Post-ExaのHPC システムアーキテクチャ 平木 敬 東京大学情報理工学系研究科 FLOPS 30 10 27 10 並列コンピュータ 1Y 1Z 地球 シミュレータ 40TFLOPS 1E 天河-2 ポスト京 京コンピュータ 1P プロセッサ・チップ 1T 1G SIGMA-1 Core i7 4 GHz 64 16 1M 70 80 90 2000 2010 2020 2030 2040 2050 西暦 Top500の動向からの外挿 1 Z flops 1 E flops 1 P flops www.top500.org による 2018 2029 性能の外挿からは出来るに決まっている 噂されている限界 – 半導体技術の限界⇒ポストムーア? – 消費電力限界⇒30MWで打ち止め? – 大きさの限界⇒2000㎡? – コストの限界⇒1000億円? – 並列性の限界? ポスト・ムーア? • ムーアの法則 – 集積回路上のトランジスタ数は「18か月(=1.5年)ごとに倍になる」 – – – – Pflops 110nm 10 Pflops 45nm Eflops 10nm Zflops 5nm? 1nm? 0.1nm? 0.01nm? – 細密化の限界はすぐそこか? メモリ素子技術(2000年製) 0.01μ 1T イマココ 容量 256G 量子素子 0. 1μ 線幅 64G 100nm 16G 1G 通常素子 4G 1G 256M 64M 16M 1μ 1M 4M 1M 256K 64K 16K 1K 10μ 70 80 90 西暦 2000 2010 2020 また物理屋さんにだまされるの? • さすがに原子の大きさは下回れないか? – 単電子デバイス – 局所的な量子素子化で情報密度を上げる – そこまで行くにはまだ距離がある • 横が駄目なら縦にも並べる – 積層技術 TSV, 電磁結合、光結合など – 20層、層の厚み10μmまでは近未来に出来る この二つを合わせれば2025年までムーアの法則 電力の壁、設置面積の壁、コストの壁 • 30MWはもはや無理そう。では100MWは実現可能か – N700新幹線は17MW、リニア新幹線は35MW • 2000㎡は無理そう。では、20000㎡は実現可能か – 東京ドームは46,000㎡ • 1000億円では無理。5000億円のスパコンは作れるか? – 新国立競技場は3000億円 何かが終わりそうと脅すのは予算獲得の常套手段 • 2025年までは今の方法で問題無し! • Zflopsには達さない(2035年?) • その先の技術が問題 – – – – – 縦にも素子を積む 層間結合技術 (電磁波?光?) 局所的量子素子 ウェハースケールでコストダウン 超低消費電力CMOS設計 まとめに代えて 本当の問題はそんなところじゃない • 脱(ILPに頼る汎用プロセッサ) – アクセラレータと呼ぶ時代は2025までに終わる • 脱(戦艦大和主義) – 1Tbpsインターネットで結合が2025までに出来る • 脱(数値計算至上主義) – 数値計算が更にマイナーな一分野になる
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