おもしろ・びっくり,化学反応の世界 - わかとり科学技術育成会

【わかとり科学虎の穴】中学生のためのサイエンスカフェ/第3回
おもしろ・びっくり,化学反応の世界
日
時:12 月 7 日(日)13:00~15:00
会
場:鳥取環境大学 まちなかキャンパス(末広温泉町)
講
師:栗岡 誠司 神戸常盤大学准教授 保健科学部 医療検査学科
指
導:鳥取環境大学教授 足利裕人
【概 要】
化学変化はおもしろい! 身近なところにある物も使いながら、ちょっとびっくり・驚きの化学反応の
実験・トークショーの世界が繰り広げられました。化学反応をした結果生じる大音響、色の変化、発光、
発熱・・・楽しみながら、理由を考え、化学のおもしろさに浸りました。
○ 金属を体感しよう
封筒の中の同じ大きさの丸棒の金属を当てます。鉄のようで軽い金属は難問。
でもチタンと見破った小学生がいました。他はアルミニウム、銅、タングステンでした。続いて重
さの違いを体感するのに、金、銀、銅、アルミニウム、鉛が配られました。やはり注目は輝く金で
した。
○ 常識外の金属
小袋に分けて配布された小さな金属。指でつまむと体温で溶けました。さあ何でし
ょう。答えはガリウム。29.8℃で溶けます。タイでは常温で液体と表示されています。ヨーロッパ
では合金として体温計に使われているそうで、そのサンプルが回覧されました。
○ 「化学の力で創造と調査ができる」という例
創る例として、超撥水加工の風呂敷やニトロセルロ
ースの爆発・燃焼の実演がありました。また調べる例として、
「カルボニルニッケルのにおいは分ら
ない」とラベルに表示されているのは何故か?との問いかけ。答えは「嗅いだ人は生きていない」
とのこと。この後にも調査、調べる実験が続きました。
○ お茶のニセモノを探す
ペットボトルに入った本物のお茶と、お茶そっくりの色をした液体を見分
ける実験です。ビタミン C の飴を入れて振ると、インチキのお茶はみるみる色が消えていきました。
実はイソジンが薄めて入れてあったのです。イソジンは酸化作用があり、それで菌を殺しています。
またビタミン C には、抗酸化作用(イソジンと反対の作用)があります。
「尿検査の前には自販機の
飲料水は飲まないでください」と説明があるのは、このビタミン C が尿検査に影響を及ぼすからで
す。健康に良いのでビタミン C が入っているということではなく、ビタミン C は保存料として使わ
れています。
○ 腹黒い人を調べる実験
ゲストが調合した薬品の入った三角フラスコを、参加者に手渡ししてリレ
ーしました。腹黒い人が持つとフラスコの中の液体が黒くなるというジョークです。これは「時計
反応」といい、色の変化が生じる時間を薄め方でコントロールするものです。でんぷんを入れると
より黒くなります。時計反応では、ヨウ素酸カリ、亜硫酸水素ナトリウムで酸化還元反応ができて
ヨウ素ができます。また酸性・アルカリを調べるのに、乾燥アサガオが配布され、クエン酸や重曹
で水溶液の色が変化する実験を観察しました。
○ 消えるスティック糊
摩擦すると書いた文字が消えるボールペンは、消した後の紙を冷凍庫に入れ
ると色が戻る、という実験を行いました。
○ 半数致死量
ある物質をある状態の動物に与えた場合、その半数が死に至る量です。ゲストの若い
とき、先生が青酸カリの瓶に指をつけてなめ、驚かされたそうです。一粒が 1mg でも、これは半
致死量の 1/300 位。でも、とても真似はできません。ゲストの所属する大学でお酒の一気飲みが
禁止され、代わりに醤油の一気飲みが学生によって企画されました。醤油 100g 中には 17g の食
塩が入っており、半致死量は 3g/体重 1kg。体重 60kg の人なら約 1L の醤油が半致死量です。
○ ウランガラスを光らせる
数個のグラスが出され、種類分けするクイズを行いました。この中には
ウランガラスでできたものがあり、紫外線で緑に光ることを、405nm のレーザーポインタの光を
当てて示しました。
○ 海ホタルの発光
化学反応では熱を出す変化、光を出す変化があります。まず、ルシフェリンとル
シフェラーゼの溶液を混ぜると光る実験を行いました。これは、祭りやコンサートで使うスティッ
クの光です。また、ゲストが明石の海でイカの切り身などを餌に採取した乾燥海ホタルが渡され、
乳鉢に水を加えてすりつぶし、青く光るのを観察して会場はどよめきました。
○ ニトロセルロース
赤燐、塩素酸カリを用いた少量の火薬を金槌で叩いた爆発実験を行いました。
続いて紙片が一瞬で手のひらの上で燃える実験。この紙は綿火薬のニトロセルロースでした。ゲス
トはおもちゃの紙幣もニトロ化していました。
○ 岩塩の劈開
最後は岩塩のかたまりから、劈開の性質を用いて透明な直方体を切り出す実験です。
参加者は夢中になって宝石のような結晶を切り出し、時間が経つのも忘れて興じました。
【アンケート調査結果】
1
参加者 小学生 3 年生 1 名、5 年生 2 名、中学生7名、一般 10 名 計20名
2
サイエンスカフェを知ったきっかけ
保護者・知人8名、市報4名、facebook 3 名、新聞 3 名、大学の HP1名
3
今日の話は
・とても興味深かった 20 名
4
今日の話は
・とても分りやすかった 18 名 ・分りやすかった 2 名
5
特に興味を持ったところ
・ガリウム4名 ・岩塩 3 名 ・海ホタル、時計反応 2 名他
6
今後聞きたいテーマ
実験、老化、宇宙、火山、原子等
7
感想
とても楽しかった。お土産が嬉しかった。化学は面白い。学校で栗岡先生の授業を受けたかった。
身近なものに疑問を持つ方法等