目次、技術情報交流会 - 日本機械学会 関西支部

「MECHAVOCATION」(2015 年度版)の刊行にあたって
一般社団法人日本機械学会 関西支部
第 90 期支部長 小澤 守
日本機械学会関西支部は、関西地区における機械分野の学術および技術の進歩をはかり、か
つ工業の発展に尽くすことを目的に、地域に密着した多彩な活動を推進していますが、学術・技
術交流、教育・啓発、世代間交流の 3 事業と並んで支部活動の重要な位置を占めているのが
「MECHAVOCATION」(メカボケーション)の事業です。メカボケーションとは、機械を天職とす
る人々の集いを意味する関西支部の造語です。1993 年以来、関西に拠点を置く企業と学校の交
流の場を提供していますが、このたび、その核となる技術情報誌「MECHAVOCATION」(2015
年度版)を刊行することができました。厳しい経済状況にもかかわらず、本事業の趣旨にご賛同し、
ご協賛いただいた企業の関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
本事業は当初、関西地区の大学、短期大学、高等専門学校に在籍する機械系学生に対する卒
業後の進路選択のための情報提供を目的として展開してまいりましたが、その後、産学の技術交流
の場を提供することを中心的課題として今日に至っております。本誌は、ご協賛いただいた企業の特
色ある技術と求める人材などを発信するだけでなく、機械工学関連の大学・短期大学・高等専門学
校、そしてそれぞれに属する研究室のスタッフと研究テーマも幅広く紹介していますので、学生・学
校と企業が様々な目的で相互に交流を行うための有効なツールになると考えております。
本誌を 2016 年春に卒業・修了する予定の関西の機械系学生約 6,500 名、全国 160 の大学・短
期大学・高等専門学校の就職担当教職員および協賛企業に配布し利用していただくと同時に、例
年通りインターネット版(Mechavocation on the Net)を支部の WEB サイトに公開し、学校と企業
を結ぶ情報媒体として広く活用いただきます。学生の皆さんには、進路を考えるための情報源として
だけではなく、機械系企業を取り巻く状況と最新の機械技術・製品を知る手段として大いに利用して
いただきたいと思います。
メカボケーション事業としては、この技術情報誌の刊行とともに企業と学校関係者の直接的な技術
交流のための「学生のための企業技術発表会」と関西支部定時総会講演会での「メカボケーショ
ン学生研究発表セッション」、 就職に関する情報交換・懇談を目的とした「就職に関する企業と学校
の交流会」を開催いたします。さらにメカボケーション事業の収益は支部の学術講演会活動、一般
市民の方に開放した特別フォーラムなど企業と学校だけでなく社会をも含めた多彩な関西支部活動
の原資として活用されています。
リーマンショック、東日本大震災、アベノミクスなど経済や産業を取り巻く環境は毎年のように変化し
ています。また人口減少や若者の工学離れなど将来にわたる不安要因もあります。このような情勢の
中で、わが国は科学技術立国、産業立国として生きていく以外に道はなく、産業の中核を担う機械
工業とこれを支える機械工学には、グローバル競争に打ち勝つ技術力の強化、およびそれを可能と
する学術の発展と人材育成が強く期待されています。この大きな目標のためにも産学双方の有益な
技術・研究情報が集約された本誌が、より一層実効的な連携の促進に供することを期待いたします。
最後に、ご協賛いただいた企業関係者の皆様に再度御礼申し上げますとともに、本誌 2015 年度
版の企画・編集にご尽力いただきました実行委員、編集委員、事務局そして出版社の皆様に心より
御礼を申し上げます。
目 次
マ
活用ガイド………………………………………………………………………………………
ヤ
㈱松井製作所……………………………………………… 5 5
㈱ヤスナ設計工房………………………………………… 6 3
4
マツダ㈱…………………………………………………… 5 6
八十島プロシード㈱……………………………………… 6 3
2013 年度学生と企業の交流会
大学・高専 研究発表の部のご報告 ………………………………………………… 6
企業 技術発表の部のご報告 ………………………………………………………… 8
2013 年度関西支部賞受賞技術の紹介 ……………………………………………………… 1 1
マテックス㈱……………………………………………… 5 6
㈱ユーシン精機…………………………………………… 6 4
丸一鋼管㈱………………………………………………… 5 7
由利ロール㈱……………………………………………… 6 4
三浦工業㈱………………………………………………… 5 7
㈱ミツトヨ………………………………………………… 5 8
企業紹介
…………………………………………………………………………………… 1 5
三菱ガス化学㈱…………………………………………… 5 8
三菱重工業㈱……………………………………………… 5 9
三菱電機㈱………………………………………………… 5 9
ア
㈱浅野歯車工作所………………………………………… 1 6
タ
ダイキン工業㈱…………………………………………… 3 6
三菱レイヨン㈱…………………………………………… 6 0
三星ダイヤモンド工業㈱………………………………… 6 0
旭化成㈱…………………………………………………… 1 6
大日本印刷㈱……………………………………………… 3 6
芦森工業㈱………………………………………………… 1 7
㈱ダイヘン………………………………………………… 3 7
㈱アルトナー……………………………………………… 1 7
㈱タクマ…………………………………………………… 3 7
㈱イトーキ………………………………………………… 1 8
中外炉工業㈱……………………………………………… 3 8
宇部興産機械㈱…………………………………………… 1 8
㈱椿本バルクシステム…………………………………… 3 8
㈱ NTT ファシリティーズ ……………………………… 1 9
DMG 森精機㈱ …………………………………………… 3 9
オークマ㈱………………………………………………… 1 9
㈱デービー精工…………………………………………… 3 9
大阪ガス㈱………………………………………………… 2 0
帝人㈱……………………………………………………… 4 0
大阪冶金興業㈱…………………………………………… 2 0
㈱デザインネットワーク………………………………… 4 0
㈱岡村製作所……………………………………………… 2 1
東洋ゴム工業㈱…………………………………………… 4 1
沿革と学科紹介………………………………………………………………………………… 6 6
岡本㈱……………………………………………………… 2 1
東レ・カーボンマジック㈱……………………………… 4 1
研究室構成スタッフと研究テーマ…………………………………………………………… 8 1
三ツ星ベルト㈱…………………………………………… 6 1
三輪運輸工業㈱…………………………………………… 6 1
㈱村田製作所……………………………………………… 6 2
㈱メタルアート…………………………………………… 6 2
大学・短期大学・高等専門学校の紹介 ………………………………………
65
TOWA ㈱ ………………………………………………… 4 2
カ
トクデン㈱………………………………………………… 4 2
㈱カネカ…………………………………………………… 2 2
凸版印刷㈱………………………………………………… 4 3
川崎重工業㈱……………………………………………… 2 2
㈱酉島製作所……………………………………………… 4 3
◆大学
大阪大学大学院基礎工学研究科
大阪府立大学大学院工学研究科
神戸大学大学院海事科学研究科
兵庫県立大学大学院工学研究科
大阪大学大学院工学研究科
関西大学
神戸大学大学院工学研究科
立命館大学
中西金属工業㈱…………………………………………… 4 4
大阪工業大学
京都大学
滋賀県立大学
龍谷大学
極東開発工業㈱…………………………………………… 2 4
夏原工業㈱………………………………………………… 4 4
大阪産業大学
京都工芸繊維大学
摂南大学
和歌山大学
グンゼ㈱…………………………………………………… 2 5
西日本旅客鉄道㈱………………………………………… 4 5
大阪市立大学大学院工学研究科
近畿大学生物理工学部
同志社大学生命医科学部
神戸工業試験場グループ………………………………… 2 5
日亜化学工業㈱…………………………………………… 4 5
大阪電気通信大学
近畿大学理工学部
同志社大学理工学部
㈱神戸製鋼所……………………………………………… 2 6
日工㈱……………………………………………………… 4 6
㈱コベルコ科研…………………………………………… 2 6
日世㈱……………………………………………………… 4 6
コベルコクレーン㈱……………………………………… 2 7
日本金銭機械㈱…………………………………………… 4 7
コベルコ建機㈱…………………………………………… 2 7
㈱日本触媒………………………………………………… 4 7
和歌山工業高等専門学校
川重冷熱工業㈱…………………………………………… 2 3
関西保温工業㈱…………………………………………… 2 3
京セラドキュメントソリューションズ㈱……………… 2 4
ナ
日本ゼオン㈱……………………………………………… 4 8
サ
掲載校一覧
㈱ササクラ………………………………………………… 2 8
山九㈱……………………………………………………… 2 8
三和ハイドロテック㈱…………………………………… 2 9
㈱ジーテクト……………………………………………… 2 9
ハ
◆短期大学
産業技術短期大学
◆高等専門学校
明石工業高等専門学校
神戸市立工業高等専門学校
日本ピラー工業㈱………………………………………… 4 8
大阪府立大学工業高等専門学校
奈良工業高等専門学校
㈱ノーリツ………………………………………………… 4 9
近畿大学工業高等専門学校
舞鶴工業高等専門学校
㈱ハイレックスコーポレーション……………………… 4 9
㈱ジェイテクト…………………………………………… 3 0
パナソニック㈱…………………………………………… 5 0
㈱シマノ…………………………………………………… 3 0
パナソニック エコシステムズ㈱ ……………………… 5 0
昭和電機㈱………………………………………………… 3 1
バンドー化学㈱…………………………………………… 5 1
㈱神鋼環境ソリューション……………………………… 3 1
Hitz 日立造船㈱ ………………………………………… 5 1
神鋼検査サービス㈱……………………………………… 3 2
㈱ヒラカワ………………………………………………… 5 2
[1]日本機械学会関西支部の沿革と現況
神鋼鋼線工業㈱…………………………………………… 3 2
㈱福井製作所……………………………………………… 5 2
[2]2013 年度− 2014 年度の関西支部事業報告
神鋼テクノ㈱……………………………………………… 3 3
㈱不二鉄工所……………………………………………… 5 3
[3]関西学生会活動報告
新日鐵住金㈱……………………………………………… 3 3
不動技研工業㈱ 高砂事業所 …………………………… 5 3
新明和工業㈱……………………………………………… 3 4
ホソカワミクロン㈱……………………………………… 5 4
SCREEN ホールディングス(旧:大日本スクリーン製造)……… 3 4
㈱堀場製作所……………………………………………… 5 4
㈱セイサ…………………………………………………… 3 5
ボルカノ㈱………………………………………………… 5 5
日本機械学会関西支部の活動報告……………………………………………… 1 1 0
JSME Kansai は今
摂津金属工業㈱…………………………………………… 3 5
2
3
大学・短期大学・高等専門学校紹介
メカボケーション
研究室構成スタッフと研究テーマ
進学
活用ガイド
学生
学生
就職
目的別に当冊子の活用方法を紹介いたします。
学校
学生が進学先として
学校 大学院などの研究室を探す
2
企業
大
阪
大
学
研究室構成スタッフと
研究テーマを掲載
大
阪
大
学
大
学
院
基
礎
工
学
研
究
科
専門的で高度な研究テーマが詳しく掲載されています。教員の
産学交流
機
能
創
成
専
攻
︵
機
械
系
研
究
室
︶
名前も掲載されているので、研究テーマの内容はもちろん、構成
学生
スタッフによって、進路を選択することができます。
学生が就職先の企業を探す
企業
1B
1A
1A
自分の履修内容と関連ある企業や
興味のある業種で探す
大
企業
企業紹介記事の右上に各企業の「事業内容」と「重点
技術キーワード」が簡潔に表現されています。あな
たの履修内容に関連があるか、あなたの知識や技術
2 3
大学
大
学
・
短
期
大
学
・
高
等
専
門
学
校
紹
介
企業が研究シーズを求めて、
学校 産学交流窓口を探す
機
械
工
熱工学グループ
教 授/河原 源太
准教授/後藤 晋
助 教/石田 秀士
助 教/清水 雅樹
熱および流体に関連する諸現象の解明とその応用に関する基礎研究を行っている.主な研究テーマは,乱流における
熱・運動量輸送機構の解明,その伝熱促進・流動抵抗低減への応用,不安定周期運動による乱流動力学の記述と制御,
自然対流場内に発生するカオス現象の解明,熱流体現象のコンピュータシミュレーションによる予測,伝熱問題への
逆問題的アプローチと最適設計制御への応用等である.
流体力学グループ
准教授/吉永 隆夫
助 教/渡邉 陽介
流体や流体・構造系で発生する非線形波動や振動の研究を行っている.具体的には,
(1)非線形音響問題に関連して,
音響ソリトンの発生,ショックの抑制,熱音響現象の解明と熱機関への利用,
(2)自由表面や界面を有する流体に生
じる波動に関連して,表面張力の作用による液膜やリキッドブリッジの崩壊メカニズムの解明,表面張力の温度や濃
度依存性によるマランゴニ効果(
,3)流体と構造系との相互作用に関連して,
空間的な周期性をもつ構造における波動・
振動の局在化と脱局在化などを,漸近法やレベルセット法や離散過法などの数値計算法を用いた応用数学的手法を駆
使して研究を行っている.
材料・構造強度学グループ
教 授/小林 秀敏
准教授/堀川 敬太郎
助 教/谷垣 健一
機械構造用材料や構造物の力学的挙動を,衝撃荷重や水素の影響に焦点をあてて研究している.主な研究テーマは,
衝撃荷重下の機械材料や高分子/金属発泡体等の軽量構造体の力学的挙動,植物の構造・材料に関するバイオミメ
ティックス,高圧ガス容器用アルミニウム合金の水素脆性に関する研究,水素マイクロプリント法による金属材料中
の水素拡散の解明,水素透過膜の開発,岩石の衝撃変形における電磁的現象,粒状物資や地質媒体への飛翔物の高速
貫入時に生じる現象に関する研究などである.
固体力学グループ
教 授/平尾 雅彦
准教授/荻 博次
助 教/中村 暢伴
音・超音波の共振を利用して,(1)機能性材料の開発と評価,(2)新しい弾性波デバイスの開発,(3)材料劣化の非
破壊評価,
(4)液体中の高圧力音響の基礎研究とこれを利用した高効率の有害物質除去装置の実用化を行なっている.
特に,電磁超音波共鳴を開発し,繊維強化複合材料や,電気材料,薄膜,超電導体,金属ガラスなど先進材料の弾性
定数計測が可能となった.この超音波計測とマイクロメカニクス理論に基づく力学モデルを結び付け,機械的性質と
いう側面から固体物性に新しい知見をもたらす研究を進めている.
分子流体力学グループ
教 授/川野 聡恭
准教授/土井 謙太郎
助 教/花﨑 逸雄
助 教/辻 徹郎
電子・イオン・原子の運動やプラズマ流(電離気体流)における数理モデルの開発と先端工業技術への応用に関する
研究を行っている.バイオ・ナノ流動ダイナミクスのマルチスケール・マルチフィジックス理論展開,電子デバイス
の数値設計および微小医療機器の開発等を行い,学術の深化と直接的な社会貢献を目指している.
流体工学グループ
教 授/杉山 和靖
准教授/堀口 祐憲
助 教/米澤 宏一
様々な流動現象を対象として,予測技術の整備を進めるとともに,悪影響の防止,受動的・能動的機能の活用,制御
の観点に立ち,応用を見据えた研究を行っている.例えば,ロケットエンジン用ターボポンプに生じる不安定現象や
振動問題の防止,補助人工心臓や火星飛行機用プロペラといった最先端の流体機械の開発,空気潤滑法による摩擦抵
抗低減機構の解明を研究テーマとして,実験,理論,シミュレーションを駆使して課題に取り組んでいる.
ロボティクス・メカトロニクス
グループ
教 授/宮崎 文夫
講 師/平井 宏明
助 教/植村 充典
人間とロボットのインタラクションの研究を通して,人間の理解や人聞を支援するシステムの実現を目指している.
具体的には(
,1)身体運動の巧みさや技能の伝達を科学するスキルサイエンス(卓球ロボット,
筋骨格ロボット)と(2)
人間と機械のかかわり合いを科学するヒューマンインタフェース(手術支援ロボット,生体情報利用システム)の大
きく 2 本柱で研究を行っている.
数理固体力学グループ
教 授/尾方 成信
准教授/君塚 肇
助 教/譯田 真人 固体材料中やその加工プロセスで起こる様々な非線形マルチスケール・マルチフィジクス現象の数理モデルを構築し,
新たな機能を持った固体材料や原子レベルで制御された加工プロセスを予測的にデザインすることを目指している.
具体的には,ナノ材料の各種特性の評価および予測,金属ガラスやポリマー材料の力学特性のコントロール,極限環
境下での材料特性の予測などに関する研究を行っている.
バイオメカニクスグループ
教 授/和田 成生
准教授/宮崎 浩
助 教/越山 顕一朗
助 教/伊井 仁志
細胞力学実験による分析的アプローチと,計算力学シミュレーションによる統合的アプローチにより,細胞レベルの
力学特性から臓器レベルの機能発現に至る生体システムの解明に取り組んでいる.細胞・組織のマイクロバイオメカ
ニクス,ティッシュエンジニアリングによる生体軟組織の再生,血流のマルチスケール解析,ルールベーストシミュ
レーションによる血管病の進行予測,計算力学解析に基づく呼吸・循環器病診断支援システムの開発を行っている.
生体機械システムグループ
教 授/田中 正夫
准教授/松本 健志
生体システムの構造モデリングと機能アナリシスを通じて,生体の巧みさにアプローチし,力学システムの設計や計
画を考える研究と教育を行っている.骨/関節系の機能解析,冠循環系のシステム解析,脊柱のシステムモデリング
と病態シミュレーション,歩行機能の解析と装具の設計,骨の適応力学と適応構造設計,メカニズム設計システムな
どに取り組んでいる.
生体光計測学グループ
教 授/荒木 勉
准教授/橋本 守
助 教/福島 修一郎
光の様々な性質を用いた生体計測に関する研究を行っている.主要研究テーマは,組織老化情報の光学的検出,生体
分子の構造変化を観測するための CARS 顕微鏡,生体 SHG 光によるコラーゲン分子配列の検出,細胞の分子識別能
力を利用した生物センサー,ヒト血管のバイオメカニクス,ティッシュエンジニアリングのための品質制御,テラヘ
ルツ光を利用した非接触塗装膜厚計測などである.
固体力学領域
教 授/渋谷 陽二
准教授/垂水 竜一
准教授/垂水 竜
塑性物理現象のマルチスケール・ディフェクトモデリング,非線形弾性理論による固体力学問題の数理解析,コンピュ
テーショナルテクノロジーによる材料・構造最適化デザイン,非晶性金属ガラスのマルチスケールモデリング,非局
所化非線形構造体ネットワ クのスケルトン構造解析,熱
所化非線形構造体ネットワークのスケルトン構造解析
熱・電気
電気・動弾性マルチフィジクス現象を応用した電子線誘
動弾性マルチフィジクス現象を応用した電子線誘
卒業研究および大学院 3 領域での研究では、連続体全般の様々な力学的
大阪大学大学院基礎工学研究科
現象の解明、ロボットなどのメカトロニクス機器の制御、計算機援用設
計・生産、新素材、宇宙開発、バイオエンジニアリング等の最先端技術
所在地 : 〒560-8531
大阪府豊中市待兼山町1-3
TEL.(06)6850-6210 FAX.(06)
6850-6212
URL http://www.me.es.osaka-u.ac.jp/
につながる研究テーマを課し、未知の分野に立ち向かって新しいアイデ
アを生み出す創造的能力を高めている。
■沿革
理工系学部としてユニークな大阪大学基礎工学部は、1961 年に設
立された。科学を深く理解しそれに立脚した技術を担う技術者と、高度
な先端技術を駆使して躍進させる科学者を育成し、科学と技術を総合的
に研究開発する機関として発足した。「科学と技術の融合による科学技
1C
1B
術の根本的な開発」を目標とする基礎工学部では、科学技術の基礎と先
端技術を創り出す基礎工学の各分野の教育に焦点があてられ、広い視野
3
を活かせるか、またその企業がどんな分野で活躍し
ているかがわかります。
求める研究シーズは、
研究室構成スタッフと研究テーマから探す
に立って教育研究を行っている。平成 9 年度には大学院化が実現し、大
■学科紹介
学院は、物理系、化学系、システム人間系および情報数理系の 4 専攻に
システム科学科(機械科学コース)
、機能創成専攻(機械系研究室)
:
改組された。学部は電子物理科学科、科学応用科学科、システム科学科
機械系学生は、学部ではシステム科学科の機械科学コースに、大学
および情報科学科の 4 学科に再編成された。さらに、平成 15 年度の大
院では機能創成専攻の 3 領域(非線形力学、機能デザイン、生体工
学院改組により、物質創成専攻、機能創成専攻、システム創成専攻の 3
学)に所属する。基礎工学部の機械系学科として、教育・研究の両
専攻、11 領域の新体制で新たな学問領域の創成を目指して教育・研究
面において基礎科学に重点を置き、柔軟で適応性に富んだ基礎工学
活動がスタートした。
的素養を身につけた学生の育成を目標としている。すなわち「機械
産学交流窓口
科学コース」では、固体力学、流体力学、熱力学、機械力学の 4 力
研究室構成スタッフと研究テーマのページで、関連のありそうな
1B 企業の特色や職場環境で探す
研究テーマを発見したら、沿革と学科紹介のページに戻って「産
企業紹介記事の左上の
「キャッチフレーズ」
と本文の
1D
学交流窓口」に問い合わせてみてはいかがでしょう。産学交流窓
http://www.kansai.jsme.or.jp/
窓口情報
、それぞれの基幹講座に加えて、接合科学研究所
究所の
の
協力講
、グローバル若手研究者フロンティア研究拠点との連携による
連携共同研究として、コマツ共同研究講座を推進している。
、新しい機能材料から最先端の知
能ロボットまでを対象に、設計から、加
生産プロセス、デバイス化、
制御、評価までを扱い、ものづくり研究を先導している。
■産学連携への取り組み
大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻では、平成 11
1 年 10 月に、
大阪大学機械工学系技術交流懇談会(平成 14 年 6 月より大阪大学機械
月よ
工学系技術交流会と改称)を発足させ、大学側・企業側の会員あるい
企業
は
さらに産学交流の具体的な方法や連携の事例などを公開してい
るところもありますので参考になります。お目当ての教員や研究
事をするのかで企業をえらぶことができます。
学内外からのゲストによる技術講演、研究室見
見学、懇親会に加え、シー
■専攻紹介
ズ・ニーズ交流会、会員企業の若手技術者に対するリフレッシュ工学
に対
教
機械工学専攻:本専攻は、複合メカニクス、マイクロ機械科学、
知能機械学、統合デザイン工学の 4 つの部門(基幹講座)から構成
双方から技術や教育について本音の意見を交換する場を設け
意見
ている。ま
た、学生の機械工学関連分野の知識を拡大
識を
し、会員企業と接点を提供す
色ある研究・教育を展開している。
ることを目的としたラウンドテーブルも開催して
ー
いる。
(1)複合メカニクス部門:基礎となる力学をそれぞれに深化させ、
それらの複合による連成問題としての理解と解決を通じて、
産学交流窓口
(2)マイクロ機械科学部門:多体系・反応系・開放系のダイナミッ
大阪大学機械工学系技術交流会
E-mail: [email protected]
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1
大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻事務室
TEL.(06)6879-4486/4487
FAX.(06)
6879-7247
クスに着目し、ナノ・マイクロ・バイオなどにも関連する新
規な機能を創出するための原理を探求する。
(3)知能機械学部門:複雑で動的な環境に適応して、知的に機能
する高度な機械システムを追求する。
“アイキャッチ”で大学、学生アピール度UP!
育セミナー、分科会活動などを通して、うちとけた雰囲気で企
うち
業・大学
され、相互に連携しながら、それぞれ以下のような目的に向けて特
新たな機械システムを創造する。
グループに連絡をとることができれば産学交流の始まりです。
66
学校
学 生
学生の皆様、
是非読んでください。
企業
Enter!
1C 興味を持ったらすぐ資料請求
または、
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まず冊子の「事業内容」や「重点技術キーワード」で関連の
1D http://www.kansai.jsme.or.jp/
(企業の詳細ページ)
ありそうな企業を絞り込みます。次にMechavocation
1E
エントリーフォーム
on the Netを活用して、詳細な企業の情報を見てさらに
Webには企業の詳しい情報を掲載しています。掲
絞り込みます。各企業のHPにも直結していますから、
載企業内で製品分野での検索もでき、各企業のオ
さらに詳細な企業情報を入手できます。
リジナルホームページにもリンクしています。企
業のホームページをわざわざ検索する必要はあ
企業の詳細ページ
りません。
1E
設計や生産における様々なプロセスのた
ける様
めの固有技術とシステム化についての諸課題を取り扱うとともに、
取り扱
所在地 : 〒565-0871
大阪府吹田市山田丘2-1
TEL.(06)6879-7266 FAX.(06)
6879-7247
URL http://www.mech.eng.osaka-u.ac.jp/
シーズや研究予定のテーマなどにより詳しい情報に出会えます。
将来その企業に就職した時にどんな環境でどんな仕
にアクセス
大阪大学基礎工学研究科産学連携室
〒560-8531 大阪府豊中市待兼山町1-3
TEL. FAX.(06)
6850-6124
E-mail: [email protected]
大阪大学大学院工学研究科
口専用のURLのあるところはアクセスすると、現在進行形の研究
れや価値観、
理念などが反映されています。
あなたが
大学機関の皆様、
是非読んでください。
機械系システムの設計、製作、最適化、制御に対する基礎的方法論
を学ぶカリキュラム構成がなされている。学部最終学年に実施する
知
「現況と特色」
を見て下さい。
ここには、
企業の思いい
学 校
学と制御・システム理論を柱に、機械システムで生じる現象の解折や、
Webについているエントリー機能
は、企業の人事担当者に直結
自己PRはもちろん、企業に対する質問なども受け
付けています。企業との双方向コミュニケーション
が可能になります。
※エントリー機能のみ2015年3月1日よりスタート
4
5
3
2015
2015
2013年度 日本機械学会関西支部主催
I N T E R V I E W i n 大 学・高
・高
高専研究発表の部
学生と企業の交流会
in
関西大学
第4学舎3号館
100周年記念会館
協賛企業の方へのインタビューより
オークマ株式会社 人材開発センター主事
一般社団法人日本機械学会関西支部は、機械系の学生と
生は440人が参加しました。最初に、
「 企業2分間プレゼン」
企業を応援する技術情報誌「MECHAVOCATION」を発刊
が行われ、参加企業の方々が次々と自社の魅力をアピール
し、Web上でも展開しています。その付随事業の一つとし
しました。このあと、企業ごとのブースに分かれて、学生と
て、
「学生と企業の交流会」を2013年12月14日(土)、関西大
の自由討論を行いました。企業の方々は事業内容や働き甲
学千里山キャンパスで実施しました。午前中は、第1部とし
斐などを説明し、学生は熱心に聞き入ったり意欲的な質問
て第4学舎3号館で「大学・高専研究発表の部」を開催し、午後
をしたりして大いに盛り上がりました。
からは第2部として100周年記念会館ホールで「企業技術発
最後に、第3部として、会場を凛風館に移して懇親会を開
表の部」を開きました。
き、参加された企業や大学の方々、学生は和やかな雰囲気で
「大学・高専研究発表の部」では、15大学・3高専の学生が、
意見交換しました。参加企業の投票による「大学・高専研究
懸命に取り組んだ研究成果をポスターセッションで発表。
発表の部」の優秀ポスターに5グループ・人が選ばれ、谷川雅
企業や大学の皆さんに研究の成果について詳しく説明しま
之委員長(Hitz日立造船)
から表彰されました。
した。
交流会は、盛況のうちに閉会しました。ご参加いただきま
「企業技術発表の部」では、MECHAVOCATION2014協賛
した企業の方々、大学教員、学生、並びに運営面でご協力い
企業の中から、昨年より4社多い50社(103名)がご出展、学
ただきました関西大学の皆様に厚く御礼申し上げます。
大学・高専 研究発表の部 のご報告
坂下揮佳さま
「今の学生さんがどんな研究をしているのか、どのような分野
に関心を持っているのかが分かってよかったです。
機械系といっ
ても、分野は幅が広いですから。個人的には2回目の参加なので、
先輩から引き継いだ研究がどれだけ進んでいるかも知りたかっ
たのです。
工学系の学生さんは人と接する機会が少ないと思うの
で、話すのが苦手かなと思っていましたが、説明が上手な人が多
かったという印象です。
わが社はなかなか学生さんには知られて
いないと思うので、
顔を合わせて話ができて良かったです」
学生の説明を興味深く聞く企業の方々
花王株式会社 包装容器開発研究所室長
日工株式会社 リクルーティングマネージャー
大谷憲一さま
山本武生さま
「3年連続で拝見しています。学生さんと議論ができるので、貴
重な場ですね。学生さんにとってもいい経験になるんじゃない
でしょうか。私も機械力学を研究していたので、先輩の立場でア
ドバイスさせてもらったりして本当に楽しめました。交流会の
いいところですね。機械は、電気や化学など数多くの分野と関
わっており、工学の中心だと思います。それだけに、どんな研究
でも、原理をしっかり考えることを身に付けてほしいですし、そ
ういう人材を求めています」
「採用担当は学生さんに説明するのが普通なので、
逆に学生さん
からしっかり話を聞ける場は新鮮な感じがします。
学生さんも普段
は研究が中心だから、
企業の人間と話をして意見を聞けるのは刺激
になるし、
就活にもつながると思います。
一緒に参加したわが社の
技術者は、
共同研究のきっかけになるような研究が数多くあると関
心を示していました。
学生さんは、
専門知識がない人事担当の私た
ちにも、
考えながら説明してくれたり、
こちらが理解できていない
と察すると表現を変えて説明してくれたりして、
優秀な人材がそ
ろっているという印象です」
トクデン株式会社 取締役総務部長/経営改革担当
魚住敏治さま
開会の挨拶
「大学・高専研究発表の部」のポスターセッションには、15大
「わが社が開発した過熱蒸気発生装置が活用できる研究があれば
と、
楽しく興味深く見て回りました。
産学共同研究にこの装置が活
用できるのではなど、
いろいろな可能性を感じました。
そういう意
味でも、
大学の研究が身近なものになったという思いです。
優秀な
発表が数多くあり、
機械系の人材を発掘するにも最適の場で、
参加
させていただいた意義がありました」
学・3高専から32の研究がエントリーされました。
発表に臨んだ学生たちは、ポスターだけでなくパソコンを駆
使したり試作品を手にしたりして、身ぶり手ぶりを交えて企業
や大学の方々に熱心に説明しました。最初は緊張気味だった学
生も多くいましたが、時間が経つにつれて慣れたようで、リラッ
クスして要領良く話せるようになったようです。企業の方々も
アドバイスを送ったり質問をしたりして、予定していた2時間は
優秀ポスターに選ばれた学生の声
あっという間に過ぎました。
発表を終えた学生たちは「研究を進めるのに役立つ指摘をい
ただきました」
「企業の方は、実用化ということを重視している
谷川雅之委員長(Hitz日立造船㈱)
ことが分かり、ためになりました」などと充実した表情で話して
いました。企業の方々も「学生さんの熱意が伝わってきました」
近畿大学 理工学部機械工学科 学部4、3年
たりが評価されたかなと思います。緊張しましたが、企業の方々
成松一馬さん 金久正治さん 神原友さん 倉留京介さん 山﨑陽平さん
には優しく接していただいたので、自然体でお話しすることが
「専門的な受賞は初めてなので、うれしいです。今後の研究活
できました。将来は医療機器や素材の分野に進みたいです」
動の励みになります。5人の共同作業でそれぞれが得意分野で研
「機械系の学生と企業を結ぶ技術情報誌
『MECHAVOCATION』
「興味深い発表が多く、説明も的確でした」と高い評価をしてい
ました。
夕方からの懇親会では、優秀ポスター賞の発表と表彰が行わ
究を進めるなど役割分担がうまくできたのが良かったと思いま
同志社大学 大学院理工学研究科 機械工学専攻 修士1年
事業の一つである学生と企業の交流会を、ここに開催いたしま
す。研究は半年前に始めたばかりです。さらに研究を重ね、精度
永田章太さん
す。午前の部の「大学・高専研究発表の部」にたくさんの方がお集
を上げていきたいです」
(金久さん)
「社会的に必要とされている研究だと思っているので内容に
まりいただき、ありがとうございます。また、この事業に、昨年よ
れました。
は自信を持っていましたが、企業の方一人ひとりに対して説明
り8社多い90社の企業さんにご賛同いただき、
お礼申し上げます。
同志社大学 大学院生命医科学研究科 博士前期課程1年
させていただく時間が長くなり、あまり多くの方に見ていただ
毎年、
快く会場をお貸しいただいている関西大学様にも改めて感
南元一希さん
けなかったのではと不安でした。それだけに、選んでいただき光
謝いたします。
今年は台風による大きな被害や原発事故による汚染水の問題
「先輩や教授に相談に乗っていただき、ポスターの作り方、表
栄です。研究の重要性が伝えられたことが、受賞につながったと
現の仕方を工夫しました。全然自信はなかったのですが、そのあ
思います」
などもありましたが、富士山の世界遺産登録、東京五輪の開催決
定など良いことも多く、明るい気持ちで新しい年を迎えること
大阪府立大学工業高等専門学校 総合工学システム専攻 機械工学コース 専攻科2年
ができるかなと思っています。
武田篤さん
技術情報誌では、協賛企業の方々からはユニークな技術、求め
「学校のグループ学習として2か月前から取り組み始めたばか
る人材を発信いただくということで、
関西の高専、
大学、
大学院の
りの研究なので、選ばれたことに驚いています。機械系や建築
学生の皆さんのモチベーションを高めるとともに、
卒業後の進路
系、化学系などいろいろな分野を研究している同級生が、教えた
の参考になれば非常にうれしく思います。
り教えられたりして成果を出すことができました。人に説明す
午前の部では、
18の大学・高専から30を超える発表があります。
ることで理解が深まりました。参考になる意見をいただけ、新し
企業の皆様には優秀なポスターの採点にご協力ください。
発表者と
直接議論いただいて、
大いに交流いただければと思います」
2015
6
い試みに挑戦しようという意欲もわき、参加して良かったと
選考の結果4件の研究発表が表彰された
7
思っています」
2015
2015
2015
2013年度 日本機械学会関西支部主催
INTERVIEW in 企業技術発表の部
学生と企業の交流会
in
関西大学
第4学舎3号館
100周年記念会館
協賛企業の方へのインタビューより
株式会社ミツトヨ 人事1課副主査
企業 技術発表の部 のご報告
ミニプレゼン・各ブース説明会
午後から開かれた「企業技術発表の部」では、交流会の委員長
である日本機械学会関西支部の谷川雅之支部長(Hitz日立造船㈱
所長)が「『MECHAVOCATION』という言葉は、機械を天職とす
る人々の集いという意味を込めた、関西支部による造語です。
1993年から事業を始めまして、関西に拠点を置く企業、学校の
皆様が交流する機会を設けてまいりました。2部では50社の企
業さんがプレゼンのあと、個別説明をしていただき、夕刻からは
懇親会も予定しております。最後までごゆっくりお楽しみくだ
さい」と開会のあいさつをしました。
続いて、50社が壇上に次々と上がり、
「企業2分間プレゼン」を
実施しました。企業の方々は、スライドを使って自社の魅力など
を短い時間で要領よく学生にPRし、学生が参加された企業の事
業内容を知るための良い手がかりになりました。
このあと、企業ごとに設けたブースでの個別説明に移りまし
た。1回15分(移動時間に3分)の説明を7回行う方式で、学生がで
きるだけ多くの企業の方々の話を聞けるようにしました。
各企業の方々は、パワーポイントやビデオ、自社製品などを
使って業務内容や仕事のやりがい、業績などを懇切丁寧に説明
されていました。説明を担当された方々は、学生の皆さんからの
質問に笑顔で答え、各ブースとも熱気にあふれていました。学生
の皆さんもメモを取ったり名刺を交換したりして、熱心に聞き
入っていました。
神鋼鋼線工業株式会社 人事室
長山宏賢さま
「本社が川崎市(神奈川県)なので、関東はもちろん北海道や東
北などの学生さんの採用が多いのです。広島県にも生産拠点が
あるため中国地方も多いのですが、近畿が弱いのが悩みです。良
い人材がいるのだから大阪でも採用活動を充実したいと思い、5
年ほど前から参加しています。ニッチな業界なので、専門知識は
もちろん必要ですが、世界に誇れる技術に携りたい、若い時から
世界に打って出るという気概のある人材を求めています」
鞍本真哉さま
「機械系の学生さんを毎年採用しています。日本機械学会に所
属している質の高い学生さんが一堂に集まるので、わが社の知
名度を上げるのに良い機会です。先生方にも知っていただけま
すし、採用した学生さんの大学にも、その実績をアピールできま
す。学生さんの説明を聞く姿勢がしゃきっとしていていいです
ね。一般的な合同説明会より機械系に特化した説明ができるの
で、こちらもやりやすいです。今後も参加させていただきたいで
す」
株式会社デザインネットワーク 人材開発部部長
桶美樹夫さま
「目的意識をはっきり持った機械系の人材を求めて参加して
います。交流会に来られている学生さんは意識が高く意欲的な
ので、優秀な人材との出会いを期待しています。説明を聞いてい
ただいた学生さんは、全員バスに乗せて連れて帰りたいぐらい
ですね。学生さんも、技術者から専門的な話が聞けるので有意義
だと思います。会社にとっても名前を売る絶好の場です」
時間制限内に自社をPRする企業プレゼン風景
林義夫さま
「交流会がスタートした平成4年から参加しています。もとも
とは、中小企業が中心だったんですが、最近は大企業さんも来ら
れるようになりました。私たちとしては、PRの場として社名を
知ってもらうことが重要です。優秀な中小企業がいっぱいある
ことも知ってもらいたいです。時代とともに学生さんの気質も
変わってきますが、熱心さと真剣さは変わりませんね」
出展参加企業(五十音順)
熱い眼差しの学生にプレゼンする企業担当者
学生へのインタビューより
関西大学 システム理工学部 H.Dさん
学生で埋め尽くされた企業ブース
株式会社ヒラカワ 専務取締役
「大学の広報でこの交流会を知り、参加させていただきまし
た。関心のある空間デザイン関係の企業さんの説明があり、本当
に来て良かったと思っています。自分の知らない企業さんも多
く、進路を考えるうえで参考になりました」
同志社大学 大学院理工学研究科 T.Dさん
「12月中にいろいろな企業を積極的に回り、1月ぐらいから志
望企業を絞り込もうと思っています。そういう意味でも、交流会
はいろいろな企業さんの話をうかがえるの
が良いですね。質問させていただく時間が
もう少しあればな、と思いました」
[あ] 旭化成㈱、芦森工業㈱、アタカ大機㈱、㈱イトーキ、㈱NTT
ファシリティーズ、オークマ㈱、岡本㈱、オムロン㈱
[か] 花王㈱、㈱カネカ、川崎重工業㈱、京セラドキュメントソ
リューションズ㈱、極東開発工業㈱、グンゼ㈱、コクヨ㈱、
コベルコ建機㈱
[さ] ㈱ササクラ、山九㈱、㈱神鋼環境ソリューション、神鋼鋼線
工業㈱、新日鐵住金㈱、新明和工業㈱、スズキ㈱
[た] ㈱ダイセル、大日本印刷㈱、中外炉工業㈱、㈱デザインネッ
トワーク、TOWA㈱、
トクデン㈱、凸版印刷㈱
[な] 中西金属工業㈱、西日本旅客鉄道㈱、日工㈱、日本金銭機械
㈱
[は] ㈱ハイレックスコーポレーション、バンドー化学㈱、Hitz
日立造船㈱、㈱ヒラカワ、㈱福井製作所、ホソカワミクロン
㈱、ボルカノ㈱
[ま] 丸一鋼管㈱、三浦工業㈱、㈱ミツトヨ、三菱重工業㈱、三菱
レイヨン㈱、三ツ星ベルト㈱、㈱村田製作所
[や] 八十島プロシード㈱、由利ロール㈱
以上50社
懇親会
兵庫県立大学 工学部 I.Kさん
「就活は2年後なので、行きたい業種は決
まっていません。それだけに、いろいろな業
種のことを知っておこうと思って参加しま
した。セッションが7回もあったので、多く
の企業さんの説明をうかがうことができま
した。もう少し質問する時間がほしかった
ですが、自分の進路を見極めるのに役立ち
ました。2年後も続けていただきたいです」 熱心にメモをとる学生
席を増設するほど会場いっぱいに集まった学生たち
2015
8
9
2015
2015
研究シーズ発表テーマ一覧
No.
タイトル
発表者
2015
所属(学校名)
指導教員
1
マグネシウム結晶の塑性変形理解のための原子レベル解析
奥田 龍
大阪大学 大学院基礎工学研究科 機能創成専攻
修士 1 年
尾方 成信
2
筋線維の走向を考慮した左心室壁の変形シミュレーション
今村 拓哉
大阪大学 大学院基礎工学研究科 機能創成専攻
修士 1 年
和田 成生
3
アンモニアを燃料とした CO2 フリー燃焼の基礎特性
武石 裕行
大阪大学 大学院工学研究科 機械工学専攻
博士 1 年
赤松 史光
4
電子衝突反応を含む詳細素反応群を用いた燃焼促進効果に関 河野 翔太
する数値解析
大阪大学 大学院工学研究科 機械工学専攻
修士 1 年
赤松 史光
5
ガスタービン,蒸気タービン翼列の2次流れとその損失低減 奥村 淳矢
に関する研究
大阪工業大学 大学院機械工学専攻
修士 1 年
川田 裕
6
金型用に開発されたジルコニアセラミックスの小径穴あけ加工
大脇 智矢
大阪工業大学 大学院機械工学専攻
修士 1 年
井原 之敏
7
アクチュエータ用磁気粘性流体バルブの開発
村上 友章
大阪市立大学 大学院工学研究科 機械物理系専攻
前期博士課程 1 年
大島 信生
8
長時間の飛行が可能なヘリコプターシステムの開発
野口 博貴
大阪市立大学 大学院工学研究科
修士 1 年
今津 篤志
9
在宅酸素療法 (HOT) 患者の外出支援用ロボティックフォロ
ワの実用化研究
齊藤 勇真
大阪電気通信大学 大学院工学研究科 制御機械工学専攻
修士 1 年
入部 正継
10
平板型 MF 膜におけるケーク層厚さの制御
池田 直樹
大阪電気通信大学 大学院工学研究科 制御機械工学専攻
修士 1 年
高岡 大造
11
分散型エネルギーシステムのロバスト最適運用
木村 拓哉
大阪府立大学 大学院工学研究科
機械系専攻 機械工学分野
博士前期課程 1 年
横山 良平
12
楽器の振動音響特性の可視化研究
細川 元気
関西大学 システム理工学部機械工学科
機械力学・制御工学研究室
4年
宇津野 秀夫
13
光工学:プラズマの分光診断
渥美 俊介
京都大学 大学院工学研究科 機械理工学専攻
修士 2 年
蓮尾 昌裕
14
レベルセット法に基づく遠赤外線レンズのトポロジー最適化
赤土 侑也
京都大学 大学院工学研究科 機械理工学専攻
修士 2 年
西脇 眞二
15
タイヤ内吸音材の吸音率評価法に関する研究
中村 誠希
京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 機械システム
工学専攻
修士 1 年
田中 洋介
村田 滋
関 西 支 部 賞
受 賞 技 術 の 紹 介
16
ブイを用いた大気・海洋間運動量フラックス観測手法の構築
田 大雄
近畿大学 大学院総合理工学研究科 メカニック系工学
専攻
修士 2 年
山本 全男
鈴木 直弥
年度
17
デジタル画像計測ロボットによる金型および成形品の形状測 成松 一馬
定技術
金久 正治
神原 友
倉留 京介
山﨑 陽平
近畿大学 理工学部 機械工学科
学部 4 年・3 年
西籔 和明
18
非対称4点曲げ試験法による単結晶シリコンナノワイヤのせ 竹下 俊光
ん断ピエゾ抵抗係数の直接計測技術の確立
神戸大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 磯野研究室
修士 1 年
磯野 吉正
19
液化ジメチルエーテルを利用したディーゼル噴霧特性改善
松本 和人
神戸大学 大学院海事科学研究科
修士 1 年
段 智久
20
4 足動物の筋骨格系を模擬した受動機構による歩容の形成
粕渕 政希
滋賀県立大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻
修士 1 年
栗田 裕
21
全方向移動機器による障害児のための移動体験システムの開 町田 康輔
発
滋賀県立大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻
博士前期課程 1 年
安田 寿彦
22
汎用新摩擦接合技術
摂南大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻
博士前期課程 2 年
辻野 良二
23
熱弾塑性マルチスケール有限要素法による圧延プロセスメタ 大藪 皓平
ラジー解析
同志社大学 大学院生命医科学研究科
博士前期課程 1 年
仲町 英治
森田 有亮
24
中空および多孔質構造を有する軟骨再生用 PLA ファイバー
スキャホールドの開発
同志社大学 大学院生命医科学研究科
博士前期課程 1 年
森田 有亮
仲町 英治
25
乾式複合 V ベルト式 CVT の変速時における伝動特性に関す 明代 典恭
る研究
同志社大学 大学院理工学研究科 機械工学専攻
修士 1 年
大窪 和也
26
射出成形 FRP に再生炭素繊維を応用する際の PVA 処理の力 永田 章太
学的効果に関する研究
同志社大学 大学院理工学研究科 機械工学専攻
修士 1 年
大窪 和也
27
生物模倣剛性羽根による羽ばたき飛行シミュレーション
菅原 彰久
兵庫県立大学 大学院機械系工学専攻
修士 1 年
本田 逸郎
28
マイクロ波照射による拡散・対流制御の可能性
∼振動反応のその場観察∼
前田 裕輔
兵庫県立大学 大学院工学研究科 機械系工学専攻
修士 1 年
朝熊 裕介
29
ターボ機械の翼・インペラーの信頼性向上技術
冨田 誠
川崎 博輝
龍谷大学 理工学部機械システム工学科
修士 2 年、修士 1 年
金子 康智
30
高圧クーラント供給による切削加工性能の向上
前田 貴大
明石工業高等専門学校 機械・電子システム工学専攻
専攻科2年
加藤 隆弘
31
電極に多孔質金属紙を用いた小型電解装置の開発
武田 篤
大阪府立大学工業高等専門学校 総合工学システム専攻
機械工学コース 専攻科 2 年
山内 慎
32
タイヤ探触子を用いた FRP 積層板の成形モニタリング
朴 将海
神戸市立工業高等専門学校 機械システム工学専攻
専攻科 1 年
和田 明浩
東 剛史
南元 一希
■は優秀ポスターの表彰を受けた発表テーマ
2015
10
2013
関 西 支 部 賞
2013
関 西 支 部 賞
研究賞
徳島文理大学大学院工学研究科
システム制御工学専攻
E-mail: [email protected]
松浦 正昭
MHIソリューションテクノロジーズ(株)
羽田 哲
三菱日立パワーシステムズ
小田 豊
関西大学
商用運転を開始し,熱効率約60%(LHV基
準),48.65万kW(大気温度4℃条件)の出力
で順調に運転されている.現在新5号機まで
が運転されていて,最終的に2015年新6号
機の完成をもって総出力291.9万kWとなり
電力の安定供給に寄与する.
①4本の試験片を同時に試験することが可
能(図2)
4連式回転曲げ疲労試験機を開発すること
で,1材種当たりのギガサイクル領域での疲労
試験に要する時間を従来は半年以上かかると
ころを大幅に短縮することを可能にした.
②腐食環境での試験が可能(図3)
腐食液(塩水)
を試験片に滴下することで,腐
食環境を再現する.滴下速度は1ml/min∼
25ml/minまで調整が可能である.摘下後の廃
液は常に吸引され,腐食環境槽の特殊2重構
造により試験片破断後も層外部へと腐食液は
流出しない構造である.
③高温環境(室温∼600℃)での試験が可
能(図4)
室温∼600℃までの温度を制御しながら疲
労試験を行うことが可能である.災害などの際に
は,
自動で加熱が止まる機能を設けており,設置
場所の安全対策にも配慮した構造である.
④低温環境(-120℃∼室温)での試験が可
能(図5)
圧縮液体窒素を使用して低温環境を再現す
る.装置内外の酸素濃度の監視及び自動換気
機能を設けており,高温試験同様に,設置場所
の安全対策にも配慮した構造である.
⑤多段荷重環境での試験が可能(図6)
最新のデジタル制御技術を試験機に導入す
ることで,業界発であるギガサイクル疲労試験
中に2段の変動荷重を制御して,多彩な荷重パ
ターンでの試験を可能にした.
また腐食環境,極
低温槽および高温炉においても荷重と温度の
多彩な組み合わせでの試験を可能にした.
これらの技術により,従来のギガサイクル疲
労試験のコストパフォーマンスを飛躍的に向上
した.
さらに,従来は不可能であった極限環境に
おけるギガサイクル疲労試験を可能にした.
4 あとがき
高温GTのキー技術の一つであるタービ
ン冷却翼のフィルム冷却技術で,定量的な
実験・解析手法を構築し,フィルム冷却孔形
状の最適化を図ると共に実機に近い環境下
での実証試験を通してその性能・信頼性を
確認し,世界に先駆け1600℃高温産業用GT
の開発に成功した.
図2. Improvement of turbine cooling structure
(Row 1 stationary vane)
図1. J-series gas turbine design features
安心と安全な社会を実現するためには,自
動車,
インフラ,航空機関連部品などに使用さ
れる高強度・高信頼性材料の開発が必要不
可欠である.最新の研究成果より,10 9 回の
繰返し回数における疲労限度(従来は10 6回)
よりも低い応力にて破断する超高サイクル(ギ
ガサイクル)領域での疲労破壊における定量
的なデータを取得する必要性があると判明した
(図1).
しかしながら,
ギガサイクル領域の疲労
データは現状,不足している.
さらに腐食環境
や高温,低温などの極限環境下における試験
に対応する機種がなく,製品開発の初期段階
からの適切な評価を阻害する問題が顕在化し
てきていた.
そこで当社は極限環境下における
ギガサイクル4連式回転曲げ疲労試験機を開
発した.
2013
2013
三菱日立パワーシステムズ
2 開発技術の特徴
賞
賞
正田 淳一郎
〒547-0034
大阪市平野区背戸口2丁目4番7号
TEL 06-6704-1800(代表)
FAX 06-6704-6582
URL http://www.yama-kin.co.jp/
index.html
部
部
フィルム冷却は冷却性能に影響する因子
が多く,従来実施されてきた実験的に最適
化する手法では限界に達していた.そこで,
数値解析結果を検証できる精度を持つ実験
手法の構築と,複雑な非定常現象を解析す
る手法の適用を目指した.
2 ガスタービン冷却翼の変遷
図3に実験・解析に用いたシェイプトフィ
ルム冷却孔の形状を示す.伝熱模型と低速
我が国では,1984年12月に1150℃級D
伝熱風洞を用いた感圧塗料(PSP),アセト
形GTを用いた複合発電(GTCC)の運用が
ンレーザ誘起蛍光法(LIF),粒子画像流速法
始まった.GTCCはその高い熱効率と炭酸
ガス排出量の少なさから世界的な需要が生 (PIV)の測定結果と,LES(Large Eddy
Simulation)
による解析結果を図4に示す.
じ,1350℃級F形,1500℃級G形が開発さ
要素研究で最適化が図られたフィルム冷
れた.G形を用いたGTCCの熱効率は53%
却孔は製作法が検討され,試作タービン翼
(HHV基準)
に達している.
に適用された.回転タービンフィルム試験,
2004年からエネ庁の国家プロジェクト
高速翼列試験,高温翼列試験などより実機
「1700℃級GTの開発研究」が産官学連携の
に近い環境下での試験が行われフィルム冷
元に実施された.三菱重工業社は,G形GTま
却の性能が評価された.最終的に設計開発
での実績と国家プロジェクトの実現性のあ
されたタービン冷却翼は,J形GTに組み込
る成果を基に,図1に示す1600℃級J形GT
まれ,複合発電実証試験設備で定格1600℃
を世界に先駆けて開発に成功した.
の条件下で長時間試験され,その性能・信頼
超高温GTの成立のためには種々の技術
性が評価され,フィルム冷却孔の最終形状
開発が必要であり,その一つにタービン冷
却翼がある.1350℃級F形,1500℃級G形, が決定され実機初号機に採用された.関西
電力(株)姫路第二発電所では,J形GTから構
1600℃級J形へとタービン第一段静翼の冷
成される新1号機GTCCが,
2013年8月より
却構造の変遷を図2に示す.D形,F形の第一
武石 賢一郎
.
1 開発背景
株式会社山本金属製作所
■代表連絡先
支
支
3 高性能フィルム冷却技術の開発
■代表連絡先
極限環境下におけるギガサイクル
4連式回転曲げ試験機の開発
西
西
超高温産業用ガスタービン
(GT)
は複合発
電プラントの主機として重要な役割を担っ
ている.GTのさらなる高性能化に必要な
キー技術の一つにタービン冷却技術がある.
タービン冷却翼に用いられる種々冷却技術
の中で最も重要な技術はフィルム冷却技術
である.
本研究では,
1600℃級J形GTに用い
られる高性能フィルム冷却技術の開発を
行った.
段静翼のフィルム冷却孔としては円孔が用
いられ,1500℃級G形から円孔出口をディ
フューザ状に広げたシェイプトフィルムが
用いられている.
大阪大学(受賞時)
(受賞時)
三菱重工業(株)
関
関
1600℃級産業用ガスタービンの
フィルム冷却技術に関する研究
1 まえがき
技術賞
2013
図1. 金属疲労の新たな問題
図2. GIGA QUAD:YRB200L
図3. 腐食環境ユニット
図4. 高温環境ユニット
チューブ
高温炉
CH1
スタンド
図3. Film cooling hole geometries
腐食槽
CH2
図4. PSP and LIF (Upper Fig.), and LES(Bottom Fig.) results
図5. 低温環境ユニット
換気ファン
(ブース内)
図6. 多段荷重環境ユニット
上カバー
上段部
電磁錠
下段部
ガススプリング
側面カバー
エアシリンダーOFF
側面カバー
2015
12
エアシリンダーとの関係
13
エアシリンダーON
2015
関 西 支 部 賞
2013
技術賞
関
次世代汚泥焼却炉
「高効率二段燃焼炉」の開発
株式会社
神鋼環境ソリューション
西
Development of Two-Stage Combustion Furnace for Sewage Sludge Incineration
支
1 緒 言
部
賞
2013
下水道事業からの温室効果ガス排出量
は,2010年度において国内の総排出量の
0.5%を占めている.そのうち,下水汚泥の
焼 却 に 伴 っ て 排 出 さ れ る ,二 酸 化 炭 素 の
310倍の温室効果を有する一酸化二窒素
(以下,N2Oという)の割合が20%を占めて
いるため,
その排出抑制が求められている1).
そこで,炉内に局所高温部を形成すること
により,補助燃料消費量を増大させること
なく大幅なN 2 O排出削減を可能とする「高
効率二段燃焼炉」を開発した.
行する 2 ) とされていることから,完全燃焼
ゾーンで900℃程度の高温域を形成するこ
とにより,N2Oの分解を促進している.これ
らの取り組みの結果,下水汚泥1t当たりの
排 出 係 数 を ,法 令 3 ) で 定 め ら れ た 0 . 6 4 5
kg-N2O/tに対して,0.1 kg-N 2O/t以下へと
85%低減することが可能となっている4).
なお,完全燃焼ゾーンのより上流域で局
所高温域を形成させるために,速やかに熱
分解ガスの燃焼が進むよう,数値流動解析
を用いて二次空気吹込み方法と炉形状の最
適化を図っている.
今回開発した「高効率二段燃焼炉」は下水
汚泥焼却に伴うN2Oの大幅削減が可能であ
り,地球温暖化防止に貢献できる技術であ
る.今後も下水道からの温室効果ガス排出
量のより一層の削減とライフサイクルコス
トの低減に取り組んでいきたい.
(神鋼環境ソリューション)
Hiroshi MIYAMOTO,
Kobelco Eco-Solutions
坂井 義広
(神鋼環境ソリューション)
Yoshihiro SAKAI,
Kobelco Eco-Solutions
和泉 一也
(神鋼環境ソリューション)
Kazuya IZUMI,
Kobelco Eco-Solutions
(神鋼環境ソリューション)
Yukihiko YABE,
Kobelco Eco-Solutions
4 文 献
1) 公益社団法人日本下水道協会,
http://www.jswa.jp/odei-energy/energy-usage2-1 (参照日2014年1月31日).
2) 平間利昌,
清水忠明,
石炭燃焼における窒素酸化物の排出抑制技術,
化学工学,
Vol.60,
No.8 (1996), pp.548-551.
3) 特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガス排出量の算定に関する省令
(平成18年経済産業省・環境省令第3号) 第5条第19項.
4) 坂井義広,
下水汚泥高効率二段燃焼炉,
産業機械,
No.734 (2011), pp.51-54.
図1. Schematic of two-stage combustion furnace.
2・2 N2O排出削減
本炉では,生成抑制と分解促進の両面で,
N2Oの排出量削減を図っている.まず,循環
流動層炉を空気比1未満で運転するととも
に ,酸 化 雰 囲 気 で は N 2 O 発 生 に 関 与 す る
チャーをサイクロンで捕集し炉底部へ循環
させている。これにより,汚泥中の窒素分か
らのN2Oの生成を抑制している.また,N2O
の分解反応は,一次反応による熱分解に加
算する形でH, OHラジカルによる分解が進
2015
正 ○宮本 博司
矢部 幸彦
3 結 言
2 高効率二段燃焼炉の特長
2・1 概要
図1に高効率二段燃焼炉の概要を示す.循
環流動層式の熱分解ゾーンと立形円筒式の
完全燃焼ゾーンで構成されている.
熱分解ゾーンの循環流動層炉では,下水
汚泥を空気比1未満で燃焼する.一般的な下
水汚泥は水分を80%程度含むバイオマス
のため,従来炉の主流である気泡流動層炉
では空気比を1程度まで下げると砂層温度
の維持が困難となり,安定に運転すること
ができない.一方,循環流動層炉では,炉内
を循環する流動砂を媒体として,炉上部で
発生する燃焼熱が炉底部へ持ち込まれるた
め,空気比を1未満に下げても炉底から炉頂
までを750∼800℃程度に維持することが
できる.この特長を利用して,循環流動層炉
を空気比1未満で運転し,可燃性ガスを含む
熱分解ガスを生成する.
続いて,完全燃焼ゾーンの立形円筒炉で
は,上部に熱分解ガスを供給するとともに,
総空気比が1.3程度となるよう二次燃焼空
気を吹込むことで,熱分解ガスを瞬時に燃
焼させている.下水汚泥の保有エネルギー
を利用して,補助燃料消費量を増加させる
ことなく900℃程度の局所高温域を形成し
ており,炉内で完全燃焼させることができ
る.
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町
1丁目4-78
14
日本機械学会関西支部の活動報告
日本機械学会関西支部の活動報告
2013年度−2014年度の関西支部事業報告
JSME Kansai は今
[1]日本機械学会関西支部の沿革と現況
[2]2013 年度̶2014 年度の関西支部事業報告
2013 年度∼ 2014 年度に日本機械学会関西支部が行った各事業の内容を項目別に分類して下表にまとめた。
沿革
技術情報を提供している。ステップアップセミナーでは、主として戦略
日本機械学会関西支部(JSME-Kansai)は、
京都府、
大阪府、
兵庫県、
的技術経営に関わるテーマを取り上げ、高い評価を受けている。また、
奈良県、滋賀県、和歌山県に在住、もしくはこれらの府県において事業
2013 年度の「理系女子,エンジニアリング女子の生き方,育ち方」に引
を行っている関西地域の日本機械学会会員 6621 名(2014 年 9 月末現
き続き、今年度は「機械・構造物の「老い」と向き合う∼経年構造物
在で正員 5900 名、
学生員 608 名、
特別員 113 社)により構成されている。
をどう維持管理するか∼」と題した特別フォーラムを開催し、社会の中で
日本機械学会関西支部は機械工学分野の仕事に携わる研究者/技
の機械工学のあり方に関する議論の場を提供している。
術者の交流、情報交換の場として、また「関西地方における、機械に
懇話会活動では、現在 9 の懇話会がそれぞれ独自に研究会やシンポ
関する学術の進展および技術の進歩をはかり、かつ工業の発展のため
ジウムを開催しており、活発な関西支部活動の中で、会員に密着した日
に尽くす」ことを目的として 1925 年(大正 14 年)6 月 28 日に設立された。
常活動の一翼を担うと同時に、産学交流の促進と支部から全国に向け
以後、地域活動に基盤を置いて機械工学を含む工業分野の将来に向け
た情報発信に大きな役割を果たしている。
ての積極的な提言を行い、常に全国に先駆けたユニークな活動を行って
行
事
名
に話題提供(講演)を主とした活動が行われている。
(懇話会活動およ
容
開催日
会
場
出席数
第 14 回秋季技術交流フォーラム
特別講演 1 件、基調講演 11 件、フォーラム 29 件
'13.10.26
大阪大学
226
第 89 期定時総会講演会
研究発表(一般・オーガナイズド方式併設)講演 300 件、
特別講演 2 件、基調講演 5 件、フォーラム 5 件、
関西支部賞受賞記念講演 3 件 計 315 件
'14.3.18 ∼ 19
大阪府立大学
526
第 15 回秋季技術交流フォーラム
特別講演 1 件,基調講演 5 件,フォーラム 33 件
'14.11.1
兵庫県立大学
183
'15.3
16 ∼ 17
京都大学
第 90 期定時総会講演会
専門部会は 5 部会で構成され、主に年 3 回の関西支部商議員会後
きている。
内
第 325 回講習会
構造・強度設計における数値シミュレーションの基礎と応用
─デモ展示付き─
'13.5.20 ∼ 21
大阪科学技術センター
41
第 326 回講習会
実務者のための騒音防止技術(展示、簡易実習付き)
'13.7.30 ∼ 31
大阪科学技術センター
49
'13.9.24 ∼ 25
大阪科学技術センター
36
び専門部会活動の詳細については関西支部の HP を参照。
)
主な活動内容
2006 年 4 月に発足したシニア会は会員数も 207 名(2014 年 2 月末
主な活動は、以下のように分けられる。
現在)に達し、原則 60 歳以上の会員相互の交流と、豊富な経験に基
1)研究発表・技術交流活動
づいた企業への技術支援や小学生対象の理科工作教室の開催など活
・関西支部定時総会講演会
発な活動を行い、機械学会本部、他支部からも注目を集めている。
第 327 回講習会
設計に使える熱流体解析の基礎と応用
(各種シミュレーション技術の適用事例紹介とデモ展示付き)
第 328 回講習会
応力計測の基礎とその応用(計測およびデモンストレーション付き) '13.10.21 ∼ 22
大阪科学技術センター
55
第 329 回講習会
機械加工・計測の基礎とものづくり最前線
─データの流れとモノの流れ─
'13.12.3 ∼ 4
大阪科学技術センター
34
第 330 回講習会
実務者のための振動基礎と制振・制御技術
'14.1.28 ∼ 29
大阪科学技術センター
71
第 331 回講習会
破壊力学の基礎と最新応用(実験実習、計算演習付き)
'14.5.21 ∼ 22
島津製作所
100
第 332 回講習会
事例に学ぶ流体関連振動(トラブル事例相談会付き)
'14.7.28 ∼ 29
大阪科学技術センター
52
84
・秋季技術交流フォーラム
2)情報提供活動
「MECHAVOCATION」活動
・先端機械工学関連講習会(年 6 回開催)
技 術 情 報 誌「MECHAVOCATION」 は、1993 年 度 に 事 業 を
・ステップアップセミナー(年 1 回開催)
開始して以来 22 年目を迎え、進路情報誌としてはもちろん、大学等
・部門との合同企画講習会(随時)
の研究と企業の技術を結びつける双方向の情報交換・技術交流の
・先端企業施設の見学会(年間 2 回程度開催)
媒 体として確 立しつつある。「MECHAVOCATION」 では 1998 年
度よりインターネット版を併設し、企業技術を詳しく紹介するとともに、
・特別フォーラム(不定期に開催)
3)懇話会活動(現在 9 グループが活動中)
「MECHAVOCATION」HPと企業HPとをリンクし、学生がさらに多く
4)専門部会活動(現在 5 部会が活動中)
の企業情報を入手できるようにしている。また希望される企業には学生と
5)学生会活動(見学会、研修会、「メカライフの世界」展、
の双方向情報交換システム(エントリー機能)を導入している。さらに、
技術情報誌としての性格をより明確にし、各大学・短大・高専の産学協
卒業研究発表講演会など)
6)シニア会活動(2006 年 4 月設立)
同に対する取り組みについての情報を盛り込むなど、冊子、インタ―ネッ
研究発表活動では毎年 3 月に定時総会講演会を開催し、一般講演と
ト版合せて有益な情報を発信している。
共にオ―ガナイズド方式の学術講演、フォーラム、ワークショップ等の場
今年度発行する「MECHAVOCATION2015」(冊子)は、関西地
が設けられ、活発な学術情報交換を行っている。一方、秋には懇話会
域の大学・短大・高専の最終学年へ進む機械系学生約 6,500 名、学
企画のもとに産学交流の場としての秋季技術交流フォーラムを開催してい
校関係者および協賛企業に配布するだけでなく、機械系学科のある全
る。2014 年 3 月の定時総会講演会における総講演数は特別講演 2 件、
国約 160 校の主要大学にも配布する。
また、 産 学 連 携 の 重 要 性 の 認 識 が 高まる中で、 関 西 支 部では
基調講演 5 件、OS・一般講演・フォーラム・ワークショップ計 305 件、
関西支部賞受賞記念講演 3 件の合計 315 件に達し、2013 年 10 月開
「MECHAVOCATION」 が企業と学校関係者の技術情報交流のプ
催の第 14 回秋季技術交流フォーラムにおける講演数は特別講演・基調
ラットフォームであることを活用し、2007 年度から交流事業を推進してい
講演を含めて 41 件を数えた。また、企画から運営まで学生会が自ら実
る。昨年 12 月の「学生と企業の交流会」には、企業から 103 名。学
施する卒業研究発表講演会では講演数が 387 件に達し、コメンテータと
校から教員 30 名、 学生 440 名の合計 573 名の参加があった。今年度
しての商議員による的確な質疑応答により次世代を担う人材育成を図っ
は、12 月に「学生のための企業技術発表会」、2月に「就職に関する
ている。
企業と学校の交流会」、3 月に定時総会講演会の中で「メカボケーション
第 333 回講習会
熱応力による変形・破壊の評価方法と対策事例
(新プログラム)
'14.10.23 ∼ 24
大阪科学技術センター
第 334 回講習会
新エネルギーシステムのフロンティア技術を学ぶ
(水素エネルギーシステムの最新動向と性能計測評価法)
'14.11.18 ∼ 19
大阪科学技術センター
第 335 回講習会
切削加工の基礎から最新技術まで
∼切削加工の基礎理論を理解して最新技術を学ぶ∼
'14.12.4 ∼ 5
大阪科学技術センター
第 336 回講習会
実務者のための騒音防止技術(展示、簡易実習付き)
'15.1.26 ∼ 27
大阪科学技術センター
ステップアップ・セミナー 2013
挑戦し続ける企業の成長戦略
'13.11.21
大阪科学技術センター
ステップアップ・セミナー 2014
イノベーションと価値創造のための技術経営
'14.11.25
大阪科学技術センター
学生研究発表セッション」を開催する予定で準備を進めている。
情報提供活動では各種の講習会を開催し、問題解決に必要な工学
関西支部常務幹事 和田 成生(大阪大学)
110
111
45
日本機械学会関西支部の活動報告
日本機械学会関西支部の活動報告
2013年度−2014年度の関西支部事業報告
行
事
名
関西学生会活動報告
内
容
開催日
会
場
出席数
[3]関西学生会活動報告
第 641 回見学会
京都大学 原子炉実験所
'14.1.6
大阪府泉南郡
17
第 89 期定時総会見学会
独立行政法人 造幣局 本局
'14.3.20
大阪市
38
高等専門学校、 会員数 608 人)の有志が集まって自主的に運営されて
小中高学生をはじめ一般の人々に機械、機械工学に対する興味と理
17
おり、全国に 8 つある支部の中でもっとも精力的に活動している学生会の
解を深めてもらうことを目的として毎年開催している。学生会が最も力を
ひとつである。主な活動を以下に述べる。
いれている活動の一つで、4 月に開催される上半期総会の時期から企
関西学生会は、日本機械学会関西支部の学生員(18 大学、 6 工業
第 642 回見学会
第 90 期定時総会見学会
キリンビール 神戸工場
(株)堀場製作所 本社工場
理系女子、エンジニアリング女子の生き方、育ち方
特別フォーラム
「機械の日・機械週間」の
記念行事
メカボケーション活動
'14.9.16
神戸市
'15.3.13
京都市
'13.9.14
大阪科学技術センター
画会議を重ねて
『メカライフの世界』展の実施に向けて検討を行っている。
79
機械・構造物の「老い」と向き合う
∼経年構造物をどう維持管理するか∼
'14.9.26
夢の実現、未来の機械技術
'13.8.3
大阪国際会議場
125
夢の実現、未来の機械技術
'14.8.2
大阪科学技術センター
113
学生と企業の交流会
'13.12.14
関西大学
573
技術情報誌 2014 発刊
'13.12.1(冊子およびインターネット版)
就職に関する企業と学校の交流会
'14.2.18
大阪科学技術センター
大阪科学技術センター
学生のための企業技術発表会
'14.12.13
関西大学
技術情報誌 2015 発刊
'14.12.1(冊子およびインターネット版)
6.
『メカライフの世界』展
103
1.学生会総会
開催の PR は会場をお借りしている神戸市立青少年科学館の行事案内、
学生会の活動は、4 月から始まる上半期と 10 月から始まる下半期に分
マスコミを通じた広報などによって行っている。2013 年度の『メカライフ
かれており、
4月と10月に学生会総会を開催して学生会の年間活動報告、
の世界』展は神戸市立青少年科学館において 11 月 16、17 日に開催さ
予算報告等を行っている。4 月の上半期総会においては、学生会の委
れ、734 人の入場者があった。2013 年度は、熱音響オルガン、レスキュー
員長校、副委員長校、書記校、会計校が新しく選出される。任期は 4
ロボット、ダイダラント液体などの展示と実演、フォーミュラカーの体験試
月から翌年 3 月までの予定である。役員校の交代時期を 4 月に変更する
乗を通して、子供たちに科学技術や機械工学に触れる機会を提供した。
のは、3 月の学生員卒業研究発表講演会(卒研講演会)をより円滑に
また、無料工作コーナーでは、ふうせんカー、ストローグライダー、ジャン
実施するためである。
ピングパラシュートなどを、有料工作コーナーではぷるぷる動き回るぷるぷ
2.幹事校会(運営委員会)
も引き続きバンドー神戸青少年科学館(2014 年度より名称変更)におい
るカメさんを用意し、子供たちにものづくりを体験してもらった。2014 年度
142
年に 8 回程度、30 余名の運営委員の出席のもと、幹事校会(運営
て、11 月 15、16 日に開催される。
委員会)を開催し、『メカライフの世界』展、卒研発表講演会、見学会
等の行事に関する企画立案・実施を含む学生会活動全般について熱心
就職に関する企業と学校の交流会
'15.2.17
大阪科学技術センター
メカボケーション学生研究発表会
'15.3.16
京都大学
2014 年度関西支部賞募集
'14.8 上旬
7.学生員卒業研究発表講演会
に議論している。
学生会の最も重要な行事のひとつである。毎年 3 月の卒業時期に開
催され、学生諸君の一年間の研究成果を発表する機会を提供している。
3.講演会
その他
同時に特別講演と懇親会が開催される。2013 年度は 2013 年 3 月 17 日
幹事校会(運営委員会)と同じ日に、支部の幹事、開催校の先生、
シニア会幹事等にお願いして、機械工学に限定することなく、授業とは
に大阪府立大学で開催され、387 件の発表があった。また、卒業研究
発表講演会では Best Presentation Awards(BPA)を設けており、
ひと味違った角度から分かりやすく幅広い分野のテーマについて講演し
2013 年度は 37 名が受賞した。BPA は、
わが国におけるプレゼンテーショ
ていただいている。この講演会には運営委員以外の学生も参加できるよ
ン能力の欠如が叫ばれる中で、その養成を目的にして 1998 年に制定さ
うになっている。これは、参加学生員の知識を高めるとともに関西学生
れたものである。BPA の評価は司会者(大学院生)とコメンテータをお
会の活動に対する理解と今後の企画参加への契機となることを期待して
願いしている商議員の方々や会員校の先生方、関西支部シニア会会員
いるからである。
によって行われている。講演プログラム編成、講演会の運営、講演の司
会、BPA の採点集計・発表などはすべて学生会運営委員が担当する。
4.見学会
2014 年度の卒業研究発表講演会は 2015 年 3 月 14 日に京都大学で開
学生が産業界の実態に触れる機会を持ち、学生会活動の一層の活
催される。
性化をはかるために、学生会主催で京阪神地区の工場の見学会を開催
している。工場見学の企画・実施には、関係企業のご理解とご協力を
8.機関誌『春秋』
仰ぎ、毎年意義深い見学会となっている。2014 年度は、9 月 11 日に三
学生会の活動報告、『メカライフの世界』展などの行事内容や大学・
菱自動車工業(株)パワートレイン製作所、ジヤトコ(株)八木・京都工場
高専の紹介など、写真を交えて毎年 1 回刊行されており、2014 年度は
の見学会を実施した。多数の学生諸君の参加を得て有意義な見学会で
通算 46 号となる。学生が自主的に編集し、ユニークで興味あふれる記
あった。
事が掲載されている。関西学生会会員校には無料配布され、卒研講演
会当日、会場でも参加者に配布される。
5.学生交流会
日本機械学会年次大会における学生交流会は、2014 年 9 月 9 日に東
9.シニア会との交流会
京電機大学において開催された。第 1 部は企業の若手技術者による導
10 月 19 日に「シニアの企業経験談と技術者像についての討論会」と
入プレゼンテーション、第 2 部は若手技術者を囲んだ立食形式の意見交
題して交流会が企画されている。社会・企業人としての心構えやグローバ
換会で構成されており、学生員と若手技術者との積極的な交流がなされ
ルな視点での考え方について、シニアの企業経験に基づく講演とパネラー
た。
の話題提供をもとに話し合いの場が設けられる。今年度も、学生からの
思いを伝える場も設定され、フリートーキングでは積極的にシニアの経験、
知識を吸収しようとする姿勢が見られる。また、シニア会主催の「理科工
作教室」に学生員を派遣し、「理科工作教室」の運営に協力している。
112
113
日本機械学会関西支部の活動報告
日本機械学会関西支部の活動報告
関西学生会活動報告
関西学生会活動報告
2014 年度関西学生会年間行事報告・予定
以上の他、支部主催の企業技術交流会にも積極的に参加している。
関西学生会会員校(太字は幹事校)
このように、関西学生会は将来の日本を支える機械技術者を目指す学生
大阪大学、大阪工業大学、大阪産業大学、大阪市立大学、大阪
への技術と知識の提供と会員相互の交流の場を提供し、あわせて日本
府立大学、関西大学、京都大学、近畿大学、神戸大学、同志社大学、
機械学会への理解を促進して会員数の一層の増加のために自主的かつ
兵庫県立大学、龍谷大学、大阪電気通信大学、京都工芸繊維大学、
積極的に活動している。この活動のために、関西学生会は関西支部か
滋賀県立大学、摂南大学、立命館大学、和歌山大学、明石工業高等
ら毎年財政援助を含む全面的なバックアップを受け、幹事校会(運営委
専門学校、大阪府立大学工業高等専門学校、神戸市立工業高等専門
員会)の開催に際しては幹事校の先生方のご指導とご協力をいただい
学校、奈良工業高等専門学校、舞鶴工業高等専門学校、和歌山工業
ている。また会員企業の絶大なご協力と支援によって工場見学などの行
高等専門学校
事が円滑に実現され、さらに卒研講演会は商議員ならびに会員校の先
生方、関西支部シニア会会員のご理解とご協力のもと実施されている。
行
事
名
第 8 回運営委員会
内
容
卒業研究発表講演会前日準備
開催日
会
場
'14/3/16
卒業研究発表講演、特別講演、懇親会
2013 年度
卒業研究発表講演会
「液体燃料を用いる貴金属フリー燃料電池技術」
'14/3/17
田中 裕久(ダイハツ工業株式会社)
学生会顧問と支部幹事の意見交換会
学生会顧問と支部幹事の意見交換
第 1 回運営委員会
活動方針、行事企画検討、上半期総会議案確認等
平成 25 年度活動実績・会計報告
なお、大学・高専に在学中で、日本機械学会に未加入の機械系学生諸
大阪工業大学
'14/4/26
京都大学
'14/6/14
大阪市立大学
平成 26 年度上半期総会
君はぜひとも入会していただくとともに、学生会活動への積極的な参加を
平成 26 年度行事予定・予算案報告、幹事校承認、懇親会
お願いしたい。まずは、毎月の幹事校会(運営委員会)のときに開催さ
れる講演会、あるいは学生会企画の工場見学会などへの参加をおすす
めしたい。(講演会、見学会への参加については、所属学校の学生会
担当顧問に相談して下さい)
。 関西支部学生会幹事長 鈴木 直弥(近畿大学)
第 2 回運営委員会
「メカライフの世界」展企画、担当決定、スケジュール作成等
第 159 回講演会
「研究放浪記 ∼臨床医療工学への至った経緯∼」 佐伯 壮一(大阪市立大学) 親と子の理科工作教室
シニア会行事に運営協力
'14/7/26
堅田児童館
親と子の理科工作教室
シニア会行事に運営協力
'14/8/2
神戸市総合教育センター
親と子の理科工作教室
シニア会行事に運営協力
'14/8/3
堺伝統産業会館
親と子の理科工作教室
シニア会行事に運営協力
'14/8/9
高槻市教育センター
親と子の理科工作教室
シニア会行事に運営協力
'14/8/23
ソフィア・堺
'14/9/9
東京電機大学
'14/9/11
三菱自動車工業
'14/9/27
近畿大学
'14/10/18
大阪大学(基工)
JSME 年次大会
第 236 回見学会
「学生交流会」
三菱自動車工業(株)パワートレイン製作所、
ジヤトコ(株)八木・京都工場
第 3 回運営委員会
「メカライフの世界」展企画、下半期総会準備
第 160 回講演会
「次世代バイオエネルギーの開発に向けて」 井田 民男(近畿大学) 第 4 回運営委員会
「メカライフの世界」展準備、卒業研究発表講演会企画等
役員改選、平成 26 年度上半期行事報告
平成 26 年度下半期総会
下半期行事予定、「メカライフの世界」展、懇親会
114
115
日本機械学会関西支部の活動報告
編集委員会委員一覧
関西学生会活動報告
委 員 長
副委員長
庶務委員
行
事
名
内
容
開催日
会
場
会計委員
顧
シニア会と学生会との交流会
シニアによる企業経験談と技術者像についての討論会
'14/10/19
大阪産業大学
梅田サテライト
問
実行委員
〃
第 5 回運営委員会
「メカライフの世界」展
第 6 回運営委員会
「メカライフの世界」展当日準備,初日の実績確認と反省
小中学生に対して、物理現象の実演やロボットをはじめとする
先端技術の紹介、工作教室等の提供
'14/11/15
'14/11/15 ∼
16
第 7 回運営委員会
関西大学
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メカボケーション協賛企業による技術発表会(支部開催行事に協力)
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卒業研究発表講演会準備
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第 161 回講演会
未定
第 8 回運営委員会
卒業研究発表講演会前日準備
学生会顧問と支部幹事の意見交換会
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卒業研究発表講演会準備、機関誌春秋の編集準備
'15/2/7
2014 年度
卒業研究発表講演会
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'14/12/13
学生のための企業技術発表会
バンドー神戸
青少年科学館
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京都大学
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'15/3/13
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卒業研究発表講演、特別講演、懇親会
京都大学
特別講演講師:未定
'15/3/14
学生会顧問と支部幹事の意見交換
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編集委員
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小澤 守
野村 剛
和田 成生
西脇 眞二
三好 良夫
青山 栄一
安食 和英
出雲 宏行
宇津野 秀夫
大村 勝
海津 浩一
木村 誠
小池 勝
誉田 登
澤田 祐子
清水 資生
武石 賢一郎
段 智久
富岡 計次
中川 平三郎
松原 剛
宮本 宜昌
吉田 英生
谷川 雅之
赤松 史光
荒賀 浩一
荒木 栄敏
井岡 誠司
磯野 吉正
尾方 成信
樫原 恵蔵
加藤 一行
金子 康智
菊田 久雄
関森 大介
田代 勉
野 良二
中谷 敬子
仲町 英治
二井見 博文
西籔 和明
野毛 宏文
廣 和樹
松井 徹
宮本 猛
安田 寿彦
山崎 友裕
吉原 福全
関西大学 教授
パナソニック㈱ モノづくり本部
大阪大学 教授
京都大学 教授
滋賀県商工環境㈱(滋賀県立大学名誉教授) 同志社大学 教授
三菱重工業㈱
㈱アルトナー
関西大学 教授
元摂南大学・大村技術コンサルタント
兵庫県立大学 教授
㈱神戸製鋼所
大阪工業大学 教授
新日鐵住金㈱
三菱電機㈱
八十島プロシード㈱
大阪大学 招へい教授
神戸大学 教授
ダイキン工業㈱
滋賀県立大学 名誉教授 川崎重工業㈱
昭和電機㈱
京都大学 教授
Hitz 日立造船㈱(前期支部長)
大阪大学 教授
近畿大学工業高等専門学校 准教授
京都工芸繊維大学 教授
大阪電気通信大学 准教授
神戸大学 教授
大阪大学 教授
和歌山工業高等専門学校 教授
近畿大学 教授・学科長
龍谷大学 教授
大阪府立大学 教授
明石工業高等専門学校 教授
大阪産業大学 教授
摂南大学 教授
大阪府立大学工業高等専門学校 准教授
同志社大学 教授
産業技術短期大学 教授
近畿大学 准教授
舞鶴工業高等専門学校 准教授
奈良工業高等専門学校 教授
和歌山大学 准教授
神戸市立工業高等専門学校 教授
滋賀県立大学 教授
大阪市立大学 教授
立命館大学 教授
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機械系学生と企業を結ぶ技術情報誌
編集者
発行人
発行所
印刷所
2014 年 12 月 1 日発行
一般社団法人日本機械学会 関西支部
技術情報誌編集委員会
小澤 守
一般社団法人日本機械学会 関西支部
大阪市西区靭町本町 1-8-4
大阪科学技術センタービル内
TEL 06-6443-2073 FAX 06-6443-6049
Email:[email protected]
URL: http://www.kansai.jsme.or.jp/
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