J日本株

January, 2016
1 月号
J
日本株 投資戦略
apan equity market strategy
企業調査部作成
商号等:髙木証券株式会社
金融商品取引業者:近畿財務局長(金商)第20号
加入協会:日本証券業協会
髙木証券インターネットホームページ:http//www.takagi-sec.co.jp/
※
(この資料は特記がない限り2015年12月22日現在のデータに基づき作成しています)
※
(最終ページの「ご注意頂きたいこと」を必ずお読み下さい)
《広告審査済》
(1) 12月の株価動向…米利上げへの警戒感などから軟調
(円)
126
日経平均株価と為替(円/ドル)レートの推移
(円)
21,500
125
21,000
124
20,500
123
20,000
122
19,500
121
19,000
120
18,500
119
18,000
118
17,500
為替(1ドル)
117
17,000
116
16,500
4/1
4/22
5/19
6/9
6/30
7/22
8/12
9/2
9/28
10/20
※為替は三菱東京UFJ銀行の為替レート(TTM)。
11/11
12/3
(出所)髙木証券作成
・日本の経済統計は良好だが、海外市況や金融政策・需給などが波乱要因に
◇11月下旬~24日・日経平均が45円高となり、5営業日続伸→25日・ロシア軍機撃墜で地政学
リスク意識され、日経平均77円安→30日・上海株安が嫌気され日経平均は136円安
◇12月上旬~1日・7~9月法人企業統計で設備投資が前年比11.2%増となったことを好感し、
日経平均264円高、終値で20,000円台回復→ 4日・ECB理事会における追加緩和の内容が失
望され、海外株式が下落したことを受け、日経平均435円安→7日・11月米雇用統計が堅調で
海外株式が反発し、日経平均も193円高→8日・日本の7~9月GDP2次速報が年率1.0%増と、
1次速報の0.8%減から改善したものの、原油安や海外株安を受け日経平均205円安→9日・10
月の機械受注は前月比10.7%増と好調だったものの、週末のSQを控え先物主導で日経平均
191円安→10日・海外株安と円高・ドル安で日経平均254円安
◇12月中旬~11日・海外株高や円安で日経平均は183円高、SQ値は18,943円に→14日・海
外株安と円高で日経平均347円安→15日・FOMC控え様子見傾向、先物主導で日経平均317
円安→16日・海外株高や、米国で懸念されていたハイイールド債のETF反発などで日経平均
484円高→17日・FOMCで利上げを決定、米国株が上昇し、円安・ドル高となったことから日経
平均303円高→18日・日銀金融決定会合で導入された金融緩和の補完策をめぐり、日経平均
は一時515円高まで急騰も、終値は366円安まで急落→22日まで3営業日続落
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P1)
・10月以降の上海総合指数は概ね堅調に推移~3,500ポイント台を維持
上海総合指数(日足)
5,500
5,000
4,500
4,000
3,500
3,000
2,500
4/1
4/16 4/30 5/15 5/29 6/12 6/29 7/13 7/27 8/10 8/24
9/9
9/23 10/14 10/28 11/11 11/25 12/9
・12月は再び内需系中心に物色~原油価格下落がメリットとなる業種も堅調
業種別TOPIXの騰落率
2015年11月の騰落率
騰
落
率
上
位
騰
落
率
下
位
金属製品
小売業
精密機器
鉱業
機械
ガラス・土石製品
医薬品
食料品
化学
電気機器
銀行業
その他金融業
海運業
ゴム製品
その他製品
不動産業
証券商品先物
空運業
電気・ガス業
パルプ・紙
TOPIX
2015年12月の騰落率(12/22現在)
7.3%
6.1%
6.0%
5.1%
5.1%
4.7%
4.6%
3.4%
3.3%
3.2%
-1.8%
-1.8%
-1.9%
-2.4%
-2.7%
-2.7%
-3.1%
-6.4%
-8.1%
-9.4%
1.4%
水産・農林業
空運業
食料品
医薬品
情報・通信業
電気・ガス業
陸運業
建設業
輸送用機器
保険業
卸売業
鉱業
倉庫運輸関連
金属製品
証券商品先物
機械
海運業
電気機器
その他製品
パルプ・紙
TOPIX
は前月と同様の傾向
7.6%
2.3%
1.0%
0.7%
0.4%
0.3%
0.3%
0.2%
-1.7%
-2.0%
-5.3%
-5.6%
-5.9%
-5.9%
-6.1%
-6.2%
-6.5%
-6.7%
-7.9%
-8.5%
-3.0%
は前月と逆の傾向
(出所)髙木証券作成
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P2)
(2)需給動向~海外投資家は現物では買い越しを持続
・12月に入ってからの波乱は、海外投資家の先物売買が主導した格好
◇日経平均
先物・主体者
別売買状況
◇主な投資主体者別売買動向<二市場一・二部等> (売り買い差額、単位:億円)
個人現金
2012年
2013年
2014年
2015年4月
2015年5月
2015年6月
2015年7月
2015年8月
2015年9月
2015年10月
2015年11月
9月第1週 (8/31-9/4)
9月第2週 (9/7-9/11)
9月第3週 (9/14-9/18)
9月第4週 (9/24-9/25)
9月第5週 (9/28-10/2)
10月第1週 (10/5-10/9)
10月第2週 (10/13-10/16)
10月第3週 (10/19-10/23)
10月第4週 (10/26-10/30)
11月第1週 (11/2-11/6)
11月第2週 (11/9-11/13)
11月第3週 (11/16-11/20)
11月第4週 (11/24-11/27)
12月第1週 (11/30-12/4)
12月第2週 (12/7-12/11)
個人信用
-24,886
-117,282
-49,512
-15,845
-12,805
-3,017
-2,715
3,687
3,507
-8,504
-10,186
2,331
-752
456
1,804
-331
-2,477
-1,041
-3,237
-1,749
-1,889
-3,595
-3,618
-1,084
-678
533
5,774
29,774
13,189
618
-25
3,550
3,921
2,165
677
-574
1,035
1,048
-522
479
-218
-110
-832
421
-651
488
529
296
-643
854
1,239
1,155
個人合計
-19,112
-87,508
-36,323
-15,227
-12,831
533
1,206
5,852
4,184
-9,078
-9,151
3,378
-1,274
935
1,585
-441
-3,309
-620
-3,888
-1,261
-1,361
-3,299
-4,261
-230
560
1,687
信託銀行
海外投資家
-10,193
-39,664
27,848
-4,307
-436
676
993
2,700
7,682
3,001
-4,506
2,553
2,023
530
164
2,413
1,497
617
2,080
-1,192
-1,386
-1,811
-1,557
247
1,013
1,751
28,264
151,196
8,527
19,953
9,956
-1,713
-3,476
-11,582
-25,772
4,630
6,777
-4,817
-10,348
-7,858
-760
-1,989
2,103
-267
1,882
912
1,319
3,004
2,447
7
780
82
海外投資家
(売り買い差
額・億円)
9,134
-7,557
-6,973
-1,285
981
-4,922
-6,307
-11,471
-1,078
-1,666
4,395
3,760
-734
-497
-1,223
-2,383
-1,664
-1,210
408
799
747
2,176
979
492
-599
-2,820
日経平均
終値(円)
期間騰落幅 期間騰落
(円)
率(%)
10,395.18
16,291.31
17,450.77
19,520.01
20,563.15
20,235.73
20,585.24
18,890.48
17,388.15
19,083.10
19,747.47
17,792.16
18,264.22
18,070.21
17,880.51
17,725.13
18,438.67
18,291.80
18,825.30
19,083.10
19,265.60
19,596.91
19,879.81
19,883.94
19,504.48
19,230.48
1,939.83
5,896.13
1,159.46
313.02
1,043.14
-327.42
349.51
-1,694.76
-1,502.33
1,694.95
664.37
-1,344.16
472.06
-194.01
-189.70
-155.38
713.54
-146.87
533.50
257.80
182.50
331.31
282.90
4.13
-379.46
-274.00
22.94
56.71
7.11
1.62
5.34
-1.59
1.72
-8.23
-7.95
9.74
3.48
-7.02
2.65
-1.06
-1.04
-0.86
4.02
-0.79
2.91
1.36
0.95
1.71
1.44
0.02
-1.90
-1.40
(出所:東京証券取引所・大阪証券取引所のデータより髙木証券作成)
・12月の日本株は各指数とも下落~年間では中・小型株が比較的堅調
・海外投資家は現物は買い越
しを維持しているものの、日経
平均先物で売り目立つ~12月
は特に日経平均株価の下げ
が目立つ展開に→ただ、年間
では前年並みの上昇に
・12月は中・小型株の指数も
マイナスに~ただ、年間では
マザーズ指数を除き、大型株
を上回る上昇率に
株価指数の期間騰落率
2014年
2015年
15年11月 15年12月
日経平均株価
7.1%
8.2%
3.5%
-4.4%
TOPIX
8.1%
9.0%
1.4%
-3.0%
JPX日経400
8.5%
8.2%
1.7%
-2.9%
東証規模別指数(大型株)
6.2%
6.7%
0.6%
-2.8%
東証規模別指数(中型株)
11.2%
13.3%
2.3%
-3.1%
東証規模別指数(小型株)
11.8%
9.7%
3.8%
-3.3%
東証2部指数
23.0%
6.0%
2.0%
-2.8%
日経ジャスダック平均
15.1%
10.4%
4.3%
-2.5%
東証マザーズ指数
-5.2%
-5.5%
7.3%
-0.9%
※2015年と2015年12月は12/22現在
(出所)髙木証券作成
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P3)
(3) 経済統計~12月の短観は先行き慎重な業種が増加
・12月の短観の業況DI(最近)は大企業・製造業、非製造業とも変わらず
・大企業製造業のDI(最近)では、9月調査に比べ造船・重機等、化学、鉄鋼、金属製品が改
善。非製造業では通信、情報サービスが改善した。ただ、製造業では繊維、非鉄金属、生産
用機械、電機機械、非製造業では物品賃貸が悪化した。
・一方、先行きについては、改善を見込むのは製造業で石油・石炭製品、繊維、金属製品の
み。製造業では生産用機械や木材・木製品など8業種、非製造業では、通信、宿泊・飲食サー
ビスなど7業種が慎重に見ている。こうした慎重な見方が、企業の業績予想も保守的なものに
させている可能性はありそうだ。
大 企 業
2015年12月調査
最近
先行き
変化幅
製造業
12
10
12
0
非製造業
25
19
25
0
全産業
19
14
18
-1
12月調査の最近が9月調査の最近より好調(+5以上)(製造業)
化学
14
11
20
6
鉄鋼
-5
-7
0
5
金属製品
-5
2
0
5
造船・重機等
7
3
18
11
12月調査の最近が9月調査の最近より低調(-5以上)(製造業)
繊維
6
6
-5
-11
非鉄金属
11
14
0
-11
生産用機械
32
17
22
-10
電気機械
12
9
3
-9
12月調査の最近が9月調査の最近より好調(+5以上)(非製造業)
通信
33
6
44
11
情報サービス
25
27
30
5
12月調査の最近が9月調査の最近より低調(-5以上)(非製造業)
物品賃貸
34
26
23
-11
2015年9月調査
最近
先行き
12月調査の先行きが12月調査の最近より好調(+5以上)(製造業)
繊維
6
6
-5
石油・石炭製品
-11
0
-11
金属製品
-5
2
0
12月調査の先行きが12月調査の最近より低調(-5以上)(製造業)
木材・木製品
18
0
17
化学
14
11
20
鉄鋼
-5
-7
0
非鉄金属
11
14
0
食料品
13
13
17
生産用機械
32
17
22
造船・重機等
7
3
18
自動車
14
11
11
12月調査の先行きが12月調査の最近より低調(-5以上)(非製造業)
建設
38
31
41
不動産
38
32
35
小売
25
19
22
運輸・郵便
23
17
26
通信
33
6
44
電気・ガス
0
-5
2
宿泊・飲食サービス
31
15
32
変化幅
7
18
13
-5
-7
-5
13
-9
5
10
-7
-9
5
-8
0
-5
9
6
5
-5
-13
3
5
27
-39
-3
23
0
-11
0
5
0
5
5
5
16
5
-1
6
5
-11
4
-10
11
-3
6
13
-9
-5
9
9
10
3
-11
-7
-9
-5
-8
-13
-8
-8
3
-3
-3
3
11
2
1
31
26
14
17
5
-5
18
-10
-9
-8
-9
-39
-7
-14
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P4)
(4) 日経平均はやや上値の重い展開に
・1月下旬の決算発表進捗での見直しに期待
・12月は日米欧の金融政策の動向が注目
されたが、イベント通過で外部環境の不透
明感は薄れた印象~新年度を迎える海外
投資家の投資スタンスに注目
・7~9月のGDP2次速報や10月の機械受
注など、市場予想以上に日本の経済指標
は良好~短観など企業の見通しは保守的
だが、実態を確認する意味でも第3四半期
(10~12月)の動向が注目される
注目されるタイムテーブル
日付
(円)
家計調査(11月)
12月25日
有効求人倍率・完全失業率(11月)
12月25日
消費者物価指数(11月)
1月7日
オフィスビル市況(三鬼商事・12月)
1月8日
景気動向指数(11月)
1月12日
経常収支(11月)
1月14日
機械受注(11月)
1月14日
企業物価指数(12月)
日銀金融政策決定会合
1月29日
日銀「展望レポート」公表
1月5日
米ISM製造業景気指数(12月)
1月7日
米ISM非製造業景気指数(12月)
1月8日
米雇用統計(12月)
1月15日
米小売売上高(12月)
1月20日
米消費者物価指数(12月)
1月21日
ECB理事会
1月26~27日
米連邦公開市場委員会(FOMC)
(出所)髙木証券作成
(円)
日経平均株価と予想EPS
22,000
21,000
12月25日
1月28~29日
・東芝の大幅赤字予想もあり、日経平均の
予想EPSは1,219円まで低下~PER16倍で
も19,500円だが、1月下旬からの決算発表
の進捗とともにEPSは上積みの公算も
・年初はテーマ性重視の物色を想定~引
き続きインバウンドやフィンテック、ロボティ
クス、IOTなどの関連銘柄に注目
経済統計等
1,400
1,350
予想EPS
20,000
19,000
1,300
日経平均株価
1,250
18,000
1,200
17,000
1,150
16,000
1,100
15,000
1,050
14,000
1,000
13,000
950
12,000
14/9/1 14/10/16 14/12/1 15/1/19
900
15/3/3
15/4/14
15/6/1
15/7/13 15/8/25 15/10/9 15/11/25
(髙木証券作成)
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P5)
「ご注意頂きたいこと」
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があります。信用取引、先物・オプション取引をご利用いただく場合は、所定の委託保証金または
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取引により購入する場合は、所定の委託手数料をいただきます。外国株式の委託手数料は国や
市場により異なります。外国株式を店頭取引により購入する場合は、購入対価のみをお支払いい
ただきます。
債券をご購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。(経過利子をお支払いい
ただく場合があります)。債券は、市場の金利水準の変動等により価格が変動しますので、損失が
生じるおそれがあります。また、発行体の信用状況や財務状況によっても価格が変動し、利金や
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あります。 投資信託は、主に国内外の株式や債券を投資対象としているため、基準価額は組み
入れた株式や債券の動き、為替相場の変動等の影響により上下しますので、これにより投資元本
を割り込むおそれがあります。投資信託はファンドごとに設定された販売手数料や信託報酬などの
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