原子力だより - 宮城県

平成11年 10月号
もくじ
原子力だより
女川原子力発電所周辺の環境放射能及び
温排水調査結果のお知らせ……2・3
アトムのはなし……4
作品コーナー……5
みやぎ
わが町紹介……6
原子力センター紹介コーナー・
宮城の味・満喫……7
お知らせコーナー……8
<女川町>まつり女川の四季“ 秋のまつり”10月10 日
おながわの秋、味覚といえば「秋刀魚」
。全国屈指秋刀魚水揚げ港の「さんま」による「サンマ」のイベントが、こうばし
い香りとともに催されます。
さんまのつかみ取りや模擬競り等各種コーナー、更にシーパルⅠ入館料3割引と、
「見るだけじゃつまらないお祭り好き
のあなたに」体験イベント盛りだくさんでお届けします。皆さんも港町おながわの秋を味わってみませんか!
(お問い合わせ……女川町商工観光課 TEL0225-53-4033)
宮 城 県
女川原子力発電所周辺の
(平成11年4月∼6月)
環境放射能
今期のモニタリングの結果、女川原子力発電所周辺の空間ガンマ線線量率の値と環境試料に含まれる
放射性核種の濃度は、これまでとほぼ同じ値で推移しています。これらのモニタリング結果及び女川原
子力発電所の運転状況等から、原子力発電所に起因すると考えられる放射線及び放射能の異常は認めら
れませんでした。
[1] 電離箱測定器による空間ガンマ線線量率
今期の結果は、下図のように過去の範囲内であり、女川原子力発電所による影響は認められませんでした。
今期の範囲
モニタリングステーション
過去の範囲
0
50
100
ナノグレイ/時
モニタリングステーション
150
女 川
谷 川
飯 子 浜
塚 浜
小 屋 取
寺 間
寄 磯
江 島
鮫 浦
前 網
0
50
100
150
[2] 環境試料
各試料とも、ほぼ過去の測定値の範囲内であり、女川原子力発電所による影響は認められませんで
した。
今期の測定値及び測定値範囲
平成2∼10年度測定値(参考)
放 射 能 測 定 結 果
種 別 試 料 名 核 種 0.01
陸 水 水道原水
H-3
0.1
1
10
単 位
100
試料数 採取月
1,
000
ベクレル/リットル 1
6
陸 土 未 耕 土 Cs-137
ベクレル/平方メートル 1
6
Sr-90
1
5
3
5
あいなめ Cs-137
1
5
ほ や Cs-137
2
6
指 標 植 物 松 葉
Cs-137
ベクレル/キログラム生 魚 介 類
海 水 表 層 水 Cs-137
ベクレル/リットル 4
4,5
海 底 土 表層土
(砂)Cs-137
ベクレル/キログラム乾土 4
4,5
指 標 海 産 物 あ ら め Cs-137
ベクレル/キログラム生 5
5
( 核 種 H - 3 … ト リ チ ウ ム 、 S r - 9 0 … ス ト ロ ン チ ウ ム 9 0 、 C s - 1 3 7 … セ シ ウ ム 1 3 7 と い い ま す 。)
原子力だより みやぎ
温排水
水温・塩分調査及び水温連続モニタリングから、女川原子力発電所の温排水によると
考えられる異常な値は、観測されませんでした。
前面海域
16
水温・塩分調査位置図
周辺海域
23
水温
(℃)
14
27
12
0.5m
10
10.0m
8
7
6
35
13
24
江島
竹浦
33
10.0m
0.5m
31
14
8
0.5m
10.0m
32
25
28
2
1
二股島
4
10
15
19
26
11 29 31 33 36 21
30
3
平成11年4月16日調査
平成11年5月14日調査
(℃)
今期の測定範囲
9
大
貝
崎
高白
注 1 前面海域とは大貝崎と早崎を結ぶ線の内側(調査点11,12,16,17,18,20,21,22,29∼37)をいいます。
注 2 塩分は、近年、電気伝導度
(電導度)
を測定して求める方法が一般化し、新しい定義では表示単位はないが、
従来の「海水1kg中に含まれる固形物質の全量をg 数で表したもの
(旧塩分単位、‰)」に相当する値である。
注 3 0.5m、10.0mは、調査水深を表しています。
5
横浦
1km
29
塚浜
6
1km
12 16 34 20 22 早
崎
30 32 35 37
切野鼻
17 18
小屋取
シ
ウ
リ
崎
五部浦湾
過去の測定範囲
N
A:女川湾沿岸
(S
t.1∼5,11)、B:前面海域
(S
t.6,8,9,12)、C:湾中央
(St.7)
3
☆ 出島
B
B
20
A
C
A
A
15
出島
塩分
34
25
N
0.5m
10.0m
寺間
☆
5
竹浦
☆
1
C
江島
★7
B
C
2
☆
高白
10
5月
4月
St.9
(排水浮上点近傍)
とSt.6
(1号機取水口)
(日数)との水温較差
30
大
貝
崎
11
☆ 寄磯
凡 ☆水温連続モニタリング(St.1∼5,11県調査地点)
1km
例 ★水温連続モニタリング(St.6∼10,12,13東北電力調査地点)
6月
St.9
(排水浮上点近傍)
とSt.12
(2号機取水口)
との水温較差
29
4月
五
部
浦
湾
8
★
9
★
13
★ ★★
塚浜 12 6 ★
10
4
☆
1km
横浦
5
二股島
早崎
St.9
(排水浮上点近傍)
とSt.7
(湾中央部)
との水温較差
St.9
(排水浮上点近傍)
とSt.8
との水温較差
29
21
20
15
10
8
7
6
1
1
1
1
1
0
30
30
24
5月
19
20
14
12
9
10
5
4
2
1
2
1
1
0
30
6月
24
20
11
10
11
9
6
4
3
16
13
12
6
3
2
0
-3.5 -2.5 -1.5 -0.5 0.5
1.5
2.5
3.5
-3.5 -2.5 -1.5 -0.5 0.5
1.5
2.5
3.5
-3.5 -2.5 -1.5 -0.5 0.5
1.5
2.5
3.5
-3.5 -2.5 -1.5 -0.5 0.5
1.5
2.5
3.5
(℃)
女川原子力発電所1号機の手動停止について
原子炉再循環ポンプと軸封部
(メカニカルシール)
東北電力㈱女川原子力発電所1号機では、原子炉再循環ポンプ軸封部のシール機能低下に伴い、去る6
概要
月3日午後9時から出力を徐々に低下させ、翌4日午前4時16分に原子炉を手動停止しました。
原因調査の結果、軸封部に微細な異物が浸入し、シール面に微少な傷ができたためと判りました。このため
当該軸封部を取り替えるとともに、再発防止のため関係する配管を入念に洗浄した後、同12日午前3時原子炉
を起動しました。
ゼロマイナス
と公表されています。
なお、この事象の国際評価尺度は、国から安全上重要でない事象として「 0 - 」
女川原子力発電所1号機は、原子炉で発生した蒸気で直接タービン発電機を回して電気を起こす沸騰水
解説
型軽水炉(BWR)と呼ばれる原子炉です。このタイプの原子炉には、図のように、原子炉冷却水を強制的にか
き混ぜて出力を調整するための原子炉再循環ポンプが取り付けられています。
このポンプはモーターの軸に直接羽根車がついており、回転軸の隙間から原子炉冷却水が漏れ出すのを防ぐ
ための軸封部(メカニカルシール)が必要になります。このメカニカルシールとは、その名の通り
「機械的な」
シールと言う意味で、軸封部断面図に示すように回転部(赤)と固定部(青)からできており、これに高圧のシー
ル水(純水)が供給されています。
まず、第1段シール室に送られたシール水
は、原子炉冷却水の漏れを防ぐため、原子炉
原
子
炉
圧
力
容
器
冷却水を押し戻すようにポンプ側(下方)に
流れます。一方、回転部と固定部の接触面
(シール面)では、少量のシール水が潤滑油の
発電機
タービン
原子炉再循環ポンプ
ように数ミクロンの水膜を造り、回転の抵抗
復水器
給・復水ポンプ
FS
液体廃棄物処理系へ
を小さくしています。そして、大部分のシー
P
ル水は減圧装置を通って上部第2段シール室
へ流れて行き、これをくり返します。
格納容器
機器ドレンサンプ
今回のトラブルでは、シール水に混入した
※この検出器が
作動したもの
異物によって第2段シール面のカーボン製
(固定部)
シール(固定リング)に傷がつき、シール漏
電 動 機
シール面
えい検出器側に流れるシール水の量が増加し
第2段シール室
たものでした。このことは直ちに原子炉を停
止しなければならない状況ではありませんで
したが、東北電力㈱では、トラブルの未然防
軸封部
原子炉
冷却水出口
第1段シール室
軸
羽 根 車
シール漏えい
検出器
FS
軸
︵
回
転
部
︶
シール水出口
減圧装置
シール面
第2段シール室
第1段シール室
格納容器機器
ドレンサンプ
ポンプ
フィルタ
止と電力の安定供給の観点から、原子炉を手
原子炉
冷却水入口
軸封部断面図
動停止して、このメカニカルシールを一体で
交換したものです。
再循環ポンプ軸封部概略図
シール水入口
原子力だより みやぎ
石巻市立
東浜小学校 です。
今回は、
『アサリがいっぱい』
4 年 平塚 元子さん
『びっくりしました』
1 年 平塚 達也さん
『なんでも食べよう!!』
5 年 阿部 明奈さん
『ふくろうをさわったよ』
2 年 平塚 理紗さん
『親子のふれあい』
6 年 佐藤 大隼さん
『しおひがり』
3 年 阿部 奈々さん
学 校 紹 介
東浜小学校は、渡波から南東方向に、
車で30分程走った所にあります。全校
し
し
ふ
り
児童23名が、伝統芸能「獅子風流」や遠泳会、釣り大会、潮干
狩りなど、地域の豊かな自然を生かした活動に取り組んで
います。
【牡鹿町】
無限の宝庫太平洋と緑豊かな山なみに育まれた
牡鹿町
牡鹿町では、いま、新しい時代に向けた新しいまちづくりとして、急激に進む過疎化や高齢化などの大きな
潮流に先行的に対応しながら、各漁港や港湾、増養殖場を主体にした産業基盤の整備をはじめ、牡鹿半島・
金華山という、県内有数の観光資源を活かした地域開発と潤いのあるまちづくりを計画的に進めております。
また、高齢化社会の対応についても、町の第三次総合計画の重点プロジェクトである「
(仮称)総合福祉
パーク」を計画的に推進するなど、住民福祉の実現と新しい時代に即した個性のあるまちづくりを目標にさま
ざまな施策に取り組んでおります。
今回は、数ある観光スポットの中から、御番所公園をご
紹介いたします。
御番所とは、仙台藩二代藩主・伊達忠宗が徳川幕府の
命により、島原の乱後、幕府の鎖国を強化するため異国
船を監視する唐船番所として置いたものと伝えられてお
ります。
牡鹿半島の最突端の高台(標高約 200m )に位置し、
その眺望は素晴らしく、金華山・牡鹿半島表海岸はもち
ろん、良く晴れた日には、遠く仙台、福島方向までも一
望できます。
大海原に吸い込まれそうな浮遊感が魅力のロ−プウェイ
公園内には、360 度大パノラマの展望棟、仙台藩唐船
番所(復元)
、野鳥観察所、ログハウス、フィールドアス
レチックや楽しい遊具などが整備されており、休日はた
くさんの家族連れでにぎわいます。
さぁごばんしょ
御番所公園管理事務所 TEL.0225-45-3584
お問い
合せ先
牡鹿町観光協会 TEL.0225-45-3456
牡鹿町産業観光課 TEL.0225-45-2114
宿泊もできるログハウス
復元された仙台藩唐船番所
展望台から眺める牡鹿半島の夕景
原子力だより みやぎ
●原子力センター紹介コーナー
緊急時の放射線測定機器(可搬型モニタリングポスト、サーべイメータ、ダストサンプラー)
原子力発電所で万一事故が発生し、その影響範囲が発電所の
敷地外に及ぶことが想定される場合、目に見えない放射性物質
の濃度や放射線の強さを正確に把握することは、大変重要なこ
とです。
このような緊急時には、平常時に常時監視測定を行なってい
る10か所のモニタリングステーションの他、移動観測車(モニ
タリングカー)等でデーターを収集します。
移動観測車等に積載され、放射性物質の拡散方向(風下方
可搬型モニタリングポスト
(左)ダストサンプラ−
(右)
向)で機動的に放射性物質の濃度等を測定するのに用いられる
機器には次のようなものがあります。
「可搬型モニタリングポスト」
:モニタリングステーションの
ガンマ線線量率測定機に相当。
「サーべイメータ」
:手持ちの小型ガンマ線測定機。
「ダストサンプラー」
:空気中の粒子状の放射性物質とヨウ素
サ−ベイメ−タ−
131 等をろ紙に捕集する装置。
三陸沿岸の海の幸を食する 2
藤倉馳走塾主宰
酒 井 敬 一
本県ではアナゴ(標準和名マアナゴ)のことをな
皮を下にして 2 ミリ間隔に包丁を入れ、骨を絶ち
ぜかハモと呼ぶ。ハモは京都の夏になくてはならな
切っていく。もちろん包丁は皮ぎりぎりで止めねば
い魚で別種であるから話がよく食い違う。ハモは小
ならないが、アナゴはハモほど小骨が気にならなら
骨の強い魚なので骨切りという独特の技法が発達し
ないので多少いい加減でもよい。骨切りを施した身
湯引き、椀物などにされる。一方、アナゴは全国的
は幅 3 センチ程度の短冊に切り分けて、よく葛粉を
に親しまれており、主に寿司種、天ぷら、蒲焼き等で
まぶしておく。食卓で小鍋に昆布だしを沸かし、そ
賞味されているが、ハモ同様骨切りを施せばアナゴ
の中にアナゴをくぐらせると身が白くチリチリとは
本来が持つ淡泊な味わいをダイレクトに楽しむこと
ぜて花が咲いたようになるので、すかさずすくい上
ができる。今回紹介するしゃぶしゃぶもその一つ。
げてポン酢で食する。あしらいは春菊が少々あれば
大きめの活きたアナゴを求めたら、背から開いて
よく、また、紅葉おろしのように強い薬味はアナゴ
中骨と鰭を除き、よくヌメリをこそげ取っておく。
の淡泊な味わいを損なうので使いたくない。
科学技術庁 宮城原子力連絡調整官事務所 紹介
連絡調整官事務所は石巻地方合同庁舎及び女川町役場内に事務所を置き、地元と国とのパイ
プ役として、事故やトラブルに関する情報提供、原子力広報活動等の業務を行なっています。
なかやま たかし
た も やま すすむ
所長 中山 隆
所長補佐 田茂山 晋
4月1日付けで科学技術庁原子力
安全局から着任しました。地元と
国とのパイプ役としてがんばりま
すので、宜しくお願いいたします。
5月 24 日付けで着任いたしまし
た。原子力行政の一翼を担う重責
に緊張の毎日です。宜しくお願い
いたします。
原子力センター等見学会が開催されました
7月28日に小中学生の親子を対象とした見学会が、8月10
日には一般の方を対象とした見学会が開催されました。原子
力センターでは環境放射能の監視体制について説明を受けた
後、広報展示室「あとみ∼る」でパネルによる原子力情報や
Q&A ゲームを楽しみました。また、原子力発電所では中央制
御室の機器類の多さにびっくりする子供たちや、熱心にメモ
をとる子供たちの姿がみられました。
原子力防災訓練が実施されました
9月3日に、県と関係市町の共催で 60 機関約 1,100 人が参
加し、原子力防災訓練が実施されました。今回の訓練では、女
川町総合体育館と石巻市総合福祉会館「うしお荘」に避難所が
設置され、女川町では小屋取・塚浜・飯子浜地区が、石巻市で
は荻浜・小積浜地区が対象となり、地区住民の屋内退避や避難
訓練が行われました。また、同地区の小中学校でコンクリート
屋内退避訓練が実施されました。
萩浜保育園児の避難訓練状況
女川原子力発電所運転状況
のお知らせ
平成 11 年 4 月∼6 月
調査結果公表
(本誌 P.2∼P.3 に掲載しています)
%
1号機
(
電気出力
524,000kw
(
6/3 原子炉再循環ポンプ(A)号機
メカニカルシ−ル不具合に伴う原
子炉手動停止
6/12 原子炉起動
0
H11年 4月
(
5月
6月
あとがき
%
2 号機
電気出力
825,000kw
8月 18 日、県と東北電力
(株)
が実施している環境
放射能及び温排水調査結果が「女川原子力発電所環
境保全監視協議会」の確認を得て公表されました。
100
出
50
力
(
4/9∼4/10 制御棒パターン調整
5/7 第 3 回定期検査開始
昨年は梅雨明け宣言もされず秋を迎えましたが、今
100
出
50
力
年は打って変わって暑い夏でした。ようやく、すずし
い秋風が吹くようになり、食欲の秋・芸術の秋・ス
0
H11年 4月
ポーツの秋と楽しんでいらっしゃることと思いますが、
5月
6月
季節の変わり目、体には十分気をつけてお過ごしくだ
さい。 by S.I
■宮城県環境生活部原子力安全対策室
仙台市青葉区本町三丁目8番1号 022-211-2607
ホームページアドレス
http://www.pref.miyagi.jp/gentai/
古紙配合率50%再生紙を使用しています