軸) 21,000 250 200 200 (%) 19,000 19,000 150 100 120%ライン 17,000 (%) 80%ライン 150 100 17,000 70%ライン 15,000 50 5/18 2015年 6/17 50 20%ライン 7/17 8/16 9/15 15,000 10/15 11/14 12/14 (月/日) 0 5/18 2015年 6/17 7/17 8/16 9/15 10/15 11/14 12/14 (月/日) 注: データは2015年12月22 日まで 出所: 各図表ともQUICKよりSMBC日興証券作成 テクニカル指標の見方 騰落レシオ(25 日):過去 25 日間の値下がり銘柄数に対する値上がり銘柄数の割合。一般的に、120%以上で買 われ過ぎを、70%以下で売られ過ぎを表す。 ストキャスティクス(9 日):直近の終値が過去のレンジで相対的にどのレベルに位置するのかを見るための指標。 %D=(直近終値と直近 9 日間の安値の乖離の 3 日移動平均)÷(直近 9 日間の高値と安値の乖離の 3 日移動平均) Slow%D は%D の 3 日移動平均。一般的に%D が 80%以上で買われ過ぎ、20%以下で売られ過ぎを表す。 17 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 14. 2016年の主な注目スケジュール 外国株担当: 西川 貴大 国内では、1月にマイナンバー制度がスタートする。早ければ、2月にもTPP参加12ヵ国協定が署名に至る 可能性がある。7月には注目の参院選が予定されている。海外では、11月の米大統領選挙が最大のイベン トであろう。また、米国では利上げペースにも注目が集まるため、年間8回開催されるFOMCの日程は押さえ ておきたい。 <2016年の主な注目スケジュール①> 2016年1月 4日 6日 7日 11日 12日 16日 18日 20日 21日 22日 24日 26日 28日 月内 ・ 大発会 ・ 通常国会召集 ・ 衆院本会議で代表質問 ・ 参院本会議で代表質問 ・ 東京市場休場(成人の日) ・ 米一般教書演説 ・ 台湾総統選挙 ・ 米国市場休場(キング牧師の日) ・ 世界経済フォーラム年次総会(スイス・ダボス、~23日) ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ 首相の施政方針演説 ・ 沖縄県宜野湾市長選投開票 ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~27日) ・ 日銀金融政策決定会合 (~29日、展望レポート公表) 2月 1日 8日 11日 15日 月内 ・ アイオワ州党員集会(米大統領選本格スタート) ・ 中国春節 ・ 東京市場休場(建国記念の日) ・ 10-12月期GDP(1次速報) ・ 米国市場休場(大統領の日) ・ TPP(環太平洋パートナーシップ)参加12ヵ国協定署名 (早ければ2月上旬にも) ・ イエレンFRB議長による半期議会証言 ・ 春季労使交渉開始(後半) ・ 経産省が「高度外国人材」の受け入れに関する報告書を 取りまとめ 3月 1日 8日 10日 14日 15日 21日 25日 26日 ・ 東京都大田区が国家戦略特区で「民泊」開始 ・ 金融所得一体課税 ・ 2015年度補正予算案国会提出(上旬) ・ 2015年度補正予算成立(中旬) ・ 2016年度予算案国会提出(下旬) ・ アジアインフラ投資銀行(AIIB)初代総裁に内定している 金氏来日(年明けにも) ・ 機器間通信向けに新たに「020」で始まる専用の携帯電話 を開放する。桁数は13桁に(2016年から) ・ 精度指摘受け、内閣府統計委員会が毎月勤労統計につ いて審議 ・ マイナンバー制度開始 ・ 経団連「経営労働政策委員会報告」 (春闘の基本方針)(下旬) ・ IMF(国際通貨基金)世界経済見通しの改訂版を発表 ・ 伊方原発3号機再稼働(年明け以降) 月内 ・ 米スーパーチューズデー(党員集会、予備選集中日) ・ 10-12月期GDP(2次速報) ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ 日銀金融政策決定会合(~15日) ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~16日) ・ 東京市場休場(春分の日の振替休日) ・ 米国市場休場(聖金曜日) ・ 北海道新幹線開業 ・ 全国人民代表大会(中国) ・ 経産省、2030年時の産業構造を占める「新産業構造 ビジョン」を策定予定 ・ イラン国会選挙 ・ 2016年度予算案成立(下旬) ・ TPP協定案・関連法案審議入り(下旬) 出所: 各種報道等をもとにSMBC日興証券作成。特に断りがない限り日本。スケジュールは予告なしに変更されることがあります 18 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 <2016年の主な注目スケジュール②> 4月 1日 7日 10日 21日 26日 27日 29日 月内 ・ 法人実効税率引き下げ見通し(32.11→29.97%) ・ 電力完全自由化 ・ ジュニアNISA開始 ・ 女性活躍推進法が施行 ・ 第57回IDB(米州開発銀行)年次総会(~10日) ・ G7外相会合(広島市)(~11日) ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~27日) ・ 日銀金融政策決定会合 (~28日、展望レポート公表) ・ 東京市場休場(昭和の日) 5月 3日 4日 5日 9日 10日 20日 23日 26日 30日 月内 ・ 東京市場休場(憲法記念日) ・ 第49回 ADB(アジア開発銀行)年次総会 (~5日、フランクフルト) ・ 東京市場休場(みどりの日) ・ 東京市場休場(こどもの日) ・ スコットランド議会選挙 ・ フィリピン大統領選 ・ 第25回 EBRD(欧州復興開発銀行)年次総会 (~11日、ロンドン) ・ G7財務大臣・中央銀行総裁会議(~21日、仙台) ・ 第51回 AfDB(アフリカ開発銀行)年次総会(~27日、ル サカ(ザンビア)) ・ G7サミット(~27日、伊勢志摩) ・ 米国市場休場(戦没将兵追悼記念日) 6月 1日 2日 9日 14日 15日 19日 21日 25日 26日 28日 ・ 日中韓財務大臣・中央銀行総裁会議(フランクフルト) ・ 第19回 ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議 (フランクフルト) ・ 「ニッポン一億総活躍プラン」とりまとめ ・ 北朝鮮、第7回党大会 月内 ・ 通常国会会期末 ・ 英国、EU離脱を問う国民投票が実施される可能性 ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ 第12回ASEM財務大臣会合(~10日、ウランバートル(モ ンゴル)) ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~15日) ・ 日銀金融政策決定会合(~16日) ・ 改正公選法施行(18歳以上選挙権適用) 7月 4日 18日 ・ 第33回 国際通貨金融委員会(IMFC)(ワシントンD.C.) ・ 第93回 世銀・IMF合同開発委員会(ワシントンD.C.) ・ IMF(国際通貨基金)世界経済見通しを発表 月内 ・ 米国市場休場(独立記念日) ・ 東京市場休場(海の日) ・ 米共和党大会(オハイオ州クリーブランド、~21日) ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ 米民主党大会(ペンシルベニア州フィラデルフィア、 ~28日) ・ IMF(国際通貨基金)世界経済見通しの改訂版を発表 ・ イエレンFRB議長による半期議会証言 ・ 中国共産党中央政治局会議 (年後半の経済政策を検討) ・ 参議院選挙(7月10日は衆参同日選の可能性) ・ 国税庁が路線価を公表 ・ 改選参院議員の任期満了 ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~27日) ・ 日銀金融政策決定会合 (~29日、展望レポート公表) 出所: 各種報道等をもとにSMBC日興証券作成。特に断りがない限り日本。スケジュールは予告なしに変更されることがあります 19 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 <2016年の主な注目スケジュール③> 8月 5日 11日 15日 月内 ・ リオデジャネイロオリンピック開催(~21日) ・ 「山の日」が国民の祝日に制定 ・ 終戦記念日 ・ 第6回アフリカ開発会議(TICAD)(下旬、ケニア) 9月 4日 5日 8日 19日 20日 22日 月内 ・ G20首脳会議(~5日、中国) ・ 米国市場休場(レイバーデー) ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ 東京市場休場(敬老の日) ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~21日) ・ 日銀金融政策決定会合(~21日) ・ 東京市場休場(秋分の日) ・ 消費税10%への引き上げ判断(秋) 10月 7日 10日 20日 31日 月内 ・ 第71回世銀・IMF年次総会(~9日、ワシントンD.C.) ・ 東京市場休場(体育の日) ・ 米国債券市場休場(コロンブス記念日) ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ 日銀金融政策決定会合 (~1日、展望レポート公表) 11月 1日 3日 7日 8日 11日 23日 24日 月内 ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~2日) ・ 東京市場休場(文化の日) ・ 豊洲新市場開場 ・ 大統領選投開票(米国) ・ 米国債券市場休場(ベテランズデー) ・ 東京市場休場(勤労感謝の日) ・ 米国市場休場(感謝祭) 12月 8日 13日 19日 23日 26日 月内 ・ ECB(欧州中央銀行)理事会 ・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~14日) ・ 日銀金融政策決定会合(~20日) ・ 東京市場休場(天皇誕生日) ・ 米国市場休場(クリスマスの振替休日) ・ RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の妥結(年内) ・ 中央経済工作会議(中国) 2017年1月 20日 ・ IMF(国際通貨基金)世界経済見通しを発表 ・ 第23回APEC財務大臣会合(ペルー、開催地未定) ・ 中国共産党中央委員会第六回全体会議(秋) 月内 ・ 米新大統領就任式 出所: 各種報道等をもとにSMBC日興証券作成。特に断りがない限り日本。スケジュールは予告なしに変更されることがあります 20 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 15.来週・再来週の主なスケジュール <来週のスケジュール> 発表日 12月 28日 (月 ) 国・ 地域 日本 日本 12月 29日 (火 ) 12月 30日 (水 ) 12月 31日 (木 ) 1月 1日 (金 ) 米国 日本 米国 ユーロ圏 英国 米国 ロシア - 日本 中国 市場予想 前月・ 前期・ 前年 11月 11月 - 10月 12月 - 11月 11月 12月 12月 12月 - - 12月 12月 小売業販売額(前年比) 鉱工業生産指数( 前月比、速報) 日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命、TOPIXに組み入れ S&P/ケースシラー住宅価格指数( 主要20都市ベース、前年比) コンファレンスボード消費者信頼感指数 大納会 中古住宅販売成約指数(前月比) マネーサプライM3(前年比) 全国住宅価格(前年比) シカゴ購買部協会景況指数 消費者物価指数(前年比) ASEAN(東南アジア諸国連合)経済共同体創設 マイナンバー制度開始 製造業PMI 非製造業PMI 1.3% ▲0.5% - 5.55% 93.8 - 0.7% 5.2% 3.8% 50.4 - - - 49.8 - 1.8% 1.4% - 5.45% 90.4 - 0.2% 5.3% 3.7% 48.7 15.0% - - 49.6 53.6 1月 2日 (土 ) 1月 3日 (日 ) 注: 発表日は現地時間。市場予想と実績は2015年12月25日12時時点のBloombergの値を表示。スケジュールは予告なしに変更されることがあります 出所: Bloombergおよび各種報道などよりSMBC日興証券作成 21 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 <再来週のスケジュール> 発表日 国・ 地域 日本 1月 4日 (月 ) 1月 5日 (火 ) 1月 6日 (水 ) 米国 ユーロ圏 英国 タイ トルコ 日本 米国 ユーロ圏 英国 日本 米国 ユーロ圏 日本 1月 7日 (木 ) ユーロ圏 豪州 ブラジル メキシコ 日本 米国 1月 8日 (金 ) 独 1月 9日 (土 ) 豪州 ブラジル トルコ 1月 10日 (日 ) 中国 市場予想 前月・ 前期・ 前年 - - 12月 12月 12月 12月 12月 12月 12月 12月 12月 - - 11月 11月 11月 11月 12月 12月 12月 - - 11月 11月 12月 11月 11月 12月 11月 - 12月 12月 12月 11月 11月 11月 11月 11月 12月 11月 12月 12月 大発会 通常国会召集( 首相の外交報告、財務相の財政演説) ISM製造業景況指数 製造業PMI(確報、前回値は速報値) 製造業PMI 消費者物価指数(前年比) 消費者物価指数(前年比) 新車販売台数(除く軽自動車、前年比) 自動車販売台数(年換算) 消費者物価指数( 速報、前年比) ハリファックス住宅価格指数(前月比、発表日未定、~11日) 衆院本会議で代表質問 FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨(12月15~16日開催分) 貿易収支 耐久財受注( 除輸送用機器、前月比) 耐久財受注( 前月比) 製造業受注(前月比) ISM非製造業景況指数(総合) ADP雇用統計( 前月比) サービス業PMI(確報、前回値は速報値) 参院本会議で代表質問 衆院予算委員会で2015年度補正予算案の審議入り 小売売上高(前月比) 失業率 経済信頼感指数 貿易収支 鉱工業生産(前月比) 消費者物価指数(前年比) 毎月勤労統計-現金給与総額(前年比、速報) 日銀、金融政策決定会合の「主な意見」を初公表(12月17~18日開催分) 失業率 非農業部門雇用者数( 前月比) 民間部門雇用者数( 前月比) 鉱工業生産(前月比) 貿易収支 輸入(前月比) 輸出(前月比) 小売売上高(前月比) IPCA(拡大消費者物価指数、前年比) 経常収支(発表日未定、~16日) マネーサプライM2(前年比、発表日未定、~15日) 新規銀行融資( 発表日未定、~ 15日) - - - - 49.0 48.6 53.1 53.1 53.0 52.7 ▲0.66% ▲0.97% - 8.10% - 0.3% 1,800万台 1,805万台 0.4% 0.2% 0.5% ▲0.2% - - - - ▲440億ドル ▲439億ドル ▲0.1% - 0.0% - ▲0.4% 1.5% 56.0 55.9 19.8万 人 21.7万 人 53.9 53.9 - - - - 0.3% ▲0.1% 10.7% 10.7% 106.0 106.1 ▲29.70億豪ドル ▲33.05億豪ドル - ▲0.7% - 2.2% - 0.7% - - 5.0% 5.0% 20.0万 人 21.1万 人 19.0万 人 19.7万 人 0.5% 0.2% 203億ユーロ 225億ユーロ 1.3% ▲3.3% 0.4% ▲1.3% 0.4% 0.5% - 10.48% - ▲1.3億ドル - 13.7% - 7,089億 元 注: 発表日は現地時間。市場予想と実績は2015年12月25日12時時点のBloombergの値を表示。スケジュールは予告なしに変更されることがあります 出所: Bloombergおよび各種報道などよりSMBC日興証券作成 22 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 投資情報部作成最新レポートのご紹介 【定期発行レポート】 日次 週次 月次 Daily Outlook(日刊投資情報) Weekly Outlook(週刊投資情報) 月刊投資情報(株式・為替・金利の見通し) @ Wall Street 投資部門別売買動向(現物・先物) 日本株投資戦略(月刊プレゼン資料) 主要通貨デイリー 来週・再来週の注目スケジュール 米国株式投資ガイド 新興国通貨デイリー 米国 ETF テクニカル週報 日興ストラテジー・セレクション(注目銘柄リスト) Global Market Review 米国主要企業決算発表スケジュール 投資初心者向け資料 向こう 3 ヵ月の注目スケジュール Japan Market Review 【随時発行レポート】 <Spot Report > 2015/12/24 トルコ 中銀は利上げに踏み切れず 2015/12/22 中国株式 中央経済工作会議を受け上海総合指数は上昇継続へ 2015/12/21 ブラジル経済 財務相交代でレアルが大幅安 2015/12/21 NZ ドル 乳製品価格とともに底堅く推移 2015/12/21 日銀金融政策 「追加緩和」ならぬ「補完措置」に市場は乱高下 2015/12/18 メキシコ経済 米国に追随して約 7 年ぶりに利上げ 2015/12/17 NZ ドル 景気下振れ懸念の後退とともに上昇へ 2015/12/17 米ドル 米 9 年半ぶりの利上げ決定と当面のドル円相場 2015/12/14 日本株式 株価下落の背景と当面の下値目途 2015/12/14 新興国通貨 12 月に入り新興国通貨がやや軟調な展開 2015/12/14 米国株式 Hot Topics:ドル高抵抗力銘柄~個別銘柄編~ 2015/12/11 豪ドル 雇用大幅改善にみる景気の底堅さとともに上昇へ 2015/12/10 日本政治 2016 年政治見通し~「7.10 衆参同日選」シナリオの投資環境を占う 2015/12/10 NZ ドル 今後は政策金利据え置き見通しながら上昇余地あり <カントリー・レポート> 2015/10/19 インド概観 2015/09/18 トルコ共和国概観 <注目の投資テーマ&業界ナビ> 2015/12/22 注目の投資テーマ ~2016 年~ 2015/12/22 2016 年の注目 10 銘柄 2015/12/07 アベノミクスは第 2 ステージ入り 2015/12/04 経常利益率が過去最高を更新する銘柄に着目した投資戦略 <その他プレゼン資料> 2015/12/21 米国ストラテジー・セレクション『カーニバル・コーポレーション』 2015/12/14 2016 年はどんな年? 2015/12/09 原油関連データ集 2015/12/04 インド市場の投資環境について(インドへの投資を検討されているお客様向け情報) * 上記レポートをご希望の方は、最寄りの支店までお問い合わせください。 23 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。 2015 年 12 月 24 日(木) 投資情報部 Weekly Outlook No.235 本資料について 【免責事項】 本資料は証券その他の投資対象の売買の勧誘ではなく、SMBC日興証券株式会社(以下「弊社」といいます)が投資情報の提供を目 的に作成したものです。本資料は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手した情報に基づいて作成していますが、これらの情報 が完全、正確であるとの保証はいたしかねます。情報が不完全または要約されている場合もあります。本資料に記載する価格、数値等 は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。かかる価格、数値等は予告なしに変更する ことがありますので、予めご了承くださいますようお願いいたします。本資料は将来の結果をお約束するものでもありませんし、本資料に ある情報をいかなる目的で使用される場合におきましても、お客様の判断と責任において使用されるものであり、本資料にある情報の 使用による結果について、弊社及び弊社の関連会社が責任を負うものではありません。本資料は、本資料を受領される特定のお客様 の財務状況、ニーズ又は投資目的を考慮して作成されているものではありません。本資料はお客様に対して税金・法律・投資上のアド バイスを提供する目的で作成されたものではありません。投資に関する最終決定は、契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目 論見書、お客様向け資料等をよくお読みになり、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。 本資料は、弊社又は弊社の関連会社から配布しています。本資料に含まれる情報は、提供されましたお客様限りでご使用ください。本 資料は弊社の著作物です。本資料のいかなる部分についても電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製 または転送等を行わないようにお願いいたします。本資料に関するお問い合わせは、弊社の営業担当者までお願いいたします。 本資料に記載された会社名、商品名またはサービス名等は、弊社または各社の商標または登録商標です。 【金融商品取引法第 37 条(広告等の規制)にかかる留意事項 】 手数料等について 弊社がご案内する商品等へのご投資には、各商品等に所定の手数料等をご負担いただく場合があります。例えば、店舗における国内 の金融商品取引所に上場する株式等(売買単位未満株式を除く。)の場合は約定代金に対して最大 1.242%(ただし、最低手数料 5,400 円)の委託手数料をお支払いいただきます。投資信託の場合は銘柄ごとに設定された各種手数料等(直接的費用として、最大 4.32%の 申込手数料、最大 4.5%の換金手数料又は信託財産留保額、間接的費用として、最大年率 5.61%の信託報酬(又は運用管理費用)及 びその他の費用等)をお支払いいただきます。債券、株式等を募集、売出し等又は相対取引により購入する場合は、購入対価のみをお 支払いいただきます(債券の場合、購入対価に別途、経過利息をお支払いいただく場合があります。)。また、外貨建ての商品の場合、 円貨と外貨を交換、又は異なる外貨間での交換をする際には外国為替市場の動向に応じて弊社が決定した為替レートによるものとしま す。上記手数料等のうち、消費税が課せられるものについては、消費税分を含む料率又は金額を記載しております。 リスク等について 各商品等には株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等及び有価証券の発行者等の信用状況(財 務・経営状況を含む。)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)、又は元 本を超過する損失を生ずるおそれ(元本超過損リスク)があります。 なお、信用取引又はデリバティブ取引等(以下「デリバティブ取引等」といいます。)を行う場合は、デリバティブ取引等の額が当該デリバ ティブ取引等についてお客様の差入れた委託保証金又は証拠金の額(以下「委託保証金等の額」といいます。)を上回る場合があると共 に、対象となる有価証券の価格又は指標等の変動により損失の額がお客様の差入れた委託保証金等の額を上回るおそれ(元本超過 損リスク)があります。 また、店頭デリバティブ取引については、弊社が表示する金融商品の売付けの価格と買付けの価格に差がある場合があります。 上記の手数料等及びリスク等は商品毎に異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書又はお客様向け資料等をよ くお読みください。なお、目論見書等のお問い合わせは弊社各部店までお願いいたします。 商 号 等 SMBC日興証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 2251 号 加入協会 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商 品取引業協会 (2015/04/09 版) 24 本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
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