高圧水素容器への水素充填技術と JPEC 自主基準 (一般財団法人石油エネルギー技術センター 自動車・新燃料部) 吉田 剛、小森 雅浩、○三枝 省五 1. まえがき 地球規模での環境・エネルギー問題への対応として、運輸部門での次世代自動車の実用 化が叫ばれて久しい中で、電気自動車の普及が始まっている。これに対して、次世代自動 車の中で、究極のエコカーとして期待されている燃料電池自動車(以下、FCV という)も、 ついに、市販モデルの公表とともに、本年度末に市販開始されるとの発表が行われた。 FCV に先行している EV との比較において、FCV のメリットは、ガソリン車と同程度に、 充填時間が短く、かつ 1 充填あたりの航続距離が長くできるポテンシャルを有しているこ とである。一方で、水素を効率的に車載する技術として、現状では圧縮水素の形で搭載す ることが唯一の方策であることを踏まえると、上述の FCV のメリットを、より拡大して行 くためには、車両の限られた空間の中に、十分な量の水素を貯蔵する必要がある。そのた めには、車載水素容器の最高充填圧力を向上し、充填時の圧力を高めることが、現実的な 解となるものである。具体的には、新技術を活用し、最高充填圧力が 70MPa 級の高圧水素 の安全かつ効果的な充填を実現させる必要がある。 2.FCV・高圧水素容器および高圧水素充填に係る基準・規格体系 車載水素容器の高圧化や高圧水素充填の実現のためには、それらに係る技術開発だけで なく、安全に充填するための、容器や高圧水素充填に係る基準類を整備することが必要で ある。そのためには、安全性担保に不可欠な強制力を伴う法規・基準ならびに任意要件で はあるものの規格の整備が必要となる。それらに係る国内外の法規・基準ならびに規格に ついて、図1に体系を示すとともに、以下に概要をまとめる。 図 1 FCV・高圧水素容器ならびに高圧水素充填に係る基準・規格体系 2.1道路運送車両法と高圧ガス保安法 国内での、FCV・高圧水素の安全性に係る法規としては、FCV に関しては国土交通省が管 轄する道路運送車両法があり、高圧水素容器やその充填等に関しては、経済産業省が管轄 する高圧ガス保安法がある。FCV に関しては、2 つの法律の適用を受けるが、そのうち、高 圧水素容器およびその付属品が高圧ガス保安法の適用を受け、それ以外は道路運送車両法 の適用を受けることになる。道路運送車両法では、EV と同様に高圧の電気を使用すること からそれに対する電気安全および水素漏えい等に対する水素安全が対象となっている。 2.2高圧ガス保安法の体系 FCV の高圧水素容器および付属品は、容器保安規則(以下、容器則という)の適用を受け るのに対して、高圧水素充填に関しては、一般高圧ガス保安規則(以下、一般則という) ないしはコンビナート等保安規則(以下、コンビ則という)の適用を受ける。ここで、一 般則およびコンビ則では、安全性に係る機能性基準を提示しており、それを満足するため に管理すべき基本的な要件は、それらを受けた例示基準で提示されている。さらに、例示 基準を受けて、管理すべき基本的要件に関する具体的な要求事項を含め、それらを補足す る包括的な要求事項が、自主基準として提示されている。自主基準は、民間基準として制 定される場合があるが、例示基準を補足する形で、それに引用されるものもあり、法規・ 基準に準じるものとなる。高圧水素充填に関しては、一般財団法人石油エネルギー技術セ ンター(JPEC)が、一般財団法人石油エネルギー技術センター規格(JPEC-S)として、自 主基準を制定しており、それらは、前述の一般則ないしはコンビ則の例示基準に引用され ている。 2.3国際的な基準・規格 FCV を含めた自動車全般に関する国際的な基準に関する国際的な取り組みとしては、国連 における基準調和活動として、自動車基準調和世界フォーラム WP29 の枠組みで実施されて いる。WP29 においては、欧州各国や日本などが批准している 58 年協定に基づく相互承認と、 米国等も批准している 98 年協定に基づく世界統一技術基準(以下、gtr という)に対する 取り組みが行われている。後者については、gtr が成立した場合には、98 年協定批准国は、 基本的に gtr を国内に導入することになり、結果として、批准国間での国際的な基準調和 がなされることになる。 昨年 6 月に、WP29 において、容器を含めた FCV に対する、世界統一技術基準(以下、HFCV-gtr という)が制定された。これについては、国内において関係する道路運送車両法ならびに 高圧ガス保安法への gtr の取り込みが行われている。なお、gtr は各国法規に取り込まれた 段階で、58 年協定批准国間では相互承認が可能になり、日本ないしは欧州で認可を受けた FCV はそのまま相手側でも認可されることになる。 一方、高圧水素充填に関する国際的な基準策定の動きはないものの、米国自動車技術会 (SAE)において、世界の自動車メーカーやスタンド機器メーカー等が参画して、HFCV-gtr に準拠した燃料装置用容器への高圧水素充填に関する規格として、SAE J2601 が策定されよ うとしている。これについては、現在最終の承認を得る段階に至っており、近々発効の見 込みである。国内では、前述したように、高圧水素充填に関しては、高圧ガス保安法に基 づく法規・基準体系が整備されており、SAE J2601 に基づいて、基準化を図ることで国際的 に調和が図られた高圧水素充填の基準化が可能になる。 3.HFCV-gtr に基づいた燃料装置用容器の法規・基準の改定内容 前述したように、98 年協定に基づいた、HFCV-gtr の国内導入として、国土交通省による 道路運送車両法への導入だけでなく、高圧ガス保安法容器保安規則への導入が、経済産業 省を中心に進められている。HFCV-gtr と調和した要件は、容器則において従来の圧縮水素 自動車燃料装置用容器に加えて、新たに国際圧縮水素自動車燃料装置用容器(以下、gtr 容 器という)として規定されている。 充填を考える上で、容器に関する基準で、キーとなる要件は、最高充填圧力である。こ れに関しては従来、圧縮水素自動車燃料装置用容器の技術基準(JARI S001)および 70MP 圧縮水素自動車燃料装置用容器の技術基準(KHK S0128)において、最高充填圧力が、それ ぞれ 35MPa 以下および 70MPa 以下であると規定されている。 (以下、前者の基準に準拠した 容器を JARI 容器、後者の基準に準拠した容器を KHK 容器という) これに対して、gtr 容 器については、最高充填圧力の上限に関する規定はなく、耐圧試験圧力が最高充填圧力の 6/5 倍とされていることから、耐圧試験圧力から最高充填圧力が規定されることになる。gtr 容器に関して、自動車メーカーは国際的に最高充填圧力が 87.5MP の容器を搭載することで 基本的に一致している。また、gtr 容器に充填可能な水素量を規定するものとして、容器則 においては、公称使用圧力を新たなに規定し、15℃で公称使用圧力の状態となる充填量と している。なお、公称使用圧力については最高充填圧力が、公称使用圧力の 4/5 倍の圧力 とされている。従って、最高充填圧力を 87.5MPa とした場合には公称圧力は 70MPa になる。 一方、容器に関して安全性が保証される温度範囲としては、いずれの容器にあっても、 環境暴露試験での上下限温度を踏まえて、-40℃から 85℃までとされている。これらを踏ま えると、KHK 容器ならびに gtr 容器に充填可能な温度・圧力の領域は、図 2 に示されたもの となる。 KHK 容器の充填可能領域は、-40℃と 85℃の間にあって、35℃で最高充填圧力 70MPa の点 を通る等密度線と等圧線の下側、すなわち図 2 における赤線の下側の領域となる。一方、 gtr 容器の充填可能領域は、同じように-40℃と 85℃の間にあって、15℃で公称使用圧力 70MPa の点を通る等密度線の下側、すなわち図 2 における青線の下側の領域となる。この時、 最高充填圧力は当該等密度線と 85℃の等温線との交点の圧力に相当している。 図2 KHK 容器ならびに gtr 容器への充填可能領域 4.充填に係る基準類の見直し 4.1HFCV-gtr 導入前の基準類の設定 HFCV-gtr の導入以前においては、KHK 容器あるいは JARI 容器への充填を対象として、現 行の一般則例示基準ないしはコンビ則例示基準および JPEC 自主基準(JPEC S0003 (2012)) により規定されており、基本的な充填手順は、SAE TIR2601 に倣って制定されている。ただ し、SAE TIR2601 と異なり、充填可能領域としては、35℃以上においては、最高充填圧力を 上限とする範囲に限定されている。 4.2HFCV-gtr 導入後の基準類の設定 容器則において KHK 容器および JARI 容器に関する規定が残存することから、HFCV-gtr 導 入後においても、それらの容器を搭載した車両の有無によらず、基準としては、現行自主 基準も引用できるようにしておく必要がある。一方で、gtr 容器に充填する場合には、前述 したように SAE J2601 に倣った自主基準(JPEC S0003 (2014))を策定し、一般則ないしは コンビ則の例示基準において、それを引用するようにしておく必要がある。これにより、 自動車メーカーが国際的に採用しようとしている、最高充填圧力 87.5MPa の gtr 容器に、 充填後の容器内の水素の状態が、図 2 に示された、青線の下の領域に収まるように、安全 に充填することができる。なお、当面は水素ステーションの常用圧力などステーション側 での高圧水素圧力に対する制約により、充填可能な圧力は、87.5MPa を下回ることになる。 5.SAE J2601 の基本的手順ならびに安全性担保の考え方 SAE J2601 は SAE が制定する規格であり、より多量の圧縮水素を安全かつ速やかに gtr 容 器を搭載した車両に充填する際の、ステーションに対する性能要求や制約要件などを定め たものである。本規格は国際的に多くの関係者が参画して検討検証されたものである。1) SAE J2601 に規定された充填手順は、ルックアップテーブル方式と呼ばれるものであり、 充填の際に設定すべき圧力上昇率と目標圧力をまとめた表によって、充填前に計測される 外気温度と容器の初期圧力から、圧力上昇率と目標圧力を選定する。基本的な充填終了手 順としては、決定された圧力上昇率で充填を開始し、ステーション側での供給燃料圧力が 目標圧力に達したところで充填を終了する。また、車両から容器内の温度や圧力等に係る 信号をスターション側に伝える通信機能を有する場合には、車両からの供給燃料温度情報 に基づいて算出される充填率が 100%に達した場合に、充填を終了することとしている。 ルックアップテーブルを中心とする充填手順の策定においては、事前に、自動車メーカ ーが搭載しようとしている高圧容器仕様に関する情報を収集し、実際の運転条件や環境条 件などを想定した上で、シミュレーションや充填試験を実施し、それらの結果を踏まえて、 充填終了時点で、容器内の燃料温度等が、図 2 に示された充填可能領域内を超えないよう に設定されている。従って、SAE J2601 に準拠した手順で充填を行うことで、通信の有無に よらず、充填後の容器の安全性を確保して充填を行うことができ、さらに通信機能を活用 した場合には、より多くの水素を安全に充填することができる。なお、ルックアップテー ブルは、上記の充填圧力、燃料温度、容器の容量による複数のテーブルが設定されている。 表 1 SAE J2601 の充填手順 表 1 に、SAE J2601 の充填手順における、ルックアップテーブルからの圧力上昇率ならび に目標圧力の設定方法の一例として、充填圧力 70MPa(公称使用圧力に相当)、燃料温度-40℃、 容器容量 4-7kg での事例を示す。この条件で充填する場合において、外気温度が 25℃で、 容器の初期圧力が 10MPa の場合には、圧力上昇率ならびに目標圧力は表中において、楕円 で示した値となる。なお、実際の外気温度や初期圧力が表の格子点からずれた場合には、 線形一次補間ないしは二重線形一次補間により、それらに対応した圧力上昇率及び目標圧 力を算出することになる。 6.自主基準制定のための取り組み これまでに述べたように、高圧水素充填に係る国内の技術基準類、特に高圧ガス保安法 の一般則およびコンビ則に係る例示基準ならびにそれらを補完する自主基準(JPEC-S)に ついて、必要に応じて改定を行う必要がある。 今回新たなに、容器則で規定される国際圧縮水素自動車燃料装置用容器への高圧水素充 填に係る基準類の改定に関する取り組みは、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合 開発機構(NEDO)の委託事業として、JPEC を中心に進めている。その際、技術基準に対す る技術的検討ならびに妥当性検証を行うために、学識経験者や外部専門家による『水素充 填基準検討会』を設置し、取り組みのステアリング及び技術基準案の検討・検証を行って いる。さらに、その結果として、省令・例示基準の改定を要することが見込まれる場合に は、高圧ガス保安法を管轄している経済産業省での検討につなげることになる。一方、自 主基準の改定案に関しては、JPEC としての自主基準(JPEC-S)に関する承認機関としての 充填関係基準分科会および水素インフラ規格基準委員会に諮ることになる。なお、JPEC と しての自主基準の承認プロセスは、水素供給・利用技術研究組合(HySUT)からの助成事業 として JPEC が実施しているものである。(図 3 参照) 経済産業省 高圧ガス保安室 上記に係る自主基準 (JPEC-S)の策定 事務局にて案文作成及び 技術的妥当性検討実施 NEDO事業 水素充填基準検討会 高圧ガス保安法 省令(一般則・コンビ則) 及び 例示基準・告示 改訂 省令等改訂 自主基準案 技術基準に対する 技術的検討 及び 妥当性検証 水素インフラ 規格基準委員会 充填関係基準分科会 法等との整合及び 策定過程の妥当性検証 JPEC事業 (HySUT助成事業) 図 3 自主基準(JPEC-S)制定の取り組み概要 7.SAE J2601 に導入された要件と自主基準への取り込み具体的な内容・特徴 7.1通信充填に係る要件 SAE J2601 ならびに自主基準に導入された要件の中で、最も主要な要件は通信充填である。 通信充填は、車両からステーションへ、赤外線通信によって、車載容器容量信号、燃料温 度信号、充填終了指示信号などを通信する機能を、車両ならびにステーションが有してい ることを前提に、その機能を活用して、より多くの水素を安全に充填することを狙いとし たものである。 車両からの燃料温度信号に基づく満充填状態による充填終了においては、ステーション では、車両から通信される車載容器容量信号及び燃料温度信号ならびにステーション側で 計測される供給燃料圧力から、容器内の充填状態を推定し、満充填状態に達したと判断さ れた際には、充填を終了するというものである。このように容器の充填状態を把握し、そ れにより充填終了判断することで、非通信での充填に比較して、より多量の水素を充填で きる。 通信充填を行うことにより、充填状態によって充填終了する機能があることを踏まえて、 より多くの水素充填を可能にする、フォールバック充填やトップオフ充填といった、新た な充填手順を安全に実施することができる。このうち、フォールバック充填では、図 4 に 示すように、充填中の供給燃料温度が、プレクールに応じてあらかじめ設定された供給燃 料温度区分(図 4 では、-40℃プレクール(T40))の上限を超えた場合に、直近で高温側の 供給燃料温度区分(図 4 では、T30)のテーブルに基づき、充填開始時点の外気温度および 容器の初期圧力に基づいて、新たな目標圧力を選定し、それに基づいて新たな圧力上昇率 を算出して、その圧力上昇率で充填を継続するものである。 圧力 フォールバック圧力上昇率 P1 T40 圧力上昇率 T30 圧力上昇率 P0 温度 時間 T30上限温度 T30下限温度 T40上限温度 供給燃料温度 T40下限温度 時間 図 4 -40℃プレクール(T40)からのフォールバック充填 7.2充填に係る安全性担保のための制約要件 前述のルックアップテーブルに従った、充填を行うことにより基本的な安全性確保がな されることになるが、それに加えていくつかの制約要件がある。具体的には、圧力上昇中 の圧力の変動、燃料供給中の供給燃料温度の変動、圧力容器内初期圧力や外気温度に係る 制約などがある。 それらに対して、SAE J2601 においては一定の制約要件が設定されている。例えば、供 給燃料圧力に対しては、任意の時点で想定される燃料圧力に対して、上限側、下限側でそ れぞれ一定の幅を持った圧力許容範囲が設定され、基本的に供給燃料圧力が、その範囲を 逸脱した場合には、充填を終了するものとしている。 供給燃料温度に対しては、プレクール温度区分に応じて、許容温度範囲が定められてお り、後述するように通信充填の場合にフォールバック充填を行う場合を除いて、許容温度 範囲を超えた場合には充填を終了するものとしている。この際、評価する温度として、瞬 時の供給燃料温度だけでなく、質量平均温度や移動質量平均温度なども評価対象にしてお り、いずれの温度指標も許容温度範囲を超えた場合には上記のように、充填を終了するこ ととしている。さらに、容器内初期圧力については、それが 0.5MPa を下回る場合、外気温 度については、50℃を超える場合ないしは-40℃を下回る場合のいずれかの場合には、充填 は行ってはならないことにされている。 8.水素ステーションでの安全性評価に基づく追加安全対策 JPEC においては、本取り組みに先立って、2012 年度までに実施された水素充填に係る検 討の中で、水素ステーションの安全性評価関する検討を行った。その中では、現行の国内 基準ならびに SAE J2601(案)を踏まえて、想定されるトラブルとして、広範な事例を洗い出 し、それらに対応する安全対策について検討した。 その結果、以下の2点については、追加対策が必要であるとの結論を得た。 ディスペンサー圧力計の二重化による圧力計測の信頼性の大幅向上 外気温度計の二重化による外気温度計測の信頼性の大幅上場 上記、2項目については、SAE J2601 において要求された要件ではないが、今回の国内の 自主基準改定においては、追加導入することとしている。 9.おわりに 水素自動車の世界統一技術基準(HFCV-gtr)に基づいて、容器則で新たに基準化された、 国際水素自動車燃料装置用容器への高圧水素充填を行うための新たな基準類の改定につい て、国際規格である SAE J2601 に基づいて、JPEC を中心に検討を行ってきた。その結果、 SAE J2601 に盛り込まれた通信充填など新たな充填手順や要件を取り込み、かつ JPEC にお いてこれまで検討してきた、ステーションでの安全性検証の成果を踏まえた追加安全対策 を盛り込んだ、技術基準類の改定案を策定した。さらに、前述したように、JPEC-S の発効 までの手順を踏むことになる。一方、関連する例示基準の改定について、管轄官庁である 経済産業省に検討をお願いしているところである。 今後、FCV の普及開始以降、水素供給インフラが拡充されていく中で、これらの基準類が 広く活用されることが期待される。 参考文献 1) 福本 紀:充填プロトコルと充填技術、JARI Research Journal20130608 (http://www.jari.or.jp/Portals/0/resource/JRJ_q/JRJ20130608_q.pdf) 以上
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