水土里 第 100 号 2014/11 農村の皆さんとのコミュニケーションを活発化して、「富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり」を目指します。 み ど り 水土里 静岡県農業農村整備ニュースレター「みどり」 Vol.100 発行:交通基盤部農地局 かんがい施設遺産登録証伝達式・深良用水(裾野市)隧道点検 写真左:登録証を手に笑顔の出席者(前列中央が髙村謙二裾野市長) 写真右上:点検時、導水を止めた隧道入口、右下:素掘りの隧道内部 第 100 号の内容 1-お知 らせ 2-お知 らせ 3-お知 らせ 4-活動事例 5-紹 介 第 18 回農地技術研究発表会を開催 しみずの里めぐり「アグリウォーキング 2014」を開催 深良用水隧道点検の実施、登録証伝達式 伊豆月ヶ瀬梅の里で、「十三夜お月見コンサート」を開催 ふじのくに歴史的土地改良施設 No.34 北山用水 …農地整備課 …中部農林事務所 …東部農林事務所 …東部農林事務所 …農地整備課 水土里 1 お知らせ 第 100 号 2014/11 農業土木技術の研鑚と向上を図ります 第 18 回農地技術研究発表会を開催 11 月 26 日(水)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」にて、農地技術研究発表会を開催し ます。発表会では、農林事務所職員や農地局職員から日々の研究成果が発表されるほか、森林・ 林業技術研究発表会、土木技術発表会の優秀発表者の方々からの交流発表があります。また、岩 手県に派遣されている本県職員の東日本大震災被災地での復旧活動事例の発表を予定しています。 ・ 日 時:平成 26 年 11 月 26 日(水) 10:30~16:30(受付開始 10:00) ・ 会 場:静岡県男女共同参画センター「あざれあ」6 階大ホール (静岡市駿河区馬淵 1 丁目 17-1) ・ 参 加 者:県及び市町職員、関係団体職員、事業関係者 他 11 月 14 日(金)までに下記連絡先までお申込み下さい ・ 内 容: ・ 備 考:(1)会場には駐車場がありませんので、公共交通機関を利用して下さい。 静岡駅北口から国道 1 号線を西方面へ徒歩で約 10 分です。 (2) 昼食について、弁当の出張販売は行いません。 なお、ホール内は飲食禁止となっております。 (連絡先:交通基盤部農地局農地整備課 054-221-2589) 水土里 2 お知らせ 第 100 号 2014/11 ミカン畑をさわやかにウォーキングしませんか? しみずの里めぐり「アグリウォーキング 2014」を開催します! しみずの里をめぐるウォーキングが開催 されます。これは、整備された広大なミカン 畑の美しい景観と、庵原地域の農業を広くP Rすることを目的に、JAしみずが開催する もので、今回で6回目となります。 申し込み不要ですので、受付時間内に直接 会場へお越しください。 (1)開 催 日:平成 26 年 11 月 15 日(土) (2)集合・解散:JAしみず本店西側駐車場 (静岡市清水区庵原町 1) (3)ア ク セ ス:JR 清水駅より 庵原線 静鉄バス 「松花」 下車 徒歩 3 分 港南厚生病院線「神明前」下車 徒歩 5 分 (4)受 付 時 間:午前8時 30 分~10 時 (5)参 (6)距 加 費:無料 離:約 13km (7)所 要 時 間:約3時間 (8)プレゼント:スタンプラリー4ヵ所全て 押印すると、お茶とミカンをプレゼント (9)参 加 特 典:先着 500 名様に清水のお茶 と記念バッジをプレゼント (10)問い合せ先:JAしみず開発部 TEL 054-367-3214 ●コース中のおすすめ ①静岡県景観賞最優秀賞受賞の美しい景観(県営畑地帯総合整備事業 原・新丹谷地区内より) 富士山を背景に、大規模ミカン園と新東名の織り成す景観 ②清水の特産品の購入 JAの直売所「きらり」 (H26.4月オープン)や「グリーンセンター」にて購入できます。 昨年度の様子 畑総新丹谷地区より望む (連絡先:中部農林事務所農村整備課 054-286-9010) 水土里 3 お知らせ 1 第 100 号 2014/11 かんがい施設遺産「深良用水」 深良用水(裾野市)隧道点検が行われました、登録証伝達式が開催されました 農業用水機能保全のための隧道点検が行われました 深良用水は、芦ノ湖を水源として御殿場市、裾野市、長泉町及び清水町一帯の水田を灌漑する ために 1666 年から 1670 年にかけて掘られた、全長 1,280mに及ぶトンネル(隧道)です。平成 26 年9月 16 日(火)にかんがい施設遺産に登録されました。 毎年、春と秋に農業用水を安定的に送水するための点検が実施されており、今秋は 10 月 20 日 (月)に行われました。点検補助として国や県、市町等から 58 名(うち県からは 10 名)が参加し、 胴長靴、ヘルメット、ライト、カッパ等を装着し万全な準備をしてから、静岡県芦湖水利組合の 水配人の先導のもと、芦ノ湖側の水門から隧道に入りました。 コウモリが飛び交う真っ暗なトンネル内をライトで照らすと、約 345 年前の職人がノミやツル ハシを使ってひとつひとつ手掘りをした跡が壁や天井に広 がり、空気穴も見てとれました。深良用水は入口と出口の 両側から同時に掘られたといわれ、ほぼ中央に合流地点が ありますが、この誤差は約 1mしかなく、精密な測量機器 の無い当時の技術の高さを感じ取ることができました。 深良用水は歴史的に価値の高い施設であり、水配人や管 理組合をはじめとする地元の方々の適切な維持管理により、 現在もなお、地域の重要なかんがい施設として利用されて います。 2 隧道合流地点 かんがい施設遺産登録証伝達式が農林水産省で開催されました 10 月 23 日(木)、国際かんがい排水委員会(ICID)国際執行理事会において「かんがい施設 遺産」に選ばれた深良用水(裾野市)などの9府県9施設の管理者に、ICID国内委員会から 登録証が授与されました。 農林水産省で行われた登録証の伝達式には、深良用水の管理者として、静岡県芦湖水利組合管 理者の髙村謙二裾野市長と柏木力水利組合議長、神部政孝副水配長が出席しました。 ICID日本国内委員会の佐藤洋平委員長(東大名誉教授)から登録証を手渡された髙村市長 は、先人の偉業と地元の方々の維持管理の努力が国際的に認められたことを喜ぶとともに、深良 用水を活用した今後の地域振興への思いなどを伝達式後 に行われた意見交換会の場で語りました。 委員からは、先人の偉業を称えることも大事であるが、 今現在の苦労を地域の人々に伝える努力をしてもらいた いとの意見があったほか、今後は冠に“世界”を付け、世 界かんがい施設遺産と呼び、大いにアピールしてもらいた いとの助言がありました。 かんがい施設遺産は、今回、世界8か国、29 施設から申 請があり、5か国 17 施設が登録されています。 登録証を手に笑顔の神部政孝副水配長、 髙村謙二裾野市長、柏木力水利組合議長 (写真左から) (連絡先:東部農林事務所農村整備課 055-920-2165) 水土里 4 活動事例 第 100 号 2014/11 月の名所『伊豆月ヶ瀬』に響く和楽の調べ 伊豆月ヶ瀬梅の里(伊豆市)で、 「十三夜お月見コンサート」を開催! ふじのくに美しく品格のある邑『伊豆月ヶ瀬梅の里』では、伊豆月ヶ瀬梅園を中心とした各種 イベントによる地域の活性化を目指しており、3 年前より『月の名所』と謳われた『伊豆天城の月 ヶ瀬』にちなんで、中秋の名月(十五夜)に次いで月が美しく見えるといわれる十三夜に、 『お月 見コンサート』を実施しています。 今年も、10 月 5 日(日)の夕べに、地元天城湯ヶ島に活動拠点を置く『天城連峰太鼓』をはじ めとする和太鼓演奏、津軽三味線、土佐琵琶などの、和楽のコンサートが行われました。 折しもこの日は台風 18 号が来襲する中でしたが、雨天のため月ヶ瀬梅林より会場変更となった 天城会館には、市内外から多くの観客が訪れ、十三夜の美しい月を思い浮かべながら、和の調べ を楽しんでいました。 コンサートには、地元高校生の郷土芸能部の太鼓演奏が2校参加し、大人の和太鼓集団と津軽 三味線、土佐琵琶の日本の第一人者の演奏と合わせ、会場の観客を楽しませていただきました。 昨年も雨天のための会場変更となっており、来年度は『月の名所・月ヶ瀬梅林』での美しく輝 く月の明かりのもと、美しい和楽の調べを期待したいものです。 地元・天城連峰太鼓の力強い演奏 菊地伊豆市長も登場 地元出身・津軽三味線の第一人者の演奏 地元高校生から演奏家まで多くの関係者が参加 (連絡先:東部農林事務所農村整備課 055-920-2165) 水土里 5 紹介 第 100 号 2014/11 歴史探訪 ふじのくに歴史的土地改良施設 No.34 北山用水 歴史的産業遺産である県内の土地改良施設について、その施設の生い立ち、歴史的背景、形状 等を紹介します。第 34 回となる今回は富士宮市にある農業用水路「北山用水」です。 歴史的土地改良施設全 77 箇所の情報については、ホームページで紹介しています。 ふじのくに歴史的 検索 北山用水(きたやまようすい) 北山用水は、富士宮市内野地先を流れる一級河川芝川を水源とする、総延長約 8km の農業用水 路で、別名本門寺用水とも呼ばれています。 徳川家康は、天正 10 年3月(1582)に武田軍との戦いに向かう際に、北山の陣屋に宿泊し、そ の時出合った本門寺 9 世貫主日出上人(にっしつしょうにん)からお守りとする御本尊を借りま した。そして、戦いにおいて御本尊の御利益があったので、徳川家康は、日出上人の請願である 用水路の開発を聞き入れ、用水路の開削を家臣に命じました。その後、工事は、天正 10 年(1582) 8 月に着手し、その年の 12 月 15 日に通水したと言い伝えられています。 また、資料(※1)によると、この用水路には、途中で富士山の伏流水が流れるたくさんの沢 の上を通水するために、掛樋と呼ばれる沢に掛けられた樋が使用されていました。また、猪の窪 川の場合は、埋樋と呼ばれる地中に埋められた樋が使用されていました。 用水路は、維持補修のための整備がされ、当時の掛樋や埋樋を見ることはできませんが、現在 の埋樋と掛樋の設置場所を紹介します。 ・掛樋(かけどい)…富士宮市北山、本妙寺の北側ふれあい橋近く ・埋樋(うめどい)…富士宮市内野、猪の窪川を潜る猪の窪川(別名犬久保沢埋樋)埋樋(※2) ※1 富士山の自然と社会 (2002 年 3 月 31 日 国土交通省中部地方整備局富士砂防工事事務所編) ※2 猪の窪川埋樋については、現地に説明板も設置されています。 取水口(中心部より下流を望む) 取入口の下流にある取水ゲート (連絡先:農地整備課農地管理班 埋樋(用水呑口部) 054-221-2641) ご意見・ご要望や各地の話題があれば、こちらまで一報ください。 静岡県交通基盤部農地局農地計画課 事業調整班 住所 〒420-8601 静岡市葵区追手町 9-6 電話 054‐221‐2722(直通) e-mail:[email protected] FAX 054‐221‐2449(直通)
© Copyright 2024 ExpyDoc