元気な“させぼ”から 県北に活力を ~中核都市としての機能強化と 活力あるまちを目指して~ 平成23年12月 長崎経済同友会 佐世保地区 佐世保経済活性化提言会議 【目 次】 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 佐世保経済活性化への提言(チャート図)・・・・・・・2 1.佐世保市の社会的背景と都市構造 (1) 佐世保市経済の状況・・・・・・・・・・・・3 (2) 社会的背景と都市構造・・・・・・・・・・・6 2.提言策定に向けた基本方針と検討方針 ・・・・・・7 3.提言 (1)観光振興委員会・・・・・・・・・・・・・・8 (2)産業育成委員会・・・・・・・・・・・・・11 (3)基地経済委員会・・・・・・・・・・・・・13 4.提言会議名簿・・・・・・・・・・・・・・・・15 はじめに わが国では、人口減尐や尐子高齢化が急速に進み、国内市場は縮小傾向 にある。また大都市圏への人口や消費の集中化は年々加速しており、地方 との経済格差は拡大の一途を辿っている。 一方、長崎県の経済に目を向けると、全国と比較し、経済への波及 効果 が大きい製造業の構成比率が小さく、製造業の弱さが際立っている。また 製造品出荷額等において、輸送機械、一般機械のシェアが大きく、これら 業種の業況の変化が景気動向に大きな影響を与えている。 県北地域の中核都市である佐世保市においては、製造業の構成比率は県 全体と比較しても小さく、卸・小売業、サービス業の比率が大きいといっ た特徴がある。近年では、その卸・小売業の売上減尐が続いており、特に 中心商店街の売上減尐が顕著である。 また佐世保市の主要産業のひとつである観光業においては、日帰り観光 客数、宿泊客数ともに厳しい状況が続いており、観光消費額においても減 尐傾向が続いている。自衛隊や米軍基地がある佐世保市において、その存 在が地域経済に与える効果は大きいものの、全国の基地がある都市と比較 すると地場企業と業務面での取引規模は小さく、自衛隊、米軍基地の存在 を地域経済に十分に活かしきれていない状況にある。 この厳しさが続く地域経済を活性化するには、佐世保の地域特性を活か した戦略、戦術の策定が重要となってくる。そして、産学官が連携を強化 し、市民一体となって、 “元気なまちさせぼ”の実現に取組む必要がある。 長崎経済同友会佐世保地区では、佐世保地域の経済活性化に向け、「観光 振興」「産業育成」「基地経済」の3つの視点から、協議・検討を重ね、本 提言を提案するに至った。 県北地域の活力を維持向上するためには、まず佐世保地域がトップラン ナーとして、その役割を果たすことが重要なことだと考える。弊会では本 提言を機に、自治体や経済関連諸団体、市民の皆様と共働して地域の発展、 活性化に向けて尽力する所存である。 最後に、本提言のとりまとめにあたって、貴重なご意見をいただいた関 係各位に厚くお礼申し上げる。 長崎経済同友会 佐世保地区 代表幹事 1 田中丸 善保 2 1.佐世保市の社会的背景と都市構造 (1) 佐世保市経済の 現状 <人口 > ○ 佐 世 保市 の将 来 推計 人 口は 減尐 傾 向が 続 くこ と が 予測 され 、 老年 人 口割 合 も 大幅な増加が見込まれるなど、尐子高齢化の著しい進行も予測されている。 佐世保市の将来推計人口 (人) 300,000 269,574 262,423 254,144 244,338 250,000 233,459 221,770 209,446 200,000 150,000 100,000 50,000 0 2005年 2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 (出所)国立社会保障・人口問題研究所 平成20年12月推計 佐世保市の年齢別人口割合の推移 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 23.4 25.5 29.2 32.0 33.2 62.2 61.1 58.5 56.5 55.9 55.5 55.0 13.4 12.3 11.5 11.0 10.6 10.3 14.3 33.8 34.7 老年人口割合 生産年齢人口割合 年少人口割合 2005年 2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 (出所)国立社会保障・人口問題研究所 平成20年12月推計 <産業 構造> ○ 全 国 およ び長 崎 県平 均 と比 較す る と、 経 済波 及 効 果が 大き い 製造 業 の構 成 比 率が小さく、製造業の弱さが際立っている。一方で、卸・小売業、サービス業 の構成比率が大きい。 3 県内総生産の産業別構成比(2008年度) (単位:%) 全国 長崎県 長崎市 佐世保市 諫早市 大村市 第1次産業 1.4 2.9 0.8 1.3 1.3 1.3 第2次産業 26.4 18.5 16.0 12.4 41.6 18.6 製造業 20.4 13.5 12.5 7.4 37.3 13.2 建設業 5.9 4.9 3.4 5.0 4.2 5.4 第3次産業 74.6 81.6 87.0 89.2 59.7 82.2 卸売・小売業 13.7 11.7 11.7 14.5 9.5 10.3 サービス業 22.5 24.9 28.1 27.4 22.5 21.4 (出所)日本銀行長崎支店資料、長崎県「長崎県の市町民経済計算」他 <製造 業> ○製造品出荷額等において、輸送用機械器具、汎用機械器具のシェアが大きく、 これら業種の業況の変化が景気動向へ大きく影響を与える。 佐世保市の製造品出荷額等の業種別シェア 鉄鋼業 3.0% 金属製品 その他 8.9% 3.0% 輸送用機械器具 49.3% 窯業・土石製品 4.0% 飲料・たばこ ・飼料 7.5% 汎用機械器具 8.2% 食料品 16.1% 平成21年 総額168,779百万円 (出所)平成21年工業統計調査 経済産業省 <商業 > ○小売業の売上減尐が続いており、特に中心商店街の売上減尐が顕著である。 ※「ジャパネットたかた」の販売額を通信販売分として控除している。 4 佐世保市の小売業販売額の推移 (億円) 2,830 2,773 2,645 2,669 2,666 2,455 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 94年 97年 (出所)経済産業省「商業統計表」 99年 02年 04年 07年 長崎県主要都市の小売業販売額における 中心商店街シェア (%) 30.0 26.4% 24.2% 25.0 20.0 18.9% 17.5% 16.2% 13.9% 15.0 94年 04年 07年 19.6% 14.4% 13.7% 9.1% 10.0 6.3% 6.1% 7.2% 8.7% 7.1% 5.0 0.0 長崎市 佐世保市 島原市 諫早市 大村市 (出所)経済産業省「商業統計表」をもとに作成 <観光 > ○日帰り観光客数・宿泊客数および推定消費額ともに減尐傾向を辿っている。 佐世保市の観光客数と推定消費額の推移 (千人) 4,500 (百万円) 50,000 4,000 40,000 3,500 3,000 30,000 2,500 2,000 20,000 1,500 1,000 10,000 500 0 0 2001 2002 日帰り観光客数 2003 2004 2005 宿泊客数 2006 2007 2008 日帰り客消費額 (出所)佐世保市企業立地・観光物産振興局 5 2009 2010 (年) 宿泊客消費額 (2) 社会的背景と都 市構造 <社会 的背景> ① 人口減尐と尐子高齢化の著しい進行 ・ 佐 世 保市 の老 年 人口 割 合は 全体 の 1/ 4 を超 え 、 今後 20 年 で1 / 3の 水 準 まで増加が予測されている。 ② 景気の長期的低迷 ・長崎県および佐世保市の業況は低迷し、低成長状態から脱し切れていない。 <佐世 保市の都市構造 > ① 産業構造 ・ 製 造 業の 構成 比 率が 小 さい 上、 造 船業 を 中心 に し た偏 在が 見 られ る 。市 全 体 と し て 造船 業 の業 況 に大 きな 影 響を 受 けや すい 。 佐 世保 市 の黎 明期 よ り、 大 きな構造転換は起こっていない。 ② 基地 ・ 米 海 軍基 地、 海 上自 衛 隊佐 世保 基 地、 陸 上自 衛 隊 相浦 駐屯 地 を擁 す る基 地 の まちであり、その経済効果は非常に大きい。 ③ 観光 ・ 西 海 国立 公園 、 ハウ ス テン ボス の 2大 観 光地 が 存 在し 、九 州 を代 表 する 観 光 都市である。 ④ 小売業 ・ 市 中 心部 に商 店 街を 有 し、 小売 業 の中 核 をな し て きた が、 中 心商 店 街の 小 売 業 に 占 める シ ェア は 19 94 年 24 . 2% であ っ た もの が 20 07 年 現在 で は14.4%まで低下している。 6 2.提言策定に向けた基本方針と検討方針 ~元気 な“させぼ”か ら県北に活力を~ 6 佐 世 保 およ び 県北 地 域経 済は 尐 子高 齢 化や 人口 減 尐 、消 費 の低 迷等 々 で厳 し い 経 済 環境 にあ る 。こ の 状況 を打 破 し、 地 域経 済 を 活性 化す る には 、 既存 の イ ン フ ラ を活 用し 市 民の 総 力を 結集 し た変 革 が求 め ら れて いる 。 佐世 保 が持 つ 地 域 の 特 性を 活か し た戦 略 、戦 術を 策 定し 、 産学 官 連 携と 市民 の 総力 を 挙げ て 実 行 す るこ と によ り 、持 続可 能 な経 済社 会 の実現 を 目指 す とと もに 、「人 の 元気 」 「まちの元気」「産業の元気」を佐世保から県北地域につないで、地域全体の活 力の維持・創出を図ることを本提言の最終目的とする。 佐世保経済活性化提言会議では提言策定に向けて「観光振興」「産業育成」「基地 経済」の3分野の委員会を設置し、次の基本方針および各委員会の検討方針を掲げ 協議を行った。 <基本 方針> (1) 豊かな自然と基 地のまちという、 佐世保の特 性を活かした提 言とする。 (2) 今後市民の総力 を結集していくた めの重要施 策群として活用 する。 (3) 産学官連携を行 い、より多くの施 策を実現し ていく 。 <検討 方針> (1) 観光振興委員会 テーマ 「観光資源の魅 力と利便性向上に よる観光振 興」 ○ 古 く から 地域 に ある 資 源・ 資産 の 中か ら 宝を 探 し 、磨 いて い く。 そ して 共 通 の目的を持った人と人とのつながりを活かし、新たな観光資源として育てる。 ○ 円 滑 な移 動や リ アル タ イム な観 光 情報 の 提供 な ど 、観 光客 の 安心 ・ 便利 ・ 自 由 を 追 求し 、 観光 客 の利 便性 を 向上 さ せる こと で 、 滞在 時 間の 延長 や 消費 誘 発 に 繋 げる 。 また 日 本の 最西 端 に位 置 し、 東ア ジ ア に最 も 近い とい う 地の 利 を活かしていく。 ○ 市 民 に認 知さ れ ない 観 光資 源は 観 光客 に 対し て も 受け 入れ ら れな い 。観 光 情 報 の 対 外的 な 発信 強 化に 加え 、 佐世 保 市民 への 積 極 的な 情 報発 信に よ り地 域 の 宝 (観光 資源 )を認 知 ・理 解し て 頂き 、 市民全 体 で 観光 客に お もて な しを 実 践する。 7 (2) 産業育成委員会 テーマ 「産業育成と人 材育成による地域 力創生」 ○ 佐 世 保市 周辺 以 外の 地 域か らヒ ト ・モ ノ ・カ ネ を 導入 、ま た 既存 企 業そ れ ぞ れが持つ経営資源の有効活用によって佐世保地域の活性化を図る。 ○若者を佐世保地域に定着させることで、複合的な経済効果の創出だけでなく、 地域が抱える課題解決も図っていく。 (3) 基地経済委員会 テーマ 「地域経済と基 地との共生・深化 」 ○ 東 ア ジア の情 勢 変化 に 伴い 、佐 世 保に お いて 求 め られ る基 地 機能 拡 充に 積 極 的に関与し、地域経済基盤の強化を図る。 ○ 歴 史的 価 値の 高 い基 地関 連 資源 を佐 世 保の近 代 歴史 遺 産と して 活 用し て いく 。 3.提言 (1) 観光振興委員会 <提言 1> □ 既存の観光資源の魅力 向上と新たな観光資源の開発 「これまで観光資源と して見ていなかった、あるいは十分に活用され ていなかっ た地域資源を地域の宝 として磨き上げるとともに、新 たな観光資源として活用 する。」 <具体 的施策> ① 街を シンボライズ化 した観光資源の 開発 ・佐世保の玄関に佐世保をイメージする施設の設置(赤レンガ倉庫等の活用) ・ 新 たな イ ベン ト (ミ ニ アメ リカ ン フェ ステ ィ バ ル、 マー チ ング フ ェス タ等 ) の開催や、まちなかに米国をイメージした店づくりを行う。 ・ 現 在 、佐 世 保市 内 の企 業 連合 体 が調 査・ 研究 し て いる 水 陸両 用 の遊 覧 船の 運行実現に向け、官民共同で環境整備を行う。 8 ② 観光 資源開発を目的 とした市民基金 の創設 ・ 企 業 、団 体 、市 民 等か ら 広く 寄 付を 募る こと に よ り、 観 光振 興 活動 に 積極 的 に 参 加す る 意識 の 啓発 と 、観 光 資 源開 発 財源 の 確 保を 目 的と し た市 民 基 金を創設する。 ③ ハウ ステンボス・周 辺地域との連携 強化 ・ 佐 世保 観光 の イメ ー ジ戦 略と し て、 ハ ウス テ ン ボス 、九 十 九島 の 2大 観 光 地 を 基 軸と し た情 報 発信 の 強化 と 、ハ ウ ステン ボ ス や周 辺 地域 と 連携 し た 着 地 型 旅行 商 品の 企画 造 成(陸 と海 と を組 合せ た 癒 しツ ア ー等 )など 、着 地 型観光メニューの充実を図るための方策を協議検討する。 ④ SASEBO 時旅ツアー への支援・協力 ・佐世保観光コンベンション協会が企画・実施している SASEBO 時旅に対し、 企 業 ・ 団体 ・ 市民 の 協力 に よる ツ アー コ ースの 拡 充 と、 時 旅ツ ア ー参 加 者 に 対 す る飲 食 ・物 販 等の イ ンセ ン ティ ブ 供与な ど 、 滞在 時 間の 延 長や 消 費 に繋がる仕組みづくりを行う。 ⑤ 食と 地場産品のブラ ンドの創出と知 名度向上 ・全国区となった佐世保バーガーに続く食のブランドとして、佐世保の伝統 あ る 食 (グ ルメ )や地 域 で産 出 され た農 水 産品 を 使 用 した 食材 を 対象 と した 、 市民参加型のグルメグランプリ等を開催し、市内外への認知度向上を図る。 ・ 佐世 保 に古 く から 伝わ る 食や 地場 産 品 (工 芸 品等 )を背 後 にあ る歴 史 ・文 化 とともに広く情報発信する。 ・ 佐世 保 グル メ と陶 器(三 川内 焼・ 波 佐見焼 等 )の 食 器と の コラ ボレ ー ショ ン により、トータルとしての「食」の情報発信に取組む。 <提言 2> □ 交通ア クセス機能の充 実と国内外旅客の 利便性・満 足度向上 「 観 光 客の 安心 ・ 便利 ・ 自由 を 追求 し、 観 光客 の 利 便性 を改 善 する こ とで 、 満 足 度 アッ プ と消 費 誘発 に繋 げ る。 ま た日 本の 最 西 端に 位 置し 、 東ア ジ ア に最も 近いという地の 利を活かした施策 を推進して いく。」 9 <具体 的施策> ① 観光 関連事業所、団 体等 (交通・宿 泊・飲食・商 業等 )との連携 強化 ・駐車場情報の発信強化とパーク&ウォーク、パーク&ライドの促進によっ て回遊性を向上し、滞在時間の延長と消費誘発に繋げる。 ・ 観 光客 の移 動 時の 利 便性 向上 と 、生 活 路線 と し て住 民が 共 用で き るコ ミ ュ ニ テ ィ バス 運 行の 検 討。 需 要の 多 い地 域 や観光 ス ポ ット 間 を結 ぶ 「ド ア ・ ツー・ドアの交通機関」として利用促進を図る。 ・ ル ート 案内 や 施設 案 内な ど観 光 客の 移 動 を 円 滑 にす る情 報 提供 の 強化 に 加 え、観光ルートのインフラ整備や観光地の環境美化活動を促進する。 ・ 長 期滞 在が 可 能な ホ テル ・旅 館 、古 民 家、 マ ン ショ ン等 、 低価 格 な賃 貸 サ ービスや観光メニューを提供し、滞在型観光が可能な体制を作る。 ・ 関 係 機関 ・ 団体 と の連 携 を強 化 し、 国内 外の 会 議 やス ポ ーツ 大 会等 の 各種 イベントの誘致促進を図る。 ② 長崎 上海航路開設に 伴う対応 ・増加が見込まれる中国人観光客に対し、中国人が好むツアーメニューの整 備と利便性の改善(中国語案内表示、ショッピング機能の充実、中国人留学 生の活用等)。 ・ 中 国 人 観光 客 への 円 滑 な接 客 ・接 遇 や 満足度 ア ッ プ のた め に、 中 国 人の 性 格 や 行 動 パタ ー ン 等、 中 国 人観 光 客 と接 す る際 の マ ナ ーや 接 遇 ポイ ン ト を 観光関連従事者に周知徹底し、おもてなし力の向上を図る。 ③ 日本 海側拠点港とし ての佐世保港の 活用 ・北東アジアとの観光の拠点港として、佐世保港の機能を充実・改善させ、 いかに活用していくか、協議検討する。 ・佐世保釜山航路開設等により増加が見込まれる韓国人を始めとする外国人 観光客の利便性・満足度向上のための方策を検討する。 ④ まち かど観光案内所 の設置 ・観光案内、食事(佐世保グルメ)、特産品販売、佐世保の魅力を紹介するイ ベント開催等、観光客や市民が寛ぎ、楽しめるまちかど観光案内所 (まちの 駅)を設置する。 10 (2) 産業育成委員会 <提言 1> □ 企業誘 致や異業種間の 連携強化による産 業の創出 「企業 の誘致・連携に より、域外からヒ ト・モノ・ カネの資源を積 極的に導 入し、 地域の活力を生 み出していく。」 <具体 的施策> ① 企業 誘致およびM& Aの支援 ・ 工 業 団地 や 各種 イ ンフ ラ 等、 企 業誘 致の 受入 環 境 を整 備 し、 官 民あ げ て誘 致活動を推進し、雇用の創出を図る。 ・技術力の向上や事業承継対応のための M&A に対し支援策を講じる。 ② 松浦 ・松島火力発電 所の発電設備増 設 ・川内原発建設のため延期になっていた松浦火力発電所2号機建設の再開要 請 と 、 松島 火 力発 電 所 発電 設 備増 設 の要 請 を行 い 、 県北 地 域事 業 者 の活 性 を図る。 ③ 造船 関連技術を活か した新事業支援 ・ 造 船技 術等 を 活か し 、競 争力 の ある 次 世代 産 業 集積 地と な れる よ う、 環 境 構築を行う。(浮体式洋上風力発電設備等) ④ 農商 工連携による低 炭素社会への取 組 ・ 農 商工 の連 携 によ り 、低 炭素 社 会実 現 に向 け て 、バ イオ マ スエ ネ ルギ ー を 活用できる仕組みを作る。(籾殻燃料製造循環モデルの構築等) ⑤ 医商 連携による中心 市街地活性化 ・ 商 店 街で 、 医療 ・ 介護 ・ 子育 て ・健 康サ ービ ス に 関わ る 機関 と 連携 し た事 業 (健 康 サ ロ ン 等 )を 行 う こ と に よ り 、 賑 わ い の 創 出 な ら び に 高 齢 化 に 対 応したコミュニティとしての役割向上に寄与する。 11 <提言 2> □ 教育機 関の拡充による 経済活性化 「 優 秀 な看 護人 材 を育 成 する 体 制を 整備 す る。 併 せ て雇 用創 出 によ り 若者 が 定 着 す る仕 組 みづ く りを 行う 一 方で 、 離島 出身 者 や 留学 生 を積 極 的に 受 け 入れて いく。」 <具体 的施策> ① 看護 大学の設置 ・ 優 秀な 若手 人 材の 定 着、 高度 化 する 医 療へ の 対 応と して 看 護大 学 の設 置 を 要請する。 ② 離島 出身者の確保と 留学生の誘致促 進 ・離島出身者の県外への流出を止め、また U ターンを円滑に進めるためのキ ャリアプラン構築支援を行う。 ・ 留 学生 の誘 致 を促 進 する 為に 、 就職 説 明会 ・ ト ライ アル 雇 用等 、 生活 支 援 を含めた支援制度を拡充する。 ③ 外国 語教育モデル事 業の企画立案 ・ グ ロー バ ルな 人材 育 成の た め、 米国 と の社 会 的・ 経 済的 密 接な 関係 や 成 長 を 続 け る東 ア ジア (中 国 、韓 国 等)と の交 流 拠点 と し ての 優位 性 を活 か し 、 幼児期より学べる外国語教育システムを構築する。 12 (3) 基地経済委員会 <提言 1> □ 防衛基 地機能拡充への 積極的な対応 「 東 ア ジア の 情 勢変 化 に伴 い 、佐 世 保 にお いて 求 め られ て い る基 地 機能 拡 充 に積極 的に関与し、地 域経済基盤の強化 を図る。」 <具体 的施策> ① 護衛 艦の大型化およ び潜水艦部隊に 対応した艦 船基地の整備 ・ 崎 辺地 区 活用 の基 本 計画 を 策定 し、 大 型艦 船 や潜 水 艦が 接 岸で きる 岸 壁 を 備えた艦船基地を整備する。 ② 米海 軍、海自、SS Kの機能的集約 化 ・ 点 在 して い る各 基 地・ 造 修所 の 施設 を集 約す る こ と等 に より 、 効果 的 な機 能強化を促す。 ・ 各 施設 の機 能 強化 と 併せ て 道路 など 関 連イン フ ラ につ いて も 一体 的 に整 備 する。 ③ 防衛 関連企業の誘致 ・ 特 殊 技術 を 有す る メー カ ーを 誘 致し 、造 修機 能 の 向上 と 製造 業 の技 術 集積 を図る。 ④ 自衛 隊(海自、陸自 )の部隊誘致 ・海自・陸自の隊員増により居住人口の増加を促す。 ・ 必 要 な居 住 施設 を 計画 的 に整 備 する とと もに 、 隊 員の 制 服姿 が 似合 う まち づくりを推進する。 ⑤ 自衛 隊および米軍の 交流教育施設の 誘致 ・ ポートルネッサンス開発地に、海自、陸自、空自、米軍などの組織を跨いだ 交流教育施設を誘致建設する。 13 <提言 2> □ 基地関 連資源を文化資 産として活用 「歴史 的価値の高い基 地関連資源を佐世 保の歴史遺 産として活用し ていく。」 <具体 的施策> ① 退役 艦船を観光資源 として再活用 ・退役予定の護衛艦を佐世保港内(ポートルネッサンス)に観光展示する。 ② 海軍 由来の歴史遺産 の保存展示 ・海軍に由来する歴史遺産を文化施設(赤レンガ公園等)として整備する。 14 4.提言会議名簿 『佐世保経済活性化提言会議』 構成員 (23.9.30現在) 氏名(敬称略) 田中丸善保 議 長 団 統 括 委 員 会 事 務 局 会社名 担当 ㈱佐世保玉屋 議長 池田敏章 ㈱池田工業 副議長 吉澤俊介 ㈱親和銀行 副議長 鬼木和夫 ㈱親和銀行 顧問 西沢雅幸 ㈱西沢本店 統括委員長 辻 宏成 西九州倉庫㈱ 統括委員 山縣義道 ㈱山縣 統括委員 金子卓也 佐世保魚市場㈱ 統括委員 橘髙克和 ㈱橘髙 観光振興委員長 飯田満治 ㈱九十九島観光ホテル 基地経済委員長 福田金治 ㈱福勇商店 産業育成委員長 竹本慶三 ㈲タケモト 観光振興副委員長 峯 順通 佐世保観光タクシー㈱ 観光振興副委員長 小川 信 ㈱大建 基地経済副委員長 馬郡謙一 ㈱馬郡喜商店 基地経済副委員長 坂根康伸 大阪鋼管㈱ 産業育成副委員長 本岡吉彦 (学)九州文化学園 産業育成副委員長 西 和宏 ㈱FFGビジネスコンサルティング (観光振興) 島浦 誠 ㈱FFGビジネスコンサルティング (基地経済) 藤善 威 ㈱FFGビジネスコンサルティング (産業育成) 15 『佐世保経済活性化提言会議』 構成員 (23.9.30現在) 観光振興委員会 氏名(敬称略) 会社名 石塚伊知郎 NBC長崎放送㈱ 産業育成委員会 基地経済委員会 氏名(敬称略) 会社名 氏名(敬称略) 会社名 石井正剛 石井海陸興業㈱ 宇土義継 宇土綜合写真㈱ 岩政 孝 ㈱日新食品工業 梅村良輔 ㈱梅村組 圓田 真 佐世保タクシー㈱ 内海和憲 ㈱ヒューマングループ 円田 昭 ㈱長崎マツダ 越智和博 ㈱富士医科精器 円田浩司 長崎日産自動車㈱ 大野高広 ㈱商工組合中央金庫 門田治男 門田建設㈱ 岡崎公一 ㈲岡崎 桟 宗利 ㈱カケハシ 小野 茂 ㈲小野総合保険事務所 加治屋雅人 野村證券㈱佐世保 志村宏一 ㈱日興防錆鋼業 川口博樹 西肥自動車㈱ 加納洋二郎 相浦缶詰㈱ 曽和輝正 双峰設備㈱ 川﨑伸一 ㈱相生市場 下田弥吉 下田商事㈱ 深町 等 ㈱深町組 古賀 巖 ㈲古賀広告美術社 高橋理一 佐世保日本無線㈱ 福田康孝 丸福建設㈱ 田雑豪裕 ㈱庭建 田中省二 ㈱タナカ綜合環境設計 松尾慶一 白山陶器㈱ 徳勝 仁 徳勝法律事務所 納所佳民 九州ワーク㈱ 田中丸善弥 玉屋商事㈱ 相良紘一郎 西部産業㈱ 田平 孝 九州電力㈱佐世保 中島洋三 中島ノズル㈱ 松本由昭 ㈱十八銀行 橋本正喜 九州ひぜん信用金庫 中村文昭 ㈱中村ストアー 水上哲郎 ㈱佐世保航海測器社 松尾淳一 ㈱丸協食産 永津 隆 ㈱福岡銀行 佐世保 本岡 眞 西部道路㈱ 松永 瞳 ㈱佐賀銀行 佐世保 松井志郎 ㈱西日本流体技研 森 三四 佐世保重工業㈱ 水田 孝 ㈱水田 丸山佳裕 ㈱九電工 佐世保 山口富嘉 佐世保港湾運輸㈱ 見藤史朗 西部ガス㈱佐世保 森 数也 あいおいニッセイ同和損害保険 ㈱長崎支店佐世保支社 山口嘉浩 ランドアーク㈱ 村田純一 村田経理事務所 山下尚登 山下医科器械㈱ 山下功三 ㈱堀内組 山田敏博 みずほ証券㈱佐世保 山根由之 ㈱西九州新生活センター 山田眞弘 HTB JR全日空ホテル 16
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