グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)

2015 年 12 月 25 日
調査レポート
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
【今月の景気判断】
関西経済は横ばい圏で推移している。生産は、2015 年 1 月をピークに減少しており、均してみると 14 年初め以
降、横ばい圏で推移している。実質輸出は、今年初めに大きく振幅した後、横ばい圏で推移している。雇用環
境をみると、有効求人倍率が高水準となる中、完全失業率が低下、就業者数が増加するなど、持ち直しの動き
がみられる。賃金は所定外給与が増加する一方、所定内給与が減少し、総じて横ばい圏で推移している。個
人消費は横ばい圏で推移しているとみられる。住宅着工は、消費税率引き上げ前の駆け込みの反動で減少し
た後、振幅しながらも総じて横ばい圏で推移してきたが、15 年度に入ってから持ち直しの動きがみられる。設備
投資は、大企業で増加している中、計画も増加を見込んでおり、持ち直しの動きがみられる。公共投資は、弱
含んでいる。先行きは、海外経済の回復が緩やかにとどまる中で、輸出、生産など企業部門の動きが当面横
ばいとなるだろう。関西経済は、横ばい圏での推移が続くと見込まれる。
【今月の景気予報】
(注)1.3 ヶ月前∼、∼3 ヶ月後は「現況」の変化の方向感(改善、横ばい、悪化)を表し、「現況」は現在の水準を天気マークで表す。
2.シャドー部分は、前月から矢印および天気マークを変更した項目を表す。
【当面の注目材料】
・世界景気∼減速する中国、新興国経済の行方。今後の米国の利上げペースと新興国通貨の行方。
・企業活動∼生産、輸出、設備投資の動向。原油安と為替変動の影響。インバウンド消費の先行き。
・政策∼安倍政権の経済政策・財政再建の行方、追加金融緩和の可能性。橋下市政後の府市政。
・家計∼実質賃金の動向と家計の消費行動への影響。マンション傾斜問題の住宅販売への影響。
∼本レポートについては最終ページ【「グラフで見る関西経済」の見方】参照
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
調査部 主任研究員 塚田裕昭
〒105-8501 東京都港区虎ノ門 5-11-2
TEL:03-6733-1070
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
【各項目のヘッドライン】
11月のコメント
項目
12月のコメント
ページ
1.景気全般
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
3∼4
2.生産
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
5∼7
3.雇用
横ばい圏で推移している
持ち直しの動きがみられる
8∼9
4.賃金
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
9∼10
5.個人消費
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
10∼12
6.住宅投資
持ち直しの動きがみられる
持ち直しの動きがみられる
13
7.設備投資
持ち直しが一服
持ち直しの動きがみられる
14∼15
8.公共投資
弱含んでいる
弱含んでいる
9.輸出入
輸出入ともに横ばい
輸出入ともに横ばい
10.物価
緩やかに上昇
緩やかに上昇
18
11.金融
預金、貸出ともに増加
預金、貸出ともに増加
19
12.倒産
倒産件数、負債総額ともに減少
倒産件数、負債総額ともに減少
19
16
17∼18
(注)シャドー部分は前月と比較して見方を変更した項目(11.金融、12.倒産を除く)
(*)参考資料:「グラフでみる景気予報」 → http://www.murc.jp/thinktank/economy/overall/japan
【前月からの変更点】
3.雇用
11月の近畿の完全失業率は前年差−0.2%ポイントの3.4%と2ヶ月連続で前年を下回った。雇用
者数は前年差17万人の増加、就業者数は同5万人の増加、完全失業者数は同2万人の減少となっ
た。
7.設備投資
2015年7∼9月期の関西の大企業の設備投資(ソフトウェアを含む)は前年同期比+2.3%と3四
半期ぶりに増加した。
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
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グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
【主要経済指標の推移】
14
15
15
15
15
15
15
15
15
15
15
10-12
1-3
4-6
7-9
10-12
6
7
8
9
10
11
経済指標
景気全般 景気動向指数(近畿)CI先行指数(05年=100)
101.4
100.6
101.3
101.5
99.4
100.5
100.5
CI一致指数( 〃 )
114.6
113.3
111.1
110.0
112.3
111.4
110.3
生産
雇用
DI先行指数(%ポイント)
50.0
59.3
41.2
55.6
37.5
33.3
44.4
DI一致指数( 〃 )
71.4
59.5
42.9
42.9
57.1
42.9
71.4
景気ウォッチャー調査(近畿)現状判断DI( 〃 )
46.7
51.9
53.8
51.4
53.3
52.4
51.4
50.5
49.9
46.8
先行判断DI( 〃 )
48.9
54.2
54.7
49.9
54.2
52.6
47.3
49.9
51.4
48.7
日銀短観(近畿)業況判断DI 製造業(%ポイント)
7
7
4
2
4
-1
<3月予想>
非製造業( 〃 )
2
6
7
11
11
3
<3月予想>
法人企業統計(近畿)経常利益 製造業 (兆円)
1.0
0.5
1.0
0.6
非製造業(兆円)
0.3
0.4
0.8
0.5
鉱工業生産(近畿)(季節調整済、前期比・前月比)
1.0
4.4
-2.6
-1.5
1.7
0.2
-2.3
2.4
1.3
鉱工業出荷(近畿)( 〃 )
1.2
2.7
-2.7
-1.6
1.2
0.5
-1.8
2.9
0.5
鉱工業在庫(近畿)( 〃 )
-1.4
-0.1
0.2
-0.2
0.6
1.2
-0.8
0.5
-0.4
鉱工業生産(近畿)鉄鋼 ( 〃 )
-1.9
1.3
-2.5
-1.0
-2.1
-3.2
0.7
-2.7
0.0
金属製品( 〃 )
-4.9
3.1
2.5
-2.8
-11.2
26.6
-14.3
15.5
-1.3
6.9
一般機械( 〃 )
-1.4
16.0
-4.5
-5.1
10.9
-4.4
-6.7
0.2
輸送機械( 〃 )
0.3
2.4
-0.3
-1.1
0.1
-0.9
4.6
-5.4
1.0
電気機械( 〃 )
1.4
7.6
-7.9
-3.3
-0.4
-2.4
2.8
11.2
-7.3
化学 ( 〃 )
-1.5
5.6
-4.1
-2.1
4.4
3.0
-5.5
7.9
-2.1
大口販売電力量(関西)
-3.4
-3.9
-5.1
-3.9
-4.7
-3.6
-2.9
-5.1
-5.9
完全失業率(近畿)(%)
-0.3
-0.4
-0.5
0.1
-0.3
-0.4
0.4
0.4
-0.7
-0.2
就業者数(近畿)(万人)
875
880
867
863
864
849
861
879
896
890
-4
-5
-2
-7
-8
雇用者数(近畿)建設業 (前年差、万人)
賃金
製造業 ( 〃 )
-5
-6
-6
運輸業、郵便業 ( 〃 )
-2
4
-4
1
卸売業、小売業 ( 〃 )
0
6
1
-3
医療、福祉 ( 〃 )
-5
-1
1
5
サービス業(医療、福祉以外)(〃)
3
1
-6
0
有効求人倍率(近畿)(季節調整値、倍)
1.04
1.06
1.09
1.13
1.10
1.11
1.13
1.15
1.15
1.17
新規求人倍率(近畿)( 〃 )
1.63
1.66
1.70
1.75
1.70
1.72
1.73
1.80
1.74
1.84
現金給与総額(近畿)
2.1
0.1
-1.3
1.6
-2.1
-0.2
0.0
所定内給与(近畿)
1.0
0.9
0.5
2.5
-0.5
-0.3
-0.5
所定外給与(近畿)
0.2
0.9
0.5
1.8
1.0
4.4
4.7
勤労者世帯(含む農家)の名目収入(近畿)勤め先収入
3.5
3.5
5.8
6.9
4.3
9.6
11.4
-0.4
-0.3
3.8
-3.9
定期収入
0.6
0.6
6.6
2.2
-1.3
2.6
0.3
-3.1
-1.3
1.8
-3.7
-2.3
0.7
1.5
-2.9
-6.4
-2.0
1.6
-8.1
5.1
-6.6
0.5
-5.1
4.9
2.3
-0.4
1.9
2.7
2.3
3.6
5.9
個人消費 勤労者世帯(含む農家)の名目消費支出(近畿)
大型小売店販売状況(近畿)百貨店+スーパー
コンビニエンス・ストア販売状況(近畿)
6.6
6.9
5.7
7.5
6.0
6.0
6.9
5.2
家電販売額(近畿)
-9.5
-32.8
5.5
4.1
-10.4
0.9
13.7
-2.4
2.9
新車登録台数(近畿)
-5.3
-16.2
-5.0
-5.9
-2.4
-7.1
-1.0
-8.1
-2.7
消費者態度指数(近畿、一般世帯)(原数値)(※)
住宅投資 新設住宅着工戸数(近畿)(季節調整済年率換算、千戸)
38.0
39.6
40.9
40.9
41.2
40.8
41.7
40.2
40.3
128.4
129.0
142.5
132.2
167.4
128.7
133.0
134.8
138.8
19.2
1.7
-2.1
-0.1
19.0
(前年比、%)
設備投資 法人企業統計季報(近畿)設備投資 製造業
非製造業
公共投資 公共工事請負額(近畿)
実質輸出(近畿)(季節調整値、10年=100)
通関輸出(大阪税関)輸出総額
実質輸入(近畿)(季節調整値、10年=100)
物価
金融
倒産
41.3
-20.5
-8.2
0.1
-0.3
14.0
-8.8
-12.4
1.8
0.5
-1.4
-4.6
2.8
―
―
―
―
-6.4
-19.0
7.7
-14.7
6.4
-18.2
-11.6
-13.4
-18.2
-3.9
103.6
106.9
101.4
101.5
100.3
99.3
101.8
103.3
104.5
102.7
企業立地件数(近畿)(件)
輸出入
-0.6
21
―
11
10.8
9.7
5.2
3.3
7.3
4.9
2.0
2.8
-1.9
-6.5
115.2
119.4
111.9
116.3
109.5
116.2
117.5
115.2
118.0
115.0
-6.0
通関輸入(大阪税関)輸入総額
2.1
-6.1
-5.7
-4.0
-4.7
-0.5
0.4
-11.1
-8.8
消費者物価指数(近畿)生鮮食品を除く総合
2.5
2.0
0.3
0.2
0.3
0.1
0.2
0.1
0.2
0.5
食料及びエネルギーを除く総合
2.0
1.9
0.5
0.8
0.6
0.6
0.8
0.9
0.7
0.9
国内銀行預金残高(近畿)
1.4
1.8
1.5
3.2
2.5
3.2
2.8
2.5
2.9
国内銀行貸出金残高(近畿)
0.8
2.3
1.1
0.0
0.1
0.1
0.2
0.6
1.1
-10.3
-8.8
-12.2
-3.0
-7.3
-6.9
3.0
-30.5
-15.1
倒産件数(近畿)
(注) 括弧書きのない場合は、単位は前年比、%
消費者態度指数は、13年3月までは訪問留置調査、4月以降は郵送調査の値。
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
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-2.6
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
1.景気全般
∼横ばい圏で推移している
○9月の近畿地区の景気動向指数・CI一致指数は前月差−1.1ポイントの110.3と2ヶ月連続で低下した。
採用7系列のうち大口電力使用量、百貨店売場面積当たり販売額、輸入通関額など4つがマイナスに寄
与した。一方、CI先行指数は先月と同水準の100.5となった。採用9系列のうち、鉱工業在庫指数、
新設住宅着工戸数、乗用車新車販売台数など6系列がマイナスに寄与した。
景気動向指数
(基準年=100)
120
110
200
100
90
150
80
100
70
60
50
50
40
30
0
11
12
13
15
14
CI一致・近畿(左)
CI一致・全国(左)
DI一致・近畿(右)
CI先行・近畿(左)
CI先行・全国(左)
DI先行・近畿(右)
(年、月次)
(注)CIの基準年は2010年。
(出所)大阪府「近畿地区景気動向指数(CI・DI)の動き」、
内閣府「景気動向指数」
○景気ウォッチャー調査によると、11月の近畿地区の現状判断DIは前月差−3.1ポイントの46.8と5ヶ
月連続で低下し、景気の横ばいを示す50を2ヶ月連続で下回った。4月をピークに低下傾向が続いてい
る。家計動向関連の現状判断DIは同−5.3ポイントの44.2と2ヶ月連続で低下した。先行き判断DI
は同−2.7ポイントの48.7と3ヶ月ぶりに低下、横ばいを示す50を2ヶ月ぶりに下回った。
(DI)
景気ウォッチャー調査
65
60
55
50
45
40
35
現状判断DI(近畿)
先行き判断DI(近畿)
現状判断DI(全国)
30
25
11
12
13
14
(注)シャドー部分は内閣府による景気後退期
(出所)内閣府「景気ウォッチャー調査」
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15
(年、月次)
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グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○日銀短観12月調査によると、近畿地区の業況判断DI(「良い」−「悪い」)は全産業(全規模)で+
8と9月調査から1ポイント上昇した。製造業(全規模)は+4、非製造業(全規模)は+11といずれも
9月調査と同水準、規模別では大企業、中小企業が横ばい、中堅企業が改善した。先行きについては、
製造業、非製造業ともには12月調査と比べて悪化が見込まれる。
(%ポイント)
30
日銀短観(業況判断DI)
予測
(「良い」-「悪い」)
20
10
0
-10
-20
-30
製造業(近畿、全規模)
-40
非製造業(近畿、全規模)
製造業(全国、全規模)
-50
非製造業(全国、全規模)
-60
-70
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
(年、四半期)
(注1)シャドー部分は内閣府による景気後退期
(注2)2004年3月調査、2007年3月調査、2010年3月調査、2015年3月調査時点で、
調査対象企業の見直しが行われたため、前後の系列にギャップがある
(出所)日本銀行大阪支店「企業短期経済観測調査(近畿地区)」
○2015年7∼9月期の近畿地区の大企業の経常利益(全産業)は、前年比−6.0%と2四半期ぶりに減少し
た。製造業は同−22.0%と2四半期ぶりに減少し、非製造業は同+26.0%と3四半期連続で増加した。
日銀短観12月調査では、15年度の経常利益は同+8.6%と増益となった。製造業は−0.1%と減益の見
込みとなったが、非製造業は+28.1%と増益の見込みとなっている。
企業収益(経常利益)
(兆円)
1.4
(兆円)
14
1.2
12
1.0
10
0.8
8
0.6
6
0.4
4
製造業(近畿)
0.2
2
非製造業(近畿)
0.0
0
製造業(全国)右目盛
-0.2
-2
非製造業(全国)右目盛
-0.4
-4
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
(年、四半期)
(出所)財務省「法人企業統計季報」
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(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
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グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
2.生産
∼横ばい圏で推移している
○10月の近畿地区の鉱工業生産は前月比+1.3%と2ヶ月連続で増加した。電気機械、電子部品・デバイ
スなどが減少したが、はん用・生産用・業務用機械、情報通信機械、輸送機械などが増加した。近畿
の生産は、上下に振れながらも均して見ると横ばい圏の推移が続いている。世界経済の回復は緩やか
であり、今後も生産は横ばい圏での推移が見込まれる。
鉱工業生産
140
130
生産(近畿)
生産(全国)
出荷(近畿)
在庫(近畿)
120
110
100
90
80
70
11
12
14
13
15
(年、月次)
(注)生産(全国)の「○」は製造工業生産予測調査結果から試算した
予測基準年は2010年
(出所)近畿経済産業局「鉱工業生産動向」、経済産業省「鉱工業指数」
(2010年=100、季調値)
業種別生産
150
140
130
120
110
100
90
80
70
11
12
13
14
15
金属製品(570)
はん用・生産用・業務用機械(1736)
電子部品・デバイス(619)
電気機械(896)
(注)凡例の括弧内の数字は付加価値ウエイト(鉱工業=10,000)
(出所)近畿経済産業局「鉱工業生産動向」
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(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
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(年)
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
(2010年=100、季調値)
業種別生産
150
140
130
120
110
100
90
80
70
12
11
13
輸送機械(835)
化学(1678)
窯業・土石(534)
(年)
15
14
食料品・たばこ(668)
(注)凡例の括弧内の数字は付加価値ウエイト(鉱工業=10,000)
(出所)近畿経済産業局「鉱工業生産動向」
○10月の近畿地区の鉱工業出荷は前月比+0.5%と2ヶ月連続で増加した。電気機械、鉄鋼などが減少し
たが、はん用・生産用・業務用機械、輸送機械、情報通信機械などが増加した。鉱工業在庫は同−0.4%
と2ヶ月ぶりに減少した。電気機械、輸送機械、プラスチック製品などが増加したが、鉄鋼、石油・
石炭製品、化学(除.医薬品)などが減少した。
(前年比、%)
在庫循環図
(前年比、%)
12
15
10
8
在
庫
15年4Q
4
近畿
0
-5
意図せざる
在庫増加局面
在庫調整
局面
11年1Q
5
在庫循環概念図
在
庫
15年3Q
0
-4
在庫積増し
局面
45度線
-8
-10
-15
-15
-10
-5
0
出荷
5
10
15
(前年比、%)
-12
-12
意図せざる
在庫減少局面
-8
-4
0
出荷
(注)数値は四半期・原数値の前年比、在庫は期末値
直近15年4Qの出荷、在庫は10月の前年比
(出所)近畿経済産業局「鉱工業生産動向」
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(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
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4
8
12
(前年比、%)
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○10月の関西電力の大口販売電力量(契約電力500kw以上の産業用需要)は、前年比−5.9%と17ヶ月連
続で減少した。業種別にみると、製造業では主要11業種のうち、繊維、非鉄金属が前年実績を上回っ
たものの、他の9業種は前年実績を下回った。特に石油・石炭製品、鉄鋼などで減少幅が大きい。非
製造業では、鉄道業、水道業、その他いずれも前年実績を下回った。
(前年比、%)
大口販売電力量(業種合計)
10
関西
全国(10電力計)
8
6
4
2
0
-2
-4
-6
-8
-10
11
12
13
14
15
(年、月次)
(出所)電気事業連合会「電力需要実績」
3.雇用
∼持ち直しの動きがみられる
○11月の近畿の完全失業率は前年差−0.2%ポイントの3.4%と2ヶ月連続で前年を下回った。雇用者数
は前年差17万人の増加、就業者数は同5万人の増加、完全失業者数は同2万人の減少となった。業種別
(7∼9月期)に雇用者数をみると、医療・福祉、運輸業・郵便業などが増加する一方、建設業、製造業、
卸・小売業などが減少した。今後は、持ち直しの動きは限定的となろう。
失業率と就業者数
(万人、原数値)
1,040
(%)
就業者数(近畿)
完全失業率(近畿、右目盛)
7
完全失業率(全国、右目盛)
1,020
6
1,000
5
980
4
960
3
940
2
920
1
900
0
11
12
13
14
(注)失業率は近畿は原系列、全国は季節調整値
(出所)総務省「労働力調査」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
15
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
7/22
(年、月次)
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
近畿地方の業種別雇用者数(前年差)
20
(万人)
15
10
5
0
-5
-10
-15
建設業
運輸業,郵便業
医療,福祉
-20
-25
11
12
製造業
卸売業,小売業
サービス業(医療福祉以外)
13
14
(出所)総務省「労働力調査」
15
(年、四半期)
○11月の近畿圏の求人動向は、有効求職者数が同−0.2%と2ヶ月ぶりに減少、有効求人数が前月比+
1.2%と5ヶ月連続で増加し、有効求人倍率は同+0.02ポイントの1.17倍となった。また、有効求人倍
率に先行する新規求人倍率は1.84倍と2ヶ月ぶりに上昇した。新規求人数は前月比+0.8%と2ヶ月連
続で増加し、新規求職申込件数は同−4.4%と2ヶ月ぶりに減少した。
有効求人倍率と新規求人倍率
(倍、季節調整値)
2.5
有効求人倍率(近畿)
新規求人倍率(近畿)
有効求人倍率(全国)
新規求人倍率(全国)
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
11
12
13
14
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
15
(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
8/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
4.賃金
∼横ばい圏で推移している
○8月の近畿圏の現金給与総額は、前年比−0.0%の26.7万円とほぼ横ばいとなった。所定外給与は同+
4.7%と4ヶ月連続で増加したが、所定内給与は同−0.5%と4ヶ月連続で減少した。9月の現金給与総
額は、和歌山県を除く2府3県でみると前年比+4.7%の27.7万円となった。今後については、所定内
給与が減少、所定外給与が増加という状況の下、給与全体では横ばい圏での推移が続くと見込まれる。
現金給与総額と所定内・所定外給与
(前年比、%)
4
近畿圏
現金給与総額(左目盛)
所定外給与(右目盛)
2
(前年比、%)
10
所定内給与(左目盛)
5
0
0
-2
-5
-4
-10
6
現金給与総額(左目盛)
所定外給与(右目盛)
全国
4
所定内給与(左目盛)
15
10
2
5
0
0
-2
-5
-4
-10
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)近畿圏は当社集計、2府4県ベース。
(出所)厚生労働省「毎月勤労統計」、近畿地区2府4県「毎月勤労統計地方調査」
○家計調査によると、11月の近畿圏の勤労者世帯(含む農家)の勤め先収入は前年比−3.9%の39.6万
円となった。また、世帯主の勤め先収入は前年比−4.5%の35.1万円と3ヶ月ぶりに増加した。世帯主
の勤め先収入の内訳をみると、賞与・臨時収入を除いた定期収入が同−3.7%の34.5万円と2ヶ月ぶり
に減少した。
(前年比、%)
25
20
15
勤労者世帯(含む農家)の名目収入
勤め先収入(近畿)
勤め先収入(全国)
10
5
0
-5
-10
-15
15
10
(前年比、%)
定期収入(近畿)
定期収入(全国)
5
0
-5
-10
11
12
13
14
(注)定期収入:世帯主の勤め先収入のうち賞与・臨時収入を除いたもの
(出所)総務省「家計調査報告」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
15
(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
9/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
5.個人消費
∼横ばい圏で推移している
○家計調査によると、11月の近畿圏の勤労者世帯(含む農家)の名目消費支出は前年比−6.6%と2ヶ月
ぶりに減少し、物価の上昇分を除いた実質でも同−7.4%と2ヶ月ぶりに減少した。関西の個人消費は
均してみると、持ち直しの動きが一服し、横ばい圏で推移している。今後も、実質所得の持ち直しが
限定的となる中、横ばい圏での推移が続くと見込まれる。
勤労者世帯(含む農家)の消費支出
(前年比、%)
15
10
5
0
-5
-10
名目消費支出(近畿)
-15
名目消費支出(全国)
(前年比、%)
15
実質消費支出(近畿)
実質消費支出(全国)
10
5
0
-5
-10
(注)近畿の実質消費支出は当社試算値
-15
11
12
13
(出所)総務省「家計調査報告」
14
15
(年、月次)
○10月の近畿地区の大型小売店(百貨店+スーパー)の販売額は、既存店で前年比+3.6%と4ヶ月連続
で増加、全店では同+5.0%と7ヶ月連続で増加した。コンビニエンス・ストアの販売額(全店)は同
+5.9%と32ヶ月連続の増加となった。11月の大阪の百貨店売上高(百貨店協会)は、例年より温か
い日が続き、土曜日が1日少なかったことから、店舗調整後で同−1.2%と8ヶ月ぶりに減少となった。
(前年比、%)
35
小売店販売状況
25
15
5
-5
百貨店+スーパー(近畿)
百貨店+スーパー(全国)
百貨店(大阪、百貨店協会)
-15
コンビニエンス・ストア(近畿)
コンビニエンス・ストア(全国)
-25
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)百貨店+スーパー及び百貨店は既存店ベース、コンビニは全店ベース
(出所)近畿経済産業局「大型小売店販売状況(近畿地域)」
日本百貨店協会「百貨店売上高」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
10/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○10月の近畿地区の乗用車新規登録・届出台数は前年比−2.7%と19ヶ月連続で減少した。小型車は2ヶ
月ぶりに前年を上回ったものの、軽自動車の大幅な落ち込みが全体を引き下げた。府県別では、和歌
山を除く2府3県で減少した。一方、10月の近畿地区の家電販売は、前年比+2.9%と2ヶ月ぶりに増加
した。携帯電話などが前年を下回ったものの、理美容健康器具、洗濯機などが前年を上回った。
乗用車新規登録・届出台数と家電販売額
(前年比、%)
120
乗用車新規登録・届出台数(近畿)
家電販売額(近畿)
新車登録台数・除く軽(全国)
家電販売額(全国)
100
80
60
40
20
0
-20
-40
-60
-80
11
14
12
13
15
(注)近畿の乗用車新規登録・届出台数は2府5県(福井県、滋賀県、京都府、 (年、月次)
大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)、家電販売は福井県を除く2府4県。
(出所)近畿経済産業局「近畿経済の動向」
○消費者マインドを表す消費者態度指数(近畿、一般世帯、原数値)は、11月は前月差+1.0ポイント
の41.3と2ヶ月連続で上昇したが、均してみると横ばいで推移している。物価上昇が緩やかになって
きているものの、名目賃金はマインドを改善させる程には上昇していない。今後も、日用品を中心に
物価が再び上昇し実質購買力が伸び悩む懸念等から、消費者マインドは横ばい圏で推移しよう。
消費者態度指数(一般世帯、原数値)
50
45
40
35
近畿(原数値)
全国(季節調整値)
近畿(原数値,訪問留置調査)
全国(季節調整値,訪問留置調査)
30
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)2013年4月調査より調査方法等を変更したため、
それ以前の訪問留置調査の数値と不連続が生じている。
郵送調査の2012年7月∼2013年3月は試験調査による参考値。
(出所)内閣府「消費動向調査」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
11/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○内閣府が11月に公表した地域別消費総合指数によると、関西のサービス消費を含む個人消費の動向は、
14年4月の消費税率引き上げ後、水準を下げて横ばい圏で推移している。小売店販売は、インバウン
ド消費の影響もあって、前年比でみて増加傾向にあるが、インバウンド消費を除いた家計消費のレベ
ルでは、横ばい圏となっているとみられる。
消費総合指数(季節調整値)
(2005年=100)
120
115
関西
東海3県
全国
110
105
100
95
90
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」、「消費総合指数」
6.住宅投資
∼持ち直しの動きがみられる
○10月の近畿圏の住宅着工戸数は、前年比+19.0%の12,872戸と3ヶ月ぶりに増加した。持家は5ヶ月連
続で、貸家は2ヶ月連続で、分譲は2ヶ月ぶりに増加した。また、季調済戸数は年率13.9万戸と3ヶ月
連続で増加した。近畿の住宅着工は、消費税率引き上げ前の駆け込みの後、水準を下げて総じて横ば
い圏で推移してきたが、15年度に入ってから大きく振幅しながらも持ち直しの動きがみられる。
60
(前年比、%)
住宅着工
(万戸)
新設住宅着工戸数(季調済年率、当社試算値、右目盛)
18
50
16
40
14
30
12
20
10
10
8
0
6
-10
4
-20
-30
持家(近畿)
合計(全国)
-40
11
12
貸家(近畿)
合計(近畿)
13
14
分譲(近畿)
0
15
(年、月次)
(出所)国土交通省「建設着工統計」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
12/22
2
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○内閣府が11月に公表した地域別民間住宅総合指数によると、関西の工事進捗ベースでの住宅投資の動
向は、14年1月をピークに急速に低下したが、14年7月以降は低下ペースが緩やかとなった。15年半ば
以降は上昇基調に転じており、進捗ベースでも、持ち直しの動きがみられる。
(2005年=100)
民間住宅総合指数(季節調整値)
100
関西
95
東海3県
南関東
90
85
80
75
70
65
60
55
50
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」
7.設備投資
∼持ち直しの動きがみられる
○2015年7∼9月期の関西の大企業の設備投資(ソフトウェアを含む)は前年同期比+2.3%と3四半期ぶ
りに増加した。内訳をみると、製造業は同+1.8%、非製造業も同+2.8%と共に3四半期ぶりに増加
した。
設備投資(ソフトウェアを含む)
(前年比、%)
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
製造業(近畿)
非製造業(近畿)
製造業(全国)
非製造業(全国)
-50
11
12
13
14
(出所)財務省「法人企業統計調査」
15
(年、四半期)
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(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
13/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○日銀短観12月調査によると、関西の15年度の設備投資計画は、全産業で前年比+2.3%、製造業は同
+16.8%と、前回6月調査に比べ下方修正されたものの、全国に比べて高めの計画となっている。一方、
非製造業では、14年度の伸びが高めであったこともあり、同−5.8%とマイナスが見込まれている。
設備投資額(含む土地投資額)
(前年度比、%)
30
製造業(全国)
製造業(近畿)
20
10
0
-10
11年度
12年度
13年度
14年度
15年度
-20
非製造業(全国)
(前年度比、%) 非製造業(近畿)
30
20
10
0
-10
-20
3月
6月
9月
3月
12月 (3月) (6月)
見込み 実績
6月
9月
12月 (3月) (6月)
見込み 実績
(出所)日本銀行大阪支店「企業短期経済観測調査(近畿地区)」
○近畿地区の2015年8・9月の企業立地件数は11件と、前期(6・7月;21件)から減少し、前年同期(15
件)と比べても減少している。近畿地区の企業立地は全国と同様に15年に入って弱含んできている。
企業立地件数
(件数)
30
近畿(左軸)
(件数)
300
全国(右軸)
25
250
20
200
15
150
10
100
5
50
0
11
12
13
14
(注)発表は2ヶ月に1度。直近は2015年8・9月分。
(出所)日本立地センター「産業立地」
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0
15
(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
14/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○内閣府が11月に公表した地域別民間企業設備投資総合指数によると、関西の民間企業設備投資は、14
年は均してみると横ばい圏で推移してきたが、15年に入って以降は弱含みとなっている。
(2005年=100)
設備投資総合指数(季節調整値)
120
関西
東海3県
南関東
110
100
90
80
70
60
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」
8.公共投資
∼弱含んでいる
○11月の近畿地区の公共工事請負額は、前年比−3.9%の854億円と5ヶ月連続で減少となり、弱含んで
いる。府県別では滋賀、兵庫、奈良が増加したが、他の府県は減少した。発注者別では、独立行政法
人等、都道府県、その他が増加したが、国、市区町村などは減少した。今後についても、2014年度補
正予算の効果が一巡しているため、弱含みでの推移が見込まれる。
(%)
80
公共工事請負額
系列1
前年比(近畿)
5,000
前年比(全国)
60
4,500
40
4,000
20
3,500
(億円)
3,000
0
2,500
-20
2,000
-40
1,500
-60
1,000
-80
500
-100
0
11
12
13
14
15
(年、月次)
(出所)北海道建設業信用保証(株)、東日本建設業保証(株)、西日本建設業保証(株)
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(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
15/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
○内閣府が11月に公表した地域別公共投資総合指数によると、関西の工事進捗ベースでの公共投資は、
14年はやや増加傾向で推移したが、15年に入って以降は、比較的高水準ながらも弱含みで推移してい
る。
(2005年=100)
公共投資総合指数(季節調整値)
130
関西
東海3県
南関東
120
110
100
90
80
70
60
11
12
13
14
15
(年、月次)
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」
9.輸出入
∼輸出入ともに横ばい
○11月の近畿地区の実質輸出は前月比−1.8%と4ヶ月ぶりに減少した。また、11月の輸出額(通関統計
速報)は前年比−6.5%と2ヶ月連続で減少した。地域別では、アジア、米国、EU、その他のいずれ
も減少した。品目別では通信機、半導体等製造装置が増加したが、半導体等電子部品、鉄鋼などが減
少した。今後は海外経済の回復が緩やかなものにとどまる中、横ばい圏での推移が見込まれる。
60
輸出
(前年比、%)
50
(2010年=100、季節調整値)
130
アジア(近畿)
EU(近畿)
その他(近畿)
輸出総額(近畿)
米国(近畿)
120
実質輸出(近畿、右目盛)
40
110
30
100
20
90
実質輸出(全国、右目盛)
10
80
0
70
-10
60
-20
50
11
12
13
14
15
(出所)大阪税関「近畿圏貿易概況」、日本銀行大阪支店「実質輸出入」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
16/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
輸出(品目別)
25
(前年比、%)
輸送用機器
一般機械
化学製品
総額
20
15
電気機器
原料別製品
その他
10
5
0
-5
-10
-15
11
12
13
14
15
(年、月次)
(出所)大阪税関「近畿圏貿易概況」
○11月の近畿地区の実質輸入は、前月比−2.5%と2ヶ月ぶりに減少した。また、11月の輸入額(通関統
計速報)は前年比−6.0%と3ヶ月連続で減少した。地域別では米国、EUが増加したが、アジア、そ
の他が減少した。品目別では医薬品、半導体等製造装置などが増加したが、天然ガス及び製造ガス、
通信機などが減少した。今後は、国内需要動向を反映し横ばい圏の推移が見込まれる。
70
輸入
(前年比、%)
60
(2010年=100、季節調整値)
140
130
実質輸入(近畿、右目盛)
50
120
40
110
30
100
実質輸入(全国、右目盛)
20
90
10
80
0
70
-10
アジア(近畿)
その他(近畿)
-20
11
12
EU(近畿)
輸入総額(近畿)
13
50
14
15
(出所)大阪税関「近畿圏貿易概況」、日本銀行大阪支店「実質輸出入」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
60
米国(近畿)
(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
17/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
10.物価
∼緩やかに上昇
○11月の近畿圏の消費者物価は、総合で前年比+0.6%と30ヶ月連続、生鮮食品を除く総合で同+0.5%
と31ヶ月連続、食料・エネルギーを除く総合で同+0.9%と26ヶ月連続で上昇した。消費税率引き上
げの影響が一巡した後、伸び率は緩やかとなっている。今後は、円安による輸入物価上昇が上昇圧力
として働く一方、エネルギー価格の下落が低下圧力となるため、物価は横ばい圏で推移しよう。
4
(前年比、%)
消費者物価指数
生鮮食品を除く総合(近畿)
食料及びエネルギーを除く総合(近畿)
生鮮食品を除く総合(全国)
食料及びエネルギーを除く総合(全国)
3
2
1
0
-1
-2
11
12
14
13
15
(年、月次)
(出所)総務省「消費者物価指数」
11.金融
∼預金、貸出ともに増加
○10月の近畿地区の預金残高(国内銀行ベース)は、前年比+2.9%の107.4兆円となった。定期性預金
は前年比で減少が続いているが、要求払預金が増加している。また、近畿地区の10月の貸出残高(国
内銀行ベース)は、同+1.1%の59.8兆円と増加した。日銀大阪支店では、企業向けや住宅ローンの
増加等が貸出の増加要因とみている。
(前年比、%)
5
国内銀行の預金残高と貸出残高
4
3
2
1
0
-1
-2
預金(近畿)
預金(全国)
貸出金(近畿)
貸出金(全国)
-3
11
12
13
14
(出所)日本銀行「時系列統計データ検索サイト」
ご利用に際しての留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
15
(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
18/22
グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
12.倒産
∼倒産件数、負債総額ともに減少
○11月の近畿地区の倒産件数は、前年比−2.6%の184件と3ヶ月連続で減少し、低めの水準で推移して
いる。府県別にみると、兵庫、和歌山は増加し、奈良は前年と同水準となったが、滋賀、京都、大阪
は減少した。また、倒産企業の負債総額は、同−39.7%の139億円と6ヶ月連続で減少した。府県別で
は、兵庫、和歌山を除く2府2県で減少した。
30
倒産状況
(前年比、%)
倒産件数(近畿)
倒産件数(全国)
20
10
0
-10
-20
-30
-40
11
12
13
14
(出所)東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」
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(年、月次)
(お問い合わせ) 調査部 TEL:03-6733-1070
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グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
【全国及び東海地区との比較】
【今月の景気予報】
3ヶ月前∼
現況
∼3ヶ月後
3ヶ月前∼
全国
景気全般
個人消費
住宅投資
設備投資
公共投資
∼3ヶ月後
全国
東海
輸出
東海
関西
関西
全国
全国
東海
輸入
東海
関西
関西
全国
全国
東海
生産
東海
関西
関西
全国
全国
東海
雇用
東海
関西
関西
全国
全国
東海
賃金
関西
:晴れ
現況
東海
関西
:薄日
:曇り
:小雨
:雨
(注)1.3ヶ月前∼、∼3ヶ月後は「現況」の変化の方向感(改善、横ばい、悪化)を表し、「現況」は現在の水準を天気マークで表す。
2.シャドー部分は、前月から矢印および天気マークを変更した項目を表す。
3.全国は12月2日時点の予報。全国の天気マークは、晴れ、曇り、雨の3種類のみ。
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グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
【各項目のヘッドライン】
11月のコメント
項目
1.景気全般
2.生産
3.雇用
4.賃金
5.個人消費
6.住宅投資
7.設備投資
8.公共投資
9.輸出入
10.物価
11.金融
12.倒産
12月のコメント
全国
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動きが見られる
横ばい圏で推移している
東海
横ばい圏で推移している
持ち直しの動きがみられる
関西
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
全国
弱含んでいる
横ばい圏で推移している
東海
下げ止まりの動きがみられる
持ち直しつつある
関西
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
全国
緩やかに持ち直している
緩やかに持ち直している
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
横ばい圏で推移している
持ち直しの動きがみられる
全国
持ち直している
持ち直している
東海
持ち直しが一服している
横ばい圏で推移している
関西
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
全国
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
全国
持ち直して傾向
持ち直しが一服している
東海
緩やかな持ち直し傾向にある
持ち直しが一服している
関西
持ち直しの動きがみられる
持ち直しの動きがみられる
全国
緩やかな増加基調
緩やかな増加基調
東海
増加している
増加している
関西
持ち直しが一服
持ち直しの動きがみられる
全国
増加している
横ばい圏で推移している
東海
弱含んでいる
横ばい圏で推移している
関西
弱含んでいる
弱含んでいる
全国
輸出は横ばい圏で推移し、
輸入は持ち直しの動きがみられる
輸出は横ばい圏で推移し、
輸入は持ち直しの動きがみられる
東海
輸出、輸入ともに横ばい
輸出は持ち直しつつある。輸入は横ばい
関西
輸出入ともに横ばい
輸出入ともに横ばい
全国
企業物価は下落、消費者物価は小幅下落
企業物価は下落、消費者物価は小幅下落
東海
横ばい圏で推移している
緩やかに低下
関西
緩やかに上昇
緩やかに上昇
全国
銀行貸出、マネーストックともに
緩やかに増加
銀行貸出、マネーストックともに
緩やかに増加
東海
預金、貸出ともに増加
預金、貸出ともに増加
関西
預金、貸出ともに増加
預金、貸出ともに増加
東海
倒産件数、負債総額ともに減少
倒産件数は減少、負債総額は増加
関西
倒産件数、負債総額ともに減少
倒産件数、負債総額ともに減少
(注)シャドー部分は前月と比較して見方を変更した項目(11.金融、12.倒産を除く)
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グラフで見る関西経済(2015 年 12 月)
「グラフで見る関西経済」の見方
【今月の景気判断】
○レポート発表時における景気判断。
【今月の景気予報】における各項目の現況をもとに総合的に判断。
【今月の景気予報】
○3ヶ月前∼・・・3ヶ月前∼現況の「方向感」を、①改善、②横ばい、③悪化の3段階に分類。
○現況 ・・・・・各項目の現在の「水準」を①晴れ、②薄日、③曇り、④小雨、⑤雨の5段階に分類。
○∼3ヶ月後・・・現況∼3ヶ月後の「方向感」を、①改善、②横ばい、③悪化の3段階に分類。
(注)
現況をあらわす天気マークはあくまで「水準」を判断したもので、3ヶ月前∼の矢印が①改善、③悪
化の場合でも、必ずしも天気マークが変更されるわけではない。
【当面の注目材料】
○各項目の現況、見通しをふまえて、今後景気を判断する上で注目すべきポイント。
【各項目のヘッドライン】
○全12項目について、毎月簡単なヘッドラインを記載、当月と前月のものを対比して示している。
○右端は各項目のグラフが掲載されているページ数。
【前月からの変更点】
○景気予報において判断の変更があった場合に変更理由を記載。
【主要経済指標の推移】
○当レポートで用いられている経済指標の半年間の動きを掲載。
【各項目】
○発表されている経済指標を元に現況の判断、今後の見通しをグラフを用いて解説。
【全国及び東海地区との比較】
○【今月の景気予報】と【各項目のヘッドライン】について、全国(グラフで見る景気予報)と東海地
区(グラフで見る東海経済)の判断と、一覧表で比較。
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