PDF版 - ダイハツ

Press Information
2005.8.29
Vol .2 福祉
ダイハツ は、豊 か で 快 適なカ ーライフ
の実 現 をサポ ートして いきます。
1
日本はいま高齢化が進み、身体に障害をお持ちの方も増えています。
そんな中、誰もが不便を感じることなく自由に移動し、
意欲的に社会参加できる世の中へと、
社会全体が着実に変化してきています。
私どもダイハツは、自動車メーカーとしての責任を強く受け止め、
長年スモールカーと向きあい、培ってきた様々なノウハウを最大限に活かし、
誰もが気軽に乗れるスモールカーの、
福祉車両としての可能性を追求していくことが責務であると考えています。
ご利用者のニーズに合った様々なタイプの福祉車両の開発はもちろん、
大きな安心を感じていただける、
きめ細やかな販売対応やアフターサービスにいたるまで、
実際にご利用になられる方のニーズにお応えし、
快適なカーライフの実現をサポートしていきます。
クルマに乗って、誰もが自由に好きなところへ行ける。
家族や友人たちとともに楽しいカーライフを満喫できる。
そんな素晴らしい社会の実現を目指して、
これからも一歩一歩、進み続けていきます。
ダイハツ工 業 株 式会社
取締役社長 箕浦 輝幸
2
Q. 福祉車両を必要とする人は
増えているのですか?
27才 免許取得を希望する
車いす利用者の女性
3
A. 高齢化や障害者の社会進出が進み、
福祉車両を必要とする人が増えています。
ますます高まる福祉車両ニーズ
○進む高齢化
日本は本格的な高齢社会を迎えています。2000年には、総人口に対する65歳以上の方の割合が17%をこえま
した。今後もさらに高齢化は進んでいき、2015年には26%を、そして2035年には30%をこえると言われています。
65歳以上人口とその割合の推移
(千人)
150,000
100,000
推計値
65歳以上人口(左目盛り)
0 ∼64歳人口(左目盛り)
高齢比率(右目盛り)
126,926 127,708 126,266
121,136
121,049 123,611 125,570
113,602
111,940 117,060
93,494
102,316
30.9%
28.7%
106,413
108,716
104,921
26.0%
103,075
108,581
107,309
50,000
12.0%
0
14.5%
17.3%
19.9%
86,410 78,457
1980
1985
1990
1995
35
30
25
20
15
10
7.9% 9.1% 10.3%
25,392 32,772 34,726 35,145
8,865 10,647 12,468 14,895 18,261 22,005
1975
(%)
40
2000
2005
2015
2025
※資料:2000年までは総務省「国勢調査」
、2005年以降は
国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口
(平成14年1月推計)
」
5
0
2035(年)
各年10月1日現在
○身体障害者数の増加
身体障害者数も年々増加しています。2001年の厚生労働省調査によると、全国の18歳以上の身体障害者数
(在宅)
は、10年前の1991年と比べると約50万人増え、計320万人をこえています。
○多くの身体障害者の方が、外出時には自動車を利用
年々増えている高齢者や身体障害者の方の中では、
「より積極的に社会参加したい」という意欲が高まってきて
います。こうした時代の中で、クルマは重要な移動手段として、
“誰もが気軽に社会参加できるようにサポートす
る”という大切な役割を担っています。
例えば、肢体が不自由な方を対象にした調査では、外出時の交通機関として自家用車を使用する割合が最も
高く、クルマに対する高い期待やニーズがあることがよく分かります。
外出時の交通機関(肢体不自由者)
※複数回答
(%)
80
70.2%
60
41.2%
40
20
26.6%
19.1%
14.9%
5.5%
0
鉄道
・
新交通
路線バス
・
路面電車
2.2%
タクシー
福祉タクシー
(バン型)
送迎バス
自家用車
その他
・
移送サービス(バン型) (注)バン型は軽自動車を含む
※資料:平成15年国土交通省「バリアフリー化タクシー車両等の開発及び標準仕様の策定調査」
より
福祉車両 は パ ーソナルユ ースの 時 代 へ
従来、福祉車両は福祉施設を始めとする法人ユースが中心、言わば都市型・公共の用途が主でした。しかし近
年では、それらに加え在宅介護などパーソナルユースとしてのニーズ、言わば地方型・民間の用途での福祉車両
への需要が拡大しています。
介護者自身が高齢化しており、またその多くが女性であるという現状を考え合わせると、パーソナルユース化
する福祉車両には、介護する側にもされる側にも、より快適で使いやすく、さらに極力負担が軽減されることが
求められています。
4
Q. ス モ ー ル カ ー は
福 祉 車 両に向いているの?
5
34才 介護者の女性
く、気軽に乗れるスモールカーは、
A. 誰にでも扱いやす
福祉車両に適しています。
スモールカーは福祉車両に適したクルマ
住宅街などの狭い路地を曲がる、乗り降りを考えて玄関
先まで乗り入れる、といった使い方が求められる福祉車両
には、小回り性が良く、扱いやすいサイズのスモールカー
が最適です。また、車両価格や維持費も安いため、より気
軽に乗ることができます。
実際に、福祉車両に占める軽自動車の比率は、
1995年度
では13.2%でしたが2004年度には22.8%と大幅に伸びて
います。
ダイハツは福 祉車 両の普及に努めてきました
ダイハツは福祉車両の必要性を早くから感じ、開発に取り組んできました。1979年にはすでに、運転補助装
置付きの車両を発売。それから27年間、扱いやすく経済性に優れたスモールカーの特長を活かした、ユーザー
フレンドリーな福祉車両の開発に力を入れてきました。1999年からは、これらのダイハツの福祉車両を「フレン
ドシップシリーズ」と呼び、より親しみやすく、誰にもやさしい車両づくりを進め、車種や機構などバリエーション
も拡大してきました。
本格的に開発・販売を始めた1995年から起算して、2005年1月には軽福祉車両累計販売台数が2万台を
突破。2004年度の軽福祉車両の販売台数は、4,217台にも上り、軽福祉車両全販売台数の44.4%のシェア
を占めています。
ダイハツ軽福祉車両の販売台数推移
(%)
他社軽福祉車両販売台数(左目盛り)
ダイハツ軽福祉車両販売台数(左目盛り)
47.7%
ダイハツ軽福祉車両シェア(右目盛り)
(台)
48.1%
39.8%
10,000
40.9%
39.2%
36.2%
50
44.4%
9,785
8,868
40
9,491
7,880
30
5,079
28.2%
5,313
5,000
4,075
14.1%
0
12.1%
2,161
1,938
1996
1997
1998
1999
5,274
4,790
20
2,777
2,409
1,552
1,552 1,236
737 1,364
609
188
702 1,666
633 104
1995
5,337
2,536
3,090
2000
2001
3,531
2002
10
4,706
4,217
2003
2004 (年度)
※日本自動車工業会公表データより算出
*排気量660cc以下のクルマを
「軽自動車」、
「軽自動車」∼1,300ccまでの小型自動車を「スモールカー」
と表記しています。
6
Q. 最新の 福 祉 車 両って、何ができるの?
32才通勤に福祉車両を利用している男性
7
「ミラ セルフマチック」なら、車いすごと運転席に
A. ダイハツの
乗り込むことができます。軽自動車では初の技術です。
軽初! 車 いすごと運転席に乗り込める「ミラ セルフマチック」
この度、ダイハツから軽自動車では初めてとなる、車いすごと運転席に乗り込める「自操式福祉車両専用車」
が誕生しました。その名も「ミラ セルフマチック」。車いす利用者が自ら運転席に乗り込み、好きな場所へ行
くことのできるクルマです。どなたでも気軽に扱える
軽自動車というジャンルで、ダイハツが培ってきたス
モールカー技術を活かし、より幅広い方々に「運転す
る楽しさ」
「自在に移動できる楽しさ」を味わっていた
だくために開発しました。
ミラ セルフマチック 2005年11月14日発売
移乗と車いす積み込みの負担がゼロに
。
運転席への乗り込みは、
リモコン操作で行います。大きく約90 まで開くドアを開けたら、あとは自動乗り込み
装置により、保安基準に適合した専用車いすごと運転席に乗車。車いすから運転席に移乗する必要がありませ
ん。また、乗っていた車いすがそのまま運転席になるため“車外に残った車いすを積み込む”という負担もあ
りません。
作 業手順
車いすをユニットの
1.リモコン操作で
自動乗り込み装置を乗車位置まで下降。 2. 中央位置まで後退させセット。
3.リモコン操作で車いすが上昇。
前輪・後輪が自動的に上がり、
トされた状態で
4. 運転席位置にセッ
外側車輪を手動により後方へ移動。
運転席位置まで回転。
ベース車両「ミラ」の特長はそのままに
コンパクトな自動乗り込み装置を採用。
「ミラ」の特長である広
々室内を活かしながら、4名乗車を可能にしました。
一人ひとりの使いやすさに合わせて
運転される方一人ひとりの、障害の程度や状態に合わせた運
転補助装置を選んでつけることができます。
※運転補助装置は専門メーカー各 社による別 架 装となります。
※「ミラ セルフマチック」のブレーキペダル、アクセル ペダル等の運 転 装 置はベース車 両「ミラ」と同 様の装備です。
*
「ミラ セルフマチック」
は、お客様の体格等の条件によってはご利用いただけない場合があります。
8
Q. 福祉車両って、どんな 種類があるの?
9
52才 車イス利用者の男性
ダイハツでは軽自動車を中心に、ご利用者の多様なニーズに
A.
合わせた、 豊富なバリエーションの福祉車両をご用意しています。
使い方に合わせて
選べ る5タイプ、全14 種類
ダイハツの福祉車両「フレンドシップ
シリーズ」では、ご利用者の多様なニーズにお応えす
るべく、次の5タイプで全14種類の豊富なバリエーショ
ンをラインアップしています。
● 車いすを 使 わ な い、
また は 車 い すから 移 乗する場 合
○助手席回転シ ート車
レバーを引くだけでシートが回転します。
●車いすのまま乗り込む場合
〈自分で運転〉
○自操式福祉車両専用車
ミラ 助手席回転シート車
○助手席回転スライドシート車
シートが回転したうえ、車外にスライドします。
ミラ セルフマチック(2005年11月14日発売)
〈介護者と一緒に利用〉
○スローパー
ムーヴカスタム 助手席回転スライドシート車
スロープで車いすごと乗り降りできます。
○シートリフト
電動でシートが回転、車外にスライドダウンします。
ムーヴ スローパーSL
アトレー リヤシートリフト
(2005年8月29日発売)
アトレー スローパー(2005年内発売予定)
タント フロントシートリフト(2005年内発売予定)
全国の販売会社で福祉車両の常設展示を拡大
どなたにも気軽に福祉車両を体感していただけるように、全国の販売
会社で積極的に福祉車両の常設展示を拡大しています。
滋賀ダイハツ販売
フレンドシップ大津店
10
2005年8月発行
2004年11月発行