乳製品情報2014年8月号 - ラクト・ジャパン

Lacto Japan Co., Ltd.
TEL: 03 6214 3831
FAX : 03 6214 3721
株式会社 ラクト・ジャパン
〒103-0023 東京都中央区日本橋本町 4-8-15 ネオカワイビル 3F
2014/8/1
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、下記にて乳製品情報 8 月号をお届け致しますので、ご査収の程宜しくお願い申し上げます
<目次>
脱脂粉乳・全脂粉乳情報
「弱含む粉乳相場」
・・・
2-3 頁
バター情報
「軟調なオセアニア・欧州、対照的な米国相場」
・・・
4-5 頁
ホエイ情報
「米国産相場は若干の弱含み、今後相場が堅調に推移する可能性も」
・・・
6頁
カゼイン情報
「カゼイン相場 弱含みの展開」
・・・
7頁
乳糖情報
「好調な米国産乳糖生産、相場は軟調に推移」
・・・
8頁
チーズ情報
「オランダ EU 最大のチーズ輸出国」
・・・
9-10 頁
「平成 26 年度上期 生乳生産量 下方修正、逼迫感さらに強まる」
・・・
11-12 頁
「Friesland Campina 社、オランダ国外での動向」
・・・
13 頁
・・・
14-17 頁
・・・
18-20 頁
・・・
21 頁
「EU 好調なチーズ生産」
「米国 CME 相場」
国内情報
今月のトピックス
アムステルダム駐在員情報
「Danone 社、細菌混入問題の余波」
「Ammerland 社、gDT に参入」
メルボルン駐在員情報
「生産者乳価、年度末までに 10%下落を予想」
「Murray Goulburn 社 VIC 州 Laverton に新牛乳工場開所」
「Fonterra 社が中国に 3 拠点目、米上場企業と合併事業」
「NZ a2 Milk 社、中国への粉ミルク輸出許可」
米国駐在員情報
「生乳生産量」
「乳牛屠殺頭数の減少」
「安価な飼料コストと高い乳価」
「米国チーズ輸出の鈍化」
「アイスクリーム需要の急伸」
「過去最高の NFDM 輸出量」
中国情報
「Fonterra 社、Abbott 社が中国で USD3 億を出資し牧場を建設予定」
「中国の乳価依然高止まり」
出典
1
<粉乳情報>
-弱含む粉乳相場供給面では各乳生産地で大きな問題もなく、どの地域も生乳生産量は昨年同時期対比、好調に推移している。
一方、中国をはじめとした粉乳消費大国からの需要は弱く、脱脂粉乳、全粉乳ともに軟調に推移している。
より安い価格で粉乳を購入するために市場動向を伺っている需要者もいる模様。
先月、米国産の脱脂粉乳価格が一時上昇に転じたものの、今月は再度弱含みに推移しており、現在、米国産
脱脂粉乳が国際市場で最も競争力を有している。また EU サプライヤーの中には米国産と同レベルの価格帯で
オファーを出すサプライヤーもいる。全粉乳においては、オセアニア産が EU 産比較、競争力がある。
-EUEU の生乳生産量はピークシーズンを過ぎ、減少傾向にあるものの、高い乳価と良好な気候に恵まれている事を
背景に引き続き好調に推移している。5 月の EU28 ヵ国の生乳生産量は昨年同時期対比 3.8%増加した。
EU は現在夏季休暇シーズンに入っており、域内需要は弱くなっている。
EU 産脱脂粉乳の 2014 年 1-5 月の輸出数量は昨年同時期対比、60%増加、EU 産全粉乳の 2014 年 1-5 月の
輸出数量は昨年同時期対比、25%増加した。EU 産脱脂粉乳価格は落ち着いており、域内外需要を背景に弱含み
にて推移している。需要者はより安い価格で玉を確保するために市場動向を伺っている模様。EU サプライヤーは
今後世界各地の入札等により第 4 四半期の需要が増えると考えており、また 2015 年の生乳生産割当撤廃に向けた
製造能力増強の影響もあり、脱脂粉乳の製造量は増加傾向にある。
EU 産全粉乳価格も同様に需要が落ち着いているため、弱含みにて推移している。EU 産全粉乳の販売は主に
域内にて消費されているが、上述の通り EU は現在休暇シーズンに入っている為、需要は弱い。EU 産全粉乳価格は
オセアニア産全粉乳価格とは開きがあるため、国際市場からの引き合いも少ない。
-オセアニア豪州の生乳生産量は季節的要因で減少しているが、温暖な気候を背景に今月の生乳生産量も先月と
ほぼ変わらない生産量にて推移している。新シーズン乳価は昨シーズンの乳価よりも高値となったため、
各サプライヤーは、酪農家の生産意欲が引き続き強く保たれ、生乳生産量も引き続き好調に推移すると考えて
いる。
2014 年 5 月の豪州脱脂粉乳製造数量は昨年同月対比、8.1%増加している。一方、2014 年 5 月の豪州の全粉乳
製造数量は昨年同月対比 1.9%減少している。Dairy Australia は、2013 年 7 月-2014 年 5 月の豪州の乳製品
輸出数量合計が 667.4 千トンで、昨シーズン同時期対比では 8.1%減少し、輸出総価格が昨シーズン同時期対比で
18.1%増加したと発表した。
ニュージーランドも豪州同様に季節的要因で生乳生産量は限られている。ニュージーランド南島は良好な気候に
恵まれているが、北島は現在寒冷な気候で大雨に見舞われている。北島のオークランドでは洪水も発生しているが、
関係者は現在の北島の状況は酪農に大きな影響を与えないと考えている。
2013 年 7 月-2014 年 6 月のニュージーランドの乳製品輸出数量は前期比較、30%増加している。
オセアニア産脱脂粉乳価格は弱含みにて推移している。中国が十分な玉を確保しており、イスラム教断食時期
であるラマダン向け需要も落ち着いたため、国際市場からの需要は先月に引き続き弱い。製造量は増加傾向に
あるため、スポットの引合いに対応可能なサプライヤーもいる。
7 月 15 日に行われた gDT の脱脂粉乳落札平均価格は USD3,516/MT(本船船側渡し価格)となっており、1 ヵ月前
(6 月 17 日)の落札平均価格 USD3,855/MT(本船船側渡し価格)と比較すると、8.8%下降している。
オセアニア産全粉乳価格も脱脂粉乳同様に弱含みにて推移している。オセアニア産全粉乳の輸出量の大部分を
占める中国が十分な在庫を確保しているため、国際市場からの需要は落ち着いている。7 月 15 日に行われた gDT
の全粉乳落札平均価格は USD3,088/MT(本船船側渡し価格)となっており、1 ヵ月前(6 月 17 日)の落札平均価格
USD3,658/MT(本船船側渡し価格)と比較すると、15.6%下降している。需要者は現在相場が下げ基調に推移している
ため、底値を探り市場を伺っている模様。全粉価格の下落率が大きい事から、全粉製造量を抑える為、配乳を脱粉・
バター、チーズ・ホエイに極力割り振るという方針のサプライヤーが増えている。
2
-米国米国の生乳生産量は先月から引き続き好調に推移している。6 月の生乳生産量は昨年同時期対比、1.9%増加、
2014 年 4 月-6 月の生乳生産量は昨年同時期対比、1.6%増加となっている。現時点では生乳生産量は好調に推移し
ているものの、夏の気候次第で米国の生乳生産量に影響が出る可能性も懸念される。5 月の米国脱脂粉乳の
輸出数量は 60,360 トンで、先月比較 8%増加している。
-今後の見通し上述の通り各乳生産地の生乳生産量は好調に推移しており、供給面において大きな価格上昇要因は見られない。
需要面では、市場価格に大きな影響を与える中国を含めた粉乳主要輸入国からの需要が落ち着いており、
今後需給バランスが大きく崩れる可能性は低い。当面現在の価格水準が維持される、または弱含みにて推移する
可能性が高いと思われる。ただ需要者の中には購入数量は最小限にし、より安い価格で買い付けを行うために
市場動向を伺っているものもいるようなので、その需要者がいつ引き合いを開始するか注視する必要がある。
また、やはり市場に大きな影響を与える中国の需要者の動向は引き続き注視する必要がある。
-現在の粉乳取引価格EU 産脱脂粉乳価格(ADPI EXTRA GRADE)
EU 産全粉乳価格(ADPI EXTRA GRADE)
: USD 3,900 – 4,200/MT CFR ASIAN PORTS
: USD 4,300 – 4,600/MT CFR ASIAN PORTS
オセアニア産脱脂粉乳価格(ADPI EXTRA GRADE)
オセアニア産全粉乳価格(ADPI EXTRA GRADE)
: USD 4,000 – 4,300/MT CFR ASIAN PORTS
: USD 3,600 – 4,000/MT CFR ASIAN PORTS
米国産脱脂粉乳価格(ADPI EXTRA GRADE)
: USD 3,900 – 4,200/MT CFR ASIAN PORTS
<林>
3
<バター情報>
-軟調なオセアニア・欧州、対照的な米国相場7 月の欧州バター相場は、前月からの上昇基調
から、後半にかけて若干の下落が見られ下降
基調へと転じた。オランダ公定価格は、2014 年
6 月末から 7 月末にかけて EUR70/MT 下落し、
Z M B ( ド イ ツ 乳製品市場価格情報セ ン タ ー )
においても EUR50/MT 下落した。
欧州の一部サプライヤーによると、既に 11 月
荷渡し分までの製造予定が殆ど埋まっている
とのこと、年内荷渡し分の成約は早めに済ませて
おきたい。
オセアニアの生乳生産、特に NZ は端境期に
入っても大変好調と聞かれる。豪州では内外の
堅調な需要に対して輸出向けの数量が乏しく、年内船積み分が早い段階から成約進んでいる模様。当初夏頃に
発生すると予想されていたエルニーニョだが、気象庁の発表によると、秋から冬にかけて発生する可能性が
高まっている。その場合オセアニア生乳生産のピークである 10 月に重なるため、生乳生産・相場への影響が懸念
される。
gDT オークションは 7 月に 2 度開催され、1 回目(7 月 1 日)はバターが USD3,181/MT FAS(本船船側渡し)で
前回(6 月 17 日)比較、14%下落、AMF が USD3,606/MT FAS で 6 月 17 日比較、7.5%下落した。2 回目(7 月 15 日)
はバターが USD3,144/MT FAS で 7 月 1 日比較、1.2%下落、AMF が USD3,250/MT FAS で 7 月 1 日比較、9.9%下落、
先月より大きく下落した結果となった。サプライヤーによると、先日の gDT オークションの値下がりは、中国からの
需要が落ち込んでいる事が大きな原因であると考えられる。上半期に今年度分の貨物の大部分を契約している
ようで、既契約貨物が続々と中国へ到着、在庫過多となっているため、中国のバイヤー勢は過去 2~3 ヵ月の間
gDT オークションへの参加を見送っていたようだ。また、同国内の余剰在庫(保税)貨物を国外へ転売する動きも
出ており、相場への影響は今後も注視しなければならない。
CME(シカゴ)相場では、7 月の米国バター価格は 6 月の平均と比べて約 7.8%上昇した。各国のバター相場が
軒並み安定して推移しているのに対し、米国相場は依然右肩上がりにて推移、欧州・オセアニア相場と比較、
価格競争力が落ちてきている。また、アイスクリームの需要増によってクリームの価格が高騰しており、一部には、
バターの代わりにクリームを製造する傾向があるようだ。この傾向が続くと在庫の積み増しができず、さらに
輸出量が減少すると見られている。
-CME(シカゴ)バター相場(トン当たり換算、国内、直物、加塩 80%脂肪)-
4
2014 年 7 月
現在のバター取引価格
EU 産バター価格
オセアニア(NZ、豪州産)バター価格
米国産バター(無塩 82%脂肪)価格
(換算レート EUR/USD1.35)
USD5,400~USD5,700/トン CFR ASIAN PORTS
USD3,800~USD5,100/トン CFR ASIAN PORTS
USD5,550~USD5,850/トン CFR ASIAN PORTS
<山渕・近藤>
5
<ホエイ情報>
-米国産相場は若干の弱含み、今後相場が堅調に推移する可能性も米国産ホエイパウダーの相場は安定的若しくは
若干の弱含みにて推移している。
アイスクリーム向けなどで米国内の需要は依然
堅調であるが、生産は順調に行われており、需給は
安定している模様。在庫は適正に推移しており、
一部では相場より安値でのスポット取引も行われて
いる。
一方で、生乳生産のピーク時期を過ぎたことで、
一部チーズの生産量が減少し、それに伴いホエイ
の生産量が減少してきているメーカーもある。
今後生乳生産量が減少すると、ホエイの供給が
徐々に タイト と なり 、価格が上昇す る可能性も
見込まれる。
国際市場においては、EU 産ホエイパウダーの競争力があり、米国産ホエイパウダーへの引き合いは少ない。
但し、今後 EU 産の生乳生産量や為替相場次第で、再び米国産に需要がシフトする可能性も考えられる。
米国産 WPC-34 の価格は前月に引き続き、横ばいもしくは若干の弱含みで推移している。生産量は安定
しているが、サプライヤーによって在庫量にはばらつきがある模様。一部メーカーでは在庫適正化のため安値
によるスポット取引に応じており、それが相場を押し下げる要因となっている。直近の脱脂粉乳の相場が弱含み、
WPC34 の需要が弱まっていることから、今後の脱脂粉乳の状況次第では、WPC34 の相場が更に弱まる可能性も
考えられる。
EU 産ホエイパウダーの相場は堅調に推移している。EU 産は米国産と比較し依然として競争力があることから、
東南アジアを中心に引き合いが強まっており、相場は強含みにて推移している。欧州乳製品輸出入・販売業者連合
(EUCOLAIT)によると、2014 年の 1 月-5 月の EU 産ホエイパウダーの輸出量は、前年に比べ 4.7%増となっている。
今後も EU 産ホエイパウダーに引き合いが集中すると、価格が急激に上昇してしまう可能性もあるため、今後の状況
を注視する必要がある。
<帆秋>
6
<カゼイン情報>
-カゼイン相場 弱含みの展開EU・オセアニア・北米と主要生乳生産地域における生乳生産量が好調であることに加え、年初以来好調であった
中国からの粉乳需要が急減したことで、粉乳を中心とした乳製品全般にわたり価格下落傾向となっており、カゼイン
相場にも影響を及ぼしている。
生産量については粉乳相場の下落に伴い、一部で粉乳製造からカゼインの製造にシフトする動きもあり、生産量
は増加傾向、また、粉乳相場の下落やウクライナやシリアの政情不安などから今後の経済状況を不安視し、先々の
契約を手控える動きもあり需要は低調に推移している。
上記状況から在庫も徐々に増えつつあり、相場は軟化している。
今後に関してはしばらく上記状況が続く見込みで、当面は弱含みで推移すると思われる。ただ、秋口に
オセアニア地域でエルニーニョの影響が強くなった場合、乳量減少につながるおそれもあることから、再び相場が
上昇する可能性もある。
-レンネットカゼインの GDT 過去 3 ヵ月の落札価格入札日
カゼイン(単位:トン)
2014 年 5 月 6 日
USD 11,353
2014 年 5 月 20 日
USD 11,861
2014 年 6 月 3 日
USD 10,672
2014 年 6 月 17 日
USD 11,155
2014 年 7 月 1 日
USD 10,789
2014 年 7 月 15 日
USD 9,761
-レンネットカゼインの GDT 価格動向(USD/mt)-
<藤井>
7
<乳糖情報>
-好調な米国産乳糖生産、相場は軟調に推移-欧州欧州の乳糖相場は横ばい、もしくはやや堅調気味に推移
している。EU 域内では、依然高い集乳量を維持しているが、
季節的要因によりピークを過ぎて、チーズの生産量も減少
し始めてきている。原料ホエイの供給についても徐々に下落
してきおり、乳糖の生産量も落ち着きを見せている。EU 域内
の需要については、夏季休暇のシーズンを迎え一時的に
減少しているが、好調な生乳生産量を維持すれば、秋以降も
蛋白調整用途中心に引き続き堅調に推移するものと思われ
る。
国別乳糖輸入量:6 月時点での累計(単位/トン)
2013
2014
(%)
オランダ
5,279
4,037
-24
フランス
1,116
774
-31
ドイツ
6,904
4,818
-30
カナダ
1,424
1,924
35
米国
19,689
19,988
2
豪州
142
0
-100
ニュージーランド
1,608
1,027
-36
その他
583
1,338
130
合計
36,745
33,906
-8
-米国米国産乳糖の相場は、3 月以降軟調に推移している。供給面については、好調なチーズ生産及び高い
ホエイタンパク需要を背景に乳糖生産量は増加している。2014 年 5 月の米国乳糖生産量は、前月比 2.7%増、
昨年同月比 11.6%増の 44,135 トンと大幅に増えている。5 月の輸出量は前月比 17%増、昨年同月比 11%減の
18,552 トンで、5 月までの累計では昨年対比 5%減の 90,710 トンとなっている。米国内の乳糖在庫は 2 月より減少を
続けていたが、5 月は前月比 4.5%増の約 45,315 トンとプラスに転じた。
今後の相場状況としては、好調な生乳生産量、国内在庫増、低調な需要より軟調基調に推移するものと
思われるが、中東やアジア諸国からのスポット需要が増えた場合は、変動する可能性がある。
-米国からの乳糖輸出量(2014 年 1 月~5 月)1. 中国
29,358 トン
2. ニュージーランド
22,875 トン
3. 日本
18,568 トン
4. メキシコ
12,097 トン
5. インドネシア
9,517 トン
6. マレーシア
6,706 トン
7. シンガポール
6,520 トン
輸出量総計
146,471 トン
-米国の乳糖生産量と在庫量(2014 年 5 月)乳糖生産量
44,135 トン
前年比 11.6%増
月末在庫
45,315 トン
前年比 16.3%増
<真野>
8
<チーズ情報>
-オランダ EU 最大のチーズ輸出国2013 年における EU 最大のチーズ輸出国はオランダであった。オランダの輸出量合計は 146 千トンに上り、
EU 総輸出量の約 18%を占める結果となった。
オランダの最大輸出国はロシアであり、2013 年においてはオランダよりの輸出量の約 42%に当たる 61.3 千トンが
輸出された。第 2 位である米国へは約 7.7%に当たる 11.3 千トンが輸出され、上位 2 ヵ国への輸出量が約半数を
占めた。
-EU 好調なチーズ生産2014 年 1-4 月の EU28 ヵ国におけるチーズ生産量は 2,884 千トンであり、前年同期比約 2.23%増であった。
EU15 ヵ国におけるチーズ生産量も堅調に増加しており、前年同期比約 1.85%増であった。その中でも特に顕著な
増加をみせたのがベルギーであり、前年同期比約 22.3%増であった。次いで英国が 2 番目の増加率であり、
デンマークが 3 番目の増加率となっている。
チーズ生産量増加の背景としては、EU における好調な生乳生産量が挙げられる。酪農家への支払い乳価の高騰
飼料安の影響より、2014 年に入り生乳生産が非常に好調であり、直近の発表によると 4 月単月の生乳生産量は、
前年同期比約 7.1%増の 12,890 千トンであった。EU では生乳生産のピークを迎え、今後は生乳生産量の
減少が予想される。生乳生産量の落ち込みはチーズ生産量に大きく反映されるものと考えられる ため、
今後の生乳生産量・チーズ生産量に注視する必要があると思料される。
-EU15 ヵ国における国別チーズ生産量(単位:千トン)
国名
2014 年 1-4 月 2013 年 1-4 月
14/13 比較
オーストリア
58.3
54.8
6.37%
ベルギー
32.3
26.4
22.30%
デンマーク
111.7
103.1
8.34%
フィンランド
36.4
34.8
4.48%
フランス
612.5
615.6
-0.49%
ドイツ
754.7
747.1
1.02%
ギリシャ
8.7
8.9
-2.25%
アイルランド
イタリア
322.3
319.6
0.86%
ルクセンブルグ
オランダ
261.3
260.5
0.31%
ポルトガル
18.0
18.3
-1.78%
英国
136.4
120.9
12.82%
スペイン
49.3
47.3
4.30%
スウェーデン
31.0
30.7
1.11%
合計
2,433
2,388
1.85%
<土屋>
9
-米国 CME 相場-
2014 年 7 月の CME スポット相場は 7 月 1 日に USD 4,383/MT から開始となった。
5 月より CME スポット相場は方向感の乏しい値動きが続いており、7 月に入ってもその動きに大きな変化は
見られず、7 月における値動き幅は USD100/MT 程度と非常に狭い値動きとなった。
(※上記相場価格は全てメーカー現地工場からの庫前渡し価格)
<江本>
10
<国内情報>
-平成 26 年度上期 生乳生産量 下方修正、逼迫感さらに強まる-生乳・牛乳2014 年 6 月の全国の生乳生産量は 618,861 トン、前年同月比 3%減で 13 ヵ月連続での減産となり、3%台の減少は
5 ヵ月連続となった。北海道は前年同月比 2.6%減の 324,269 トンで 11 ヵ月連続の減産、都府県は前年同月比 3.5%減
の 294,592 トンで 20 ヵ月連続での減産となった。7 月 1 日に農林水産省が発表した畜産統計によれば、
2014 年 2 月 1 日現在で乳用牛飼養戸数は 18,600 戸、前年比 4.1%減 ( 800 戸減)、乳牛飼養頭数も 1,395 千頭で、
2.0%減 ( 28 千頭減 )となっている。加えて、北海道では 1 番草の収穫が一部地域で不調となっており、今後とも生乳
生産量の回復は見込めない模様。
J ミルクが 7 月 24 日に発表した平成 26 年度上期(4 月~9 月)の生乳・牛乳乳製品需給見通しによれば、全国の
生乳生産量は前年比 2.6%減で 5 月発表時の予測に比べ 0.2 ポイント(6 千トン)下方修正されている。26 年度上期に
おいて北海道では第 1 四半期は前年を下回り、第 2 四半期についても生乳生産量が落ち込み始めた前年同時期比
並み、もしくはやや下回って推移することが見込まれている。今後学乳が再開される 9 月にかけてさらに逼迫感が
増す可能性も見込まれている。
-バター2014 年 6 月のバター生産量は 4,897 トンで前年同月比 14.1%減、在庫量は 18,126 トンと前年同月比 29.5%の
大幅減となった。7 月 24 日発表の J ミルクの平成 26 年度上期需給見通しによれば、乳製品向けの処理量に
ついては、牛乳等向処理量が 5 月発表時点と比較し、0.3 ポイント(6 千トン)減となり、加工向け乳量は今後も
前年比減にて推移する見込みとなっている。学乳が止まる 8 月の乳製品向け処理量に関しては前年比 1.0%減を
見込んでいるが、学乳の再開に合わせ 9 月には再び 4.4%減となることが J ミルクの需給見通しでは見込まれて
いる。
6 月の追加輸入の ALIC 一般、SBS 入札にて落札されたバター7 千トンが今後秋口から年末の需要期にかけて
輸入される見込みとなっているが、J ミルクの需給見通しでは 9 月の生産量は前年比 10.2%減となる見込みとなって
いる。今後学乳が再開する 9 月以降の需給動向注視する必要がある。
-脱脂粉乳2014 年 6 月の脱脂粉乳の生産量は 8,936 トンで前年同月比 17.0%減、在庫量は 39,158 トンと前年同月比 26.1%減
と大幅な減少となっている。6 月の都府県向け北海道からの道外移出量が 62,215 トンで 2 年 3 ヵ月ぶりに 10.2%増と
なったほか、牛乳等向けの処理量が前年比 0.4%減と前年並みとなったことが脱脂粉乳の生産量減少に影響して
いる。J ミルクの平成 26 年度上期の需給見通しでは、平成 25 年度及び平成 26 年度のカレントアクセスにて
10 千トンの脱脂粉乳が上期中に輸入されたとしても、26 年度上期末の在庫量は 32,700 トンで前年度上期比 24%減
(11,400 トン減)と大幅に減少することが見込まれている。
11
-生乳生産量(26 年 6 月)(単位:千トン)-
平成 26 年度
前年比
生乳生産量
牛乳等向け
619
97.0%
345
99.6%
内業務用
23
106.3%
乳製品向け
その他
269
93.6%
5.0
106.8%
-平成26年度、バター需給予想(単位:トン)生産量
前年比
消費量
第 1 四半期
16,943
86.1%
16,137
第 2 四半期
12,990
94.4%
15,116
第 3 四半期
12,360
90.8%
22,100
第 4 四半期
17,560
101.8%
17,460
合計
59,853
93.1%
70,813
在庫量はカレントアクセスによる輸入バター(民間)を含む
前年比
94.7%
91.8%
100.5%
99.9%
97.0%
在庫量
前年比
18,126
70.5%
16,000
69.6%
12,000
68.4%
12,100
69.9%
12,100
69.9%
月数
3.0
2.6
2.0
2.0
2.0
-平成 26 年度、脱脂粉乳の需給予想(単位:トン)生産量
前年比
消費量
第 1 四半期
31,289
83.2%
36,791
第 2 四半期
24,650
94.3%
35,208
第 3 四半期
27,900
90.8%
36,300
第 4 四半期
34,850
101.5%
34,000
合計
118,689
92.1%
142,299
在庫量はカレントアクセスによる輸入脱脂粉乳(民間)を含む
前年比
95.6%
99.0%
104.9%
99.0%
99.5%
在庫量
前年比
39,158
73.9%
33,000
74.8%
29,000
72.0%
27,000
67.1%
27,000
67.1%
月数
3.3
2.8
2.4
2.3
2.3
<今野>
12
-Friesland Campina 社、オランダ国外での動向オランダの乳業大手 Friesland Campina 社は、ハンガリー東部の Mateszalka 工場に 6 億 5 千万フォリント
(約 290 万ドル)を追加投資するという。ハンガリーでは東部 の Debrecen 工場が閉鎖される予定となっており、
Mateszalka 工場では 3 月から試験操業を実施し、生産を徐々に移行している。今回の投資もその一環とされる。
同社のハンガリー事業は昨年、263 億フォリントの売上高に対し、5 億 2,100 万フォリントの赤字を計上していた。
フィリピンでの事業、Alaska Milk 社のコーヒークリーマーの輸出に関しては投資委員会(BOI)に非パイオニア企業
としての税優遇を申請したと報じられている。BOI によると、非パイオニア企業は 4 年間の法人所得税免除措置を
受けることができ、設備調達での関税免除、原料輸入に関する手続き簡素化などで優遇措置の対象となっている。
Alaska Milk 社は還元練乳、市乳製品を主力製品としており、同国ラグナ州で年産能力 6 万 7,731 トンの
コーヒークリーマー工場を操業している。かつては国内有数の乳製品メーカーとしてフィリピン証券取引所(PSE)
にも上場していたが、2012 年 6 月に Friesland Campina 社に買収され、同 11 月に上場を自主廃止した。
Friesland Campina 社は 2013 年度決算報告の際、フィリピンとインドネシア事業に 2013~15 年に計 3,600 万ドル
を投じコーヒークリーマー事業の拡大方針を示している。
-Danone 社、細菌混入問題の余波フランスの食品大手 Danone 社は、上半期(1~6 月)の純利益(特別項目除く)が 6 億 8,300 万ユーロとなり、前年
同期比で 21.9%縮小したと発表した。事業買収・売却や為替変動の影響を除く実質ベースでは 11.5%の減益となる。
昨年 8 月に発覚した育児粉乳への細菌混入問題が尾を引き、幼児用栄養食品の需要が大きかった中国での売上
が落ち込んだ。主力市場である欧州での不振も響いたという。
売上高は市場予想を下回り、実質 2.2%増の 104 億 6,700 万ユーロ。事業部門別に見ると、主力の乳製品は 3.1%増。
ミネラルウォーターと医療用栄養食品もそれぞれ 11.2%、6.3%拡大した一方で、幼児用栄養食品は 8.4%下落した。
地域別では売り上げの 4 割近くを占める欧州で 0.3%のプラスを確保し、独立国家共同体(CIS)・北米は 7.4%の増加、
アジアや南米を含むその他の地域では 1.3%の伸びが見られた。
同社は、通期での需要を前年並みと見通した上で実質 4.5~5.5%の増収目標を据え置いた。また、アジアでの
幼児用栄養食品事業を建て直すため、新製品の投入やブランド拡大に注力するという。
Danone 社に関しては、病院向け製品を手掛ける米国 Hospira 社に医療用食品事業を売却する方向で交渉を
進めていると Bloomberg 社などが伝えている。Danone 社の医療用食品事業の資産価値は 30 億ユーロを超えるが、
同事業の売却先候補としてはスイスの Nestle 社やドイツ医療機器大手の Fresenius Group などの名前が取り沙汰
されていた。同事業の売却益は、米国 Mead Johnson Nutrition 社の買収資金に充てられ、売り上げが落ち込んだ
幼児用栄養食品事業の拡充を計るとも見られている。
-Ammerland 社、gDT に参入ドイツの乳業、Molkerei Ammerland 社は NZ Fonterra 社主催 gDT オークションに 9 月から参入すると発表した。
EU からの参入は 2012 年の Arla 社、2013 年の Euroserum 社に次いで 3 社目。対象製品はスイートホエイパウダー
となる。
同社は 2 千戸の酪農家による農系乳業で、生乳処理量は約 150 万トン、輸出先は 50 ヵ国を超える。本年は、
ドライヤーを含めた製造設備に 73 百万ユーロを投じている。CEO の Ralf Hinrichs 氏は「同社売り上げにおける輸出
は既に 49%を占めているが、製造能力の増強に伴い、その重要度は更に増してくる。gDT は世界的な需要に
アクセスし効率的に競争する機会を得ることが可能になる」とコメントしている。
<木幡>
13
-生産者乳価、年度末までに 10%下落を予想乳業大手各社は、本年度 (2014 年 7 月~15 年 6 月) の国内酪農生産者からの買い取りオープニング価格を
過去最高の水準としたものの、世界的な供給過剰が予想されることから、年度末の価格は下落すると見ている。
Murray Goulburn (MG) と Fonterra Australia 両社は、乳固形分キロ当たり 6.8 豪ドル (約 650 円) のオープニング
価格を提示したが、年度末の価格は 10%安の同 6.3 豪ドルとなる見込み。
MG 社の Gary Helou 社長は、牛乳・乳製品の世界的な需要が高値につながっていたとした上で、NZ と米国、欧州
の供給過剰から、年度末には価格が弱含むと予想した。しかし、オープニング価格が過去最高水準にあることから、
下落したとしても年度末乳価としても記録的な高値になるとみている。
Fonterra Australia 社の Judith Swales 社長は、国際市場が引き続き不安定な状態にあるとした上で、主要輸入先
の需要は底堅いとしている。
-Murray Goulburn 社 VIC 州 Laverton に新牛乳工場開所Murray Goulburn (MG) 社は 7 月 3 日、Melbourne 西部 Laverton で新しく建設した牛乳加工工場を開所した。
総工費は 8 千万豪ドルで、年間の牛乳生産量は 1 億 5 千万リットル(15 万トン)を計画している。同社の「Devondale」
ブランドの牛乳のほか、小売り大手 Coles 向けのプライベートブランド (PB) 牛乳を生産する。
同工場の建設は、同社が進める事業拡張計画の一環。開所式には Tony Abbott 首相と Denis Napthine VIC 州
首相も出席した。
MG は昨年 4 月、流通大手 Coles 社と VIC 州と New South Wales (NSW) 州において PB 牛乳の 10 年間の
長期供給契約を結んだ。本年 7 月から PB 用として年間約 2 億リットルの牛乳を供給する予定。年間 2 億豪ドル
(約 190 億 9 千万円) を売り上げる。NSW 州では Coles 向け PB 牛乳の加工施設として、現在 Sydney 西部
Erskine Park で工場を建設している。
同社 Gary Helou 社長は、Coles との長期契約について、「店頭での販売価格に左右されず、生産者は長期に
渡って利幅を確保できる。酪農家にとっても良い契約であり、向こう 10 年間の売上高は 20 億豪ドルに上る。」
と語った。
Laverton の新工場では 54 名分の雇用を創出したとしているが、同社は 6 月、従業員 50 名を削減している。
-Fonterra 社が中国に 3 拠点目、米上場企業と合併事業NZ Fonterra 社は 7 月 11 日、米企業 Abbott Laboratories 社と合弁事業を立ち上げ、同社としては中国で
3 ヵ所目となる酪農拠点を設置することを公表した。合わせて 3 億 4,200 万 NZ ドル を投じる。
最大 5 軒の酪農家を配置し、乳牛 1 万 6 千頭以上を飼育する。これにより、年間の牛乳生産量は
最大 1 億 6,千万リットル(16 万トン)となる見込みだ。中国当局の認可が下りれば、2017 年の上期中にも、最初の
酪農家が牛乳の生産を開始する予定で、残りの酪農家の生産開始は 2018 年になる見通し。
Fonterra 社は中国の河北省と山西省に 1 ヵ所ずつ酪農拠点を持っており、今回設置する 3 ヵ所目の拠点で
既存農場の運営を補完する。同社は中国での乳牛数を 10 万頭に増やし、牛乳生産量を年間 10 億リットルに
引き上げる目標を掲げている。
7 月 12 日付 NZ Herald (電子版)によると、同社の Lukas Paravicini (CFO) は、今回の合弁について「(Fonterra が
持つ) 酪農の知識と (Abbott の持つ) 栄養学の知識の融合」できるとしてその成果を説明した。同 CFO はまた、
農業金融機関・Rabobank が農業分野での大手企業の成長には積極的な M&A (合併・買収) や合弁事業への参加
が必要との見方を示したことに対し、Rabobank の見方に賛同しながらも、「M&A の可能性を否定はしないが、
Fonterra 自身の事業を通じた成長を主に目指している。」と語った。年間 10 億リットルの牛乳生産を実現するには、
中国での酪農拠点が合わせて 4~5 ヵ所必要と見ている。
一方 Abbott は中国で、今年の初めに上海に研究開発 (R&D) センター2 ヵ所を開所し、6 月には浙江省嘉興市に
14
栄養食品製造工場を開所している。
また、Fonterra 社が NZ 南島 Timaru 近郊 Clandeboye で進めるモザレラチーズ製造工場の拡張工事が、15 年の
稼働に向け順調に進んでいる。同工場の既存設備の生産能力は年 1 万 6 千トンだが、増強後の生産能力は
同 3 万 4 千トンと 2 倍以上に増加する見通し。
-NZ a2 Milk 社、中国への粉ミルク輸出許可NZ の a2 Milk Company (旧 A2 Corporation) は 7 月 22 日、中国向けの乳児用粉乳の輸出について、中国の
規制当局から許可を得たと発表した。乳児用粉乳の加工パートナーである同業 Synlait Milk 社についても、近く
許可を取得できるとの見通しを示した。
中国当局は、偽ブランドの摘発や食品の安全性強化のため、5 月 1 日付で乳児用粉乳の輸入に対して新規制に
基づく認可制度を導入し、輸入を認めるブランド数をかつての 800 件超から 100 件未満に絞っている。
15
-2014 年 6 月のビクトリア州の主な町の降雨量 (mm)6 月降雨量
昨年同月降雨量
Tatura (北部)
Warrnambool (西部)
Bairnsdale (東部)
Albury (北東部)
Melbourne
70.4
133.6
58.8
67.6
53.4
-2014 年 7 月のビクトリア州の降雨量
7 月降雨量
Tatura (北部)
Warrnambool (西部)
Bairnsdale (東部)
Albury (北東部)
Melbourne
53.2
54.4
262.0
113.4
94.8
29 日時点 (mm)昨年同月降雨量
23.8
81.6
20.6
40.6
19.2
62.1
81.4
12.4
73.0
62.4
※グラフは 2014 年 7 月 29 日までの降雨量
16
平年
平年比
43.7
76.1
65.8
61.7
49.5
+61.1%
+75.6%
-10.6%
+9.6%
+7.9%
平年
平年比
48.3
82.0
48.0
67.4
47.7
------
-ニュージーランドの主な町の降雨 2014 年 6 月と累計 (mm)6 月降雨量
昨年同月降雨量
South Auckland (北島)
Taranaki (北島)
North Canterbury (南島)
Southland (南島)
196.1
382.1
69.2
57.4
166.7
173.0
186.8
96.3
-生乳生産量NSW
Victoria
Queensland
South Australia
Western Australia
Tasmania
Australia
105.6
148.1
57.6
104.0
+85.7%
+158.0%
+20.1%
-44.8%
’14, 6 月の生乳生産量(前年同月比)
83.2 (+2.8%)
428.0 (+11.9%)
34.0 (-4.5%)
39.9 (+5.3%)
26.4 (-2.2%)
47.5 (+15.5%)
659.1 (+8.9%)
1,034.6 (-3.4%)
6,123.0 (+1.4%)
433.1 (-5.3%)
515.8 (-3.8%)
327.4 (-2.7%)
804.6 (+5.8%)
9,238.6 (+0.4%)
単位:千リットル
’13, 7 月~累計(前年同時期比)
116,967 (+15.1%)
149,630 (+8.4%)
161,449 (+12.9%)
428,046 (+11.9%)
1,948,962 (+3.2%)
2,065,303 (+1.7%)
2,108,773 (-0.5%)
6,123,038 (+1.4%)
’14, 5 月 (前年同月比)
単位: トン
’13, 7 月~累計(前年同時期比)
6,056 (+13.7%)
917 (-13.2%)
9,531 (-9.1%)
14,351 (+10.8%)
13,420 (+8.1%)
5,942 (-11.9%)
4,080 (-7.4%)
78,839 (+1.8%)
10,805 (-24.1%)
140,052 (-6.1%)
128,853 (-12.3%)
198,008 (-5.6%)
114,681 (+13.1%)
52,198 (-11.2%)
-豪州品目別生産状況バター
バターオイル
チェダー
その他チーズ
脱脂粉乳
全粉乳
ホエイ、WPC
平年比
単位:百万リットル
’13, 7 月~累計(前年同時期比)
-ビクトリア州の地域別生産量’14, 6 月の生乳生産量(前年同月比)
東 部
北 部
西 部
ビクトリア州全体
平年
<辰澤>
17
-生乳生産量6 月の米国生乳生産量は好調であり、低迷していた東部の主要生産州も回復傾向が見られている。
米国農務省(USDA)によると、6 月米国生乳生産量は約 785 万トン。2014 年 5 月比 1.3%減であるが、2013 年 6 月
比 1.9%増 。2014 年 6 月比で州別には、テキサス州が約 3.0 万トン増、次いでカリフォルニア州が約 2.7 万トン増、
コロラド州が約 12.2 万トン増。2013 年比マイナスで推移していたウィスコンシン州は回復の兆候が見られ、
約 6.3 万トン増、また同様のミネソタ州で約 0.4 万トン増、ペンシルベニア州で約 0.9 万トン増、ニューヨーク州で
約 1.4 万トン増であった。また 2014 年に入り初めて主要生乳生産州上位 5 州が前年同月比プラスとなった。
生乳生産増は、一頭当たりの搾乳量の増加によるものである。
USDA は 6 月の一頭当たりの搾乳量を約 856kg/月と発表した。5 月比 4.7%減となっているが、これは季節的要因
によるものである。
ロッキー山脈以東の州で続いていた天候不順の影響により、今年春の生乳生産は非常に低調に推移していた。
その後全国的に気候が暖かくなり、生乳生産が上向くこととなった。
主要生乳生産州別昨年同月比
ワシントン州
+3.9%
アイダホ州
+2.1%
カリフォルニア州
+1.7%
ニューメキシコ州
+1.3%
テキサス州
+8.3%
ウィスコンシン州
+0.6%
ミネソタ州
+0.1%
ニューヨーク州
+0.3%
-乳牛屠殺頭数の減少6 月米国乳牛屠殺は今月も引き続き 2012 年、2013 年を大幅に下回るペースであることが発表された。1 月~6 月
まで前年同期比 9.4%減で推移している。6 月の屠殺頭数は 199,500 頭で 2013 年 6 月比 20,800 頭少なく 5 月比 1.5%
減であった。ここ数年では平年 6 月が最も屠殺頭数が少ない月であり、今年も同様となっている。屠殺頭数は毎週
発表されているが、7月の第2週目までも引き続き昨年同週比を下回るペースとなっており、特に西部各州の減少が
目立つ。米国全体では第 27 週(6 月 30 日~7 月 6 日の週)、第 28 週(7 月 7 日~13 日)がそれぞれ昨年同週比 11.9%
減、5.8%減となっている。
牛肉赤身価格が過去最高を更新している一方で、記録的な乳価高に加え飼料価格安を受け、現在は酪農家に
とって乳牛を屠殺せず、搾乳することが採算の良い状況となっている。
-安価な飼料コストと高い乳価7 月 11 日発表の USDA の世界農産物需給見込みによると、トウモロコシおよび大豆の在庫量が当初見込み
よりも多いことが分かった。同発表により先物価格は下落。仮に乳価が現在の高値で推移を続けた場合、飼料価格
の下落により酪農家は高収入を維持することが出来る。USDA はトウモロコシの平均価格見込みをブッシェル当たり
20 セント引き下げ、3.65 ドル~4.35 ドルとした。この水準は過去 4 年間で最も低い。
USDA は 2014 年の生乳生産量見込みを1頭当たりの搾乳量の伸びが鈍いことを背景に、約 9,348 万トンから
約 9,338 万トンへ下方修正した。これは 2013 年比 2.3%増(約 213 万トン増)との予想となるが、この数値は今年の
下期の生乳生産を昨年同期比 3%増やさなければ達しない。2014 年1 月~5 月までの生乳生産量は昨年同期比 1.1%
の増加、(5 月単月では 1.4%増)となっている。
18
USDA による 2015 年の生乳生産量見込みはさらに堅調な数値となっており、2014 年比 3.2%増の約 9,634 万トン
である。もし仮にこれが達成された場合、約 295 万トンの生乳が新たに加わることとなる。
これだけの生乳が市場に出たとしても、堅調な国内需要と NFDM および脱脂粉乳の輸出増加により価格は
保たれるであろうとしている。
USDA は 2014 年のクラス 3 乳価は約 46~47 セント/kg、クラス 4 乳価は 48~49 セント/kg の平均に収まであろう
と見込んでいる。全クラス平均乳価は 51~52 セント/kg という過去最高の水準となるであろうとしている。
2015 年においては 2014 年が史上最高値の乳価と予想される中、クラス 3 乳価で 37~40 セント/kg と見込んで
いる。これは 2014 年のクラス 3 乳価の予想価格の 18%も下回り、2012 年と同水準となる価格である。一方、2015 年
のクラス 4 乳価の予想価格は 41~44 セント/kg とクラス 3 乳価の予想価格より著しく高いながらも、2014 年の予想
価格と比較し 13%減下回る価格である。USDA は 2015 年のクラス 4 乳価は堅調な脱脂粉乳の輸出と NFDM の国内
需要、さらにバター需要に下支えされるであろうという考えに基づく。USDA の 2015 年の全クラス平均乳価は
2014 年比 13.5%減の 44~46 セント/kg としている。これはフォンテラ社が予想する 2014/2015 年度の乳価が
2013/2014 年度より 17%減より楽観的な見込みである。
-米国チーズ輸出の鈍化5 月の米国のチーズ輸出量はチェダーの輸出が大きく落ち込んだため、ピークであった 3 月の約 36,151 トンから
約 4,354 トンも輸出量が減少する結果となった。
チェダーは米国産チーズ全輸出量の約 25%を占める商品であるが、5 月の輸出量は 3 月の 10,024 トンから
約 30%減の約 7,166 トンとなっている。しかしながら、未だ 1 月~5 月の累計チェダー輸出は未だ昨年同期比 73%増で
推移している。
モザレラやピザチーズを含むフレッシュチーズは米国産チーズの全輸出量の約 34%を占めており、2013 年中盤
より堅調に推移している。チェダーとは対照的にフレッシュチーズの輸出は安定しており、ピークであった 3 月から
現在まで毎月約 11,570 トン前後にて推移している。
フレッシュチーズ最大の輸出国は韓国であり、1 月~5 月の累計輸出量の約 36%にあたる 19,726 トンで昨年
同期比 48%増。次いで大きく離れ豪州向けは 5,170 トンである。韓国から大きく離れてはいるが昨年同期比 97%増
であり、韓国向けの輸出成長率を遥かに上回っている。
今年 5 月までで昨年比 6.7%増(約 46,267 トン)も増加している同チーズの堅調な生産量が、好調なモザレラの輸出
を支えている。
-アイスクリーム需要の急伸米国の 5 月アイスクリーム輸出量は過去最高の 8,133 トンを記録した。これまで過去最高であった昨年 5 月を 8.1%
上回り、4 月比では 16.2%増である。全輸出量の約 50%がメキシコ向けとなっており、同国向けの輸出量も 5 月が
過去最高となった。サウジアラビアおよびカナダ向けも大きく数量を伸ばした。2014 年 1~5 月の米国アイスクリーム
輸出量は同期比 12%増となっており、メキシコ向け輸出量は昨年同期比 11.6%増である。
世界的にアイスクリーム、ギリシャ風ヨーグルト、クリームベースのディップ製品の消費が伸びる傾向にあり、
アイスクリームや乳脂肪を使用した商品の需要が強まっているため、クリーム用途としてバターからの製品シフトが
目立つ。
USDA によると、乳製品の価格が高騰しており、小売りにおいて乳製品の広告・宣伝を控えているようである。
しかし、夏場に広告・宣伝が多くなる乳製品 4 品のうち 3 品(アイスクリーム、クリームチーズ、サワークリーム)が
クリームをベースとする商品であるため堅調な需要が乳脂肪の価格を押し上げている。
バターメーカーはバターの生産量を増やし、在庫を積み増したいながらも、クリームの価格の高騰のため
バター生産からクリームでの販売を行う傾向にある。この傾向が続いた場合、バター生産量が落ち込む下期に供給
状況が悪化することになり、今年後半の米国のバター輸入量は必然的に増加することになると思われる。
19
-過去最高の NFDM 輸出量米国の 5 月の NFDM(無脂肪粉乳=脱脂粉乳)輸出量が過去最高を記録した。チーズ輸出量は昨年同月比
上回ったものの前月比マイナスであった。好調であったバター輸出量は 5 月 13 ヵ月振りに前年同月比を下回る結果
となった。
5 月の NFDM の輸出量は 60,358 トンで 4 月比約 10%増、2013 年 5 月比 7.8%増となっている。この数量増加の
大きな要因としてメキシコ向けの輸出が好調であったことが挙げられる。メキシコは米国産 NFDM の最大の輸入国
だが、2014 年は 4 月まで輸入量は 2013 年同期比 6,720 トン下回る数量にて推移していた。しかし、5 月単月では
24,864 トンに上り、米国の 5 月 NFDM 全輸出量の 41%を占めている。尚、メキシコの 2014 年 1 月~5 月の累計
輸入量は前年同期比 3%増の 79,668 トンとなっている。第 2 位の輸入国はフィリピンで 32,153 トン。2013 年同期比で
56%増となっている。第 3 位は中国で 24,1110 トン、前年同時期比 124%増である。
バターおよび乳脂肪の輸出量はピークであった 3 月を境に急激に減少しているが、それにも関わらず 2014 年
1 月~5 月の輸出量は 2013 年同期比 80%増の 45,865 トンとなっている。
チーズ輸出量も 3 月がピークであり、4 月以降は軟調傾向であるが、世界のチーズ需要は依然として堅調に推移
しており、2013 年 5 月以降では 15.5%増となっている。
<斉藤>
20
-Fonterra 社、Abbott 社が中国で USD3 億を出資し牧場を建設予定NZ Fonterra 及び米国 Abbott 両社が中国で USD3 億を投資し、乳牛を 16 千頭導入し牧場 5 軒を建設予定で、
年間生産量は 16 万トンを達成する予定である。
同牧場の乳牛は Fonterra をはじめ、NZ、豪州、米国、欧州から輸入される予定である。現在、両社は中国政府
の監督部門に申請を行っており、順調に許可がおりれば 2017 年上半期から生乳生産を開始する。
(URL: http://www.cdia.org.cn/news_infor.php?id=330&pid=100)
(2014-07-11 の記事 出典:中国乳製品工業協会)
-中国の乳価依然高止まり中国の乳価が依然高止まりを見せている。中国の乳価は通常 RMB3.2/L 程度(\54.4 ※RMB1 = \17 換算)
であるが、昨年は RMB4.72/KG(\80.2)あたりまで上昇し、2014 年 5 月の時点では前月比 0.2%減となっているものの、
前年比 21.8%増の RMB 4.17/L(\70.9)と依然高止まりを見せている。
その結果、高い乳価に刺激され乳生産量が増加、一部では一旦輸入された脱粉、脱塩ホエイ、乳糖、育粉が
国際市場価格よりも安い価格で投げ売りが出ている模様。
大手乳業は、契約により生乳を優先的に受け入れなければならないために輸入粉乳の使用を制限し、輸入粉乳
の在庫が増加し輸入粉乳取扱い業者によっては投げ売りがはじまり、業界では今後、業者の資金繰りの問題も
出てくる可能性があるとも噂されている。
(中国乳業協会 http://www.dac.com.cn/html/gndt-14051522420931610964.jhtm)
<西村>
21
作成・問合せ先:株式会社 ラクト・ジャパン
乳原料第一本部
第一チーム
[email protected]
第二チーム
[email protected]
乳原料第二本部
第一チーム
第二チーム
[email protected]
[email protected]
チーズ事業本部
チーズチーム
[email protected]
出典:AGRA EUROPE 各誌、
Dairy Industry Newsletter
農畜産業振興機構“畜産の情報”
AMS Dairy Market News
日刊酪農乳業速報
Rice Dairy
NZ Herald
Stuff.co.nz
食品産業網
Weeklytimes
USDEC Export Trade Data
Global Trade Information Service
USDA’s Dairy Market News
Australian Financial Review
中国乳製品工業協会
中国乳業協会
22