従来までの「遮断部スライド駆動」の課題 スライド式柔軟流体アクチュエータと その応用 ピンチローラー (Linear: S.Hirose, etc. 1996) (Motor: H.Tsukagoshi, etc. 2004) 東京工業大学 大学院理工学研究科 准教授 塚越 秀行 発表内容 柔軟ロッドレスシリンダ (T.Akagi, etc. 2001) 目標:チューブを押し付けずに流路を遮断することにより、 課題: 動作の安定化と摩耗の軽減を望める 内部漏れ防止のためにチューブを強く押し付けると、 アクチュエータの開発 粘性抵抗や摩耗が生じる。 屈服座屈による流路の遮断に着目 1. Λ-drive (ラムダ‐ドライブ)の 円筒状チューブ 偏平チューブ 基本動作原理 2. 流体ロープウェイ への応用 3. 足関節動作支援への応用 4. 配管内移動ロボットへの応用 座屈点は移動しない 座屈点のスライドを利用した流体アクチュエータ - Λ-drive (ラムダドライブ)の構造 - 試作機による直線状動作と電気モータとの比較 最適設計されたスライダ 無加圧状態 座屈点は移動する スライダの動作 Slider 48mm 19g 電気モータ (maxon RE25) 加圧状態 空気圧:0.4MPa Weight: 130g Speed:7400rmp Force: 0.026Nm Power: 20W Power/weight: 0.15W/g Tube size: Φ6.8mm, Φ8mm Pneumatic pressure: 0.4MPa Speed:2.0m/s Force: 10.8N Power: 21W Power/weight: 1.1W/g 1 多様な動作の生成 螺旋状の動作 Slider Tube 1995年 阪神淡路大震災 屈曲動作 Flat tube Slider Curved surface 「流体ロープウェイ」の概念図 凹凸地形に沿ったスライダの移動 ゴンドラ探査機 揺動ローラー 120g 無加圧状態 リンク Real Time Camera×2 Camera Gear 支持ローラー 受動回転 155 加圧状態 Non-pressurized 消防ホースを用いたハイパワー・スライダー Pressurized がれきの散乱した港湾施設内の情報収集 Gondola for ocean investigation Driven by water hydraulics in a fire hose Float for buoyancy Camera 東日本大震災直後の石巻港 Weight:2.7kg Fire hose Slider Length Height Width 920mm 282mm 250mm Weight 21kg Pressure 0.4MPa Driving force:40kgf (0.4MPa, Water) Speed:300mm/s, 180W 2 血栓予防が求められる背景 臥床状態が長引くと… 血行障害による 予防策の現状 背屈 予防策の効果の比較 予防策 偏平チューブ 静脈血流量 血栓・むくみ 肺梗塞 血栓予防を視野に入れたモーション・ソックス の増加 下肢挙上 △ 深呼吸 × 弾性ストッキング △ 間歇的空気圧圧迫法 △ 足関節自動運動 ○ スライダ 底屈 間歇的空気圧 →積極的に足首を動かす 治療・予防が効果的 圧迫法 配管探査の現状と課題 原子力発電所・ 石油化学プラントの配管 口径150mm以上 自走式(車輪駆動) チューブ型移動装置の基本構成 Λ-drive の基本原理 空気圧0.4MPa 電気モータの1/4サイズで実現 JFEエンジニアリング(株) 家庭に供給されるガス管 亀裂・腐食の 検査が必要 口径150mm未満 押し込み式 曲がりの多い 配管に対応し づらい カンツール(株) 受動蛇行による管内の推進原理 4曲がり配管内の前進・後退動作 試作したTwin-snake-I 受動蛇行 口径50mm 配管内の移動 受動車輪 カメラ LED ↑ モニタ内にカメラで 捉えた映像 3 様々な配管経路内での動作実験 Real time 鋭角屈曲を含む 平均曲率半径50mmの配管 高さ8mの鉛直管の上り動作 Real time 分岐点における 推進方向の選択 配管口径50mm 長さ17mの曲がり管内の移動探査 結論と今後の課題 1. 柔軟偏平チューブの座屈点で流路を遮断しながら 駆動するアクチュエータを紹介した。 2. 固定箇所を変えることにより、3種類の異なる運動 を取り出せることを示し、その応用例を示した。 3. 今後は、スライダで収集した情報をチューブ内で伝 送する手法を構築する予定である。 配管口径50mm 本技術に関する知的財産権 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 :リニアアクチュエータ :特願2008-145508 :東京工業大学 :塚越秀行、森庸太朗、平井雅大 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 :移動体およびそれを用いた探査装置 :特願2014-244611 :東京工業大学 :塚越秀行、穂坂 憲一 お問い合わせ先 東京工業大学 産学連携コーディネーター 尾上二郎 TEL 03-5734-7634 FAX 03-5734-7634 e-mail [email protected] 4
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