研究発表会報告

研究発表会報告
御津南部小学校
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日時 平成27年10月29日(木)
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場所 豊川市立御津南部小学校
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日程
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各分科会・指導講評のまとめ
13:15~
13:40~
14:45~
16:00~
全体会Ⅰ
公開授業
分科会
全体会Ⅱ
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研究発表
20学級・1教室
低・中・高・特別支援
挨拶・指導講評
低学年分科会
・学習内容と子どもの生活、身のまわりの人・もの・事とのつながりを意識させることは学習
内容の価値を意識させ、思いをもたせることに有効であった。
・話す・聞く態度・話型の指導やペア活動は子どもの言語力を育てるのに有効であった。
・関わり合いながら学ぶ活動は、学習内容やつながりのある事柄・人を自分のこととして感じ
させることや、学びを深め、ともに学ぶ仲間のよさに気づかせることに有効であった。
今後取り組みたい課題
○単元を通した学びの深まり、関わり合う学びを保障する単元構想・指導のてだての開発
○子どもの考えを深めるための発問、発言に対する切り返し、つぶやきの拾い上げなど、授
業における教師の力量の向上
○関わり合う学びを価値あるものにするための授業のめあてや、話し合いの視点のもたせ方
の工夫
○関わり合う学びのための、具体物や視覚支援による学びの共有(ユニバーサルデザイン)
○子どもに思いを表現させること、互いのよさに気づかせる関わらせ方の工夫
中学年分科会
・学習内容と子どもの生活、身のまわりの人・もの・事とのつながりを意識させることは学習
内容を意識させ、思いや考えを深め広げることに有効であった。
・話す・聞く態度・話型の指導やグループ・ペア活動は子どもの言語力・情報を読み解く力の
育成、学びを深め広げることに有効であった。
・関わり合いながら学ぶ活動は、自分だけでは気づけない事柄や、ともに学ぶ仲間のよさに気
づくことに有効であった。
今後取り組みたい課題
○教師の授業構想のもち方と、一人一人に思いをもたせ全員が思考できる発問・支援の工夫
○子どもにとって身近でかつ話し合い解決する価値のある学習課題の開発
○関わり合いを深めることのできる学級集団作り、互いの考えを共有させるてだての開発
高学年分科会
・単元を貫く課題によって学習内容と子どもの生活、身のまわりの人・もの・事とのつながり
を意識させることは、思いや考えを深めたり広げたりすることに有効であった。
・アドバイスカード、フローチャートなどの思考・伝達ツールや問題解決のための班活動・話
し合いは子どもの言語力・情報を読み解く力の育成、学びを深め広げることに有効であった。
・関わり合いながら学ぶ活動は、自分だけでは気づけない事柄や、ともに学ぶ仲間のよさに気
づくことに有効であった。
今後取り組みたい課題
○グループ活動の課題設定、視点の与え方、グループ構成の工夫
○自分の考えを深めたり、高めたりする技能を習得させるてだての工夫
○自身の学びの姿や、学ぶ仲間のよさを振り返らせる場面やてだての工夫
○子どもたちが夢中になる本校ならではの単元、題材の開発
特別支援分科会
・学習内容と子どもの生活、身のまわりの人・もの・事とのつながりを意識させることは学ぶ
事柄を意識させ、思いをもたせることに有効であった。
・話す・聞く態度・話型の指導や視覚支援、ペア活動は子どもの言語力を育てるのに有効であ
った。
・子どもどうしが関わり認め合う場は、学ぶ楽しさや、ともに学ぶ仲間のよさに気づかせるこ
と、子どもたちが自信をもつことに有効であった。
今後取り組みたい課題
○子どもが自信をもち、人との関わりをもてるような単元構想、課題設定の工夫
○思いをもち、自分のこととして学びたくなる身近な素材、教材の工夫
○その子にあった思考法、関わりのてだての開発
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市教育委員会指導講評
公開授業の中で、つながり、関わり合う学びによって子どもたちが自分なりの思いや考えをも
つペア活動、グループ活動の姿があり、これは子どもたちが課題を自分のものとしてとらえ、
「何
を話し合えばよいか」を理解していたからである。
そしてその姿を支える本研究のよい点として以下の四つがある。
一つ目、読む力、書く力、話す力、聞く力、正しく豊かに学び合う力を育むための継続的な取
り組み。
二つ目、
「ペア活動・グループ活動によって支えられた全員が参加する授業」、「何を言っても
受け入れられる学級」
、
「間違いや失敗が後に生かされる課題設定を大切にする学級」などの確か
に学ぶ集団づくり。
三つ目、仮説と授業でめざす子どもの姿に基づいた、子どもにつけたい力とてだてが明確にさ
れた授業案の構想と実践。
四つ目、子どもたちが本気になれる課題設定と、子どもたちが学ぶ対象と学ぶ仲間を大切にす
る学習過程の工夫。
また、分科会の協議はラウンドスタディによって、参観者だけでなく授業者も授業の魅力と課
題を振り返ることができ、よい学び合いの機会となった。
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おわりに
研究発表に向けて授業実践を重ねる中で、つながり、関わり合う学びを通した仮説や授業でめ
ざす子どもの姿を大切にして実践を行ってまいりました。研究発表の協議会で参観者の方々から
いただきました貴重なご意見は、これからの私たちの研究に役立てさせていただきたいと考えて
います。
研究の取り組みでは、つながりを意識した授業づくりによって子どもの思いを大切にすること
考えをもたせること(てだてⅠ)や、振り返りによって、学び方や仲間のよさを感じさせること
(てだてⅢ)はよく取り組むことができたと考えています。
しかし、子どもの考えを確かにすること、情報を読み解く力、話す、書くなどの表現力、聞い
て読んで理解する力を鍛えること(てだてⅡ)について、有効な取り組みも見られたものの、十
分でなかったと考えられます。具体的なてだての研究を深めていく必要を感じました。
今後も、自ら考え動き出す子どもの姿を求めて、研究実践を重ねていきたいと考えています。
(2015.12.22 文責 研究主任 堀内智晴)