AGC_03章_9-1_CID4.1 12.6.21 00:47 ページ71 3 -9 各種データの算出根拠 1 熱・光学性能値の測定法および算出方法 ③熱貫流率(U値) ①熱・光学性能のうち、可視光性能、日射性能 ● 流する熱流束。 過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験 方法」に基づいて算出しています。 室外側の周囲空気温度と室内側の周囲空気温 度との差1K当たりの、ガラスの中央部を貫 については、 「JIS R 3106板ガラス類の透 ● 熱貫流率のことを日本では慣習としてK値と ② 紫 外 線 透 過 率 は、J I S に規 定 がないため 呼ぶこともありましたが、JISではISOに従 「ISO 9050」に基づいて算出しています。 ってU値と呼んでいますので、今後はU値と 呼ぶことになります。 ③遮蔽係数SC値は「建築設計資料集成−設備 U値の単位はW/(m2・K)が基本ですが、従 計画編」に基づいて算出しています。 来のkcal/m2h℃単位とは以下の関係にあり ④熱・光学性能を算出するための分光透過率・ ます。 分光反射率データは、 「JIS R 3106」およ び「ISO 9050」に準じて測定しています。 W/ (m2・K)×0.86=kcal/m2h℃ ⑤断熱性能については、 「JIS R 3107板ガラス 類の熱抵抗及び建築における熱貫流率の算定 方法」に基づいて熱貫流率を算定しています。 ④日射熱取得率(η) 熱貫流率は、ガラスの表面熱伝達率を含めた ● 3 -9 光 ・ 熱 ・ 省 エ ネ ル ギ ー 窓ガラス面に垂直に入射する日射について、 断熱性能を表すものであり、具体的にはガラ ガラス部分を透過する日射の放射束と、それ スの厚さ、複層ガラスの場合は中空層の厚さ、 を構成するガラス板に吸収されて、室内に伝 中空層に封入するガスの種類(空気、アルゴ 達される熱流束との和の、入射する日射の放 ンなど)、ガラスの表面放射率などにより決 射束に対する比。 まります。熱線反射ガラスやLow-Eガラスな ⑤遮蔽係数(SC値) ど金属膜をガラス表面にコーティングしてい ● 標準ガラス(一般的なフロート板ガラス3ミ リ厚)に設計日射量が入射した場合の熱取得 る場合の放射率は、赤外分光測定器を用いて に対し、ガラス窓が標準ガラスと異なる場合 「JIS R 3106」に基づき算出しています。 には、標準ガラスの熱取得に係数を乗じて修 正します。 2 熱・光学性能値の定義 この修正係数を遮蔽係数(Shading ①可視光透過率・反射率 ● Coefficient SC値)と呼びます。 ガラス面に垂直に入射する昼光の光束につい て、透過光束(反射光束)の入射光束に対す 当該ガラスの日射熱取得率(η) る比。 ● SC = CIEで定めた昼光D65のスペクトルと、明順 一般的なフロート板ガラス3ミリ厚 の日射熱取得率(0.88) 応の比視感度を用いて求めています。 ● 波長範囲:380∼780nm ②日射透過率・反射率・吸収率 ● ガラス面に垂直に入射する日射の放射束につ ⑥紫外線透過率 ●「ISO 布を用い、求めます。 に対する比。 日射吸収率=1.0−日射透過率−日射反射率 ● ● 9050」でUV-transmittanceとして 定義されており、紫外域の相対スペクトル分 いて、透過放射束(反射放射束)の入射放射束 ● 波長域:300∼380nm 直達日射相対値の標準スペクトル分布を用い て求めています。 3 測定に用いた試料 波長範囲:300∼2100nm ①試料の条件 ● 測定用試料は、製品と同じ条件で製造した各 種ガラスから切り出したものを用いています。 ● 特に、熱線反射ガラス等の薄膜加工ガラス は、試料の作製から測定までの間に試料の表 面が損傷・汚染などしないよう、かつ乾燥状 態に保持したものを用いています。 3-9-1
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