スマートバイオチップ開発と医療分野展開 澤田和明 豊橋技術科学大学 JST‐CREST セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) 電気・電子情報工学系 Kazuaki SAWADA センサとLSIの融合がもたらしてきたもの 計る(値を知る) 光 マイクロデバイス(小型化) 照度計 MEMS技術 フォトダイオオード LSIとの融合 温度 温度計 人感センサ 圧力 スイッチ 圧力センサ セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) LSI等によるアレイ化(見える) デジカメ(イメージセンサ) 価値の変化 (解る,判る) サーモグラフィ(赤外線イメージセンサ) 指紋認証(圧力センサアレイ) Kazuaki SAWADA 非標識バイオイメージセンサとは 従来のバイオセンサ 検体の平均的なpHを計測 ex) pH meter, ISFET リアルタイムバイオイメージセンサ 検体のバイオ分子の化学的・ 力学的現象をリアルタイムで 計測し,現象を直感的に理解可能 分布 pH meter (KS701) センサアレイ SHINDENGEN ELECTRIC MANUFACTURING CO.,LTD 検体 バイオイメージセンサチップ ※ 概念図 人間の五感のうち、視覚からの情報量は80%を占める 画像化によるバイオセンサの価値の変化 測る から 判るへ セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA 細胞レベルでの生命活動の解明 現時点では 光学的な顕微鏡観察に頼っている www.alc8.com/funin/funin.html 破骨細胞による骨の破壊の様子 (浜松医科大:寺川・櫻井研究室) 破骨細胞の活動のメカニズム:不明 酸を放出しているのではないか? 骨粗鬆症治療への創薬開発 セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) 人工授精による細胞分割 (協力:山形大学 阿部宏之研究室) 受精卵のクオリティ診断 (代謝観察:呼吸) 胚移植数の減少に母胎への負荷低減 Kazuaki SAWADA イオンの動きが見えるイメージセンサ( 1.6万画素) 7.3mm 23.55um Sensor area Output circuit (128*128 pixels) & 23.55um 7.3mm Control logic circuit & V-scanner H-scanner Chip overview of new sensor Pixel cell view of new sensor 32×32画素 H+イオンイメージセンサ 製作:豊橋技術科学大学LSI工場 (2007) 世界的に希有な LSI/MEMS・センサ研究施設 (21世紀COE中間評価) セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA 100万画素(1024×1024) (ピッチ10ミクロン) セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA Image of a pH change Dropping of pH 6.89 solution onto sensing area (covered pH 9.18 solution) pH 10 2 pH image セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Photo image Kazuaki SAWADA Basic Operation Sensing Operation • The input diode is briefly pulsed from VID1 to VID2. Ion Sensitive Membrane Potential Diagram VID2 Potential s Low VID1 High The charges aresensing read region out using Potential under the is determined by pH value. the source follower circuit. セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) • The input diode is kept again VID1. • The transfer gate is turned on and the charge at the sensing region is transferred to the floating diffusion. Kazuaki SAWADA 電荷転送型pHセンサの特徴 累積読み出しによる効果 CSENS CFD • 見かけ上の感度が高い • SN比の向上 Qsig Qsig Vout= nQsig/CFD Qsig セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA K+イメージセンサ 母剤 41.9mg PVC 可塑剤 22.9mg DOS イオノフォア バリノマイシン 1.0mg イオン交換体 0.4mg TFPB 溶媒 0.4mL THF 密着性増強剤 30.0mg POSS 128 x 128 電荷転送型pHイメージ センサ上に20 l塗布、乾燥 セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Sensing area 50 m Kazuaki SAWADA 海馬スライスを用いたイオンチャネル動作観測 Hip. slice (400 m thickness) 1mm Culture medium 海馬スライス 参照電極 イメージセンサ セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) 海馬スライス製作 1. ラットから海馬を摘出 2. 海馬を400 mの厚さに切断 3. 海馬スライスをミリセル上に載せ、 ディッシュ内に培養液と共に設置 4. インキュベータ内( CO2 5%, 温度 37℃)で5日間培養 ・イメージセンサ上に海馬スライスを Recording medium (培養液)と共に設置 ・対照実験(コントロール) による海馬スラ イス測定 ・刺激による海馬スライス測定: グルタミ ン酸 最終濃度 1 mM Kazuaki SAWADA グルタミン酸刺激:K+測定イメージング 100 mM K+ 1 mM 30 sec 150 sec 90 sec 300 sec K+ concentration [mM] 60 グルタミン酸刺激 9倍 50 40 2倍 30 持続性 20 一過性 10 35 s 0 0 50 50 s 100 150 200 250 300 海馬スライスの領域における刺激応答の差を示唆 Time [sec] Akiteru Kono, Takashi Sakurai, Toshiaki Hattori, Koichi Okumura, Makoto Ishida, Kazuaki Sawada, “Label free bio image sensor for real time monitoring of potassium ionreleased from hippocampal slices”, Sensors and Actuators B: Chemical, Vol.201 pp.439-443 (2014). セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA Non Label ACh Dynamic Imaging Acetylcholine ACh concentration Alzheimer’s disease Neurotransmitters Neuronal communication • Real time imaging of Acetylcholine (ACh) • There is no fluorescence label for ACh Imaging Acquire the behavior of neuronal communication Development medicine of Alzheimer’s disease セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA Enzyme Reaction Enzyme reaction ACh + H2O → choline + CH3COO AChE - + H+ Nyamsi Hendji et al.,1993;Zurn et al.,1993 ■■ Poly ion complex membrane ■■ Enzyme immobilization with high density on the sensor surface (~10μm) [2] + polyanion AChE AChE + polycation + + + + Enzyme immobilization using poly ion complex membrane [2] F. Mizutani, et al, “Amperometric l-lactate –sensing electrode based on a polyion complex layer containing lactate oxidase. Application to serum and milk samples,” Analytica Chimica Acta, 314, pp. 233-239, 1995. セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA ACh依存性pH変化 15 ACh溶液滴下(100mM) 8.0 pH 1 mm 7.0 0s 滴下前 5s 20 s 0.3 pHの変化量 pH 7.7 7.5 7.3 0.2 0.1 7.1 ‐10 0 10 時間 [s] セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) 20 0 0.1 Kazuaki SAWADA 1 10 ACh濃度 [mM] 100 脳スライスからのアセチルコリン放出計測 pHの低下によりAChの放出を確認 7.7 pH 6.6 8倍速 動画 刺激前 pH像 刺激後 8 細胞なし pH 7.5 刺激 7 細胞あり 6.5 顕微鏡像 0 100 時間 [s] 200 300 T Sakurai, A iwashita, K Okumura, M Ishida, K Sawada, Transducers2013, T1B.006 pp.760-763, . セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA 「生命科学の進歩の歴史は,測定技術の進歩 の歴史」 榊佳之先生 (前 豊橋技術学大学長) ヒトゲノム計画の日本代表 科学の進展 動的生命科学 本研究で提案する バイオイメージセンサ 技術の進展 本研究の位置づけ セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA 計測技術の進化によるイノベーション http://www.appliedbiosystems.jp/website/jp http://www.chem-station.com から引用 ナノテクノロジーを生み出した 原子力艦顕微鏡 (AFM) セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) テーラーメイド医療を可能とする 2.5世代次世代DNAシーケンサ Kazuaki SAWADA イノベーションのツールとして • 生きたままノンラベルでそのものが見える(直接) ← 今までは間接(影) • 再生医療などのために生産した組織をチェックして体に戻すことができる. (非標識) • 神経ネットワークの全体の動き(脳機能全体)と,1つ1つのイオンチャネル の動きを同時にとらえることができるツール レーザ照射半径 10ミクロン程度 正常 島津製作所HPより 軽度痴呆症 脳萎縮の画像 脳全体の働き (fMRI) セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA 神経ネットワークとしての働き (蛍光画像,光学顕微鏡) 今後の展開と新分野開拓の課題 新たな計測装置分野への展開 • 医療関係者,検査機器開発者の要望に沿った開拓研究 (用途開拓とセンサの高密度化は相補的な関係) (某社A 戦略担当部長談: 画素ピッチが1ミクロンになると活用したい) → 連携した一元的な開発が必要 → 売り切りビジネスモデルからの転換 • ユーザ企業へチップの提供時の保証体制構築 (水平統合でビジネスを展開するときの問題) → 検査項目, 体制構築の必要性 (某社B 開発部長) (海外企業では行えてるが...) セミコンジャパン IoTフォーラム (2014.12.4) Kazuaki SAWADA
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