BTMU Thailand Monthly(2014年11月号) - 三菱東京UFJ銀行

BTM U
Thailand Monthly
(2014年12月号)
【目次】
1.
タイ経済指標推移 ------------------------------------------------ P 1
2.
タイ経済・政治・社会ニュース--------------------------------------- P 3
3.
為替相場動向 ---------------------------------------------------- P 5
4.
バーツ金利動向 -------------------------------------------------- P 6
5.
主要金融指標 ---------------------------------------------------- P 7
6.
今月のトピックス< タイの電力事情について> ------------------------ P 8
7.
タイにおけるBTMUグループのサービス体制について ------------------- P11
(2014年12月12日作成)
The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ, Ltd.
Bangkok Branch
三菱東京UFJ銀行 企画部 経済調査室
BTMU Holding (Thailand) Co., Ltd.
BANGKOK BTMU LIMITED
BTMU Participation (Thailand) Co., Ltd.
0/10
1.タイ経済指標推移
タイの主要経済指標
名目GDP(10億ドル)
人口(100万人)
1人あたりGDP(ドル)
実質GDP成長率(前年比、%)
製造業生産指数(前年比、%)
民間消費指数(前年比、%)
自動車販売台数(台)
(前年比、%)
消費者物価指数(前年比、%)
失業率(%)
輸出(FOB)(100万ドル)
(前年比、%)
輸入(FOB)(100万ドル)
(前年比、%)
貿易収支(100万ドル)
経常収支(100万ドル)
資本収支(100万ドル)
直接投資(100万ドル)
証券投資(100万ドル)
その他投資(100万ドル)
総合収支(100万ドル)
BOI外資申請金額(100万バーツ)
うち日系
BOI外資承認金額(100万バーツ)
うち日系
対外債務残高(100万ドル)◎
外貨準備高(除く金)(100万㌦)◎
翌日物レポ金利(%)◎
為替(バーツ/ドル)*
株価指数◎
2011
346
64.1
5,398
( 0.1)
(▲8.5)
( 3.7)
794,081
(▲0.8)
( 3.8)
0.7
219,118
2012
366
64.5
5,684
( 6.5)
( 2.2)
( 5.6)
1,434,624
( 80.7)
( 3.0)
0.7
225,875
2013
388
64.8
5,982
( 2.9)
(▲3.2)
( 0.3)
1,330,678
(▲7.2)
( 2.2)
0.7
225,409
( 14.3)
202,130
( 3.1)
219,860
( 24.9)
16,989
8,887
▲ 7,509
▲ 2,777
3,991
▲ 8,104
1,214
396,348
193,843
278,447
158,968
104,334
167,389
3.25
30.48
1,025.3
( 8.8)
6,015
▲ 1,470
13,961
▲ 2,199
5,988
9,488
5,265
645,534
373,985
548,954
348,430
130,747
173,326
2.75
31.07
1,391.9
13/10-12
14/1-3
4-6
7-9
( 0.6)
(▲7.1)
(▲0.9)
296,393
(▲0.5)
(▲7.0)
(▲1.6)
224,171
( 0.4)
(▲4.8)
(▲0.7)
216,740
( 0.6)
(▲3.9)
( 0.3)
207,499
(▲32.0)
( 1.7)
0.6
55,903
(▲45.8)
( 2.0)
0.9
55,573
(▲33.8)
( 2.5)
1.0
55,887
(▲29.3)
( 2.0)
0.8
56,934
(▲0.2)
218,748
(▲0.9)
52,112
(▲0.8)
49,054
( 0.6)
49,835
(▲1.7)
52,154
(▲0.5)
6,661
▲ 2,452
545
6,078
▲ 7,254
2,459
▲ 5,049
524,768
282,848
478,927
290,491
141,933
161,328
2.25
30.72
1,298.7
(▲7.5)
3,791
2,892
▲ 6,536
2,532
▲ 7,163
▲ 1,741
▲ 3,260
174,096
71,500
115,150
90,903
141,933
161,328
2.25
31.74
1,298.7
(▲14.8)
6,519
8,226
▲ 6,101
2,496
▲ 3,299
▲ 5,069
▲ 462
201,966
61,135
20,784
10,978
140,042
161,154
2.00
32.65
1,376.3
(▲11.8)
6,052
531
▲ 1,140
438
▲ 2,886
1,189
▲ 606
239,099
80,492
151,982
78,857
144,851
161,643
2.00
32.45
1,485.8
(▲0.8)
4,780
▲ 1,479
2,173
6,679
▲ 1,383
▲ 3,079
37
310,630
108,683
268,286
109,481
0
155,593
2.00
32.11
1,585.7
4
5
6
(注)*印:期中平均値、◎印:期末値。
(資料)タイ中央銀行、国家経済社会開発委員会、CEICなどより三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
タイの主要経済指標
名目GDP(10億ドル)
人口(100万人)
1人あたりGDP(ドル)
実質GDP成長率(前年比、%)
製造業生産指数(前年比、%)
民間消費指数(前年比、%)
自動車販売台数(台)
(前年比、%)
消費者物価指数(前年比、%)
失業率(%)
輸出(FOB)(100万ドル)
(前年比、%)
輸入(FOB)(100万ドル)
(前年比、%)
貿易収支(100万ドル)
経常収支(100万ドル)
資本収支(100万ドル)
直接投資(100万ドル)
証券投資(100万ドル)
その他投資(100万ドル)
総合収支(100万ドル)
BOI外資申請金額(100万バーツ)
うち日系
BOI外資承認金額(100万バーツ)
うち日系
対外債務残高(100万ドル)◎
外貨準備高(除く金)(100万㌦)◎
翌日物レポ金利(%)◎
為替(バーツ/ドル)*
株価指数◎
13/12
14/1
2
3
(▲6.3)
(▲0.3)
113,921
(▲5.6)
(▲1.4)
68,508
(▲4.5)
(▲2.4)
71,680
(▲10.5)
(▲1.2)
83,983
(▲4.1)
(▲0.7)
73,260
(▲4.0)
(▲0.1)
69,681
(▲6.3)
(▲1.4)
73,799
(▲5.3)
( 0.3)
69,527
(▲2.6)
(▲0.8)
68,835
(▲3.9)
( 1.3)
69,137
(▲2.9)
(▲0.3)
70,850
( 0.0)
( 0.0)
0
(▲21.3)
( 1.7)
0.6
18,285
(▲45.5)
( 1.9)
0.9
17,656
(▲44.8)
( 2.0)
0.9
18,151
(▲46.7)
( 2.1)
0.9
19,766
(▲33.2)
( 2.4)
0.9
17,092
(▲37.7)
( 2.6)
0.9
19,268
(▲30.4)
( 2.4)
1.1
19,527
(▲29.2)
( 2.2)
1.0
18,700
(▲31.4)
( 2.1)
0.7
18,655
(▲27.2)
( 1.8)
0.8
19,580
(▲20.4)
( 1.5)
0.8
19,830
( 0.0)
( 1.3)
0.0
0
( 1.8)
16,352
(▲1.5)
18,513
( 2.1)
14,254
(▲2.7)
16,286
(▲0.9)
16,533
(▲1.2)
17,638
( 3.8)
15,664
(▲0.5)
17,249
(▲6.6)
16,456
( 2.2)
18,449
( 4.1)
17,748
( 0.0)
0
(▲8.9)
1,933
1,705
▲ 1,617
499
▲ 2,620
493
▲ 250
138,097
58,322
5,207
2,427
141,933
161,328
2.25
32.38
1,298.7
(▲12.4)
▲ 857
263
▲ 220
2,527
▲ 503
▲ 2,243
575
11,565
4,517
5,893
3,801
140,111
160,612
2.25
32.93
1,274.3
(▲18.9)
3,896
5,065
▲ 3,669
262
▲ 1,217
▲ 2,713
▲ 884
35,731
12,862
8,175
3,415
139,854
161,579
2.25
32.61
1,325.3
(▲13.7)
3,480
2,898
▲ 2,213
▲ 292
▲ 1,578
▲ 365
▲ 154
154,670
43,756
6,716
3,762
140,042
161,154
2.00
32.38
1,376.3
(▲13.8)
559
▲ 643
1,033
479
▲ 552
1,106
1,102
17,966
6,186
5,941
3,420
140,867
162,554
2.00
32.31
1,414.9
(▲7.7)
1,629
▲ 664
▲ 102
611
▲ 3,658
2,945
▲ 1,073
10,048
5,459
3,497
1,146
142,329
161,416
2.00
32.54
1,415.7
(▲14.1)
3,863
1,838
▲ 2,071
▲ 652
1,324
▲ 2,743
▲ 636
9,119
7,712
121,760
63,313
144,850
161,643
2.00
32.50
1,485.8
(▲3.4)
1,450
▲ 856
4,692
1,227
3,058
407
2,947
21,789
9,418
75,076
21,885
149,420
163,084
2.00
32.11
1,502.4
(▲8.3)
2,199
239
▲ 1,718
1,427
▲ 1,659
▲ 1,471
▲ 500
27,452
10,153
25,294
2,960
146,503
161,157
2.00
32.01
1,561.6
( 10.1)
1,131
▲ 862
▲ 806
2,697
▲ 1,728
▲ 1,775
▲ 2,410
22,290
8,620
15,934
5,779
143,906
155,593
2.00
32.20
1,585.7
(▲5.2)
2,082
2,628
0
0
0
0
▲ 58
#N/A
#N/A
#N/A
#N/A
0
154,800
2.00
32.46
1,584.2
( 0.0)
0
0
0
0
0
0
0
#N/A
#N/A
#N/A
#N/A
0
0
2.00
32.79
1,593.9
(注)*印:期中平均値、◎印:期末値。
(資料)タイ中央銀行、国家経済社会開発委員会、CEICなどより三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
1/11
7
8
9
10
11
 7-9 月期の実質 GDP 成長率は前年比+0.6%と小幅加速
7-9月期の実質GDP成長率は前年比+0.6%と4-6月期(同+0.4%)から小幅に加速した。
需要項目別にみると、個人消費(同+2.2%)や投資(同+2.9%)などの内需が持ち直しに転
じる一方で、輸出(同▲2.4%)の落ち込みが重石となった。個人消費は、家計の消費マイ
ンド改善に支えられ持ち直しつつあるが、自動車初回購入支援策の反動減や農村所得の伸び
悩み等を背景に自動車を中心に伸び悩みが続いている。
暫定政権は経済運営の安定化を着実に進めており、対応策を講じてきた外国人来訪者数(10
月:同+6.1%)は年初来初の増加に転じ、観光収入減少の歯止めが見込まれる他、10月には
農家への現金給付や予算執行加速等を中心とした景気刺激策(3,240億バーツ、GDP比2.7%)
を閣議決定しており、当面のタイ景気は内需を中心とした緩やかな持ち直しが見込まれる。
 10月の貿易収支は9ヵ月連続の黒字
10月の輸出は前年比+4.1%と、2ヵ月連続で増加した。品目別にみると、主力のエレク
トロニクス(同+9.7%)や機械・備品製造品(同+14.8%)が堅調な伸びを示した他、コメ
(同+38.6%)が急伸した。国別にみると、米国(同+6.4%)や欧州(同+8.5)は増加した
が、中国(同▲7.8%)は減少した。通年の輸出について、政府は「目標(同+0.05~0.5%)
達成は難しくない」との見解を示しているが、1-10月累計では同▲0.2%とマイナス圏にあ
り、主要品目である自動車(1-10月累計:同▲0.0%)と、在庫調整局面にある天然ゴム(1-10
月累計:同▲22.9%)などの持ち直し次第となろう。
他方、輸入は原燃料等(同▲14.6%)や自動車・部品(同▲19.6%)などが全体を押し
下げ、同▲5.2%と減少した。この結果、10月の貿易支は21億ドルと9ヵ月連続の黒字なった。
図表 1:実質 GDP 成長率
20
図表 2:貿易収支
(前年比、%)
50
15
10
5
(前年比、%)
(億ドル)
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
0
0
-10
-5
-10
民間消費
固定資本形成
純輸出
-20
政府支出
在庫投資
実質GDP
-30
-20
貿易収支〈右目盛〉
輸出
輸入
-30
-40
-15
11
12
13
14
(資料)タイ経済社会開発局統計より三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
-10
(年)
-40
12
13
14
(注)USD建て、国際収支ベース。
(資料)タイ中央銀行統計より三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
(年)
(経済調査室)
2/11
2.タイ経済・政治・社会ニュース
Source
【政府関連】
11月3日
タイ商業省
11月13日
タイ財務省
11月17日
タイ国家経済
社会開発庁
11月26日
タイ商業省
11月5日
タイ中央銀行
11月28日
タイ中央銀行
“10月消費者物価指数は、前年同月比1.48%”
タイ商業省が発表した10月の消費者物価指数(インフレ率)は、前年同月比で1.48%上昇となる10
7.32(2011年=100)となった。上昇幅は昨年10月以来、13カ月ぶりの低水準となった。生
鮮食品とエネルギーを除いた10月のコアインフレ率は、前年同月比1.67%、前月比0.06%のプラ
スとなった。10月は燃料価格が国際市場に連動して低下。加えて野菜や果物、鶏卵などが出荷量の増加に
伴って値下がりしたため、インフレ圧力が弱まった。10月をカテゴリー別にみると、食品・飲料が前年同
月比3.25%、非食品は同0.53%の上昇。
“米担保融資制度の累計赤字額は6,800億バーツ”
タイ財務省のランサン次官は、2004~14年に実施されたコメ担保融資制度の収支について、累計で6
800億バーツの赤字になったと発表した。同次官によると、収穫期に合わせてインラック政権発足前より
計15回の融資を同制度の下で実施。担保として計8500万トンのコメの受け入れ、経費総額は1兆10
00億バーツだった。このうちインラック政権発足前には11回実施され、赤字額は計1640億バーツ。
同政権下では4回実施され、計5180億バーツの赤字を出した。同政権は担保価格を市中価格より大幅に
高く設定したため、担保のコメの売却で巨額の損失をもたらした。
“第3四半期GDP成長率は前年同期比プラス0.6%”
NESDBは、2014年第3四半期(7~9月期)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比0.6%
のプラスになったと発表した。NESDBは、14年通年のGDP予想を、今年8月の前回予想の「前年比
1.5~2.0%増」から「同1.0%増」へと再び下方修正した。下方修正の理由として、第3四半期の
GDP成長が当初予想より低かった、政府の予算執行が当初予想より遅れている、輸出不振、乗用車の販売
不振、観光産業の回復遅れなどを挙げた。ただ、15年は、世界の景気好転に伴う輸出の拡大や観光産業の
回復、政府の社会インフラ整備への投資に伴う経済活性化などで、GDPが3.5~4.5%成長する予測
した。
“タイ10月輸出、前年同月比プラス3.97%”
タイ商業省が発表した10月の輸出実績は、前年同月比3.97%増の201億6380万ドルで、2カ月
連続のプラスとなった。商業省は、14年の輸出は前年比でマイナスにならず、ほぼ横ばいで推移するとの
見込みを示した。15年は前年比4%増を目標としている。一方、10月の輸入実績は前年同月比4.88%
減の201億3200万ドル。この結果、貿易収支は10月が3150万ドルの黒字に転換。10月の主要
品目の輸出動向をみると、農産品・同加工品は前年同月比1.4%、工業製品は同5.4%のプラス。農産
品・同加工品では、コメや砂糖、タピオカ製品の輸出は拡大したが、天然ゴムが大幅に落ち込んだ。
【中銀関連】
“タイ中銀、政策金利据え置きを決定”
タイ中銀は本日MPC(金融政策決定会合)を開催し、大方の市場予想通り、政策金利据え置きを決定した
(2.00%) 。声明文では、世界経済は地域間で異なる成長速度をとりながら、予想より幾分弱めに回復をしてい
るとし、米国経済はしっかりと回復を続ける一方、日欧の回復は更なる景気後退リスクにより勢いに欠ける
内容となっているとした。また、アジア・中国経済については、景気回復はやや緩やかなものになっている
との見方を示した。タイ第3四半期の経済成長は、予想を下回る公共投資を含んだ国内需要の落ち込みや弱
い輸出伸び率を背景に、事前予想よりも、緩やかな成長となるとした。しかしながら、世界経済の回復と歩
調を合わせ、2015年には輸出は回復するとの見方を示し、また公共投資については、先行して民間投資を支
え、世界全体の金融システムについては依然安定的との見方を示した。インフレ圧力は、商品価格の下落や
需要サイドの圧力落ち込みを受け、低下していると分析した。MPCメンバーは、6対1で政策金利を2.00%に
据え置くことを決定。1名の議員は政策金利を0.25%引き下げることを提案した。委員会は2015年の景気回
復見通しを維持し、現在の金融緩和策が十分に緩和的であり、足許の景気回復の妨げとなるものではないと
した。また、政策スタンスについては、長期の金融安定化であることで一致。それでもなお、委員会は世界
経済の減速リスクと公共投資の適時性に関する懸念を示し、1名の議員は経済成長を支援するため、更なる
緩和措置が必要との見解を示した。MPCは、タイ経済の成長を注意深くモニタリングし、景気回復と長期の
金融安定化に必要な、適正な金融政策を続けるとした。
“タイ中銀、月例経済報告”
タイ中央銀行は、10月月例経済報告(速報値)を発表した。主なデータは以下の通り。
○
民間消費指数 :前年比▲0.3%(前月実績 +1.0%)
○
民間投資指数 :前年比▲2.8%(前月実績 +0.1%)
○
輸出額伸び率 :前年比 +4.1%/輸出額 :19,830百万米ドル
○
輸入額伸び率 :前年比▲5.2%/輸入額 :17,748百万米ドル
○
貿易収支:
2,082百万米ドル(前月実績 .1,131百万米ドル)
○
経常収支:
2,628百万米ドル(前月実績 ▲862百万米ドル)
3/11
【その他】
11月6日
タイ商工会議所
大学経済研究所
11月19日
タイ工業連盟
自動車産業部会
“10月消費者信頼感指数が上昇”
タイ商工会議所大学経済研究所は、10月の消費者信頼感指数が前月の79.2から80.1に上昇したと
発表した。指数がプラスに転じたことについて、政府が10月上旬に打ち出した景気刺激策の効果への期待
感が高まっていることが要因だとしている。ただ、建設プロジェクトの実施加速やコメ農家向け補助金の支
給などが含まれる景気刺激策について、効果が出るのは年末以降になると見込んでおり、現在は輸出と観光
が回復しておらず、主要農産品の価格が下落しているため、消費は当面、伸び悩むとみている。10月の消
費者信頼感指数を算出する経済情勢に関する指数、雇用機会に関する指数、将来の所得に関する指数と、い
ずれも前月から上昇した。
“10月のタイ国内自動車生産台数は前年同月比13.7%減”
タイ工業連盟自動車産業部会は、10月のタイ国内自動車生産が前年同月比13.7%減の15万9760
台になったと発表した。車種別の内訳は、乗用車が前年同月比17.9%減の6万5518台、ピックアッ
プやトラックは10.5%減の9万4211台などとなっており、生産台数のうち輸出向けは5.6%増の
10万4203台、国内向けは35.7%減の5万5557台となり、国内向けの落ち込みが引き続き顕著
であった。同月の国内販売台数は20.5%減の7万761台。1~10月の生産台数の累計は、前年同期
比25.9%減の156万8300台となり、年間生産台数も当初の予想台数には届かない見込み。
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3.為替相場動向
【ドルバーツ】
■
11月のレンジ
■
12月の予想レンジ
:32.92-32.59
:32.50-33.50
政策金利引
き下げの思
惑がバーツ
を下押し
○11月のバーツ相場(対ドル)は32.63でオープン。月初にバーツの月間高値となる32.59を
つけたものの、タイ中銀MPCでは1名が政策金利引き下げを提案したことでバーツは急反
落。米経済回復期待による根強いドル買い需要がバーツを押し下げ、バーツの月間安値と
なる32.92をつけた。
○タイ中銀総裁から「必要であれば、景気回復を支えるために追加金融緩和は可能だが、
現行の金融政策は適正と考えている」との発言を受け、俄かに政策金利引き下げの思惑が
台頭しバーツは弱含む展開。タイ第3四半期GDPの結果が市場予想を下回ったものの、バ
ーツが更に下落することはなく影響は限定的。バーツは安値圏での揉み合いが続き、結局
32.825にて越月となった。
12月、12月
半ばのタイ
中銀MPCに
注目
○バーツ相場(対ドル)は、芳しくない景気回復とインフレ率の低下による政策金利引き下げ
観測から、バーツの地合いは弱いだろう。月初に発表された消費者物価指数の伸び率が
2009年以来5年ぶりの低水準となり、前月のタイ中銀総裁のコメントと相俟って、利下げに対
する思惑が俄かに拡がってきた。第3四半期GDPの結果も不冴えであったことから、12月17
日のタイ中銀MPCへ向けて、利下げに対する警戒感が高まろう。
○一方米金融政策に対する見方は、来年半ばでの政策金利引き上げの見通しは揺らいで
おらず、米国、タイの金融政策のベクトルの差は、バーツにネガティブに作用しよう。タイ貿
易統計では、引き続き輸出がやや持ち直しているものの力強さには欠け、実需面のバーツ
買いはそれほど強くない。バーツが反発する材料に乏しい展開が続くだろう。
○一方対円では日銀の追加金融緩和を受け、大幅なバーツ高となっている。円の先安観は
根強く、引き続き対円ではバーツは堅調推移しよう。ドル円が120円を大きく超えるような円
安となってくると、100円=26台も視野に入ってくる。
USD/THB 及び JPY/THB の推移
(出所:Reutersより弊行作成)
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4.バーツ金利動向
10月消費者物
価指数を受け
バーツ金利は
低下
○3日発表の10月消費者物価指数は1.48%のプラスと大幅に低下し、足許のインフレ
率は中銀が来年よりターゲットとしている水準の下限へと近づいている。月初より、バ
ーツ金利はインフレ率の低下からタイ中銀による金融緩和余地があるとの見方を反映
し、タイ10年国債金利は月初3.16%近辺、バーツスワップ5年金利は2.44%近辺と、大幅
低下となりスタート。
○その後も5日のタイMPCを前に様子見姿勢を強めながらも、バーツ金利は揉み合い
ながらも小幅に低下し、タイMPCを迎える。タイMPCでは政策金利の据え置きが発表
されるも、前回と異なり全会一致での採決ではなく、政策金利引き下げを唱える委員
が1名現れたことで、バーツ金利は利下げサイドが意識され、タイ 10年債金利は
3.08%、バーツスワップ5年金利も2.35%まで低下した。
○月中は、米国金利が緩やかに上昇に転じたこともあり、大きなバーツ金利の低下は
見られなかったものの、緩やかに低下基調を辿り、タイ10年国債金利は2.99%、バーツ
スワップ5年金利は2.11%まで低下し、越月となった。
12月、バーツ金 ○月初発表の11月消費者物価指数は前年同月比+1.26%、コア指数は+1.60%と低下
利はタイMPCを 傾向にある。来年より導入予定のインフレ・ターゲット(総合指数+3.0%を中心に前後
睨んだ展開
1.5%)の下限を下回っており、市場では俄かに利下げ観測が高まっており、タイMPC
でも1名の委員が利下げを提案したことも、11月のバーツ金利を押し下げる要因となっ
た。
○5日に発表された米雇用統計・非農業部門雇用者数の伸びは市場予想を大きく上
回り、約3年ぶりの大幅増となった。米国債金利は大幅上昇で反応し、バーツの中長
期金利についても海外主要金利の動向を受けて、上昇圧力が加わることが予想され
る。
○年内最後のタイMPCは12月17日に予定されており、足許のタイ景気回復がまだ力
強さを伴っていないことや、足許のインフレ率がターゲットの下限を下回って推移して
いることを鑑みれば、ここで政策金利が引き下げることも十分考えられる。タイ国債1年
物の金利は先月1ヶ月で約11bp程低下しており、市場では利下げ1回分を約半分織り
込んでいると考えられ、17日の動向次第では更なるバーツ金利低下がある点にも留
意しておきたい。
バーツ長短金利推移
5.0%
THB-3yIRS
THB-6M
4.0%
3.0%
2.0%
1.0%
0.0%
Dec10 Jun11 Dec11 Jun12 Dec12 Jun13 Dec13 Jun14 Dec14
(出所:Reutersより弊行作成)
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5.主要金融指標
2014/7
タイ中銀
Reference Rate
弊行カウンターレート
USD/THB TTM
TT-Buying
為替
TT-Selling
SPOT
USD/THB
JPY/THB
政策金利(レポレート)
THBFIX (6ヶ月)
金利・株式
国債 (5年)
SET指数
2014/8
2014/9
2014/10
2014/11
32.003
31.952
32.368
32.519
32.816
32.01
31.71
32.31
31.93
31.68
32.18
32.36
32.11
32.61
32.49
32.24
32.74
32.82
32.57
33.07
32.190
31.310
2.00
1.98534
3.02
1,502.39
31.940
30.680
2.00
1.95851
3.03
1,561.63
32.420
29.580
2.00
1.93465
2.96
1,585.67
32.570
29.000
2.00
1.89212
2.78
1,584.16
2014/12
(予想)
32.850 32.50-33.50
27.700 27.00-29.00
2.00
2.00
1.81624
1.20-2.10
2.44
2.20-2.70
1,593.91
以上
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6.今月のトピックス≪タイの電力事情について≫
1. はじめに
10月にタイのエネルギー相が、エネルギー開発基本計画の見直しについてその概略を発表した。2010年に発表
された現計画のもとエネルギー源の多様化を目指す当国では、2013年から新エネルギーの買取り制度がスタート
する傍ら、新式石炭発電所の建設が環境保護団体の反対で進まず、民間発電者との契約延長を検討したり、タイ
発電公社(Electricity Generating Authority of Thailand/以後EGAT)がミャンマーで発電所の建設PJを進める等、当国
のエネルギー問題解消に向けた様々な動きが見られる。
今月号では、タイのエネルギー行政の体制にはじまり、電力事情、および現在見直しが進む基本計画の概略に
ついて触れたい。
(なお、2011年9月号でもタイの電力事情を取り上げているのでご参照いただきたい。
)
2. タイの電力事情概要
(1) 国家エネルギー政策のけん引役
かつてタイ王国の国家エネルギー政策を司る公的機関は、
各種各様の理由・目的で様々な官公庁、公社などのかたちで
乱立していた。今の首都圏配電公社(Metropolitan Electricity
Authority/ 以 後 MEA) や 地 方 配 電 公 社 (Provincial Electricity
Authority/以後PEA)は、都市計画の活性化を目的に内務省に属
する一方で、EGATのようにどこの省庁にも属さず、首相府の
管轄となるケースもあった。国家レベルでのエネルギー政策
に一貫性をもって各組織が同じ方向に進めるよう、1992年に
首相府直属機関として国家エネルギー政策委員会(National
Energy Policy Council/以後NEPC)が設置され、その事務局と
し て エ ネ ル ギ ー 政 策 企 画 事 務 局 (Energy Policy& Planning
Office/以後EPPO)や、NEPCの審議を補佐するエネルギー行政
委員会、エネルギー保全を担当するエネルギー保全振興基金
(Energy Conservation Promotion Fund/ENCON Fund)が置か
れた。しかし、NEPCのメンバーは、9つの省庁、20の組織か
ら構成していたため、一貫性をもったエネルギー政策の運営
という当初の目的をより一層果たすため、2002年に組織改変
を行い、今のエネルギー省となった(図1ご参照)
。
図1:エネルギー省の組織図
エネルギー省
次官事務局
大臣官房
天然燃料局
エネルギー基金機構
エネルギー事業局
タイ発電公社
代替エネルギー開発・
エネルギー保全局
タイ石油公社
公社
エネルギー政策企画
事務局
エネルギー規制
委員会
内部部局
(出所)エネルギー省のウェブサイトを基に弊行に
て作成。
(2) 電力の供給・消費について
1986年からおよそ30年間が経過して発電供給量は9倍の177,398ユニット(GWH)に増加したが、発電のエネルギ
ー源は大半を天然ガスが占めている。代替エネルギー源の代表格として、過去に何度か原子力も検討されたが、
都度「採算が合わない」「住民の反対」「他国で事故」などを理由に頓挫してきた。特に、タイ湾で天然ガス田が
見つかってからは、現在に至るまで天然ガス発電がほとんどを占めている(図2)
。電力消費を分野別に見た場合、
国内全体消費の約半分を工業が占めており、その後2割程度を居住、もう2割弱を商業が占めている(図3/”Free of
Charge”は、タイの政策の一つで低所得者層向けに電気を無償で提供していることによるもの)
。
(単位:GWH)
図2:タイ国内発電量(資源別)
(単位:GWH)
180,000
180,000
160,000
160,000
140,000
140,000
120,000
120,000
100,000
100,000
80,000
80,000
60,000
60,000
40,000
40,000
20,000
20,000
図3:消費量(分野別)
0
0
1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012
Hydro
Fuel Oil
Coal &
Natural Gas
Diesel
Imported
Others
(出所)図2、3共にEPPOの情報を基に弊行にて編集。
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2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
Residential
Small General Service
Business
Industrial
Government and Non-Profit
Agriculture
Other
Free of Charge
また、長年発電はEGATで独占していたが、独立系発電事業者(Independent Power Producer/以後IPP)や小規模
発電事業者(Small Power Producer/以後SPP)などのかたちで、民間も発電産業に参加。2013年時点でタイ国内の
電力生産のうち、41.6%をEGAT、7.2%を隣国からの輸入、残りの51.2%を民間発電が占めている(図4)。国内
では、EGATと民間どちらも天然ガスによる発電が圧倒的に多いが、治水等大掛かりな事業とな
る水力発電は大半がEGATで行われているほか、バイオマスといった新しいエネルギー源を商業化しているのは、
民間のSPPであるといった特徴が見られる。なお、給電は現在もEGATにて全量を行っており、EGATがIPPやSPP
から電気を買い取り、それをMEAやPEA、海外などに販売するかたちで国土全体に供給している。
また、電気供給の7.3%ほどを輸入に頼っており、そのほとんどが図5のとおりラオスから来ている。逆に、わずか
ながらタイから隣接国に電力を販売しているが、タイ国全体の生産量の1%にも満たず、タイは「電力のほとんど
を国内で生産しつつ、一部隣国からの輸入に頼っている。
」といえる。
ただし、タイで生産している電力のエネルギー源の多くは
図5:タイの隣国とのエネルギー輸出入
輸入に頼っているのが実情である。EPPOの2012年のデータに
よれば、タイで消費する天然ガスのうち、その25%を全量ミャ
ミャンマー
ンマーから輸入している。発電の観点からは、天然ガスの6割
を自前で、残り4割をミャンマーから輸入しているのが実態で
ラオス
0.00GWH
ある。
石油
0.0%
水力
0.0%
0.00GWH
図4:タイの電力供給源
タイ
953.56GWH
再生エネルギー
0.3%
バイオマス
1.6%
軽油
0.1%
石油
0.1%
ラオス
7.2%
石油
1.2%
天然ガス
9.9%
SPP
13%
12,427.54GWH
416.97GWH
天然ガス
27.8%
輸入
7%
0.00GWH
カンボジア
EGAT
42%
石炭
8.2%
IPP
38%
天然ガス
29.7%
(出所)
EGAT の 情 報 を 基 に
弊行にて編集。
石炭
9.9%
カンボジア
水力
3.1%
再生エネルギー
0.0%
石油
0.7%
軽油
0.1%
マレーシア
4.22GWH
144.67GWH
3. タイのエネルギー開発計画
(出所)EGATの情報を基に弊行にて編集。
(1)2010年時点でのエネルギー開発計画
2010年にタイ王国のエネルギー開発計画(Power Development Plan/以後PDP)が策定されており、経済発展に伴
うエネルギー需要の増加を見通す一方で、エネルギー源を天然ガスに大きく頼っている現状を問題視し、その問
題解決方針を出している。大きく「発電の多様化」「環境負荷の低減」の2つに分けられ、前者は原子力や石炭と
いったエネルギー源の多様化を図ることを主としており、海外からの電力輸入について大きく拡大しない方針を
とっている。後者は、再生エネルギーへの取り組みや、コジェネレーションによる発電効率化などを加速させる
ことで、環境負荷(二酸化炭素の発生など)を抑えるといった内容である。
図6:PDP2010の電力源配分計画
350,000
300,000
(
GWH)
単
位
:
19%
250,000
Diesel
Heavy Oil
200,000
150,000
19%
100,000
65%
58%
Nuclear
Lignite
Import Coal
50,000
0
Others
18%
15%
Natural Gas / LNG
Renewable Energy
2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030
(出所)EPPOの情報を基に弊行にて編集。
9/11
これを実現するため、EGATでは2030年までの資源別発電量の推移を計画している。図6のとおり、2030年には電
力が2012年比2倍必要となっていることを予想し、天然ガスへの依存率を下げる一方で、再生エネルギーの更なる
取り組み(※)と、2026年に原子力発電を取り入れることでエネルギー源の多様化を目指している。
(※)図6の’Renewable Energy’は、データ元の集計方法上、
「海外からの輸入」「水力」を合算したものを指す。
(2)2015年度のPDP見直し
2014年10月に、ナロンチャイ・アカラセラニー・エネルギー相が2015年の基本計画の概略を発表している。こ
れによって大きく3つの変更点が掲げられている。
①
資源探査入札の再開
 2007年以来、環境団体の抗議などを理由に延期されてきた資源探査の入札を再開することを計画してお
り、2015年度中に第21回目の事業権入札実施が見込まれる。これは、タイの可採石油・ガス埋蔵量が近
い将来に危険水準にまで下がることが予想されており、資源の枯渇、エネルギー源の輸入への依存・エ
ネルギー価格の上昇を防ぐことを目的としている。具体的には、既存の電源開発計画のもと、新しい石
油・ガス資源を見つけられることなく、発電を天然ガスに頼り続けた場合に、2021年頃には可採埋蔵量
が枯渇し、2030年時点でエネルギー消費の85%を輸入に頼らざるを得なくなる。その過程で、電気料金
は上昇し、現在の1キロワット時3.90バーツから2021年には5.50バーツと41%値上がることが試算で出て
いる(一方で、PDPはタイ国家経済社会開発庁(NESDB)が発表する同国のGDP予測を織り込んでいるた
め、GDPが足元計画比大きく下振れしていることを踏まえ、現PDPよりもエネルギー需要の見通しが低
めに立てられる可能性があると考えられる)
。
 今回の入札は、タイ湾沖6鉱区と東北部など23鉱区の計29鉱区での油田・ガス田探査・開発権が対象。1
兆~5兆平方フィートの天然ガスと2,000万~5,000万バレルの原油生産を見込む。エネルギー省は、全29
鉱区で事業が仮に着工した場合には、当初5年間で50億バーツの投資効果になることを見込んでいる。な
お、前回の入札時には対象となった28鉱区のうち、可採埋蔵量が確認できたのは5鉱区のみだった。
②



③

電源開発計画の見直し
相対的に生産コストが低く、クリーン技術の発展に伴い環境負荷が減少している石炭発電の比重を増やし
ていくことが柱。EPPOによれば、既にタイ国内各地で公聴会を実施しており、そこでの意見をもとに電
力生産の比重のなかで石炭及び近隣国からの電力輸入の比率を高めることを目指す(既掲図6の2030年時
点での比率で、天然ガスが更に下がり、その分を石炭と再生エネルギーで補うイメージ)。ただし、石炭
火力発電に対しては、環境保護団体による反対が続くことが予想されており、来年にも着工が予想されて
いるクラビー発電所の今後の動向が、同国内での新石炭発電導入の試金石になるといえる。
再生エネルギーについても、引き続き支援方針は不変ながら、従来は立地をあまり考慮しないで免許を交
付してきたため、電力の買い上げに支障をきたすことがあった。そのため、今後は送電線のある場所へ誘
導することで開発効率を上げる。また、代替エネルギー開発ではゴミ発電を促進する方針で、年内に基本
計画をとりまとめる。
また、海外からの輸入についてもその選択肢を広める内容となっている。10月にプラユット首相がミャン
マーを訪問した際は、テインセイン大統領との間で、電力、資源分野での協力について話し合っている。
また、カンボジアとは領海主張で重複している海洋石油ガス鉱区の共同開発の協議を再開するため、両国
で作業部会の設置をタイから提案していくことが計画されている。
価格構造の調整
歴代政権が行ってきた補助金政策を解消することで、燃料の小売価格を実態に近づけることを目指す。ク
ーデタ後のエネルギー省の試みで、従来安く据え置かれていた液化石油ガス(LPG)や圧縮天然ガス(CNG)
を値上げする一方で、エタノール混合ガソリンは値下げとなった。更に、10月1日のNEPCの決定により、
輸送機器用LPGは1kgあたり0.62バーツ引き上げて22バーツに、自家用車やトラック向けCNGは1バーツ
の値上げで11.5バーツとなった。ただし、タクシーやバスなどの公共交通機関用は8.5バーツに据え置く。
これにより、従来、補助金で安くなっていた軽油の負担を、ガソリン車使用者が負う構図を少しずつ解消
している。なお、LPGの目標価格は、1kgあたり24.82バーツで設定されている。
4. 終わりに
今月号ではタイ国内の電力行政の概観、発電の大きな割合を輸入に頼っている天然ガスが占めている電力事情、
そしてそれを改めようとするPDP2010の見直し内容を中心に見てきた。エネルギー行政を担っていくうえで、環
境問題に配慮を示しつつも、長期的に安定したエネルギー供給体制を確立することが肝要であり、エネルギー源
の過半を輸入に頼っていることを国民に認識として根付かせること、新エネルギー源の拡大(新式石炭火力や原
子力、再生エネルギーなど)を目指す政策は、理解に難くない。今後のタイの電力事情を見ていく上で、まずも
って2014年末までに発表が予定されている新エネルギー開発計画に引き続き注目していきたい。
以上
10/11
7.タイにおけるBTMUグループのサービス体制について
三菱東京UFJ銀行バンコック支店 / THE BANK OF TOKYO-MITSUBISHI UFJ, LTD. BANGKOK BRANCH
住
所 : Harindhorn Tower 54 North Sathorn Road, Silom,
Bangrak, Bangkok 10500, Thailand
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3011、FAX:662(266)3055
主 要 業 務 : 銀行業務
BTMU HOLDING (THAILAND) CO., LTD.
住
所 : 同上、 4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3056、FAX:662(266)3059
主 要 業 務 : 出資業務、進出アドバイザリー業務
BANGKOK BTMU Limited
住
所 : 同上、 4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3075、FAX:662(266)3059
主 要 業 務 : 出資業務、進出アドバイザリー業務
BTMU PARTICIPATION (THAILAND) CO., LTD.
住
所 : 同上、4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3070
FAX:662(266)3059
主 要 業 務 : 出資業務
BTMU LEASING (THAILAND) CO., LTD.
住
所 : 同上、4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3060
FAX662(266)3067
主 要 業 務 : リース、割賦金融業務
バンコック三菱UFJリース / BANGKOK MITSUBISHI UFJ LEASE CO., LTD.
住
所 : 8th Floor Sethiwan Tower, 139 Pan Road Silom, Bangrak, Bangkok 10500, Thailand
電
話 : 電話:(代表)662(266) 6040、FAX662(237)4492、662(266)6190
主 要 業 務 : リース、割賦金融業務、メンテナンス付オートリース、固定資産管理
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客様ご自身でご判断下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。当資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されてますが、
当行はその正確性を保証するものではありません。内容は予告なしに変更することがありますので、予めご了承下さい。
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