(資料3) 機械式電力量計の有効期間が10年である根拠について 平成

(資料3)
機械式電力量計の有効期間が10年である根拠について
平成17年6月29 日
資源エネルギー庁電力市場整備 課
1 . 有 効 期間の規定について
計量法における電気計器を含む特定計量器の有効期間については、計量法施
行令別表第3に定められている。一般家庭に多く使われる定格電圧300ボル
ト以下の電力量計(変成器とともに使用されるもの及び定格電流が20アンペ
アまたは60アンペアのものを除く)については、有効期間が10年となって
いる。
2 . 計 量 行政審議会における検定有効期間に係る審議について
平 成 9 年 3月 28 日に閣議決定された「規制緩和推進計画」に基づき、検定 有
効期間の見直しについて、計量行政審議会において審議した結果、有効期間が
1 0 年 で ある機械式電力量計は、現行の 10 年(据置)が適当であるとされ、平
成 14 年 6 月 20 日に答申が出されたところ。具体的内容は以下のとおり。
[ 計 量 行 政審議会(平成 14 年3月 26 日)資料抜粋]
3.検定有効期間を検討する上で考慮すべき事項
(1)検定有効期間延長検討対象について
2 .に 述 べ た と お り 、電 気 計 器 は 大 き く 分 け て 4 種 類 存 在 す る が 、こ れ ら に つ い て 検
定 有 効 期 間 延 長 を 検 討 し た 結 果 、電 子 式 変 成 器 付 電 気 計 器 に つ い て は 現 行 有 効 期 間 5 年
を 延 長 す る た め の 検 討 を 行 い 、そ れ 以 外 の 電 気 計 器 に つ い て は 据 置 と す る こ と が 妥 当 と
考 え ら れ る 。 そ の 主 な 理 由 は 、 以 下 の と お り で あ る 。( 中 略 )
(電子式変成器付電気計器以外の電気計器を措置とする主な理由)
○ 有 効 期 間 10 年 の 機 械 式 の 電 気 計 器 (「 表 1 」 中 「 イ 」 の う ち 機 械 式 の も の 、 Ⅲ 形 ) に つ
いては、実使用データから、有効期間を超えると使用公差を外れることが予測される。
○ 機 械 式 の 電 気 計 器 に つ い て は 、 前 回 ( 昭 和 58 年 ) の 検 定 有 効 期 間 見 直 し 以 降 、 構 造 上
の 大 き な 改 善 は 行 わ れ て い な い 。( 中 略 )
4.結論
電 気 計 器 に 関 す る 技 術 開 発 の 状 況 や 、実 使 用 環 境 デ ー タ 等 を 勘 案 す れ ば 、電 子 式 変 成 器
付 電 気 計 器 に つ い て は 検 定 有 効 期 間 を 延 長 し 、そ の 他 の 電 気 計 器 の 検 定 有 効 期 間 は 据 置 と
することが妥当であると考える。
→実使用データについては、別紙参照
(資料3別紙)
単 独 計器(機械式)の器差 の経年変化特性【検定有効期間10年】
単 相 3 線 式 3 0 A 計 器 (平 成 元 年 ∼ 平 成 9 年 調 査 )
[器差分布の推移]
器差︵%︶
平 均 値 ±4σ
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
-1.0
-2.0
-3.0
-4.0
-5.0
2年
4年
使用公差の範囲
5年
6年
7∼8年
9年
10年 (推 定 )
12年(推定)
0%
20%
検定後の
使用年数
40%
試料数
(台 )
60%
80%
100%
器 差 分 布 ( 平 均 値 ± 4σ )
100%
50%
-1.50∼ 1.70 -1.80∼ 2.20
-1.50∼ 1.70 -1.80∼ 2.20
-1.60∼ 1.60 -1.80∼ 2.20
-1.90∼ 2.10 -1.80∼ 2.20
-1.60∼ 1.60 -1.80∼ 2.20
-1.62∼ 1.66 -1.84∼ 2.08
-1.71∼ 1.73 -1.96∼ 2.12
-1.80∼ 1.80 -2.04∼ 2.12
±3 %
2年
760
4年
760
5年
760
6年
760
7∼ 8年 8 0 0
9年
840
10年
(推 定 )
12年
(推 定 )
使用公差
単位%
20%
-1.90∼ 2.10
-1.90∼ 2.10
-2.00∼ 2.00
-2.30∼ 2.50
-2.40∼ 2.40
-2.61∼ 2.35
-2.93∼ 2.43
-3.50∼ 2.34
定格電流に
対する%
注:検定後 の使 用年数 が12 年のと き、定 格電流 の20 %(6A )の 電力使 用時に おいて、誤差 が使用 公
差 の ±3 % を 超 え る お そ れ が あ る 。
[参考:器差平均値の推移]
器差︵%︶
1 .0
0 .8
0 .6 2 0 %
0 .40 .1 0
0 .20 .1 0
0 .0
- 0 .20 .0 0
- 0 .40 .1 0
- 0 .60 .0 0
- 0-.80 .1 3
- 1 .0
- 0 .2 5
- 0 .508 %
3 .3 0 %
0 .1 0
- 0 .1 0
- 0 .2 0
- 0 .2 0
- 0 .4 0
- 0 .6 9
- 1 .0 8
2 05 %
- 2 .1
検定後の
使用年数
2年
4年
5年
6年
7∼ 8年
9年
10年
12年
2年
4年
5年
6年
7∼ 8年
9年
10年 (推 定 )
12年 (推 定 )
40%
試料数
(台 )
760
760
760
760
800
840
(推 定 )
(推 定 )
60%
80%
100%
0.10
0.10
0.00
0.10
0.00
0.02
0.01
0.00
100%
器差の平均値(%)
50%
20%
0.20
0.10
0.20
0.10
0.20
0.00
0.20
0.10
0.20
0.00
0.12
-0.13
0.08
-0.25
0.04
-0.58
定格電流に対する%