ブランドヒストリー - ストローマン・ジャパン

Straumann は 、歯 科 用 イ ン プ ラ ン ト お よ び 口 腔 組 織 再 生 に お け る グ ロ ー バ ル リ ー ダ ー で す
始まりは時計のゼンマイ
「耳を 傾け、研 究し、改 善し、役 立てる」。これは Straumann
Research
Institute が 60 年前の草創期に掲げたミッションであり、Straumann は現
在もこの姿勢を貫いています。現在の Straumann らしさのすべての基盤は
1920 年代に築かれました。若きスイス人エンジニアを襲ったスキー事故と、彼
が開発した時計のゼンマイ用の革新的な素材は、Straumann がスイス北西部
にある小さな研究所から歯科用インプラントのグローバルリーダーに成長する
上で大きな役割を果たしました。
最初のひらめき:スキー事故
すべては 1925 年から 1926 年の冬に始まりました。Reinhard
Straumann
(1892 年∼ 1967 年)はスキージャンプで激しく転倒し、長い入院生活を余儀
なくされました。この事故がきっかけとなり、時計業界で働いていた彼は、金属
の結晶構造といった研究テーマを、骨の有機的構造および年齢に伴う変化へと広
げることとなりました。熱心なスキージャンプ競技者であった彼は、時計の精度
向上のため長年にわたって耐久性の高い素材の冶金研究を行っていました。なか
Reinhard Straumann
Dr. Ing.
でも、1930 年代に Straumann が開発したニヴァロックス(Nivarox:Nicht
ニ ヴ ァ ロ ッ ク ス − Dr. Reinhard
極めて重要な革新をもたらしました。
ニヴァロックスは、機械式時計に正確
骨接合術に関する基礎研究
持たせるために1930年代から使 用さ
variable oxydfest(非変動非酸化))と呼ばれる合金は、機械式時計にとって、
Straumannが開発した時計ゼンマイ
に時 間を刻ませ、温 度 変 化に耐 性を
Reinhard Straumann は事故後、スキージャンプを科学的見地から考察し、
ジャンプの安全性の確立に力を入れました。十分に時間をかけ、最適なジャン
れている素材です。この素材を使用し
た時計ゼンマイは、耐水性があり、耐
プ台の形状や着地滑走路、そして、空気力学的に見た最適なスキージャンパー
磁性と防 錆 性に優れ、熱 膨張 係 数が
の姿勢の数学的モデルを構築したのです。この功績は、スキージャンプの安全
極めて小さいのです。これらの特性に
性とトレーニングにおける世界的な基準の確立へとつながりました。彼の研究
よって、複雑で高価な補正テンプ(振
は医療問題にも及び、その一環としてヴァルデンブルクに拠点を置く研究所は
動を保つ心臓部のパーツ)は廃れてい
Chirurgische Universitätsklinik Basel(バーゼル大学病院)と共同で X 線
きました。現 在 も 数 多くの 機 械 式 時
分光法を用いた無機質骨の結晶構造の研究に乗り出しました。当時、骨の結晶
計のメーカーがニヴァロックス製のヒ
構造についてはあまり知られておらず、有機質骨が結晶構造であるということ
ゲゼンマイを採用しています。ニヴァ
も新たな発見でした。1932 年には、幅広い評価を得た 3 本の専門的な論文が
ロックスと 後 に 開 発 さ れ た ニヴァフ
立て続けに発表され、Reinhard
Straumann も権威ある大学教授らとともに
著書の 1 人として名を連ねました。それから 30 年後、その基礎研究によって、
Institut Straumann AG はこの知見を科学界で応用し、骨折治療における骨
接合術用インプラントのための合金およびモデル開発に成功したのです。
レックスは、材料科学の観点から世界
的企業としてのStraumannのその後
の成功を支える重要な礎石であったと
言えるでしょう。
「Institut Straumann(ストローマン研究所)
」 今日の国際的な ISO および ASTM 規格の基準となりまし
1954 年:
「Synthes」というブランド名でついに
た。1964 年には、
Reinhard Straumann は、1954 年に合資会社として従 整形インプラントと器具が発売され、新しい金属チタンを
業員 20 名で小さな研究所である「Forschungsinstitut
使用したプレートとネジが初めて製造されました。
Dr. Ing. R. Straumann, Waldenburg 」を設立しました。
すでに父親の後に続き、エンジニアの道に進んでいた息子
Straumann でのインプラント歯学の始まり
の Fritz Straumann も積極的に設立に関わりました。そ
1960 年代に、初めて歯科研究を請け負うことになりまし
時代の幕開け
の後、父親が行っていた研究活動を徐々に引き継ぎ、摩耗、 た。チューリッヒ大学病院のピンタイプ歯根の腐食に関す
破損、錆に強い非磁性合金の開発に取り組みました。
医療テクノロジー分野への進出
1950 年代後半に、Fritz Straumann はバーゼル大学医
学 部と、1958 年に設 立され た Swiss Association for
(Arbeitsgemeinschaft
the Study of Internal Fixation
für Osteosynthesefragen – AO)との提携にこぎつけ
る研究から開発されたネジ形歯根は、その機能的なデザイ
ンと防錆性で注目を集めました。その他にも、Prof.
André Schroeder が所長を務める Zahnärztliche Institut
Bern(ベルン歯科研究所)などの大学系列の病院が金属
インプラントに興味を示しました。感染症を起こしやすい
顎部分の組織の親和性と結合に関しては、特に厳しい要件
が求められました。
ました。これらのワーキンググループは、骨接合術(骨折
治療)技術の最適化と標準化、フォローアップ検査による
プロセスの観察、それに必要な機器の開発を目的としまし
た。しかし、開発は腐食や素材疲労といった問題で思うよ
1974 年:初めての充実タイプインプラントの導入
口腔インプラント歯学が決定的に飛躍したのは、1970 年
代のことでした。1974 年にさまざまな歯科大学病院の協
うに進まず、また、素材の入手も困難で、実験には技術サ
力の下、充実タイプインプラント(当時は中空シリンダー
ポートも必要でした。そのような中でストローマン研究所
タイプが主)が初めて導入されたのです。それを可能にし
は、長年にわたって培った専門知識を提供し、1960 年に
たのは、生体力学、組織親和性、素材開発の分野に関す
の間に極めて有力な協力関係を結びました。このときに開
に Straumann は、ネジ形の歯科用インプラントを製造す
AO およびドイツ、ベトラッハに拠点を置く Mathys 社と
るストローマン研究所の専門知識でした。1976 年 11 月
発され、集められた原理や結果は、現代の外傷学を構成す
るよう依頼されました。あらゆる金属と合金を扱った経験、
る本質的な要素となっています。
そして腐食に関する生体内試験と親和性に関する試験管内
完璧な合金の追求
が使用されました。
試験によって得られた経験に基づき、主材料には純チタン
ストローマン研究所は、金属と合金、そして関連する腐食
生成物の組織親和性の研究と、
「生体力学的ストレスによ
る整形インプラントの疲労」と「骨折の治癒」というテー
マにますます力を入れるようになりました。有害物質を含
まない耐摩耗性に優れた合金を開発することが、その目的
でした。研究所が開発したインプラントスチールの仕様は、
1950年代の作業場▲
旋盤作業の様子▶
Straumann が歯科用インプラントのために特別に開発し
た技術により、6 倍の表面積を確保することが可能になり
そして、Straumann の歴史は続きます……。
ました。
最適なインプラントの形状と微細構造学的な表面性状/構
造によって実現した骨とインプラントのしっかりとした接合
は、組織学的にもはっきりと証明されました。
Straumann® デンタル インプラント システムのサクセス
ストーリーは、ベルンの Professor André Schroeder に
よる、このオッセオインテグレーション(骨結合)の証明か
ら始まったのです。
・出 所:Institut Straumann AG お よ び Straumann Holding AG の
社 内 資 料 および 年次 報 告 書、Dr. h.c. Fritz Straumann の 還 暦を記 念
する出 版 物(Liestal、1985 年) に寄 せ た Peter Fässler、Paul Gisin、
Marcel Müller、Prof. André Schroeder、Heinrich Stamm、Dr. h.c.
Franz Sutter の 論 文、Sutter お よ び Schroeder に つ い て は、 一 部
Swiss Dent 第 4 1983 巻第 6 号(Dr. Felix Wüst 社、チューリッヒ)より
1970年代に描かれた組立図▶
Fritz Straumann(1921年∼1988年)とエンジニアたち▼
私たちは 1954 年にすでに Simply
Doing More を実 践していました。当時、
それをモットーとして掲げていたわけではありませんでしたが、考え方、研究開発、
期待される以上のことをしようという意欲は、すでにそのものでした。例えば、仕事の後に、
開発や改良についての議論や討論を交わし、また旋盤に戻っては、インプラントの試作品
を製作。そして、翌日には実際に埋入されるといった具合でした。
Simply Doing More は、まさに私たちにふさわしい言葉です。Thomas Straumann
1954 年、Reinhard Straumannは、スイスの時計産業
とエンジニアリング分野での経験を生かして、Dr. Ing. R.
Straumann Research Institute AGを設立しました。
それから60年が経った今もStraumannは、精密性、科
学的エビデンス、イノベーションの限界点を押し上げると
いうDr. Straumannが残した信念をもとに、歯科分野に
おけるグローバルリーダーとして成功を収めています。
Straumannのミッション
“ Simply Doing More”を実践することにより、歯科
医師が患者様に最善の治療を行えるよう、優れたソリュ
ーションを提供する。
ストローマン・ジャパ ン 株 式 会 社
〒108-0014 東京都港区芝 5-36-7 三田ベルジュビル 6F
www.straumann.jp
[カスタマーサービス]
TEL.0120-418-995 FAX.0120-418-089
TEL 受付時間:平日 9:00 ∼ 17:30
販売名:
ストローマンインプラント( 滅菌済)
synOctaアバットメント
テンポラリーアバットメント
エムドゲイン® ゲル
ストローマンインプラント
( SLActive )BL
ストローマンインプラント
( SLActive )TL
分類:
高度管理医療機器
高度管理医療機器
高度管理医療機器
高度管理医療機器
高度管理医療機器
高度管理医療機器
一般的名称:
歯科用骨内インプラント材
歯科用インプラントアバットメント
歯科用インプラントアバットメント
ブタ歯胚組織使用歯周組織再生材料
歯科用インプラントフィクスチャ
歯科用インプラントフィクスチャ
承認番号:
21400BZY00014000
22300BZX00226000
22300BZX00113000
21300BZG00049000
22600BZX00257000
22600BZX00016000
Straumann® および 他 の 商 標と Straumann® のロゴ は 、Straumann Holding AG および そ の 関 係 会 社 の 商 標 および 登 録 商 標 です 。